生命保険会社の破綻、保険会社は顧客からお金を預かります。
金融機関では預かったお金は顧客のものであり時期が来れば契約により元本にいくばくかの利息を付けて返金するのがルールです。
生命保険会社は保険によりますが顧客から預かったお金は返す場合とそうでない場合があります。
万一保険事故が起こり保険金を支払うケースは保険料の何倍何十倍何百倍となりルーレットで大当たりを取ったようなことになります。
このような掛け捨て保険で保険金を受け取るケースは希であり普通は出入りだけを見れば契約者は通常大きな損をします。この損失部分が生命保険会社の儲けになります。
保険料収入という言葉がありますが保険料は預り金ではなく収入として処理されます。
銀行なら融資先の資金をすべて回収し預り金をすべて返却すると自己資本比率の分だけ手元に残ることになりますが、保険では取り付け騒ぎになっても契約者へ預り金をすべて返却するとすることはできません。
そういう意味では生命保険会社は元から破綻しているのです。
ここに生命保険のからくりがあります。この辺はソルベンシーマージン比率とか基礎利益という一般にはわかりにくい数値が使用されます。
格付も専門の会社が発表していますが大手破綻の事例を見るまでもなく格付けそのものがそのまま役に立つというものでもありません。いくら格付けが良くても破綻しますし、格付けが低いからといって今すぐ破綻するわけではないのです。
慌てて生命保険会社を乗り換えて損をする事例にも事欠きません。それぞれに噛み砕いて経営者にとって必要な視点をことあるごとに紹介していきます。
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