医療費控除、e-Taxマイナンバーカード方式のわかりにくさを整理。

医療費控除、e-Taxマイナンバーカ―ド方式EI444-0300エラーコード不明。

すでにe-Taxマイナンバーカード方式で令和3年分医療費控除の確定申告を終えて、還付金が1月中に入金しています。過去に税務署から利用者識別番号とパスワードをいただいていますからID・パスワード方式の方が簡単なのですが、チャレンジ精神でマイナンバーカード方式に取り組んだ難儀な記録は過去の記事に書きました。

■医療費控除確定申告、マイナンバーカード方式の迷路、これは無理!?

e-Taxマイナンバーカード方式は、慣れないと全く理解できない複雑な仕組みです。わからないままに確定申告ができたのは僥倖と言うべきなのですが、それではチャレンジした意味がなくなりますので、マイナンバーカード方式のわかりにくさを整理して説明できるようにしたいと思っています。

◆ e-Taxマイナンバーカード方式のわかりにくさの原因。

これまでID・パスワード方式で確定申告のデータを送信してきましたので、医療費控除の確定申告はとてもシンプルに処理できました。しかしマイナンバーカード方式ではマイナンバーカードのICチップに組み込まれたデータで公的個人認証を行う必要があります。そのための事前設定がかなり込み入るため、何をしているかわからないままに進み、慣れない方には大きな不安になると思います。

マイナンバーカード方式では全体像がわからないということが難点となり、いろんなアプリをインストールしたり、関連サイト間の連携をしたりなどが迷路のようになってしまっています。何度も同じパスワードを要求されたり、マイナンバーカードの読み取りも複数回必要になったりします。そこでわかりにくさの原因を項目に分けて整理してみました。

1)e-Taxマイナンバーカード方式へのルートが複数。

建て増し旅館のように別棟がつながっており、入口が複数あることが一番大きな迷う原因だと思います。中に入っていくとルートが枝分かれしていますが、これはよくあることで条件が変われば手順が変わるからです。ところがマイナンバーカード方式には、表玄関が最低2つあるのです。

そのうちの一つがマイナポータルの「もっとつながる」からe-Taxへというルートです。マイナポータルにログインしてから「もっとつながる」を選択してe-Taxサイトへ移動します。

もう一つのルートは、国税庁の確定申告書作成コーナーからマイナンバーカード方式を選択してe-Taxで電子送信する方法です。こちらのルートではマイナポータルと連携するというボタンが途中にあります。意味が分からずこちらを選択すると混乱します。

医療費控除の申告であれば「連携しないで申告書等を作成する」を選択すれば迷いは少なくなります。これまでのようにe-TaxのID・パスワード方式で申告書の送信をするところを、マイナンバーカードを利用して個人認証し申告書データを送信します。これならマイナンバーカードを利用するメリットはあまり感じられないかもしれませんが、マイナポータルと連携するのはもう少し先にしてもよさそうです。

2)e-Taxの複数の意味が理解できていない。

医療費控除では、国税庁の確定申告書作成コーナーで作成した申告書類をe-Tax(国税電子申告・納税システム)で送信するときにe-Taxの機能を利用します。実はe-Taxと一口に言ってもいろいろなルートがあります。

本来は「e-Taxソフト」を使用して確定申告書類などを作成して、電子的に申告書を提出する仕組みをe-Taxと呼びます。そのe-Taxソフトにも下記のように種類があります。

e-Taxソフト(ダウンロード版)
e-Taxソフト(Web版)
e-Taxソフト(SP版)

個人が行う医療費控除やふるさと納税の申告ぐらいならe-Taxソフトの世話にならなくても、国税庁の確定申告書作成コーナーで十分なのです。そこで作成した申告データを電子的に提出できる仕組みがe-Taxを利用した電子申告というわけです。

e-Taxで検索すると上記の情報が混在することになり、わけがわからなくなる原因となっています。医療費控除などの還付申告ならe-Taxソフトはいらないと思います。国税庁の確定申告書作成コーナーとe-Taxのデータ送信機能を利用した電子申告で十分完結してしまいます。

3)事前セットアップが複雑すぎて、意味不明。

国税庁の確定申告書作成コーナーからe-Taxマイナンバーカード方式で申告書を電子的に提出するときにはどうしても、公的個人認証、要するに個人を証明する電子認証が必要になります。これは本人確認と電子的に提出された申告書データの真正性を保証するためには避けて通れないところです。

それはよく理解できますが、事前セットアップと呼ばれる手順は、慣れない方を不安に陥れます。手順を説明しているPDFは15枚もあり、出てくる単語の意味が一般人にはさっぱり理解できないのですから慣れない方が最初にまごつくのも無理はありません。事前セットアップと一言で済ませていますが、ここはマイナンバーカードで本人認証ができているなら、ボタン一つに改善しないと意味不明の泥沼になります。

■e-Taxマイナンバーカード方式の事前セットアップ。

4)マイナポータル連携不十分、医療費控除は連携不要。

マイナンバーカードでログインするマイナポータルの売りはマイナポータル連携なのですが、まだ有効に利用できる段階ではないと言えます。

仕組みとしてマイナポータル連携は政府が運営するオンラインサービスとして確定申告書の作成に必要な生命保険料控除証明書等のデータを一括取得できたり、医療費の明細書を確定申告書の該当項目へ自動反映できたりする優れモノの機能です。

ところが、対応している保険会社は増えてきましたが仕組みがバラバラで使いやすいとは言えませんし、すぐにデータが反映しないのです。医療費の明細書は郵送されたものと同じで、相変わらず1年分揃いません(令和4年度から一年分のデータが揃うとのことですが、)から医療機関の領収書集計が二度手間になります。

医療機関への交通費や明細にない医療費もありますからどうも素直に喜べない仕組みです。今のところ自分で集計して手入力した方が早くてわかりやすいです。

ふるさと納税の連携や住宅ローン控除に関するデータも連携できるそうですから将来的には便利になるかもしれないと思います。でもまだ工事中の家のようなもので、家にはとりあえず中に入れますが窓枠がないので寒くて寝泊まりできないような、開発途上を感じます。

5)暗証番号や識別番号が複数あり入力回数が多く間違いやすい。

識別番号や暗証番号が多すぎて間違いのもとになっています。たとえばマイナンバーカードの暗証番号では、下記があります。

(1)利用者証明用電子証明書用
住民票の写し等のコンビニ交付サービスやマイキーID設定を行う際に使用します。

(2)署名用電子証明書用
e-Taxなどインターネットを使用した電子申告の際に使用します。

(3)住民基本台帳用
住所異動の手続きを行う窓口で転入手続等に使用します。

(4)券面事項入力補助用
新型コロナワクチン接種証明書アプリを利用する際等に使用します。

もうひとつはe-Taxを利用するための識別番号と暗証番号(税務署が発行します。)

(1)利用者識別番号
納税者を区別するために税務署が発行する16桁のID番号、確定申告では必須です。

(2)暗証番号
利用者識別番号とセットになった暗証番号です。自分で決めて登録します。

複数のサイトを連結しているということもありますが、マイナンバーカードの読取を何度も要求してきます。同じことを要求されると手順が間違っているのではという不安に駆られます。全体像が見えない利用者にとって、今どこにいるかがわからずに不安が残ります。あとどれくらいで完結するのか、一体今自分がどこにいるのか、手順が正しいのかどうかがわからないので混乱するのです。

◆ e-Taxマイナンバーカード方式のわかりにくさ、まとめ。

左は読めない見本としてのQRコード、右は次のページの読めるQRコード。

左のページで足止めを食いました。マイナポータルアプリに表示されるエラーコード「EI444-0300」で調べても解決しませんでした。そんなあほなですが、次のページがあり、そこのQRコードはiPhoneで読めたのです。どうなっているのかまったく意味が分からないところです。

そうは言ってもいつかはそこへたどり着かなくては、デジタル化が進まないことは理解できます。毎年、改善され急速に進歩していることも間違いありませんが、使い勝手から言うと頂上が見えない森林限界(どこかで聞いたセリフですが、)の手前という感じです。

まだ、この仕組みを使いこなせる人はごく少数だと思います。マイナンバーカードは国家的事業ですから、いずれ普及すること思いますが、国民のなかにはまだまだプライバシー情報を国家に管理されることへの抵抗感があります。資産家は特に警戒心が強く、まだマイナンバー通知書のままでマイナンバーカード取得をためらっている方も見かけます。

hokenfpとしては、決してデジタル化に反対の立場ではありません。よりよい仕組みをデジタル庁のような国家組織横断型で作っていただきたいと思っています。少なくとも今の仕組みでは、高齢者やデジタル化に慣れない初心者ではほとんど乗り越えられない壁になっています。

しかしながら、世の中の流れとしては、これだけ多くの方が各世代でスマホを使いこなすようになったという事実があります。マイナンバーカードが一般化し、マイナンバーカード方式の仕組みが改善され、もう少しシンプルになれば、便利さが勝ってくると思います。今のところは残念ですが医療費控除の申告をするサラリーマンレベルでは、マイナポータルとの連携は有効に利用できないし、提供される情報もまだまだ価値のあるものではありません。

わかりやすく全体の仕組みを図示しようと試みていますが、枝分かれが多く整理しきれていません。より多くの方がなじみやすくなるよう、平易な解説を心がけていますが、自分が理解できていないことは人に説明しても消化不良になります。もう少し勉強し、レベルを上げてよい記事になるよう精進を心がけたいと思っています。今回は、マイナンバーカード方式の壁が思いのほか分厚く、手の内に入りきらないので殊勝に意見記事を書いています。

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「医療費控除、e-Taxマイナンバーカード方式のわかりにくさを整理。」への3件のフィードバック

  1. 「EI444-0300」のエラーが出て、涙目で検索してこちらのブログにたどり着き、無事解決できました。ありがとうございます。
    左の「読めない見本」のQRコードはマイナポータルのアプリへと誘導するURLで、
    次に進むには右下の「利用規約に同意して次へ」を押さないといけなかったのですね…

    仕組みが難しい分、サイトデザインなどは分かりやすくしてくれたら助かりますよね!

    1. 確定申告ちゃん様

      hokenfpです。

      お越しいただきありがとうございます。

      >「EI444-0300」のエラーが出て、涙目で検索してこちらのブログにたどり着き、無事解決できました。ありがとうございます。
      >左の「読めない見本」のQRコードはマイナポータルのアプリへと誘導するURLで、
      >次に進むには右下の「利用規約に同意して次へ」を押さないといけなかったのですね…

      同じご苦労をされたのですね。同情申し上げます。少しでもお役に立てて何よりうれしく思います。

      >仕組みが難しい分、サイトデザインなどは分かりやすくしてくれたら助かりますよね!

      ご指摘のとおりかと思いますが、開発途上のサイトでは、
      ユーザビリティーがなおざりになるケースもよくあります。
      改善されることを期待したいと思います。

      今後ともよろしくお願いいたします。

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