名義変更後の減額による課税回避策。

名義変更後の減額による課税回避策に対する私見。

CIMG3024生命保険契約はいろんなテクニックが使えます。

やりすぎはいけませんが、合法的な範囲で工夫をすることも節税になることがあります。

特に思いがけない相続税がかかるような場合、基本的には生前贈与で手持ちの資産を減らしていく手法が王道です。

ご承知のように贈与には110万円の基礎控除があり、もらったお金が年間で基礎控除以内なら贈与税はかかりませんし、贈与時の申告も不要です。

名義変更した生命保険契約を贈与税の基礎控除の範囲で減額して解約返戻金を受け取るようにすれば、手間暇はかかりますが、贈与税無しで解約返戻金を渡すことができます。

生命保険の減額は契約者の自由ですから解約返戻金が110万を越えないように年に一回減額解約を繰り返します。

仮に解約返戻金が100万を越えると税務署には保険会社から支払調書が行きますが、基礎控除の範囲であれば問題になることはありません。

その解約返戻金で契約者を子(受贈者)に被保険者を親(贈与者)で新たな生命保険契約をすれば確かに生命保険を子に移転したことにはなります。

このスキームは一定の条件を伴います。

理解できない方もあろうかと思いますので、基礎的な要件を整理します。

注意1)

生命保険契約は名義変更(契約者変更)をすれば贈与になりますが、生命保険が現金に変わる時(解約返戻金)に贈与が発生したとみなされます。名義変更しただけでは贈与にはなりません。従って贈与税の時効も開始しません。

注意2)

元々被相続人たる親が契約者であり、同時に被保険者の生命保険契約が名義変更の対象ですから、予定利率のよい時代の保険を解約することにならないような注意が必要です。

注意3)

名義変更後、再度親を被保険者として契約しようとしても体調などの理由で契約できないこともあり得ますし、年齢的には元の契約よりも被齢が上がりますから保険料の割には保障額が少なくなります。予定利率も変わっているでしょうからよくなることは少ないと考えられます。

注意4)

他に贈与できる現金があるなら、110万円以内で贈与を繰り返し、そのお金で子を契約者とし親を被保険者とする新たな生命保険契約をするほうが、無駄がなく、理にかなっています。

◆ 話の出どころと結論

代理店営業がコピーを持ってきた新日本保険新聞なる記事の中の「保険税務・そこが知りたい」のQ&Aからhokenfpとして違和感じたところを書き残すことにしたものです。

生命保険の名義変更後の連年減額のスキームは生保のおばちゃんがよく持ち出す話です。そうすれば税務署に支払調書が行かないので贈与がバレル心配ないという話法です。

しかし、名義変更して減額するくらいなら暦年贈与で現金を渡せばよいと言えるように思います。

すでに相続税対策で毎年暦年贈与を行っているなら使えないスキームになります。

よって「名義変更後の課税回避策」と大きなタイトルになっていますが、さほどのメリットが感じられないところです。

誤解があるようなら、しかるべきご意見を頂戴できれば幸甚です。

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