無保険世代の相続税対策。

生きる力のなくなった無保険世代の相続税対策。

CIMG3397ある程度の高齢者になると生命保険とも縁が無くなります。家族もそれぞれ独立し家庭を持つようになると、親として肩の荷がおりて、生命保険の死亡保障の必要性が低くなります。

それまでに保険料負担に耐えきれずに解約したり見直したりした保険もあるでしょう。

サラリーマン世帯であれば相続税の心配もなく安心していたところが、相続が発生し思いがけず不動産を含めた遺産が入ることがあります。

ところが今や無保険の世代となり相続税対策を今から考えなくてはならない方も多数いらっしゃるのではないかと思っています。もう一度生命保険を見直しその活用を考えることも有効になります。

◆ 生きる力の後遺症。

かつて日本の生命保険業界では基礎利益でも契約数でもダントツの保険会社がありましたが、そこの主力商品が「生きる力」という名前でした。10万円ばかりの終身保険に更新型の定期保険をのせた商品です。

若いときのリスクを安い保険料で大きくカバーするには意味がありましたが、10年更新ごとに保険料が高くなり、最後にはとても払えないような保険料になります。保険商品としてのよし悪しを論じる気はないのですが、評判が悪くて他の保険会社のターゲットになった商品です。

この保険に入っていた方は最後にはわずかの終身保険が残るか、解約されていると思います。60歳前後では新たな生命保険に入ることは保険料が高くなることに加え、体の健康状態などもあり難しくなります。「生きる力」は多くの生命保険嫌いを量産し無保険の世代を生み出したのではないかと危惧しているところです。

 ◆ 低金利政策がもたらす保険業界への副作用。

国の政策として進められてきた低金利政策は保険業界にも大きな影響を与えてきました。予定利率が史上最低になり貯蓄性のある生命保険がどんどんなくなり最後には一時払終身保険まで販売中止になる有り様です。

予定利率の低下は貯蓄性のある保険だけでなく保障性の高い定期保険などにも影響を与えます。必要な保障を得るためにはより割高な保険料が必要となります。その結果生命保険会社の新商品は見栄えばかりで特約のデコレーションが多くなり、ただでさえわかりにくい保険をさらに複雑なものにしました。

おかげで相続税対策として必要な、いわゆるまともな終身保険があまり表に出てこないのです。

 ◆ 無保険世代の生命保険の目的は保障から相続対策へ。

もともと生命保険はシンプルなものでした。生命保険の基本は終身保険、定期保険、養老保険に集約できます。それ以外には年金保険と医療保険があり5つの分類で説明が可能です。生命保険商品に特約という飾りがつき比較を難しくしてきました。

その結果、本来の生命保険の目的、必要な保障額という大事な部分が欠落してしまったように感じています。葬式代程度の定期保険では家族は守れないのです。医療保険では元はとれないのです。生命保険でもうけようと思わないこと、自分と家族の将来のリスクを見極め自覚した上で、保障を買うという考え方が必要です。(少々力が入ってしまいました。本題ではありません。)

しかし高齢になると生命保険の活用方法が変わってきます。生命保険の機能は幅が広いのです。相続対策と相続税対策には安全確実、明快な生命保険がもっとも効果的であると言えます。

◆ 死亡保険金控除 500万×相続人数。

相続税がかかるなら生命保険を活用した死亡保険金控除は使わなくては損です。

相続税はざっくりと言えば相続人が配偶者と子供二人、合計3名の場合4,800万以上の遺産があれば相続税がかかります。死亡保険金控除500万×3名=1,500万を加えれば6,300まで相続税がかからないということになります。

これ以上の遺産がある場合は贈与税の非課税の範囲で毎年110万円ずつあげる暦年贈与が必要になります。たとえば子供二人に毎年110万円ずつ10年間あげると2,200万が非課税で贈与できますが、相続発生前の3年分の贈与は相続税に持ち戻しになりますので、660万は引かなくてはなりません。

結局、非課税で有効な贈与は1,540万円となり基礎控除と死亡保険金控除を合わせると7,840万まで相続税の非課税バーが上がります。これで大体クリアできる方が多いように思います。

◆ サラリーマン世帯の相続税対策。

でも普通のサラリーマン家庭では相続税対策は考えていないと思います。「それほど財産があるわけでなし、貧乏人は苦労がなくていいね。」などと思っていると住んでいる家が不動産として評価が上がっていたり、親父から引き継いだ株式が値上がりしたりと生活は少しも豊かになっていないのに、思いがけないことがあるものです。

それであれこれ評価額を足し算するとこれが相続税がかかるかどうかぎりぎりのところに来ています。これ以上評価が上がると相続税対策を考えなくてはならないというようなことが起こります。

実際、東京オリンピックまでは地価が上昇傾向でなおかつ株式も上昇しています。あわてて不動産会社が主催する土地活用、相続税対策セミナーなどに参加すると、うまい話にはまってしまいます。

残念ながらサラリーマンオーナーはこの手の仕掛けに免疫がないようです。親切にされて、口車に乗せられて泣きを見た高齢の方が多いのです。これはほんとにお気をつけください。

素人が生命保険以外の相続税対策に手出しするくらいなら相続税を払った方がよほどましだと言えるほどです。

生命保険で相続税対策をすることは当たり前のように思っていましたが、世の中そうでもないようなのです。他にもいろいろな節税対策がありますが一長一短です。

 ◆ まとめ

無保険世代のご高齢の方が、これは生命保険で相続税対策と思い立ったところが、とても生命保険に入れる状況ではないということがあります。相続を考えるようなお年になると、体のそこかしこに問題があります。正直に告知しようものなら門前払いです。

そうかと言って告知義務に違反する度胸もないとなると打つ手がなくなります。無保険世代になった方には打つ手がまったくないかというとそうでもありません。下記ページにも書いていますが、無告知型とか無選択型と呼ばれる告知不要の生命保険もあります。

後がないようなご高齢の方には無告知型の一時払終身保険を死亡保険金控除500万×相続人数まで入っておくことです。ただ国内生保などでも一時払い終身保険が売り止めで、外貨建てが主力になっています。まさに相続税負担を下げるためだけの相続保険と言えると思います。長生きすると為替リスクもありますからご注意くださいね。

■外貨建て一時払終身保険の使い道。

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