ガン保険無用論は取り消します。

いきなりですが、ガン保険無用論は取り消します。

ガン保険も進化し医療の実態に即した保障を提案しています。その辺を最近入手したA社の資料で分析してみました。医療保険のうちでもガン保険の進化は見るべきものがありました。

■ 医療保険は採算割れ、選ぶ方も割り切りが必要です。

ガン保険を始めとする医療保険は実体から見るとき採算割れになることが多いので[hokenfp]としてはあまりお勧めしないというより、生命保険として評価するとき否定的なスタンスをとってきました。

保険という特性を考えると、採算を考えて加入することはもともと少ないのが現実です。生命保険
で儲けたとか採算がとれるようならそれは決して喜ばしい事態ではないからです。

CIMG2500多くの医療保険は採算的にはマイナスになると考えて間違いありませんが、保険は万が一のリスクをカバーするものですから、保険の価値は考え方次第と言うことでもあります。

社会的な保険制度もありますから、普通の医療保険はその分の保険料を貯金しておけば事足りるのですが、それが容易に出来ないところに医療保険の存在価値があるような気がします。

損得を考えずに掛け捨て保険として割り切って付き合うことです。

■ ガン保険の進化は時代に沿いそれなりのものがあります。

ところがガン保険となると医療保険ではありますが少し意味合いが違ってきます。

ガンと診断されてもよほど悪性か進行していないと早期発見早期治療で治る時代になりました。運悪く手遅れになり、あっさりこの世を去ることになればガン保険は診断給付金手術給付金入院給付金ぐらいが出て保険料の支払期間にもよりますが、まずはプラスマイナスゼロのようなことになります。

生存給付型の保険金を死後に請求するようなことになれば、旅立つ本人には何の恩恵もありません。

しかしガンも治るとなれば再発防止治療が10年近くに及ぶ長期戦となり、治療にかかる費用も半端ではなくなります。年金生活をしていればなおのこと再発防止のための通院による治療費は家計に大きくのしかかります。しかし再発防止の治療と経過観察は、たとえ水を飲んで暮らしてもやめるわけにはいかないのです。

以前のガン保険は診断給付金や入院給付金に重きがありましたが、今はガンは治る病気となり入院期間は大幅短縮化され再発防止のための治療期間が長くなりました。また上皮内ガンの保障は遅れていましたが、今は普通に軽度な保障で納得できる商品が多くなっています。

ガン保険、上皮内がんはあきらめなさい。

■ 法人専門のD社がA社のガン保険を取扱開始!?意味不明です。

情報をもらっておきながら意義を唱えるのはいささか気が引けます。法人契約を主体にしているD社が取り扱う保険としては、個人対象のガン保険はいかほどの意味があるか定かではありませんが、社名入りのパンフレットも作成し説明にきました。

CIMG2499持ってきたのは保険金支払いではそれほど評判がよいとは言えないA社のガン保険ですが、内容を分析すると、これがなかなかよくできています。実はこのガン保険を分析し、自分が加入している古いタイプの更新型ガン保険と比較することでいろいろガン保険の進化が見えてきました。

とにかくわかりにくいのが難ですが(説明するD社職員はもっとわかっていませんが)時代に相応したガン保険に近いものになっています。解約返戻金のあるものと無いものがありますが、この運用難の時代にガン保険の解約返戻金にそれほど意味があろうはずもありませんから、ご検討されるなら解約返戻金なしタイプで十分かと思います。

解約返戻金無しは85歳まで、有は70歳まで契約可能になっています。ガンの発症率は70歳を越えたあたりから男女とも急激に高くなりますから保険料は割高にはなりますが商品的には一考の余地があります。

がん保険は必要か必要でないかに決着をつける。

■ A社商品の特色を箇条書きにしました。(かなり進化しています。)

・死亡保険金がないこと
・上皮内ガンが診断給付金の1割保障されること
・通院給付金に重きをおいていること
・放射線治療給付金と抗がん剤治療給付金があること
・抗がん剤治療給付金と先進医療給付金が10年更新であること
・保険として仕組みが複雑すぎて容易に理解できないこと

見るべきところは通院給付金の支給に重きがあり、長期にわたる再発予防治療の通院をカバーしています。ま、そうは言ってもこれまでの死亡保険金とがん診断給付金の高額な部分を小分けして通院給付とガン治療の給付金に充てているだけではあるのですが、見た目のスタイルがよくなった感じがします。

それやこれや考えると、ちゃんと理解して契約する分には使い勝手の良いガン保険といえると思います。どうもあのCMは好きになれませんがね。

注意事項として【!「告知」および「第1回保険料振替」がともに完了した日から3か月の待ち期間
(保障されない期間)があります。】とあります。いわゆるガン保険の90日免責条項ですね。これ
はご注意下さいと申し上げてもどうにかなるものでもない運命ですが・・

がん保険の免責は90日

ガン保険と急死の損得勘定┃生きてこその意味。

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