保険営業のコツは押しどころの見極め、買う側の事情を解説。

保険営業のコツは押しどころの見極め、買う側の事情を解説。

売る側で3年、買う側で早や18年以上になります。保険営業としての経験から言えることがあります。保険を契約に結び付けるコツは、押しどころを見極めるということです。

保険を買う側にはそれぞれの事情があります。しかしその事情の緊急性が、押しの一手で変わることがあります。保険営業されている方は「そんなあほな!」とお思いでしょうが、立場が変われば思いも変わります。

保険のコツとして、押しの手が通用するのは、熱いときだけです。熱が冷めれば、押しは、ゴリ押しとなり、相手にされなくなります。保険営業の売る側の事情も都合も、身にしみてわかるだけに、裏の事情を含めた本音です。

押しがない保険営業の事例として、定期的に保険提案だけでなく、有益な情報を届ける保険営業がいましたが、いつも提案だけなのです。クロージングまで進まず、それだけという残念なケースがあります。営業をかける以上、目的は契約ですからしつこいと思われない程度に、あと一押しは保険契約の基本であり、コツと考えるべきなのです。

■保険営業に向いている人にプロの微妙なコツを詳しく伝授。

◆ 保険を買う側の事情。

たとえば、法人保険を検討する場合、事業保障と利益の繰り延べがあります。同時に経営者の役員退職金準備という目的も含まれた提案になります。また事業保障なら新経営者の就任時期、あるいは責任が重くなった時期などに検討します。それほど頻繁に起こる事ではありません。

個人の場合は、節税ということはありませんから、リスクに対する保障ということになります。たびたびチャンスがあるわけではないことは、同じことです、

利益の繰延べや節税を意識した法人保険の契約は、決算前に集中します。期末に保険提案を検討する空気になることは、保険営業として押さえておくと良いと思います。法人に対して期の途中で保険提案がやりにくいのは、当期の利益幅が見通せない段階では、落としたい保険料や充当できる保険料が見えてこないからですね。

ほとんどのケースで買う側が見ているのは、単純返戻率の推移とMAXの保険料、ピークの時期、それに伴う診査の段取りです。一押しの殺し文句として利用されるのは、契約されるかどうかは別にして、診査医を押さえておくので、診査だけでも受けておかれたらどうですか、などと言います。これで話が動き出す場合があるので、不思議なものです。

◆ 保険営業の売る側の事情。

何度も書いていますが保険営業は厳しい世界です。保険代理店は保険を販売したコミッションだけが収入になります。保険会社所属の保険営業は食えない程度の基本給に成果報酬となっているのが普通です。

よって保険販売には締切りがあり、それまでに何としても成果を上げる必要があります。それを繰り返していかないと生活が出来なくなります。これは新人の保険営業でも、百戦練磨のベテラン保険営業でも同じです。それぞれの資格と地位により、それを維持するための成果を求められる点では、同じ厳しさがあります。

だからといって顧客を追い込みすぎても、嫌われることになります。この辺のさじ加減は相手のお客様にもよりますが、いくら経験を積んでも容易に見えてこないものです。

あと一押しができない保険営業は、まだ起こってもいない相手の拒絶反応を勝手に想定して、自分の行動抑制の理由をこじつけます。これが保険営業の最大の壁である気後れ妄想です。

◆ 保険を買う側の真相と保険営業のコツとは。

保険を買う側では、保険代理店や保険営業に多数のアプローチや提案を受けます。決して暇ではないですから、価値のない提案に耳を傾け時間を取られることは辛いわけです。余裕のないときに、どうでもよい世間話から入って、保険の本題があとまわしになるのも困りものです。

とは言えコツだけは申し上げておきます。あと一歩の押しが道を開きます。

買う側にすれば保険の情報は必要ですが、保険営業には距離を置こうとします。なぜなら断る事をいつも考えなければならない立場だからです。

会社にとって必要かどうかは経営者が判断します。保険会社や保険営業、代理店の選択も経営者が判断しますから、突然「今期は止めた!」と言われれば断るほかありません。

できるだけ保険営業には期待を持たせないよう、ぬか喜びさせないよう極力冷淡に接することが基本となります。たとえ社内である程度まで検討が進んで、契約がほぼ決まっていても最後までおくびにも出さないように気を使います。

いかにベテランの窓口担当者でも、ザイアンスの法則は当てはまります。ゆえに気後れの妄想に打ち勝ち敢えてあと一歩の押しが保険営業には必要です。あと一歩押してきた保険営業が、有利になる可能性が高いことは断言できます。

相手の懐に入らなければ保険は売れません。保険の購買動機の多くは、この人に入ってあげたいという心理が大本にあり、それを正当化するために後で商品価値が理由付けされるのです。好かれるためのコツと押しどころの見極めは、とくに保険のクロージングで大事になります。

生命保険を買う側の事情がわかる強みは他にない。

生命保険はタイミングが肝(きも)、保険営業の選択はスリリング。

保険はプレゼント、付け届けとGNPと好き嫌いが決め手。

◆  まとめ。

売る側と買う側の心理を突き詰めたhokenfpの極意をコンパクトにまとめると、保険営業成功のコツは「GNPとあと一押し」と言えるでしょうか。

多くの金融機関関連の保険代理店が保険を売りに来られましたが、元金融機関の支店長クラスでも、このポイントはお分かりではありませんでした。あっさりしたものです。

もう一つコツをお伝えします。ギリギリに電話するときは「ご検討の結果はいかがでしょうか?」などと言うと「とりあえず今期は見送りです。」などと余地があっても煙幕を張られます。「診査が間に合わなくなるので、契約されるかどうかは別にして、診査医を押さえたいのですが!」などと言うと余地が残っていれば、いつまでだったら間に合うか聞かれます。この呼吸が飲み込めれば一歩前進ですね。

老婆心までに申し上げておくと、法人契約で土俵に上がるためには、保険の知識はもちろん、財務、事業承継・相続設計等の知識が前提になります。この辺は、お間違いのないよう補足させていただきます。

保険の選び方は、商品ではなく誰に入るか、保険営業は人で選ぶ不思議。

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