予定利率の罠といえば怪しい話のようですが、そうではありません。
保険会社の運用は予定利率、予定事業費率、予定死亡率で計算され資金が運用されます。
なかでもわかりにくく勘違いが発生するのが予定利率です。「利率」という言葉を使うところに原因があります。
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金融商品を契約する立場のお客さまからみて、利率と言えば銀行にお金を預けている利率と思うのも無理ないところです。
厳密に言えば保険会社では支払われた保険料を基に得ることができる収益を見込んだ上で、その分を保険料から割り引いているですから素直に割引率と言えばよさそうなものですが割引率という響きはこれまた勘違いの元になりそうです。
かっては予定利率が5%超の時代がありました。いわゆるお宝保険の時代は保険営業も楽ちんで夕方から出かけて一件取れるようなこともあったと聞いています。
全くうらやましい話ですが美味しい話は続かないもので今や予定利率は1%超です。本来、予定利率が高くなってしまうと保険料は安く逆に予定利率が低くなると保険料は高くなります。
支払っている保険料は、契約時点の予定利率がずっと適用されますから逆ザヤなどということが起こるわけです。
予定利率は契約する時点で決まっているものですからどうすることもできません。
保険が必要だと思った時の予定利率をずっと引き継ぐことになります。予定利率が変われば同じ保険料で得られる保障額も解約返戻率も変わります。
予定利率を銀行預金の利率の様に勘違いする予定利率の罠は避けて通ることはできませんが、売る側としては勘違いだけはしないような説明が必要です。
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