生命保険の更新型のデメリットとCVが批判される理由。
生命保険の更新型とCVが批判される理由と、正当な弁護を整理しました。更新型では、一定の期間ごとに保険契約の見直しが発生します。初期のコストは抑えられますが、デメリットがあり、何かと批判を受けることがあります。
生命保険は、時代によって予定利率が大きく変わります。それぞれの時代に合わせて、更新型か全期型かを選んでいく必要があります。
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◆ 生命保険には更新型と全期型。
生命保険契約をするとき、たとえば10年ごとに見直す契約になっていれば更新型の生命保険に加入していることになります。
がん保険でも更新型が一般的です。一方保険料の払込満了まで保険料が変わらない契約が全期型の生命保険ということです。
更新型の生命保険は、一定の期間で保険を見直すということを前提にした期間限定の安値型保険と定義できると思います。
全期型は保険期間の全期のリスクを平準化して、保険料に割り付けています。そのため月々の保険料はその分、必然的に高くなります。
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◆ 更新型の生命保険は更新ごとの契約見直し、保険料が割高。
更新型の生命保険に加入していると、更新ごとに保険料が高くなっていきます。若いときは病気死亡などのリスクが低いですから、保険料も安くなります。当然の結果として、更新すると保険料は、その時点の死亡リスクに応じて跳ね上がります。
何度か更新していると、最後にはとても払えない高額の保険料となります。泣く泣く更新を断念し、一番保障が欲しいときに無保険になることもよくあります。
◆ 保険料を決定する要素は、年齢の他に予定利率という要素。
保険会社が預かった保険料を、どれだけ効率よく運用できるかで保険料が変動します。かつて予定利率が5%台の時代は、更新型の生命保険のデメリットもそれほど目立ちませんでした。
それがいまや予定利率1%以下の運用ですから、同じ保障を買うのでも保険料はグンと高くなります。マンションローンのステップアップ償還みたいなもので、右肩上がりが前提の更新型です。
◆ 更新型は予定利率の高かった時代の考え方、今ではやり玉。
更新型の生命保険を主力に販売する国内生保は、外資系生保などから更新型の生命保険をターゲットにして攻められ、やり玉と言ってよいでしょう。
更新型は安い保険料で、大きな保障を若い時期に一定期間用意するものです。
保険業界の側からすれば、そういう意味のほかにCV(コンバージョン/契約転換)という意図があります。全期型なら一度契約すれば、よほどの環境変化がないと見直しません。しかし更新型の保険は、いやでも10年ごとに見直すほかありません。
一件CV(契約転換)すれば営業職員の成績としてカウントされます。こうして契約を回して成績を維持する仕組みです。
CVの説明はこちら。
◆ 更新型生命保険は、意味を理解して加入すれば一つの選択。
更新型は安い保険料で、大きな保障を若い時期に一定期間用意するものであることは前項で説明しました。しかしそれだけで批判を受けるいわれはないのです。
問題は、更新型の生命保険を売る時の説明の仕方にあると思います。
先のことはわからないから、とりあえず今必要な保障を確保し、更新になったらまた考えればよいというような、安直な話法を展開するから問題になります。
考えてみれば、営業職員にしても10年後に自分が担当しているとは限らないのですから、その場しのぎの売込みもあると思います。
保険営業は、支部へ帰れば矢の催促が待っていますから、なりふり構わずおすすめするようなこともあります。
◆ 基本的には払える保険料の範囲で、全期型がベター。
更新型の生命保険は、将来の保険料というリスクを先送りするものです。ここで間違うと一番保障が必要な時期に保障を失うという、最悪の事態になりかねません。
ベストとは申しませんが、よりベターな方法が全期型の生命保険を検討することです。保険料は若干高くなりますが、もともと必要な保険料だと割り切ってください。保険期間の通期で考えれば、更新型よりお得になるようになっています。
自分と自分の家族のリスクを、将来にわたってしっかり把握することが大事です。その上で、ご自分が払える保険料の範囲で契約すること。その上で、全期型生命保険がおすすめであることは間違いありません。
◆ 更新型か全期型かは是非ではなく選択、まとめ。
結論的に申し上げるなら、生命保険は更新型か全期型かどちらがよくてどちらが悪いというものではありません。人生設計に基づいた、保険設計の選択であるということができます。
更新型はそのデメリットを知ったうえで、子供の成長を考え期間を設定して選択すれば是非を言うことはできません。生命保険の契約は問題の先送りをやめて“とりあえず”ではなく、更新型か全期型かを自己責任で選択することが大事です。
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