法定相続情報証明制度と生命保険。

法定相続情報証明制度は生命保険でも有効。

CIMG3120相続が発生し遺産の分割がまとまると相続人それぞれに相続財産の名義変更が必要になります。

これは仕事を持つサラリーマンには荷の重い作業になります。リタイヤして時間が売るほどあっても知識がない分は手間ひまがかかります。

相続手続きの簡素化を目指した法定相続情報証明制度はありがたい制度のようですが、メリットとデメリットを検証しました。hokenfpとしては実際はまだこの制度を利用する機会に遭遇していません。

◆ 相続手続きには戸籍の確認が必要。

相続した財産を相続人の名義に変えるためにはたくさんの戸籍を集めて手続きをする必要があります。例えば銀行口座の解約にも不動産の名義変更にも戸籍がすべてわかる資料が必須になりますので誠に骨が折れます。シンプルな戸籍ならまだどうにかなるでしょうが、家計によっては複雑なケースもあります。

専門家でもない限り一発OKになることはなく、たいていのケースで不備があり何度も足を運ぶこともまれではありません。また手続きの相手先も財産によっては多様になりますから何部も戸籍の束が必要になります。

◆ 相続情報証明制度の有効性。

それをひとまとめにして証明してくれる便利な制度が始まっています。平成29年の5月29日から始まった「法定相続情報証明制度」というものです。所定の手続きをすると法務局で証明書(法定相続情報一覧図の写し)を発行してもらえる制度です。意外と知られていないのは相続が発生しない限り使うことがない制度なので知名度が低いようです。

生命保険会社のサイトでも法定相続情報制度での対応が可能になったことをアナウンスしているところを見かけます。生命保険も相続財産になりますから同様の証明をもとめられます。

その法定相続情報一覧図の写しを発行してもらうと戸籍の束の代わりに相続手続きの証明書として使うことが出来ます。追加発行も可能なのでとても便利な制度です。

実際は戸籍を見ても素人ではつながりがよくわからないところですが、法定相続情報証明制度では登記官が戸籍の内容を確認してくれますから、漏れや抜けはなくなります。

これがあれば銀行や保険会社の確認作業がスムーズになります。

◆ 法定相続情報証明制度のメリットとデメリット。

世間で言われているメリットは。

手数料がなんと無料です。(最初に戸籍を集める必要はありますので、その費用はかかります。)5年間有効ですから、何度でも証明書の再発行が可能です。複数枚発行もOKです。専門の登記官が戸籍を確認してくれますので間違いがありません。郵送でも申請可能です。

デメリットもあります。

一度は自分で戸籍をすべて集めて法定相続情報一覧図を作成する必要があります。(申出書と根拠となる戸籍謄本をそえて提出します。)相続財産の種類が少なく、一度で済むならこの制度は無駄なことになります。手続きによっては従来通りの戸籍が必要な金融機関もあります。

◆ 生命保険での法定相続情報証明制度。

生命保険では相続による名義変更で法定相続情報が必要になります。

親が自分の子に生命保険をかけて保険料を親が払っている場合、相続が発生しても被保険者は生存していますから生命保険金は出ませんが、契約者である親が死亡していますから生命保険契約は相続財産として相続人たる新しい契約者に名義変更することになります。

形式的に言えば契約者(保険料負担者)が被相続人で、被保険者(体を提供する人)が子のような場合です。

◆ まとめ

法定相続情報証明制度のもともとの狙いは所有者不明土地の増加と言う社会問題を少しでも改善しようというものです。土地の名義変更には費用がかかり、期限や罰則が無いため、当面必要がなければ相続登記を先送りすることがあります。

確かにこの制度により相続手続きの簡素化が期待できますから有効ですが、相続登記の費用が発生するのは避けられないので効果のほどは見通せないところです。

この制度を利用すると被相続人と相続人の戸籍謄本の内容を一枚にまとめた「法定相続情報一覧図の写し」が発行されます。それさえあれば戸籍謄本一式が不要になります。

特に複数の金融機関や生命保険会社との契約がある場合、戸籍謄本は有料であるため費用と手間がかさみますが、「法定相続情報証明制度」で発行される「法定相続情報一覧図の写し」は無料であることから何枚準備しても金銭的な負担ありません。

確かにコストがかからず、相続手続の時間短縮ができます。ただ難点は、ご自分で戸籍謄本をたどりながら法定相続情報一覧図を作成しなくてはなりません。士業の専門家に頼むと費用が発生します。複雑な家系でなければそんなに難しい作業ではなさそうです。

必要に迫られたときに以下の法務局のサイトをご覧いただければ、大丈夫なようです。

◆法定相続情報証明制度の具体的な手続について

事前の知識として頭の片隅に置いておくぐらいでよさそうな情報です。

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