生命保険の指定代理人請求の落とし穴。

生命保険には指定代理人請求という仕組みがありますが、落とし穴もあります。

生命保険は金融商品ですが、人の生死に関わり大金が動きます。そのため特殊ルールがいくつもあります。例えばリビングニーズ特約のように余命6ヶ月の宣告を受けると生前に生命保険金が受け取れるという仕組みです。

実際死にゆく身の上ではお金などそれほど意味があろうはずはありませんが、付き添う家族には大きな意味があります。リビングニーズ特約は本人が余命を自覚して自分で請求する仕組みです。本人が保険金を手にして何かをすることを思いつかない限り意味のない制度です。

これに対して指定代理人請求と言うものがあります。

CIMG2457契約するときにサインすれば自動付帯される場合もありますが、別枠で手続きを必要とする保険会社が多いようです。

要するに本人が自分で保険金を請求できないような場合に代わって保険金を請求できる人を事前に指定しておく制度です。

保険会社によっては「指定代理請求特約」とか「指定代理人請求特則」とか言い方はいろいろありますがルールはほぼ同じです。これは保険料が余分にかかるわけではないので付帯しておけばよさそうなものですが、契約者の意思と保険契約の時期により付帯していない場合があります。ご自分の契約を今一度確認されることをお勧めします。

指定代理人請求は認知症とか重篤な場合で被保険者の意思表示ができないようなケース、あるいは本人に告知していない場合などに威力を発揮します。

でもそんなに簡単に契約者であり被保険者である本人に気づかれずに保険金を請求できるものでしょうか。

保険会社は、契約者に内緒で保険金を受け取った場合、契約者からの問い合わせには回答せざるを得ないと回答しています。生命保険会社は指定代理請求人により保険金を支払ったことを被保険者に連絡することはないと説明しますが多くの場合、契約者は被保険者です。言っていることはよく考えれば矛盾だらけの何の配慮もないアホな話です。

気の毒にもあっさり亡くなれば問題は発覚しませんが、抗がん剤治療が効を奏して小康状態になったときどうするのでしょうか。本人にばれる機会がないとは言えないのです。保険会社は保険金を支払ったお知らせを送付するのでしょうか。この辺は事例を知りませんがある程度リスクを覚悟する必要があります。治癒の見込みがあれば告知し本人の意志で抗がん剤治療をするのでしょうが、進行性のがんなどでは告知しないケースもあります。

指定代理人請求にしてもリビングニーズ特約(指定代理人がリビングニーズ特約で保険金を請求することも可能です。)にしても本人に内緒で保険金を請求するには相当の理由と勇気が必要です。生死が関わるととたんに難しくなる保険金請求です。

本人に告知していない場合はためらいが・・

他人が請求するわけでなし、指定代理人請求は正当な保険金請求ですが被保険者たる本人にすれば指定代理人請求で家族が保険金を請求していれば自分が重篤な病気であることを知ることになります。脳梗塞とかで意思表示ができないような場合は後になって本人に知られても問題はありませんが、やはり告知していないがんなどの病気の場合はためらいが残ります。

最近はがんも告知する時代ですが、やはり言えないケースもあります。契約者であり被保険者である本人が、家族の指定代理人請求で自分の本当の病気を知ったとしても、無理を承知で申し上げると、そこはショックを包み隠して知らぬふりをするのが配慮というものです。

Pocket

カテゴリー: 保険余話 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA