生命保険・損害保険、保険営業の違い。

生損保、保険営業の違いを買う側でまとめました。

CIMG3488生損保(せいそんぽ)という言い方があります。生命保険と損害保険という異なる分野をひとまとめにした総称です。

同じ保険商品を扱う分野ですが、生命保険は人を対象とする保険なのに対して損害保険は物を対象にした保険です。似ているようにも思いますが、内容的にはまったく異なります。

柔道と剣道くらいは違いますから、勝ち負けを競う点では同じですがルールも仕組みも道具も違います。

保険という点ではリスクを評価して保障(生命保険では保障、損害保険では補償、債務は保証)するという点では同じですが、生保と損保は区別して考え相談する相手も分けて考えなくては適切なアドバイスは期待できません。

買う側の立場では、同じ保険ですから誰に相談しても同じように思います。しかし内科の問題を外科に相談するようなミスマッチになります。生損保乗合代理店もありますが、適切な保険設計を考えるならよくよくお考えになる必要があろうかと思います。

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◆  生命保険と損害保険の営業は共存しない。

保険営業が自信をもって売れるか、十分な知識と経験をもって扱えるかというとこれは生損保では共存しないと言えると思います。

保険営業は生命保険の営業と損害保険の営業とに別れます。同じ保険という形のない商品を販売する営業ですが、ずいぶん営業スタイルも必要とされる知識も異なります。

生損保兼営という代理店もありますが、生損保共に販売する商品特性や分野により得手不得手があります。得意分野に特化しないと十分な顧客サービスが提供できないという面があります。生命保険と損害保険では両方取り扱いができたとしても、両方とも満足できる対応ができるとは限りません。

保険営業のコツは聞き上手が一番の近道。

 ◆  入りやすい損保と入りにくい生保。

この続きは「出やすい生保と出にくい損保」となります。生命保険は診査や告知があり加入には一定のハードルがあります。申込書や必要書類も多岐にわたります。しかし保険事故が起きたときは、必要書類さえそろえれば速やかに保険金が出ます。

損害保険に加入するときは三文判でも何でも押しておき保険料さえ払えば加入できます。加入時のハードルは比較的低いのですが、保険金の支払となると支払条件が詳細に規定されていて少しでも要件を満たさないと保険金は支払われません。

どちらも契約通りという点では変わりがないのですが、生命保険の事故と言えば死亡か病気入院でありシンプルです。ところが損害保険は自動車保険にしても火災保険にしてもさまざまなケースがあり、保険金の支払要件は詳細かつ多岐にわたります。それゆえ生保は保険金が出やすく、損保は保険金が出にくく感じるのですね。

◆  損保は一年契約、生保は複数年契約。

この続きは「損保は一年更新、コミッションは毎年。生保のコミッションは初年度限り。」となります。このため、どうしても生保の営業は一発勝負、損保は継続が目的となりますから営業スタイルも変わります。

生保営業は押し半分、損保営業はリスク訴求が中心(hokenfpの個人的所感)です。

また保険商品としての多様性も異なります。損保の保険商品は基本的には掛け捨てで補償に特化しています。しかし生保の保険商品は法人契約などで金融商品としての性格も併せ持ちます。いわゆる損金効果を活用した節税保険としての機能です。

また長期にわたる契約となりますから、事業承継や相続設計に有益に取り込むことが可能です。そのため、生命保険営業と損害保険営業では、必要とする知識範囲が大きく異なります。専門性の領域がまったく違いますから、生損保の共存は難しいと言わざるを得ない理由がここにあります。

 ◆  生損保の相互参入と兼営について。

CIMG3489「生保は人、年齢と性別のみで保険料が決まる。損保は物、財産や物の価値で保険料が決まる。」と申し上げました。

そのためもともとは生命保険業と損害保険業は、その商品特性の違い(引受けるリスク、保険期間等)から兼営が禁止されてきました。

ところが平成8年から保険業法が変わり国内大手生保の保険のおばちゃんが自動車保険を売れるようになりました。あちこちの保険会社で生損保の相互乗り入れが始まり損害保険募集資格をもつ生保営業が多数生まれました。

その時代に保険業界にいましたので、そのときはチャンスのようにとらえましたが、今にして思うと「何でもできるは何もできない。」になってしまったように思います。

保険営業に限らず、得意分野を作り自分のスタイルに特化した専門営業が強いということが、今にしてわかります。話が保険を売る側にそれる傾向があるのは毎度のことで、失礼しております。

買う側で申し上げれば、生保でも損保でもベストな保険設計を求めるなら、その分野を得意とする専門家に相談すべきです。しかしhokenfpもそうですが、FPが保険の専門家かと言えば、必ずしもそうではありません。この辺の見極めは確かに難しいものがあります。

そういう場合は相手の人柄を見定めるより手はありませんが、それが眼力として意外と正解の場合があるのです。

アポ電の壁を破る決め手、買う側からのなるほどアドバイス。

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