
保険営業のコツと聞くと、アポ取りの話法や飛び込み営業のテクニック、
クロージングの決め台詞などを思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、保険営業に携わり、その後はFPとして20年以上保険を選んで
買う側に関わってきた経験から言えば、保険営業で成果を上げる最大のコツは
テクニックだけではありません。
売る側の保険営業で大事なことは、「保険を買う側の心理を理解すること」です。
保険は自動車や家電製品のように、性能や価格だけで購入を決める商品ではあり
ません。多くの人は「誰から入るか」「今入るべきか」「本当に必要なのか」を
考えながら契約を決めています。
本記事では、保険営業で成果を上げるための考え方と実践ノウハウを、現場経験
とFPとしての視点から解説します。
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◆ 保険営業のコツは「売ること」ではなく「買う理由」を理解すること。

保険営業で成果が出ない人ほど、いきなり商品説明を頑張るとか、
保険メリットを部分的に訴求することがあります。
メリットを強調することで興味を持ってもらい、話に引き込みたいという思惑は
よくわかります。ところが聞く気になっていない顧客には、腑に落ちないどころ
か雑音に過ぎないのです。
話題がつながらないと、聞く気になっていない買う側に、
保障内容を詳しく説明するという方向へ進みがちです。
しかし、お客様が知りたいのは商品知識ではありません。
ます保険営業の品定めが前提にあります。言葉には出しませんが、
面談回数が少なくて相手のことをよく知らない段階では
「この担当者を信用できるのか」だけを見ています。
何度か面談できて、なじみができてくると信用もできます。
そうなると、少しずつ話がつながるようになり「自分に必要なのか」
「今入るべきなのか」を考えるようになります。
つまり保険営業とは、保険商品を売る仕事ではなく、
お客様の不安や悩みを解決する仕事です。
そのためには相手の懐にはいらなくては始まりません。
この考え方を持つだけでも営業スタイルは大きく変わります。
◆ 保険営業のコツ① 見込み客探しを仕組み化。
保険営業で多くの人が最初にぶつかる壁が、「行くところがない」
という問題です。
親戚、知人、友人などを一通り回ると、行くところがない、アポを
取れるところがないようになります。
紹介も途切れると、顧客は無数に存在しても動きが取れなくなります。
営業力以前に、会う相手がいなければ成果は上がりません。
とくに保険営業では、見込み客探しの仕組みづくりが重要です。
・行くところがなくなる原因
多くの場合、身内への営業が終わったり紹介が止まったした場合
行くところがないと感じます。できることは直接的な成果ではない
既契約者フォローになります。
こういう手詰まりな状況になると、行動量が落ちます。
しかし営業成果は行動量と比例する部分も大きいため、
見込み客開拓の仕組みを持たなければ安定した成績は残せません。
詳しくは
→「保険営業の壁、行くところがないときの効果的な見込み客探し」
で解説しています。
・法人営業ではタイミングが重要
法人保険の場合は特に、決算期や利益計上時期、長期的には
役員退職時期などのタイミングが重要になります。
闇雲に訪問するよりも、企業の状況を理解して、タイミングを合わせて
アプローチした方が成果につながります。
詳しくは
→「法人保険の開拓方法|飛び込み1000件の次に試したFAXDM戦略。」
をご覧ください。
◆ 保険営業のコツ② アポイントは売り込まないこと。
アポ取り電話の段階で、保険を売ろうとする保険営業はいないと思います。
お客様は保険の話を聞きたくて電話を取るわけではありません。
まずは会う理由を作ることが大切です。
・アポ電の本当の目的
アポイント取得の目的は契約ではありません。面談の機会をいただくことです。
しかし知らない保険営業の突然のアポ電は、
買う側の警戒感からほぼ無視されるか、説明する前に断られます。
そのため、商品説明、保険料比較、保障内容説明を
電話で行うようなことはありません。
電話で保険の話をすると、むしろ相手の警戒心を高める場合があります。
アポ電に出ていただいて、ア歩が取れるためには、
それなりのシチュエーションが必要です。
詳しくは
→「保険営業のアポ電のコツ|買う側になってわかった本当の壁」
で解説しています。
◆ 保険営業のコツ③ 話すより聞く。
営業研修では話法を学ぶことが多いですが、
実際に成果を上げる営業ほど話しません。
むしろ聞いています。聞くためには、話を引き出すための、
的を得た質問が重要です。
・お客様は話を聞いてほしい。
保険相談に来る人の多くは、老後が不安だとか
将来の教育費が心配だとか悩みや疑問を抱えています。
中には保険が複雑で分からないというケースもあるでしょう。
商品説明より先に、聞き上手、質問上手になって、
その不安を聞き出すことが重要です。
聞く力がなければ、本当のニーズは見えてきません。
詳しくは
をご覧ください。
・相談のツボを理解する
FPとして数多くの相談を受けて感じるのは、
お客様自身が何に悩んでいるか整理できていないケースが非常に多いことです。
相談の流れや心理を理解することで提案の精度は大きく変わります。
話せば話すほど、抱えている問題やリスクが具体的に見えてくるようになります。
多くの相談者は、自分が何に悩んでいるのか整理できていません。
保険営業は商品説明より先に相談者の本音や不安を整理する役割が求められます。
詳しくは
で解説しています。
◆ 保険営業のコツ④ 提案のタイミングの見極め。
保険営業で失敗する原因の一つが、提案するタイミングを間違えることです。
保険は必要な時に売れるのであって、そうでないときは相手にしてもらえないか
乗り気の話には進みません。
・人生には保険を考えるタイミングがあります。
例えば、大きなライフイベント、転機がきっかけになります。
結婚や出産で家族が増えるとき、住宅購入でローンを組んだとき、
さらにはリスクを覚悟で独立開業や子どもの進学などです。
このタイミングを外すと、どれほど良い提案でも響きません。
保険は一年中売ることができますが、チャンスは限られているということです。
詳しくは
→「生命保険はタイミングが肝(きも)、保険営業の選択はスリリング」
をご覧ください。
■保険営業|飛び込み20日間で1,000軒の成果をまとめると。
・押しどころを見極める
営業では押すことも必要です。
しかし押し過ぎても顧客に引かれては契約は取れません。
お客様が決断する瞬間を見極めることが重要です。
詳しくは
→「保険営業のコツは押しどころの見極め、買う側の事情を解説」
で解説しています。
・あえて言わないことも重要
営業は話す仕事と思われがちですが、言わない方が良い場面もあります。
沈黙や間の取り方が契約につながることもあります。
契約の話を切り出せず、雑談だけで終わってしまうことがあります。
保険営業には「その一言」を言う勇気が必要です。
詳しくは
→保険営業の壁はクロージングではない|契約の話を切り出す勇気。
をご覧ください。
◆ 保険営業のコツ⑤ 契約が取れる営業と取れない営業の違い
契約が取れない営業は能力が低いわけではありません。
真面目で勉強熱心な人も多くいます。
しかし最後の一歩が踏み込めないケースがあります。
・契約をお願いできるか
お客様が十分納得していても、「ご契約いかがでしょうか」
と言えない営業は少なくありません。いつまでたっても親切な
保険営業で終わってしまいます。
契約はお客様が勝手に申し込むものではなく、
営業が決断を促して初めて成立するものです。
詳しくは
→「保険営業で契約が取れない理由|最後の一押しができない営業の限界」
をご覧ください。
・必勝法は顧客心理にある
トップセールスが特別な話術を持っているとは限りません。
むしろお客様の心理を深く理解しています。
詳しくは
→「保険営業必勝法|売れない原因は商品知識ではなく「気後れ」」
で解説しています。
◆ 保険営業のコツ⑥雑談力と身の上話力。
経験や実績、専門知識がない新人の保険営業に向けたコツの神髄です。
営業20年、保険営業3年、保険を買う側で22年、見えてくるものがありますが、
人に伝わる言葉にするのは難しいのです。それをかみ砕きました。必ずや保険営業の力になるコツでありノウハウです。
→保険営業のコツは「身の上話力」、顧客との距離を縮める実践法。
◆ 保険営業で成果を出しやすい人の特徴。
保険営業の成果を左右するのは商品知識だけではありません。
気後れを乗り越えて顧客と会い続ける行動力、人に好かれる人間性、
そして契約の話を切り出す覚悟が必要です。
結局のところ保険営業は人が人から買う世界です。
どのような人が保険営業に向いているのか、また顧客は保険商品ではなく
営業担当者の何を見ているのかを、次の記事で詳しく解説しています。
→保険営業はやめた方がいい?向いている人・向いていない人を元営業が解説。
→保険の選び方は商品ではなく誰に入るか。保険営業は人で選ぶ不思議。
◆ 保険営業で成果を上げる最大のコツ。

保険営業には、アポ取りのコツや見込み客探しのコツなどがあります。
顧客との面談の場面では、話法のコツ、クロージングのコツがあります。
しかし、それらはすべて枝葉の技術です。
本当に重要なのは、「お客様はなぜ保険に入るのか」
を理解することです。
保険を売る側だけでなく、保険を買う側の視点を持ったとき、
営業のやり方は大きく変わります。
保険営業のコツとは、テクニックを磨くことではなく、
お客様の心理を理解し、その人にとって必要な提案を行うことに尽きるのです。
■保険営業という仕事の本質を体系的に解説したページ
→保険営業という仕事の現実|売る側と買う側の決定的なズレ。