5年以内ならいつでもできる医療費控除。

いつでもできる医療費控除、還付申告は5年以内なら年中OK。

CIMG3758毎年、年が明けると医療費の領収書を家族一人ずつ、医療機関単位で整理して医療費の明細書を作ります。そして協会けんぽ等の保険者から医療費の通知書が来るのを待ちます。

整理した医療費の明細書と医療費の通知書を照合してモレやヌケがないことを確認して確定申告書をe-Taxで申告書の提出期限内に提出します。

確定申告は提出期限が決まっていますからそれに間に合わせようとしますが、医療費控除は実質的に還付申告ですから確定申告の期間内である必要はありません。収入があり所得税を納税しなくてはならない方は、かならず期限内に確定申告を済ませ納税しなければなりません。

しかし申告内容が医療費控除だけであればほとんどの場合納めすぎた所得税が戻ってきます。多くのサラリーマンや年金生活者は源泉徴収で納税済みですから、実質的な還付申告になります。

 ◆ 医療費控除の確定申告は5年の猶予期間。

所得税を納税する場合には各確定申告は期限厳守なのですが、医療費控除のような還付申告になる場合は5年の猶予があり、実質的には翌年の1月から税務署は申告書をいつでも受付けてくれます。

確かに医療費控除の確定申告は慌てる必要はないのですが、一度先送りするといつまでも手がつかないということがあります。戻ってくる金額が大きいと少しでも早く申告しようと思いますが、それほどでもない還付金額だと領収書の整理やらe-Taxの手順を確認するなどの一手間がかかりますからついつい面倒になります。

そうは言うものの、医療費控除の確定申告はやはり通常の期限内に済ませて、心の中の引っ掛かりを持ち越さないほうがよろしいようです。

 ◆ 過去の医療費を確認し医療費控除が適用可能かどうか確認。

協会けんぽ等の保険者から年明けの2月頃送られてくる医療費の通知書があれば大体の 年間医療費の概算がつかめますから、家族全員の年間医療費が10万を越えるかどうかの判断をします。

医療費は医療機関の領収書だけでなく、医療機関までの交通費、薬局で買った医薬品、インプラントから最近では一定の条件で補聴器や眼鏡まで医療費控除の対象になる場合がありますので、ひょっとしたらと思う医療費関係の領収書は残すようにして下さい。

医療費の通知書(医療費のお知らせ)には健康保険の適用を受けた医療しか掲載されていませんので、領収書管理はどうしても必要になります。

◆ 医療費控除の申請要件。

A)年間の総所得が200万円以上の方⇒年間医療費(家族全員)が10万円以上

B)年間の総所得が200万円未満の方⇒年間医療費(家族全員)が総所得の5%以上

要するに10万、領収書をかき集めて10万を越えるかどうかが分岐点ですが、家族の医療費も合わせてですから、思った以上に医療費はかかっているものです。

今は10万を越えないと思っていても、途中で医療費がかさむこともありますから、捨てないでこまめに領収書を残すことが節約につながります。

◆ セルフメディケーション税制適用者はわずかに0.34%。

医療費控除の補完的な制度としてセルフメディケーション税制がスタートして3年目になりますが利用が進んでないようです。医療費控除とセルフメディケーション税制は選択制ですから医療費控除の10万に届かなかった方が利用するかと思いましたが、やはり手間の割には還付額が少ないので利用者があまり増加しないようです。

国税庁によると平成29年分の医療費控除は749万人もいたのですがセルフメディケーション税制はわずかに2.6万人、医療費控除全体の率にして0.34%と、対象者の裾野ははるかに広いはずですがほとんど普及していません。

OTC医薬品の領収書が残っていれば医療費控除とおなじくいつでも還付申告ができますからチャレンジしてみるのもよいのですが、やはりドラッグストアで買ったレシートは捨ててしまいますね。

◆ 医療費控除の確定申告は下記のページに詳細。

今からでも過年度の医療費控除の申告にチャレンジしようという方は下記のページを参考になさって下さい。また、以前のように医療費の明細書と一緒に医療費の領収書を税務署に全部送りつけてスッキリするやり方は猶予期間が平成31年度(令和元年度)までとなっています。令和2年分の医療費からは医療費控除の明細書をつけて申告することになります。ご注意下さい。

■医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

■医療費控除はe-Taxが便利?簡便化まとめ。

■医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた。

◆ まとめ

CIMG3761医療費控除の還付申告可能な期間の実際の例をあげると、2018.1.1~2018.12.31までの1年間の医療費控除確定申告は2019.1.1~2023.12.31までの5年間還付申告を提出することができます。医療費が発生した翌年の1月1日から起算して5年間という意味です。

また保険の営業職員のように個人事業主として毎年確定申告をされている場合は、事業の申告と一緒に医療費控除の申告をすればよいのですが、医療費控除の申告を忘れていたような場合は5年以内に「更正の請求」をすることにより、医療費控除を受けることができます。

高齢化が進む社会では収入が減少し医療費が増加します。そうした中では医療費控除の確定申告は少しでも節約できる有益な仕組みです。少しずつですがわかりやすく改善され、e-Taxも簡便化されてきました。また国税庁の確定申告書作成コーナーもずいぶん改善されました。それでもまだまだ高齢者にはハードルが高い仕組みです。誰でも手軽に利用できないと、できる人とできない人に差ができ、社会的に公平性を欠くことにつながりかねません。

Pocket

カテゴリー: 保険余話 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA