生命保険、支払調書の抜け穴をOB税理士に確認。

生命保険、支払調書の抜け穴をOB税理士に確認。

生命保険の契約者は保険会社に申し出れば、簡単に名義変更ができます。契約者とは保険料負担者ですから、生命保険契約を名義変更すれば、元の契約者がそれまでに支払った保険料は新しい契約者が贈与を受けたことになります。

混乱を避けるため使う言葉を定義しておきます。下記のイコールでつなぐ言葉はほぼ同じ意味で使用します。

契約者=保険料負担者
名義変更=契約者変更

年間110万円以上贈与すれば、贈与税がかかります。例えば親が契約者で、子を被保険者にして一時払いで1,000万の終身保険を契約し半年後に契約者を子変更すれば、まぎれもなく子への1,000万の贈与になります。この場合、もちろん契約者の親も被保険者の子もお元気で相続は発生していない場合です。

ここで名義変更とは生命保険の契約者変更のことを意味します。また今回のテーマである保険会社から税務署への通知は「支払調書」と言います。

生命保険の名義変更をした場合、保険会社から税務署に通知はいかないのでしょうか。それまでの抜け穴だらけの支払調書は平成30年に改正され、名義変更によるみなし相続財産の見落としを防ぐ目的で細かく規定され、保険会社はその通達に従う義務があります。

しかしそれでも実務的に事例を見ていくと抜け穴があったりします。いかにも怪しい話ですが、保険営業をされていれば、よく出くわすケースです。資産税担当で相続税の税務調査をしていたOB税理士に確認して裏を取った話です。お役に立つかどうかではなく、こういうこともあるということで気楽にお読みください。

◆ 支払調書の改正による生命保険の名義変更。

支払調書の取り扱いに関しては以下の記事に詳細に分析しています。どういう条件でどのような内容の支払調書が税務署に行くのか詳しく書いています。それにより生命保険の名義変更はすべて贈与として税務署に捕捉され課税対象となるのでしょうか。

■生命保険の支払調書が危ない理由。

課税当局の考え方ですが、生命保険は名義変更しただけでは贈与とはなりません。よって贈与税の時効は名義変更しただけでは始まりません。保険金を受け取ったり、解約返戻金を受け取ったりしたときに名義変更していれば贈与となります。早い話、保険がお金に変わるとき贈与が開始します。100万ずつ減額解約すれば支払調書が税務署に行かないという話法は通用しません。最後に解約したときにそれまでの保険料負担者、解約返戻金などの総額が支払通通知書により税務署に知られることになります。

■保険の支払調書で隠れ贈与がバレバレに!

今回の支払調書の記載事項の変更は、相続時の契約者変更を捕捉しみなし相続財産として生命保険の権利に対する課税モレをなくすことが目的です。例えば契約者が親、被保険者が子という場合です。親が保険料を払って子に保険をかけるというパターンですが、親の死亡により相続が開始しますが、子は生きていますから生命保険金は支払われません。しかし親が保険料を負担した生命保険契約ですから、子が契約を引き継ぐにしてもその権利は相続財産として課税されなくてはなりません。こういう場合に支払調書が発行され保険料の負担者と名義変更の回数が税務署に通知されます。

◆ 名義変更に網をかけたつもりが抜け穴。

ところがです、この支払調書の通知義務は契約者死亡による名義変更となっています。契約者死亡が条件になっているのです。

何が抜けているかと言えば、相続が発生する前に名義変更を行えば支払調書は発行されないことになります。ホントにそう書いてあります。課税当局は生命保険の名義変更に網をかけたつもりでも、結構大きな穴があります。通常、保険会社との契約では契約者変更(名義変更)は簡単にできます。でも名義変更だけでは支払調書は税務署に行かないはご承知の通りです。とすれば、名義変更後にしばらくして元契約者である親が死んだとしても保険会社は知る由もありません。現在の契約者と被保険者が存命であれば保険会社にとって支払調書を発行する理由がありません。もちろん税務署も支払調書が来なければ名義変更の事実を知ることはできません。

今後支払調書が発行されるとすれば、何十年も先の被保険者である子が死亡して生命保険金が支払われたときです。そのとき支払調書には確かに過去の保険料負担者と契約者変更の回数は記載されていますから、数十年前の相続時にみなし相続財産としての生命保険契約が課税対象として見落とされていたことが判明します。

でもその時に相続税を払うべき子は被保険者としてあの世です。それより、一度相続で見落とされたみなし相続財産は、時効が開始します。その場合相続税は5年(意図的な場合は6年)で時効となります。というふうに考えることができます。

◆ 資産税担当OB税理士が支払調書の抜け穴を確認。

こういう抜け穴解釈は一般的に都合のよい解釈となり、課税当局には通用しないとしたものですが、念のため資産税を担当していたOB税理士に確認してみました。資産税担当の調査官といえば、相続税調査に来る泣く子も黙る国税調査官です。当然、税務署での対応や考え方はよくわかっているわけです。

OB税理士によるとその抜け穴は気がついていなかったとのことです。支払調書が相続発生時の名義変更のときだけ発行されるとは考えていなかったようです。しかし、確認していただくと生前の名義変更は支払調書の対象外です。あくまでも生命保険契約がお金に変わるときか、あるいは契約者死亡による名義変更時にだけ支払調書が発行されるというルールは確認できました。

OB税理士によれば、保険会社が通知しなければ、生前に行われた名義変更は知ることができないそうです。

ただし、相続税の申告内容に疑念を持てば全保険会社に照会をかけることもあるそうですから、安全とばかりは言えないということもあります。

◆ 相続税がかからない方の名義変更には関心なし。

ただ、OB税理士に念押しで聞いたことですが、相続税がかからないレベルのサラリーマン庶民が保険契約の名義変更をしようが、それが贈与税の対象になっても特に関心はもたないそうです。相続という網で受けたときにかからない贈与にまで手間はかけていられないそうです。

しかしながら、養老保険などで満期保険金の受取人を契約者以外にしていると支払調書が発行されますから、贈与税の対象となます。支払調書から贈与とみなされると税務署としては放置しておけないのです。贈与ではありませんかと「お尋ね」がありそうです。

◆ 税務署の調査能力は甘くないのでやりすぎ注意。

支払調書の発行ルールの変更は、完全に網をかけられるわけではなさそうです。しかしそうかと言って、やりすぎはいけません。例えば相続発生前に巨額の一時払い終身保険を何本もかけて名義変更するような乱暴なやり方は捕捉されやすくなります。税務署の調査権限と能力は甘くないのです。銀行に照会をかければ、家族全員の過去10年分の銀行口座の動きを税務署は知ることができます。

OB税理士によれば、お金の動きが追えれば、たいていのことはわかるそうです。疑念をもたれないよう、やりすぎにはご注意いただきたいと思います。

◆ 支払調書の抜け穴、まとめ。

生命保険の名義変更に関して、気になっていたところをOB税理士に確認した結果をまとめました。支払調書の記載事項の変更は生前の名義変更を通知する義務までは定めていません。確かに出口課税ということで、生命保険契約が保険金や解約返戻金に変わるときに支払調書が発行されれば、それまでの保険料負担者は明白になります。

税務署の立場では名義変更しただけでは贈与とはならず、名前だけを借りた元の契約者の名義保険と考えるようですから、贈与でもないのに支払調書はいらないという理屈だと思います。

相続税がかからない程度のご家庭で、遺言書も書かれないようなケースでは、生命保険の受取人指定で財産分与を決めることがシンプルでもめないコツです。

生前の財産分けとして契約者は親、子を被保険者とした一時払い終身保険を契約し契約者を子に名義変更します。これを子それぞれに契約しておくとすっきりします。一時払い終身保険や年金保険は販売停止の保険会社が多くなりましたが、まだ取り扱っている保険会社もわずかながらあります。

老婆心ながらご注意申し上げると、子が新しい契約者として保険契約を解約すればキャッシュに変わり支払調書が発行されます。この場合、支払調書では保険料負担者と解約返戻金を受け取った人が違うことを明らかにします。さすがにこれは贈与ですから税務署は放置できません。よって解約するにしてもせめて相続が終わって6年後以降にしていただきたいところです。

親孝行保険の親不孝。

親孝行保険の親不孝。

親孝行というものはなかなかできるものではありません。親の恩に気が付いて親孝行をしたいと思っても、すでに親はこの世にいないとうのが相場です。お盆になるとご先祖様の墓参りをします。田舎のお仏壇にある一番新しい位牌が両親であの世での新しい名前が刻まれています。

親が若いうちは「親孝行保険」をすすめられることがあります。親孝行保険とは聞こえはよいですが、実は親にすればとんでもない親不幸なのです。

保険商品は予定利率が低くなり魅力がなくなりました。貯蓄性はほとんどありませんし、保障を買うにも割高になり保険を売る保険営業もおすすめのネタ切れで行き詰り状態です。

それでも生命保険にはいろいろな切り口が残されています。保険商品は切り口を変えて説明すると新鮮に映ることもあります。少々古臭い切り口ではありますが、お盆ということで親孝行保険を考えてみます。

◆ そもそも親孝行保険とは?

今どきこんな切り口で保険を売ろうという方は少ないでしょう。しかし契約者の家族や親子関係によっては一理あるのです。本来生命保険は親が契約者となり子を被保険者として生命保険をかけることが多いと思います。

子に収入がない間は親が保険料を負担し、子が独立すれば契約者を子に変更します。よくあるパターンですが、保険金の受取人も親から配偶者に変更すると思います。契約形態は下記のようになります。

契約形態は

契約者=親
被保険者=子
受取人=親

変更後の契約形態は

契約者=親
被保険者=子
受取人=配偶者

普通であれば親が先に亡くなりますから何の問題もありません。ところが昨今は超高齢化社会となり親も長生きします。世の中万が一と言うことがあります。子の方が病気や事故で先に亡くなるような不幸もあります。親に経済力や財産があれば単に不幸な出来事になりますが、成長した子が親に仕送りしていたり息子の持ち家に同居していたりするようなケースでは大変です。どう大変なのかをわかりやすく箇条書きにします。

・息子に嫁や子がいれば親は相続人にはなれませんから息子の財産は受け取れません。

・死亡保険金の受取人も配偶者にしていれば、生命保険金は息子の嫁のものです。

・同居の嫁と仲が悪ければ、息子から相続した財産を処分して孫を連れて実家に帰るでしょう。

これは最悪のケースです。後には住むところがなくなった老親が残されます。まさかここまで運が悪いことはないでしょうが、二世帯住宅などにして同居していると可能性があります。

そこで、息子としては自分が万が一のとき、育ててくれた親に保険金が残るようにというのが親孝行保険というわけです。

契約形態は

契約者=子(息子)
被保険者=子(息子)
受取人=親

という親孝行保険のパターンが考えられます。家庭環境や親の財産具合、家族仲などにより考えられる保険です。これは生前贈与のし過ぎでも起こることがあります。相続税がかからないところまで生前贈与をすると、長生きした場合に余力がなくなるのです。思いがけない大金の出費や所有していた株式などが暴落したり、大病をしたりすると予定が狂うのです。

注意すべきことは、親孝行保険の受取人は親ですから、息子の嫁や子がいれば相続人ではありませんから、受取保険金は遺贈により取得したことになります。相続税がかかるほどどの大金ではないと思いますからいらぬ心配ですが、死亡保険金の非課税枠(500万/相続人一人)は適用されません。

親から孫に一代飛ばしで相続させると例の相続税の2割加算が適用されますが、この場合親は相続人ではありませんが、被相続人となった息子からは一親等の血族となり2割加算の適用はないことになります。

◆ 親孝行保険の親不孝、まとめ。

あまり親孝行保険を提案するようなことは見かけませんが状況によってはツボにはまることもあり得ます。そいう趣旨の保険なら親孝行であり親不孝ではありません。親孝行保険はできれば、親が受け取ることなく息子の嫁や孫に受取人変更する日が来ることを願うばかりです。

実のところ申し上げたかったのは、親より子が先に逝くということがどれだけ親不孝かということなのです。人の子の親になってわかりますが、親というものはいつも案じているのは我が子のことばかりなのです。

保険とは直接の関係はありませんが、知り合いに息子がうつ病で自殺したケースがありました。告別式に参列しても見ていられないありさまで、深刻すぎてつらいばかりです。嫁と子はそのまま息子の家に住み続けています。その後、息子の母親は悲しみと後悔のあまり精神に異常をきたし近所付き合いができなくなってしまいます。気の毒で見ていられません。

親孝行保険は結構なことですが、息子の命と引き換えに親孝行保険金を受け取るような親不孝は、どうしようもなく親不孝なのです。お盆になると思い出す話ですが、我が身に置き換えると恐怖で身震いする思いです。

保険営業の宿命は過酷、コロナお盆に焦燥感。

保険営業の宿命は過酷、コロナお盆に焦燥感。

猛暑にコロナ、まったくテレワークも楽じゃないと思います。第二波でまたしても保険営業は訪問自粛状態です。営業に出歩いても受付や玄関先で資料を渡して帰る程度、とても面談できる状況ではありません。ひたひたと身近に迫りくるコロナの足音におびえる日々です。

◆ 保険営業のお盆はあと一件のチャンス

さてお盆はどうするか、年老いた母親一人でお精霊(しょらい)さんを迎えるのはあまりにも寂しいですし、かといって自分すらも安全とは言えない状況です。もしも母親に感染したらと思うとリスクは半端ではありません。そうは言いながら保険営業の頭の中では別のことを考えています。実は保険営業は追いつめられるとお盆も何も関係なく身内を頼ります。

身内を頼りますとは、一般の方にはわかりにくいと思いますが、叔父や叔母、いとこなどの親戚に保険加入をお願いするのです。加入をおすすめするのではなくお願いします。そのために離れた身内に会えるチャンスはお盆ですから、提案書や申込書を持参して帰省することもあるのです。ただ身内に断られると苦い後悔が残ります。

◆ 保険営業の宿命は過酷。

ここにきて知り合いの友人とか都会に住む姪の婿あたりに感染者が出始めています。もはや油断できない状況にあると思います。後悔先に立たずといいますが、保険営業としてやはりここはじっと我慢の巣ごもりお盆にならざるを得ないかもしれません。

保険営業にとればお盆休みは充電期間などという余裕はみじんもないでしょう。焦燥感にさいなまれ、居ても立ってもいられない苦行のごときお盆になるように思います。保険営業は、結果が出ていないと心休まることはありません。それが宿命のようなものです。

◆保険営業のお盆、まとめ。

今や買う立場であるにもかかわらず、コロナ拡大の中、保険営業のお盆を案じてしまうというのは身についた性(さが)というべきですね。

いくら成績を上げてもその地位と収入を守るためには気を抜くことはできません。そういう状況が毎月続きますから、あと一件に苦しむときは夢に出てきます。

保険会社は新型コロナウイルス感染症で営業活動を自粛するよう指示を出している間はノルマは課さないというような報道を聞きますが、甘い考えです。それで保険営業が救われるわけではありません。

保険営業は保険会社のために働いているわけではないのです。自分と自分の家族の生活を守り向上させるために骨身を削っているのです。

気休めですが、いまや保険営業だけが苦境というわけではありません。数多くの零細企業が崖っぷちのピンチに見舞われています。それを思えば保険営業はまだましなほうかもしれません。これまでの成績の貯金もあるでしょうから、どうにか食いつなぐくらいはできるでしょう。ここはじっと忍耐のお盆、はるばる十万億土無明の彼方よりお帰りになるご先祖様に感染させないよう、帰省は断念してzoom読経するかですね。

遺言書がいらないカカア天下。

サラリーマン家庭では遺言書がカカア天下。

遺言書の必要性を再三訴えてきて、今さら遺言書がいらないとは自己矛盾ですが、家庭内の権力構造によっては思いを込めて遺言書を書いても無視されるか生前破棄されることもあるのです。

家庭内の権力構造において、妻の権威・権力・威厳が夫を上回っている家庭を指すことをカカア天下と呼びます。こういう場合一次相続の被相続人である亭主は、生命保険被保険者契約者にはなれますが受取人にはなれません。それだけではなく遺言書の意味合いも違ったものになってきます。まともな話ではありませんので、何?それ!と思われるのも無理はありません。リラックスしてお読みください。

◆ 遺言書の生前破棄。

遺言書の生前破棄なんて笑い話にもなりません。また書けばよいのですが、家庭内での法的効力がないのです。生前に効力がない遺言書は死後においても重要視されません。

最近のサラリーマン家庭では核家族の延長で、夫婦2人だけの家族というケースが多くあります。そういう場合、嫁の家庭内における権力が最大化されます。相対的に亭主の家庭内での身分は低くなり古臭い表現で言えば、一応の家長ですが決定権のない足軽風情の位置づけになります。

その代わり妻である我が家の大蔵大臣兼財務部長は、家計における全権を握っていると言うになります。このパターンはよく見かける日本式核家族家庭の標準スタイルではないかと思います。ハリボテの亭主より、相続人である子たちや孫たちの支持率も高く、人気度ではとても勝ち目がありません。

こういう現象を一般的に「カカア天下」といいます。不思議なことですが、遺言書などなくても争族なしの不公平分割がスムーズに進みます。これは相続税がかからないサラリーマン家庭に身を置く、身分が低い被相続人にすれば、そんなはずはないと思いつつも内心では納得せざるを得ないことでしょう。

◆ サラリーマン家庭の亭主。

サラリーマン家庭の亭主などは、労多くして身分低しと言わざるを得ません。辛苦して忍従重なりし宮仕えに耐え、朝早くから夜遅くまで長時間働いても、家族はその後姿を見ることはありません。毎朝スーツを着てどこかへ出かけ、夜遅くに酒を飲んで帰る居候のようなものです。

それゆえの悲劇ですが、財布は妻に握られキャシュカードはもちろん、クレジットカードも持たしてもらえません。月3万円の小遣いで汲々としている亭主には権威も権限も、もちろん威厳ももとから宿らないようです。サラリーマン亭主としては悲しい話ですが、遺言書を書いても笑い飛ばされるか握りつぶされます。念のため申し上げておきますが、一般的な事例を紹介しているわけでありhokenfpのことではありませんから悪しからず。

◆ カカア天下は遺言書より強力。

いわゆるカカア天下は、日本の一般サラリーマン家庭の標準であり家庭平和の証です。亭主よりはるかに生命力の強い女房は亭主入滅後も二十年以上長生きするわけですから、老後に必要な資金も半端ではありません。家庭の財布を握って離さない気持ちも理解できます。

それやこれやで、サラリーマン家庭の一次相続においては、身分の低い亭主が多いため遺言書が一般化しない理由があります。被相続人たる亭主の死後に相続人に対して抑えが利くカカアがいれば、そもそも争族は起こらないのです。

相続を民主的にとらえ直した現在の民法こそが争族を激化させた要因なのです。権力者がいればそれがカカアであれ、長老であれカリスマ社長であれ物事は丸く収まるものなのです。カカア天下が、身分の低い被相続人が書いた遺言書より強力であるということは、実感からも明らかなことです。

◆ カカア天下まとめ。

理想のサラリーマン相続がカカア天下であるなどという法外な論法がまかり通るのは、日本と言うお国柄がまれにみる平和国家であることによるものだと思います。

国家的権力による支配者がいない民主的な国であるからこそ、権力は各家庭に分散しカカア天下という新たな権力構造を生み出したとも考えられます。

サラリーマン家庭では、財産がそれほどあるわけではなくても、不動産やいくばくかの銀行預金・生命保険などの遺産は残るものです。そうすれば相続人たる子は生活の足しになる相続財産をあてにします。

過去の記事で、親の財産を知らせたくない心理と知りたい子の心理について書きましたが、生命力が強いカカアが長生きするわけですから、カカアにとって自分自身の老後資金は確保しなければ安心できません。いつ死ぬか、老い先いくらかかるかわからないから節税無用という二次相続の心理はこの辺から出てきます。

カカア天下で相続問題が解決するかと言えば、それほどシンプルではありません。案ずべきこととしてカカア天下が失われる二次相続という問題は残ります。また死亡順位が逆転すると無力な被相続人たる亭主が残り、相続は混とんとする場合があります。そうはならないように順番は守っていただくことがよろしいようです。亭主にとって、端的に申し上げれば二次相続以後は手出しもできませんから、あの世で眺める他人ごとドラマと割り切っていただくことがよろしいようです。

生保、落日の「GNP営業」はミスリード。

日経記事|生保、落日の「GNP営業」はミスリード。

日経Financialセレクションのなかに、生保、落日の「GNP営業」という記事が掲載されました。さすがにこの内容はhokenfpとしては見過ごすことはできません。

落日とは沈みゆく太陽、意味を読み取れば物事の勢いが衰えることのたとえです。新聞記事でも週刊誌でも本文の内容とは必ずしも一致しない過激なタイトルをつける傾向がありますから、どうしてもミスリードになるようです。

タイトルの生保、落日の「GNP営業」とは、わかりやすく言えば生命保険営業ではGNP(義理・人情・プレゼント)営業は滅びゆく営業手法だと言っているのです。中ほどのサブタイトルは「非対面の解禁探る」とあります。非対面とはオンライン営業を意味します。

◆ 落日の「GNP営業」がミスリードな理由。

本文を読むとプルデンシャル生命の面談減少とソニー生命の非対面営業に関する投資の事例を挙げています。どちらの内容もアフターコロナの営業スタイルに非対面営業(オンライン営業)を加えることで営業活動のチャンネルを増やすということであり対面営業の原則を見直すというわけではありません。

タイトルだけを目で追うと保険業界全体がオンライン販売に移行するかのごとき誤解を生んでしまいます。実際、生命保険のインターネット販売は全体のわずか3.3%程度であり代理店や保険営業の面談による販売が基本です。

仮にオンラインで面談することになっても、少額ならあるかもしれませんが、最終的に面談なしで新規の生命保険を販売することはないでしょう。面談して直接に契約者および被保険者に合わなければ健康状態やモラルリスクが把握できません。

◆ オンライン営業の手法と顧客環境。

またオンラインで商品説明をしてもGNP営業がクロージングの最強の武器であることはなんら変わりません。GNP営業が落日を迎えることはあり得ないと言えると思います。

新型コロナ感染症の第2波の中で顧客を訪問することはやはり常識に外れる営業になりますからメールや電話、資料の郵送などはある程度有効な営業手法になると思います。しかし、オンライン営業を展開するにはzoomやSkypeのようなアプリに習熟する必要があります。これは顧客にとっては重い負担です。

訪問してくれるなら、時間もとりますが、zoomで説明すると言われれば知っている営業でも断るところです。緊急に必要となる節税保険なら時間もとりますが、それ以外の保障性保険商品の説明は急ぐ必要がないですから、オンラインでは面倒なのですね。

もしもオンライン営業で保険営業の熱意が通じて契約につながるケースがあるとすれば、面談チャンスを生かした密度の濃いプレゼン説明が必要になると思います。

◆ 保険営業の本質。

オンラインで面談するにしても保険営業の本質は同じです。保険販売においてGNPの効力が落ちることはそもそもあり得ません。むしろそこをどのようにオンライン営業に取り込むかがアフターコロナの保険営業の成否を分けることになるような気がします。

オンライン面談の弱点は情報不足です。ここで言う情報とは、相手に対する好き嫌いの判断に必要なかすかな表情や身のこなし、微妙な声の調子などです。どうしても全体的な雰囲気が伝わりにくいので、少ない情報で好き嫌いを判断することになるため“なじみ”が甘くなるのです。

またオンライン面談では、人に嫌われないド厚かましさが出しにくくなります。クロージングにかかる人間関係の瀬踏みや追い込みも、場の雰囲気に距離感が出るので保険営業としては読みにくくなります。

また個人でも法人でも顧客にとればzoomやSkypeで面談するのはエネルギーと手間が必要、保険の面談では面倒くさいだけでなく必然性を感じられないのです。

保険営業とGNPについて過去の記事です。
営業研修では決して教えない保険営業の本質をまとめてあります。

■テレワークに不向きな保険営業。

■押しのきかない保険営業の限界。

■法人保険|生き残りの方向性。

■保険はどれに入るかより誰に入るか、人で選ぶ不思議。

■買う側のプロがツボを伝授、保険営業必勝法。

◆ まとめ

保険営業には、現在すべてが最悪の環境であると言えます。こんな事態は過去になかったし想定もできませんでした。

そう言った中で日経新聞の記事をテーマにアフターコロナ、ウィズコロナの処方箋ともいうべき点について保険営業のあり方を検証してきました。

保険営業はオンラインであっても直接面談であっても根本は同じこと。保険契約は親しくなり信用と信頼を得てからでないと成立しません。それゆえオンライン面談は対面以上の関係づくりの精度を工夫することが重要になるでしょう。オンラインの面談に恵まれれば、それをチャンスととらえて自分のファンにするぐらいの準備が必要になるでしょう。とくにオンライン面談はアイコンタクトが重要だと思います。目は口ほどにものを言うというたとえもあります。相手に対する好意は目で伝えるぐらいの工夫が必要ではないかと思います。

保険会社は契約者の意向を考えずに非対面営業を推進するかもしれませんが、まず新規契約では通用しないでしょう。さらに既契約の保全でLINEを推進している保険会社もありますが、買う側としてはピンときません。

やはり生命保険は大きな買い物です。保険営業ではオンラインというのは補助的な手段で、それもある程度の人間関係ができてからという気がします。

持続化給付金で食いつなぐ保険営業の土壇場。

法人保険の代理店はバレンタインショックとコロナ自粛の二重苦。

保険営業が持続化給付金を請求できるかどうかは前回の記事に書きました。しかし保険代理店によっては完全に先が見えなくなり持続化給付金でしばらく食いつないでも、その先の事業計画が見えてこないという事情があります。

法人保険で一旗揚げた保険代理店は、今や過去最大のピンチに見舞われています。

◆ 早々に店仕舞いの保険代理店。

保険会社は保険代理店に営業活動の自粛を要請することはできても強制することはできません。しかし保険会社が代理店相手の保険営業を自粛すれば、保険代理店の営業は提案書や申込書が作れなくなりますから営業活動はできなくなります。そうなれば家賃や人件費などの経費を垂れ流しているだけという救いがたい状況になります。悪循環の状態は早々に打ち切り、傷の浅いうちに保険代理店は店じまいすることも選択肢になってきます。

法人保険、特に決算ごとにおすすめができた節税保険を得意としていた保険代理店や税理士の先生は相当厳しい現実があるでしょう。ましてや節税保険の代案としてレバレッジドリースを提案しても世界的な状況を見れば手出しする企業はリスクに二の足を踏むでしょう。

まさに保険代理店は八方ふさがり状態です。限られた選択肢はあまりありません。持続化給付金で食いつないだとしても、状況としてはいよいよ土壇場という表現があてはまりそうです。

◆ なり振り構わぬ無責任代理店。

言い方はよくないですが、保険代理店として生き残るためにはなり振り構っていられないという事情もある程度理解できます。続けるにしても廃業するにしても容易な道のりではありません。

先日、某大手都市銀行系の保険代理店が逓増定期の名義変更プランを提案してきました。それまでは、名義変更プランは責任が持てないので扱わないとしていましたが、コロナ禍とバレンタインショックでは選択肢がなくなったということでしょうか。

無責任と言えば酷になりますが、5年後に名義変更するときの手続きはサポートができないので、自己責任かお知り合いの税理士さんにお願いしてほしいというのです。確かに銀行のOBで構成されていますから、担当者の年齢も高いですし、転勤もあるそうです。名義変更時の5年後には販売した担当者も同行した銀行の担当者もいないので責任がもてないそうです。それと取り次ぐhokenfpとしても、名義変更に時期にはもはやそこにはいないので偉そうには言えませんが、他の人に任せるほど責任の軽い話でもありません。代理店としては正直と言えば正直ですが、やはり無責任代理店と言うそしりは免れません。

◆ 持続化か廃業か苦渋の保険代理店。

すでに廃業を選択された保険代理店もあると伝え聞きます。バレンタインショックで売るべき保険商品がなくなり、新型コロナ騒ぎで営業自粛、ほとんど新規契約が取れない中、持続化給付金で命脈をつないでも、その先が見えてこないでは、苦渋の選択もやむをえないのでしょう。

保険業界に限らず事業をしていれば好調なときも、どうしようもなく苦しい時もあります。しかし一番つらいのは、廃業すればこれまでご契約いただいたお客様に対して責任を放棄するようなことになることです。保険というのは保険会社と契約者の契約ですが、保険営業としては、そこは割り切ってしまうことができない責任がプレッシャーとしてのしかかります。保険営業はやめたとしても、心の中に重荷として残ってしまうのです。経験として申し上げれば、数年後でも夢に出てきます。

持続化か廃業かという問題は単に事業の継続性だけでなく、生命保険という商品特性なるがゆえに売ったあとのフォローが保険代理店や保険営業を苦しめるようです。

苦渋という表現が決して大げさではない土壇場ではないかと思っています。インバウンド需要に頼っていた外食産業や宿泊関係、観光産業は緊急事態宣言が解除されても早期に需要が戻ることはありません。

それと同じで法人保険も営業自粛が解除されてもバレンタインショックの通達で網がかかった節税保険は元に戻りません。そうなると残された道は自分が変わるしかありません。持続化給付金でしばらく食いつなげている間に、見切りをつけて新しい選択肢を模索せざるを得ないところです。そうしてみると一括千金の節税保険で運をつかんだつもりでも、今にしてみると何がラッキーなのかわかりません。ぼちぼちでも個人保険を手堅く売っていた方が賢明だったということもあるかもしれません。人間万事塞翁が馬と言うではありませんか、何がおかげで何が災いか、それは神様にもわからないことなのかもしれません。

 

保険営業の持続化給付金請求は違法か!?

保険営業の持続化給付金請求の実態に迫る。

保険営業は保険外交員とも呼ばれています。本サイトではもっぱら保険営業という言い方を主に使用しています。

多くの保険会社所属の保険営業の方は給与所得と事業所得という二重構造になっています。

サラリーマンの給与体系とは違って保険会社から固定給プラス成果給が支払われ、自分が使った経費を差し引き確定申告するという半事業主、半社員という中途半端な位置づけなのです。そうすると果たして持続化給付金の請求はできるのでしょうか。

かんぽ生命の営業職員が持続化給付金請求を行い問題になりましたが、世間の多くの保険営業は持続化給付金の請求をしているのでしょうか。

◆ 保険営業は事業所得として確定申告。

保険の営業を生業とする方には2種類あります。大きくは保険会社所属の営業職員と保険代理店の営業に分かれますが、それぞれ給与体系とコミッション(成果給)の割合が異なります。

保険会社所属の営業職員は食えない程度の基本給に成果給が上乗せされます。保険代理店は多くの場合フルコミッションであり基本給があるわけではありません。(すべてがフルコミッションではありませんが、一時的なコミッションの割合が高くなっています。)

一部銀行系の保険代理店は固定給を採用しているケースがありますが、ほとんどのケースではコミッション制が採用され事業所得として経費を差し引き確定申告されています。ということは、持続化給付金の支給対象として、事業所得の要件を部分的に満たしていることになります。

◆ 国内生保の営業所長によれば。

緊急事態宣言は4月7日に発令されましたが、実際の保険営業の現場の情報では、それ以前の3月から新規営業活動や訪問は停止、契約者からの依頼がある保全活動のみとなっていたそうです。

営業部や支部では職員は午前と午後に分けて出勤し、朝礼などは10分程度に短縮され営業所長のデスクには刑務所の面会室のようなアクリル板が設置されるほどの厳戒態勢がとられているそうです。

万が一営業職員から感染者が出ようものならイメージダウンは計り知れないでしょうから緊張感があったと思います。得意の決起集会などもすべて取りやめで、その営業所長は3月から今日まで外では一滴のアルコールも飲んでいないそうです。

◆ 販売自粛なら保険会社の責任。

持続化給付金を請求できるかどうか以前の問題として、保険会社が営業活動の自粛を指示した以上、その間の休業補償と資格維持は保障されるべきものです。しかし保険会社が雇用継続給付金を申請したという話は聞きません。保険会社は社会的な立場上、やはり慎重にならざるを得ないところだと思います。

生命保険ばかりは会わないとどうしようもないという特性があります。それゆえ保険営業にとれば完全に開店休業です。お客様に電話でアプローチしたところで保険が売れるわけではありませんから、なすすべはありません。保険会社がどこまで営業職員を救済するかはわかりませんが、せめて持続化給付金を申請しなくても食いつなげる給与は保証すべきでしょう。

◆ 保険営業の持続化給付金、まとめ。

この状態が長引くと息が継げない保険営業が出てきます。保険代理店は昨年と比べれば落ち込みは極端でしょうから持続化給付金は堂々と請求しています。実際は営業自粛の影響かそれともバレンタインショックの後遺症かはわかりませんが、請求すべき条件はそろっているはずです。

いくつかの保険会社の営業に確認してみましたが、持続化給付金の請求を自粛するような指示は出ていないそうです。営業活動ができない分、いくばくかの給与補填がありノルマ偏重主義は一切なしになっているそうです。

昨年のバレンタインショックの駆け込み契約がある保険営業の方は、営業活動を自粛しなくても昨年実績の半分以下は間違いないでしょうから持続化給付金請求の条件はそろっていることになります。かんぽ生命の様に不適切販売で営業自粛した結果、成績が半分以下になったからと言って持続化給付金請求はさすがにないと思いますが、それ以外の保険営業の方が持続化給付金を請求する権利はあるのではないかと思います。あくまでもhokenfpの私見ではありますが・・

指定感染症と特定感染症の保険的相違。

コロナは指定感染症、特定感染症とどう違うのか保険的視点。

新型コロナウイルス感染症は政令により指定感染症に指定されました。保険で災害割増扱いになるのは特定感染症です。どうもよくわからないのが指定感染症と特定感染症の違いです。

保険の営業ならここは理解していないといけません。一般の方ならどちらでもよいことですが、「指」と「特」一文字違うだけで、保険金の支払い要件としては重要な意味があります。

感染症法をみればわかることではありますが、相も変わらず法律文書の様にわかりにくく読む気力も起こりません。できるだけわかりやすくシンプルにまとめてみました。

 ◆ 感染症法と特定感染症。

 感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)では、罹患した場合の重篤性、感染力、感染経路等により一類感染症から五類感染症まで5つに分類しています。そのうち一類感染症から三類感染症までを特定感染症と言います。

■各分類の病名はこちら。

ところが、感染症法では特定感染症などという言葉は出てきません。ウィキペディアで特定感染症を調べても特定感染症指定医療機関が出てきますが、ここで使われている特定感染症は意味合いが少し違います。

どうも特定感染症は保険業界用語のような気がします。ちなみに“特定感染症”で検索すると保険会社や保険関係の情報が中心になります。保険会社は約款のなかに特定感染症として病名を列記しています。しかし「特定」とは言いながら感染症法と照らし合わせても、特定できていないのが特定感染症のようです。

◆ 指定感染症とは、わかりにくい定義。

 実は指定感染症という言葉は感染症法に規定されていますが、その定義はかなりわかりにくいのです。

あえてわかりやすくするために端的に言えば、感染症法の一類感染症~三類感染症に指定されていない感染症であるが、それらと同等のリスクがある感染症を指定したものであり、一類感染症から三類感染症並みの強権的な対応等をとらないと国民の 生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある感染症と定義できると思います。

 したがって指定感染症に指定された時点で保険業界の特定感染症に含まれていると解してもおかしくはないわけです。ただ約款には特定感染症として病名が記載されていないわけですから、災害割増などの特約条件をあてはめるとすれば例外的な対応になるように思います。生損保を含めた保険業界の足並みがそろわない原因もここにあるようです。

 指定感染症は政令で1年以内に限定して指定されます。終息すればもはや指定感染症でも特定感染症でもありません。もちろん長引けば指定感染症は延長される場合もありますが、あくまでも時限立法的な、法律レベルの強権的措置なのです。

 ◆ まとめ

 怖くて恐くない指定感染症が新型コロナウイルス感染症です。たかが風邪と言い切ってしまう国家指導者もいるようですが、インフルエンザと違って未知の恐怖と社会的制裁が待っています。感染症は読んで字のごとくウイルスなどに感染することにより発症します。見た目は病気ですが、厳密には「急激」「偶然」「外来」という条件を満たす災害に近い事故のようなものです。

 人類の対策をあざ笑うかのように世界に蔓延する、なかなかにずるがしこいウイルスということができるのではないかと思います。しかしインフルエンザの様にじきに慣れてしまい、日常生活に溶け込んで共生するようになると思いますが、落ち込んだ景気とマインドは簡単に元に戻るとは思えませんが。

 これまで見てきたように指定感染症は特定感染症とはイコールではありません。言ってみれば、指定感染症は同等のリスクありとみなされた期限付きの特定感染症と言えるのではないかと思います。

 実はそれより気になることがあります。保険業界も営業活動自粛とテレワークにより成果が上がらない中、疲弊していると聞きます。無理からでもアポ取りに来る代理店もあります。本音の部分では、コロナに感染するより、契約が取れなくて資格ダウンのほうが怖い保険営業です。指定感染症でも特定感染症でもどちらでもよいから、今一番欲しいものは一件のアポであり一件の契約であると思います。

 ■新型コロナウイルス肺炎と生命保険の災害割増。

ローンは繰り上げ返済するな!

ローンは繰り上げ返済するな!

保険は相談するな!とは申し上げましたが、今回、ローンは繰り上げ返済するな!などと意味不明なことを言い出しております。決してコロナウイルスに頭をやられたわけではなく賭け麻雀で負けた訳でもありません。相続税がかかるような場合はローンの繰り上げ返済しないほうが良い場合があるのです。相続税がかかるかどうかの分岐点が相続税の改正以後下がりました。かなり多くの方に影響があるように思います。

◆ 相続税対策は節税より納税資金対策。

相続対策は相続税の節税対策ではなく納税資金対策が重要であることは、過去の記事の中でも再三申し上げてきました。不動産屋や建設会社の口車に乗って節税のためにお金を借り、賃貸アパート経営に失敗して元も子もない人のことが法事で話題になることがあります。確かに相続税は無くなりましたが虎の子の財産をなくしてしまったのでは意味がありませんね。景気は水ものです。いつまでも右肩上がりというわけにはいかないのです。今回のコロナ危機のように新型のコロナウイルスだけであっさりと景気の先行きは不透明になりました。

◆ 納税キャッシュがあるかどうか。

相続税がかかるということは、相続税を期限までに現金で納税しなければならないということです。ところが財産といえば親の家屋敷ばかりでキャッシュはそれほどお持ちでないケースがあります。普通にサラリーマンをして、子供を大学にやりマンションのローンを払っていれば手元にキャッシュが残るはずがありません。繰り上げ返済をしたくてもまとまったお金は宝くじくらいしか期待できないですから、もともと相続税の納税キャッシュが潤沢にあるわけではないのです。

それでも地価の高い都心の周辺や交通至便な駅前などは、そこそこの評価になり、相続すれば相続税がかかる場合があります。相続財産は換金性の低い不動産が主体というのはよくあるパターンです。それゆえ相続税がかかるなら手元資金が必要になります。もし退職金などで一時金が手に入っても今一度よく考えて繰り上げ返済をすべきか、納税のための手元資金として残すかをお考えください。

◆ 保険金は確実な納税資金。

そうは言ってもローンは心の重荷、70歳までのローンを抱えていると、繰り上げ返済したいと思う気持ちはわかります。経験がありますから言えますが、ローンは目に見えない重荷であると同時に、抱えていると自由がないのです。新しい人生の選択肢が制限され、気が重いのです。

 生命保険金で納税資金が用意できているなら、退職金でローンの繰り上げ返済をすることは、利払いを減らすことになりお得になります。相続人の納税資金対策として生命保険はやはり有効な手段なのです。ここでは詳しく触れませんが、生命保険金は受取人の固有の財産です。相続税の課税対象の財産にはなりますが、遺産分割で分ける必要がないありがたいお金になります。

 特に、兄弟姉妹がいて遺産分割を要求されそうなときは、生命保険金で代償分割を行うことができます。この場合は、兄弟姉妹に支払ったお金には贈与税がかかりません。生命保険は何かと万能でかつ安全確実な資金を提供することができるのです。

◆ まとめ

思いがけない相続税で苦労しないためには、まず相続財産の評価が必要です。でも節税に興味のない被相続人に正確な相続財産の目録をお願いするのは骨が折れます。何度必要性を説明しようとも、相続対策もしない遺言書も書かないというかたくなな親の気持ちもよくわかりますから、ここが大きな壁になることは間違いがありません。少なくとも相続税が足りないからと言って銀行では納税資金のためのローンは組めないと思います。大枠で財産額を把握しておき相続税がかかるかどうか、かかるとすればいくらくらいか、遺産分割の落としどころ、納税資金を生命保険で確保する設計をじっくり考えてみることをおすすめします。

コロナ不況、最初に削る保険料。

コロナ危機、最初に削る保険料と保険の本質。

DSCF1918日本全国、いやいや全世界が新型コロナウイルスにより同時不況に陥りそうです。本番はこれからですが、どこまで不況が深刻化するか予断を許さないところです。保険業界も営業活動が自粛になっていますからなすすべがありません。

コロナ危機はあらゆる分野に及び、すでに破産や民事再生法を選択した企業も多数に上っています。企業の現場にいれば伝わってきますが、これはまさに氷山の一角であり事態ははるかに深刻です。外食産業だけでなく関連産業は大打撃を受けており、悲鳴が聞こえてきそうです。

◆ まだ見ぬリスクと目の前のコロナ危機。

保険はリスクを認識して契約するものですが、本音の部分ではまだ見ぬリスクより今の生活です。保険は法人でも個人でも経済的余力があって入るものです。衣食住の生活費を切り詰めて入るほど、未来の、それも未定のリスクを自覚している人はいないものです。わかりやすく言えば不確定な未来のリスクより、目の前の経済的ピンチの方にお金をかけるのは普通の感覚です。

◆ 解約か減額か払済かの選択肢。

コロナ危機で売り上げが激減すれば保険料負担が過大になるときがきます。本来保険料は固定費に分類できますが、キャッシュがピンチになれば変動費化するほかありません。保険料を削減する方法は状況によりいくつかの手法があります。支払う保険料を減額することで乗り切れそうな場合は、保障額はその分下がりますが保障を残しつつ保険料の支払を少なくすることができます。

減額とは部分的な解約ですから、その分に対応する解約返戻を受け取ることができます。保険料の減額分と部分的な解約返戻金が財務的な助けになります。それでは乗り切れそうにない場合は解約を考えます。解約すれば保障はなくなります。払済にするという選択肢もありますが、詳しくは下記のページをご参照ください。

■生命保険の払済が一般的ではない実態を報告。

◆保険の解約や減額の意味するところ。

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何事もなければ保険にかけるコストは無駄になります。一生涯何の保険にも入らずに平穏に暮らした方もいます。保険に助けられた人もいます。

保険の本質は相互扶助と言いますが、保険に加入する人も保険を勧誘する保険営業も相互扶助を意識して使命感をもってやっているわけではありません。保険営業にすれば収入を得て暮らしていくためのビジネスとして保険を販売しています。

突き詰めると生保も損保も保険料を支払う契約者は、ほとんどの場合受け取るお金より支払うお金の方が圧倒的に多いのです。その差額が保険会社の収益になり保険営業のコミッションに変わります。

保険会社は基礎利益が数千億、自己資本が数兆円などと自慢げに告知していますが、それも元はと言えばすべて契約者が支払った保険料です。話がそれていますが、申し上げたいことは未曾有のコロナ危機に際して保険会社は苦境の契約者を救済する大胆な施作を打ち出せないのかと思ってしまいます。

確かに各社各様にしょぼい施作を打ち出してはいますが、解約してでも当面のキャッシュを必要とするピンチの企業には、十分な支援にはなっていないのが現実です。相互扶助の理念が少しでもあればもう一歩踏み込んだ支援策が可能なはずです。

コロナ危機と保険の自殺免責、自殺大国復活か?!

コロナ危機と保険の自殺免責の関係、自殺大国の汚名。

DSCF1886コロナ危機は経済に甚大な影響を与えています。聞こえてくる声は悲鳴に近いものがあります。政府の支援策は不十分で時間がかかります。固定費がかかる中小企業では補助金申請をしつつ、返済のあてがなくても金融機関から緊急融資を受けてつないでいくほかありません。

それでも経営をつなげなければ、社会的に非難されようとも従業員を解雇し生命保険を解約するしかありません。すでに倒産や自己破産を選択したところも聞こえてきます。早々に破産してしまえば再建する道もあるかもしれませんが、頑張れば頑張るほど事態が悪化することもあります。その結果、あってはならないことですが、生真面目な経営者は魔がさすと言いますが、限られた選択肢から最悪の手段を選択することも起こります。

日本は数年前までは年間3万人を越える自殺大国でした。ここ数年で2万人まで減少してきましたが、このままでは逆戻りになりかねません。そういう厳しい局面で保険はどのように機能するのか、保障とは何か、自殺免責も含めてまとめてみました。

 ◆ 日本の自殺者は交通事故死者を上回る怪。

日本人は保険好きで知られていますが、一方では自殺好きでもあります。自殺することが好きな人はいませんから自殺を選択する人が多いということです。自殺の理由としては健康上の理由が一番ですが、それに次いで多いのが経済的理由です。亡くなった人にアンケートを取って心理を確認することはできませんから本当のところはわかりませんが、たぶん一つや二つではない複合的理由だと考えられます。

日本の自殺者数は平成10年から平成23年までなんと3万人超が続いていたのです。交通戦争と呼ばれた時期の交通事故死者ですら1万人超ですから、毎年3万人もの人が自ら命を絶つ異常な国だったのです。ここ10年は景気がよかったせいか減少が続き、令和元年の自殺者数は20,169人となり、対前年比671人(約3.2%)減となりました。驚くべきことは男性の自殺者数が女性の約2.3倍となっていることです。男性が精神的に弱いからなのかそれとも社会的・経済的に責任が重い結果なのかは定かではありませんが、同性としては穏やかならぬ心情です。

 ◆ トランプはババ抜き4度、破産しても大統領。

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米国の大統領であるドナルド・トランプは過去に4度破産していることはよく知られていることです。

不動産王と言われながらも世界一の貧乏人となり、借金を残して大統領に君臨しています。特異な例ではありますが、あきらめなければそして生きてさえいれば、チャンスは何度でもやってくるという証明のような人物です。

人に迷惑をかけることをいとわない破天荒な生き方、歯に衣を着せぬ配慮に欠いた暴言ともいえる発言の数々は日本人の感覚では理解できませんが、その人を選ぶ米国人も不思議な人たちです。破産は人生の終着点ではなく単なる通過点と割りきる尊大さも生命力につながるということでしょうか。

 ◆ 生命保険の自殺免責。

「自殺免責」とは、生命保険の被保険者が自殺した場合に、保険会社は生命保険金支払い義務が免責になることを言います。自殺の場合、保険会社は保険金を払う責任を免れるということです。意図するかどうかは別にしても、自分を犠牲にした保険金詐欺のようなことになりますから、保険法では被保険者が故意に自らの生命を絶った場合、保険会社は保険金支払いを行う責任を負わないとする免責事項があります(保険法51条1号)。

そういう保険法の規定があっても保険会社としては契約してから一定の期間を経過している場合は自殺を意図した保険契約とも言えないので、免責期間経過後の自殺であれば保険金が支払われることがあります。これは、自殺を決意した人が、その思いを抱えながら何年も生きることは難しいとされているからです。

自殺でも保険金が支払われる場合については、保険会社ごとに定められたルールにのっとって、そのケースごとに判断されます。自殺による保険金の支払いについては、保険会社ごとに1~3年程度の免責期間が設定されています。自殺免責は2年程度が多いようです。

 ◆ 解約返戻金で生き残るか、生命保険金で清算するか。

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保険業界にいると人の生死にかかわることがありますが、まれに自殺もあります。零細企業では1億円の保険金があれば取引先や社員を路頭に迷わせることなく清算することができる場合があります。

生命保険には解約返戻金がないかあるいは契約して日が浅いと解約返戻金が少ない契約もあります。初期低解約返戻金型の生命保険はコロナ危機だからと言って解約すると大損する場合があります。この場合、契約者貸付はさらに少なくなります。

こういう場合、解約返戻金で生き残ることは難しくなり、生命保険金で清算するという悪魔のささやきが聞こえてきます。解約返戻金より巨額な保険金の誘惑が、人の人生を踏み誤らせるとしたら、生命保険の趣旨から外れしまい生命保険を扱うものにすれば悲しい限りです。生命保険会社に対して自殺免責の期間に対する問い合わせが増加するようなことになると社会問題となるかもしれません。

 ◆ 開き直れば保険は不要。

コロナ危機で経営の危機に陥って暗澹たる気分の方が検索された結果、ここにたどり着かれたとすれば申し上げたいことがあります。トランプではないですが、生きていれば何度でもやり直しができるのです。

もはや選択肢がないように思うギリギリの極限はご自分の妄想なのです。道がないわけではなく見えていないのです。常に道はあるのです。家族や支援してくれた人に迷惑をかけるかもしれません、それは試練として甘んじて受け止めること、そして開き直って一歩下がって見直してください。生命保険は助けになるときとそうでないときもあります。腹をくくれば保険は不要になります。保険契約は全部解約しキャッシュにしましょう(解約返戻金があれば)。それでも行き詰まるなら自己破産も有力な選択肢です。自死ほどつまらぬ選択はなしと言えるのです。終息しない感染症は過去に一度もありません。そのうちきっとよくなります。

 ◆ まとめと保障額も少ない、解約返戻金も少ない節税保険の無力。

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バレンタインショックの駆け込みで加入された節税保険は、まだ解約返戻金も十分伸びていませんし、死亡保障も初期の災害死亡だけです。自殺免責にも引っかかりますから今回のコロナ危機には役立たずです。この種の保険の解約は最後の手段にしてください。

これまでの既契約である全額損金や二分の一損金の保険商品は、コロナ危機のような一時的な経営のピンチやキャッシュフローの不足時期に解約することで雑収入と解約返戻金が役に立ちます。保険による緊急予備資金を簿外に蓄積しているメリットが今こそ発揮されるのです。

まとめとして申し上げたいことは、自殺での保険金給付という事態は後にのこる家族や友人を悲しませてしまうことになります。生命保険に自殺免責があり、それは一定の期間で免責でなくなり保険金が支払われるようになりますが、決して悪魔のささやきに耳を貸さないでください。生命保険契約があったばかりに自殺という選択肢が一つ増えるのでは、あまりに本末転倒です。今回の苦境と試練がきっと次の飛躍の糧になる日が来ます。もう少しの辛抱です。

法人保険、コロナ解約の劇損。

法人保険、コロナ解約の劇損情報を検証する。

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保険代理店からの情報では保険の解約が相次いでいるそうです。本番はまだこれからだと思いますが、保険料を払うどころではなく、家賃や人件費が払えないのですからキャッシュを確保する手段はなんでもやるといったところでしょうか。

保険は解約時期を誤ると損失が大きくなることがありますが、目の前のピンチを乗り切るためには背に腹は代えられないと言うことかと思いますが、冷静に一考を要するところです。

 ◆ コロナ対策、保険解約の心理。

コロナ対策としていろいろな支援があり緊急融資(例:新型コロナウイルス感染症特別貸付[日本政策金融公庫])もありますが、それが間に合わない場合や、それだけではどうしようもない場合、保険の解約を検討することになります。余力があれば解約せずに契約者貸付という選択肢もありますが、今回の場合いきなり解約というケースが多いようです。

解約すれば保障がなくなりますが、会社が存続してこその保障であり保険ですから、資金ショートを前にしては保険の解約もやむを得ないという考え方です。新型コロナウイルスが終息して売上が戻ってきたらまた入ればよいのです。

保険には緊急予備資金としての役割があります。保障機能のほかに貯蓄機能もありますから、キャッシュがピンチのとき強い味方になってくれます。今回のコロナウイルスのような先の見えない危機のなかではいざとなったら、手遅れにならないうちにためらわず解約することもお考え下さい。

 ◆ 解約は最終手段、ベストな方法を選択。

ただ、保険の解約で注意しなければならないのはそのときの解約返戻率です。初期低解約返戻率の保険や逓増定期保険、契約してから年数が浅い保険は判断を誤って早期に解約すると劇損を被る場合があります。なんでもかんでも解約するのではなく、保険商品の特性を見極めて、払込を停止し振替貸付に移行したり、契約者貸付を利用したりすることを考えます。場合によっては保険を担保にお金を借りることもあると思います。

まず手元の保険証券、契約内容のお知らせ、法人契約・個人契約を整理してみてください。そして現時点での解約返戻金がわからなければ、保険会社のサポートか契約した保険営業に問い合わせてください。すぐに解約返戻金の額を教えてくれます。

 ◆ 保険の解約手順。

保険の解約は担当営業に依頼して解約請求書を届けてくれますが、営業活動自粛中では時間がかかる場合が考えられます。手っ取り早いのは保険会社のサポートに連絡して保険証券番号と本人確認ができれば、解約請求書を数日以内に郵送してくれます。必要事項を記入して実印(金額によります。)を押し印鑑証明書を添えて郵送すれば数日で入金します。最悪でも一週間以内に着金するようです。

ただ一気に解約に走るのではなく一度立ち止まり他に方法がないか考えることをおすすめします。

 ◆ まとめ

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解約は最後の手段だと申し上げましたが、さらに最後の手段もあります。ここでは詳しく述べませんが、生命保険には追い詰められた苦境の経営者に悪魔のささやきをすることがあります。

そういう誘惑にかられないためには、さっさと解約して開き直ることが長い人生では正しい判断になると考えます。

ここからは知恵と度胸と交渉力がものを言います。緊急融資を受けても返さなくてはなりません。保険の解約の話をまとめてきましたが、緊急事態宣言はいつまで続くかわかりません。このままの状態で営業が再開できなければいつかは、保険の解約だけで乗り切れないときがきます。そのときにどうするか、話が保険から離れてしまいますが金融機関との付き合い方、図太く生き残る方策については改めて考察することとします。

テレワークに不向きな保険営業。

保険営業がテレワークに向いていない理由について考察。

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新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い緊急事態宣言が発令され、多くの営業はこれまでに経験したことがなiいテレワーク(在宅勤務)強いられていると思います。国内の多くの生命保険会社も訪問を伴う営業活動の自粛を行っています。

2020年5月2日の日経新聞の記事によると「生保営業、非対面に 明治安田など大手コロナで接触抑制」とあります。もともと国内生保は大量の営業職員を抱えているため、直接会って顧客と関係を深めることを重視する面談営業を非対面にすることには抵抗があったと思いますが、ここにきて部分的な転換をしたことになります。

ただし既存の契約がある顧客に対して追加で医療保険や契約変更がある場合に限定しているようですから、全面的な取り組み変更ではありません。実際はリスクに対する丁寧な説明が必要な外貨建て保険や新規顧客ではまだハードルが高いということだと思います。

 ◆ 生保営業のテレワークと訪問自粛。

営業にとってお客様を訪問できないという事態は、既存の顧客に対しても新規顧客に対しても大きな痛手です。面識のある既存顧客であれば契約の保全業務はテレワークでも可能だと思いますが、新規契約を提案したり、クロージングしたりするには面談でないと難しい面があります。

また社内会議ではWebシステムなどで相手の顔を見ながら話ができますが、営業活動ではテレビ商談やWeb面談はできないでしょう。テレワークはできてもテレセールスはできないということです。そもそもテレアポだけでもなかなか相手をしていただけないのが営業の実態です。メールや電話だけで注文や契約が取れるほど営業は甘い仕事ではありません。

ましてや保険営業という職種は、保険商品の説明ができれば契約が取れるというほど単純なものではありません。まず顧客との人間関係と信頼を得ることから営業活動が始まります。それゆえ電話やメールだけではお互いの信頼関係や安心感が醸成されにくいのです。人生で家に次いで大きな買い物になる生命保険をよく知らない人にお願いすることがそもそもあり得ないと考えるべきなのです。

保険営業にとってテレワークが問題なのではなく、訪問自粛が重大な足かせとなります。

 ◆ テレワークで契約が取れればGNP(義理・人情・プレゼント)は不要。

保険業界ではそもそも出社することに意味がないということがあり、週に何回か会議や報告のため出社するという会社もあります。国内生保では毎朝長々としたモチベーションを下げる朝礼をしてきましたが、無意味な出社はテレワークにすれば営業効率は上がると思います。

しかし、テレワークと訪問自粛とは保険営業にとり別問題です。保険の営業は食えないほどの固定給がべースで、成果給で生活を支えていますから結果が出なければ生活できません。訪問自粛とはお客様が全く来ない外食レストランと同じです。数か月も続いたら固定費がかさんで経営破綻するしかありません。

訪問できなければ、営業の必殺技GNP(義理・人情・プレゼント)も威力を発揮しません。保険営業にとって出社することに意味はそれほどありませんが、顧客と会えないとなると、さすがにどうしようもありません。面談は契約への近道ですが完全に道を絶たれています。

そうかといって保険営業はパチンコ屋と一緒で、営業自粛による売り上げ減少を保証してくれる仕組みもなさそうです。雇用調整助成金や持続化給付金も中途半端な保険営業の救済措置にはならないのではないかと思います。営業活動の自粛を行っても休業ではないですし、個人事業主としての側面がある以上保険会社が救済するということも期待できないところです。しかし営業活動の自粛を保険会社が指示したとすれば、保険営業職員の生活を保証する責任は保険会社にあるはずです。この辺はまだ情報が見えてきません。

 ◆ 被保険者の健康状態を面前で確認。

新規に保険契約をするときには、告知や医師による診査があります。また保険会社によっては面接士と呼ばれる仕事があります。被保険者の本人確認、そして面前での健康状態の確認と署名をいただく責任があります。これはテレワークに移行したりネットで手続きしたりすることはできません。少額の保険であればリスクは低いですからネットのような通信で完結しても大きな問題にはならないと思いますが、しっかりした保障がついている契約では営業活動が自粛中でも、契約と診査は面談を避けて通ることはできません。

 ◆ テレワークと保険営業まとめ。

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保険会社はそもそもストック型のビジネスです。保険営業が集めてきた保険料を運用することで収益を上げます。

ですから保険会社はこれまでの預かり保険料のストックがありますから営業活動自粛と大見え切ってもそれほど腹が痛まないのです。

ところが保険営業の成果は初回の保険料から引き当てられるコミッションだけです。

損保のように毎年コミッションが入るわけではないので常に新規契約を取り続けないと生活が成り立たなくなります。営業自粛とは保険営業にとれば即、苦境が待ち受けています。言い方は下品ですが保険営業の気持ちからすれば抵抗を続けるパチンコ屋と同じ気持ちです。自粛もクソもない生きるためには顧客に合わなくてはならないという気持ちになります。

感染拡大の中、保険営業のあり方とう記事を以前に書きました。保険営業は自律性の高い仕事です。本音を言ってしまえば保険営業とはお客様と合わなくては仕事になりません。新型コロナウイルスが拡散しているからと言って休んでいることはできません。もちろんお客様に迷惑をかけることはできませんからマスクとアルコール消毒液持参で、お客様の状況に合わせて準備する配慮が必要です。

保険営業に限らずあらゆる事業でいつまでも営業自粛を続けることはできないでしょう。どこから動いていくか、それまでにすべきことは何か、これまでの既契約や見込み顧客にお見舞いの電話や情報提供のメールを送ることぐらいはできそうです。(制限がある会社もあります。)また成績にはなりませんが、今こそ解約に悩む多くの零細企業や外食関係の企業にサポートをすべきときです。相手が困っているときに役に立つ情報を提供することが次の契約につながります。

今回のコロナ・ショックで経済活動は大きなダメージを受けると思います。いつか終息すると思いますが、その後の世界は大きく様変わりしていると予測できます。今こそ、その後の世界で生き残る方策に知恵を絞るときです。

押しのきかない保険営業の限界。

押しのきかない保険営業の限界、極意を伝授。

CIMG3656保険の営業は普通の物販会社の営業とはスタイルが異なります。普通の営業は必要とするところに必要とするものを売りに行きます。

保険営業の難しさは必要としていない顧客に必要性を説き売り込まねばなりません。

普通の顧客は必要としていないものを売りに来る営業は単にうっとうしいだけです。

自分の時間を割いてまで知らない営業の相手をしたくありません。そういうことですから、保険営業の顧客はどこにでもいるのですが、実は困ったことに、どこにもいないのです。

人は皆、知らない人と電車のなかで咳をする人には冷たいのです。人それぞれは、決して冷淡な人ばかりではなく、知っている人には愛想もしますしアポもとることができます。

これはザイアンスの法則といわれていますが、人は合えば会うほどその人に親しみを感じます。顧客となじみができるという関係になると保険の提案もやりやすくなります。なにしろ保険の提案書はありますが、本質的に形も質量もない契約ですから、しっかりした説明こそが商品そのものになります。

 ◆ あと一押しができない保険営業。

保険を買う側で保険営業を見ていると、結果の出ない営業、結果を残す営業の差が見えてきます。営業経験を積んでいないとこればっかりは、説明しても言葉のうわべだけしか理解できないと思うところです。

保険の営業に関してだけでなく営業という職種に共通することですが、商品の良し悪しや営業の商品知識よりも、買う側が無意識に選ぶ基準がそれを売ろうとする営業に対する「好き嫌い」なのです。

そしてその好き嫌いをフォローするポイントはGNP(義理・人情・プレゼント)なのです。まさかとお思いでしょうが、買う側のそれもガム一枚もらわないと公平さを宣言する窓口でも、提案された商品の価値判断や上司に対する説明において、微妙に提案した営業に対する好き嫌いが影響します。どうせ発注するならあまり好きでもない人より、好きな人にという選択意識は大きな影響があります。

その好き嫌いを決める第一の要素は、単純接触回数なのです。これまでの経験上、好き嫌いの判断基準は無意識ではありますが、人柄よりも単純接触回数だと言い切れます。単純接触回数が多くなれば相手のことがおのずとよくわかります。話をする機会が増え共通項も見つかります。お互いの考え方や生い立ち、趣味に至るまで親しみが広がります。

いわゆる知り合いから知人になり友人の手前までくるとその人のために役に立ってあげたいという心理が働くようになります。そうなると商品の選択眼は好き嫌いの色眼鏡に支配されるようになります。ここまではGNPの義理と人情が影響を与えるプロセスを説明しました。

もう一つ大きな要素はP=プレゼントなのです。別に誕生日に胡蝶蘭を届けなくても、簡単なたとえば冊子になったメモ用紙やボールペンのようなものをあげるだけでも、もらった方はかすかな負い目を感じるのです。この顧客の負い目こそが、最後の判断のときにわずかな差になります。

できる営業は顧客の好みや趣味を熟知し、ツボにはまるようなプレゼントを付け届けします。喜ばれるプレゼントができれば一流の営業の仲間入りと言えるほどGNPのPは実は重い意味があります。

 ◆ まとめ

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「何言うとんね、ほんまかいな?!」と思う保険営業の方は大勢いらっしゃると思います。どのように思われるかはご自由ですが、保険を売る側も買う側も経験した立場だからこそ言えることもあります。

ただ、好き嫌いだけではないことも事実です。保険に関する知識はもちろんですが、社会のことや税制に関する知識、事業承継・相続設計などの知識、医療費控除などの知識も話題を広げるのに役立ちます。できれば専門知識が豊富で、情報の幅が広い方がよいのですが、選択基準はそれだけではないということです。

顧客が興味をもちそうな情報を事前に仕入れて説明できるような準備も必要です。保険販売には違いないのですが、そうかと言って保険の話だけでは、顧客との距離感が縮まりません。

そこまで理解していただいたうえで、普通の物販営業とはちがう「押し」が必要になるのが保険営業のむつかしさです。リスクを理解していただいたとしても、保険に投資するにはどうしても踏ん切りがつかないということがよくあります。

こういうとき保険契約を決めるためには顧客の背中を押してあげる必要があります。この最後の決断を促す「押し」ができない営業が多いのです。押しができない理由は、押しすぎて断られたら、これまで大事に仕込んできた見込み客を一つ失うことになるので気後れが先に立つのです。

結果を出すために大事なことは押してもダメなら次へ行くことです。その保険営業の「押し」を後押しするために保険会社には締め切りがあるようなものです。押しがきかない保険営業にはやはり限界があります。

保険営業を生業とされる方に経験に基づく本音をお伝えしました。けっして甘くない業界のさらに厳しい時代に一条の光明にでもなればうれしく思います。

確定申告1カ月延長、4月16日(木)まで。

確定申告4月16日(木)まで1カ月延長されました。

■申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限令和2年4月 16 日(木)まで延長されました

医療費控除の確定申告を早々に完了し1月中に還付金を受け取った身では直接的な関係はありませんが、すでにご承知のように新型ウイルス感染症対策として確定申告期間が一カ月延長されることになりました。延長後の申告期限は4月16日(木)です。

◆ 還付申告には申告期限は関係なし。

CIMG3617医療費控除のなどの還付申告は納税を伴いませんので確定申告期限にこだわる必要はありません。還付申告の場合5年間は申告が可能ですし、申告の時期も決まっているわけではありません。

とは言っても申告期限内に済ませようとする心理が働くことは否めないところです。

妙なもので申告期間を過ぎると医療費控除の申告も熱が冷めますのです。それは不思議なくらい潮が引いていきます。当サイトでは医療費控除に関する情報を発信してきましたから、アクセス数を見るだけもはっきりと山が申告期間に偏ることがわかります。

還付申告に申告期間はありませんが、申告期間内に医療費控除の申告を終えて身軽になるのが正解のように思います。そういう意味では、申告期間の延長は医療費控除に直接的な関係はないと思いますが、還付申告をされる方が増えるのではないかと思っています。

 ◆ 医療費控除の確定申告はe-Taxが便利で安全、郵送でも感染リスクなし。

過去の記事で案内させていただいたように、当サイトでは医療費控除の確定申告にe-Taxをおすすめしています。単にネットで申告することが便利というだけでなく、今回のような事態になると税務署に出向くことも感染リスクになりますからより安全な申告方法と言えるのではないかと思います。

ただ、税務署が発行する利用者識別番号とパスワードをお持ちでない場合はe-Taxが使えません。利用者識別番号とパスワードを手にいれるためには本人確認書類を持参して税務署に出向く必要があるため、若干のリスクがありそうです。

 ■国税庁 確定申告書等作成コーナー

今年の医療費控除の確定申告では無理をせず、国税庁の確定申告書等作成コーナーから「印刷して提出」を選び必要事項を入力し、紙ベースで申告書と必要書類を郵送することで税務署に出向くことなく安全に医療費控除の確定申告を完了することができます。

 ■医療費控除e-Tax全手順まとめ。

■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

◆ まとめ

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医療費控除の確定申告は納めすぎた所得税を取り戻す仕組みですから、少々手間はかかりますがぜひチャレンジしていただきたいと思います。

所得税が還付されると翌年の住民税も所得税に応じて減額されますから二度おいしい仕組みなのです。

国税庁の確定申告書等作成コーナーから「印刷して提出」を選ぶと指示された手順に従い入力するだけで申告書が作成できます。

医療費の通知書や領収書はお手元にあるでしょうから、今年は郵送で提出しておき、この先新型コロナウイルス感染症騒ぎが落ち着いたころに免許証持参で税務署に出向き、利用者識別番号とパスワードを発行してもらってください。来年からはスマホで医療費控除の確定申告を完了することができるようになります。

保険がきかないコロナショック、企業の対応策。

保険がきかないコロナショック、最悪の事態に備えるBCP。

CIMG3626中国武漢発の新型コロナウイルスは、いまだ未知の要素が多く、人類の英知をもっても手のうちに入れるのはまだ時間がかかりそうな様相です。

このまま感染拡大を抑止・制御できないと最悪の場合、日本中に蔓延し2020年東京オリンピックが中止になるばかりか、減速がささやかれる世界経済を奈落に引き落とす可能性があります。

今もっとも恐れるべきは新型コロナウイルス感染症の致死率ではなく感染を恐れるあまりの経済活動の停滞です。

国会の質疑を見ていると危機感がないというか的外れな議論に終始しています。野党に至っては現状認識が欠落した烏合の衆です。このまま手をこまねいて事態を見誤ると消費増税の痛みから回復する間もなく景況感は悪化することになります。

国際世論などを気にする暇があれば、徹底したコロナウイルス感染拡大抑止策に全力を挙げるべきです。そしてインバウンド停滞だけでなく物流・情報・交流の停滞を克服すべく手を打ち、苦境の中小企業対策を早急に打ち出すことが必要です。製造余力があっても中国からの物流が停止していればコスト高を覚悟しても別の調達ルートを探さねばなりませんから、痛みを伴う打撃は同じことです。すべてがスムースに回転してこその経済なのですから、コロナウイルスによるボトルネックが発生すれば景気は必然的に悪化し、最悪のシナリオである “コロナショック”へつながっていきます。

最悪のシナリオを予測し、それに対してできるうる限りの対策をすることがコロナショックへの正しい選択肢になるでしょう。運よく重大なコロナショックに見舞われることなく新型コロナウイルスの猛威が終息すれば、それはそれで結構なことです。しかし、無難な終息を期待するだけではリスクをコントロールしたことにはなりません。

生命保険では最悪の事態を想定し、経済的に必要なリスクヘッジを行います。コロナショックはリスクが大きすぎて、かけることができる保険はありませんが、現在の余力を結集して想定されるリスクを軽減することはできるはずです。

◆ 感染拡大の中、保険営業のあり方。

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保険営業とはお客様と合わなくては仕事になりません。新型コロナウイルスが拡散しているからと言って休んでいることはできません。すでにバレンタインショックから1年余り、厳しい保険営業の環境にさらに追い打ちをかけられたような状況です。

マスク持参で、お客様の状況に合わせてマスクをいつでも着用できるよう準備する配慮が必要です。社内入室の条件として手指のアルコール消毒とマスク着用を来客に要請している会社が多くなっています。感染拡大の中、新型コロナウイルスで契約が1件取れるわけでもないのですが、保険営業の配慮のあり方が問われるようになります。

何が起こるかわからないのが人生という切り口で保険の商談をすすめても経験的に言えば、世間が騒々しい時は顧客が落ち着いて考えられないので、契約の成立までのハードルが高くなるようです。

◆ コロナショックBCP(Business Continuity Plan)、企業財務への影響。

こういう時こそBCP(事業継続計画)という視点で起こりうるリスクを分析し、最悪の事態に備えることが企業防衛です。原材料が買えない、製品が売れない、工場操業停止などという非常事態が十分想定できる状況になっています。

例えば中国から調達していた原料が入荷しなければ製造はできなくなります。今回のドラッグストアパニックでは売り切れ続出もありますが、外食産業やホテル業界は売り上げ減少で大きな打撃が考えられます。

もっと憂慮すべきは工場の製造要員からコロナウイルスの感染者が出たら拡大を抑えるためには操業停止は避けられなくなります。いくらおすすめいただいても製造業ではテレワークなどできはしないのです。その結果、風評被害が拡大し売上大幅減少、減収減益決算になると考えるべきです。企業財務にとれば想定外の青天の霹靂(へきれき)です。資金繰りも当然圧迫されると思います。

そのようなことにならないよう、しっかりとしたBCPを立案し不測の事態に備えるというのが経営の環境適応業たるところだと思います。それでも想定以上に財務が圧迫されれば節税保険で簿外に積みたてた緊急予備資金が役に立ちます。節税保険はこういうときのための簿外積み立てですが、昨年契約では解約返戻率がまだ低いので、その点は慎重にご判断いただきたいと思います。

◆ 従業員に対する安全配慮義務。

他にも注意すべきことがあります。会社は、労働契約法第5条によりまして、従業員に対して安全配慮義務がありますので、先ず感染防止の措置を取っておく必要があります。

社員に発熱者や感染者が出た場合の出勤停止基準、職場復帰基準、労災支援等を考えておく必要があります。今回の場合出勤停止を会社が命じるならノーワークノーペイでは解決しない労務問題が発生すると考えられます。また、とくに営業活動は移動を前提としますから感染リスクが大きくなります。来客対応だけでなく営業活動にも一定の歯止めとなるルールが必要になるでしょう。

また原料調達の遅れなどから、引渡日の遅れ等に対する損害賠償請求を避けるため、取引先との覚書きを準備する必要も出てきます。仕方がないね、では済まないビジネスもありますから。

◆ コロナショックまとめ。

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コロナ・ショックなどと日経の記事にもありましたが、実際の株価の暴落も始まってしまいました。ドラッグストアに行ってもマスクやアルコールだけでなく中国に製造を依存しているものは品薄感があります。

オイルショックのときのようにドラッグストアの開店前の大勢の人が並んでいます。開店早々マスクどころかトイレットペーパーやティッシュペーパーも売り切れる始末です。不確定な情報による先買い心理が買占めに走らせているようです。

またあちこちで展示会やイベント中止が相次いでいます。届くメールは中止のお詫びばかりになりました。感染防止のため外出を控える消費者心理もあり2月23日の天皇誕生日の一般参賀が中止され、東京マラソンも一般参加なしに大幅に縮小されました。相撲もサッカーもプロ野球のオープン戦まで観客なしになっています。

このままの状態が続くと、まさに東京オリンピックも中止・延期等の可能性も出てきそうです。4月に予定されている中国の習近平主席の来日は中止になっても重大なことにはなりませんが、東京オリンピックの中止は国家の莫大な損失につながります。それはとりもなおさず巨額の国民の税金が無駄になるということですから、何とかして避けたいところです。一番恐れるべきは景気の悪化が決定的になることでしょうか。完全に新型コロナウイルスが株式相場下落のトリガーを引いた形になっている現在、景気の先行きは全く見通せません。顧客心理として保険どころではないと言ったところです。

2020.3.29追記 本当に東京オリンピック2020が来年に延期になってしまいました。果たしてそれまでに新型コロナウイルス感染症は終息するのでしょうか。

新型コロナウイルス肺炎と生命保険の災害割増。

新型コロナウイルスによる感染症と傷害特約の不思議な関係。

2020/5/9追記 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い保険会社各社は、ホテルや自宅療養での治療期間も医師の証明書があれば入院給付金の支払い対象とするとことを決めています。また保険会社によっては、新型コロナウイルス感染症を災害割増特約の特定感染症に追加し、割増保険金を支払うようにしました。かんぽ生命の倍額支払制度の対象にもなりました。ただ保険会社により対応条件や時期が異なる場合がありますので、該当する可能性がある場合は、契約されている保険会社にお問い合わせください。

CIMG3627新型コロナウイルスによる感染症は拡大の一途です。むやみに恐れる必要はない致死率ですが、やはり肺炎をおこすと重篤となり最悪の場合は死に至るという情報は不安に感じることでしょう。

政府は2月1日には、今回の新型コロナウイルス感染症に関して、感染症法に基づく「指定感染症」と検疫法の「検疫感染症」に指定する政令を施行しました。

これは生命保険的にはどのような意味をもつのでしょうか。

 ◆ 病気では災害割増はつきません。

新型コロナウイルスに感染すると一般的には風邪と同じく病気になったと考えてしまいます。生命保険では病気の場合、特約があれば入院給付金が出ます。死亡すれば通状の保険金が出ます。しかしその場合一般的な病死扱いになりますから災害割増特約があっても割増はつきません。

 ◆ 災害割増と感染症の関係

ところが保険会社にもよりますが、感染症の中でも一部の特定感染症では災害として割増特約に従って保険金や給付金が支払われるケースがあります。

内容的には死亡保険金に上乗せ加算して支払う災害割増特約や災害による身体の傷害に対して給付される傷害特約、災害による入院に対して給付される災害入院特約などがあります。これらの災害関係特約は読んで字のごとく災害の場合、保険金の割増支払いが発生する特約です。

 ◆ 災害割増の適用条件。

災害や事故は病気ほど多くはありません。ましてや災害で死亡するなどはよほど運が悪いと考えられますから、災害割増特約の保険料はそれほど高くはならないものです。

災害や不慮の事故の特徴は急激性・偶発性・外来性の3つの条件が揃う必要があります。一般的な病気では3つとも揃うことはありませんが、例外として感染症があります。コロナウイルスに感染して肺炎をおこした場合3つの条件が揃います。しかし条件が揃っても災害特約扱いになるとは限りません。

◆ 不慮の事故と感染症。

不慮の事故は完全に急激性・偶発性・外来性の3つの条件が揃います。

1)急激 事故から傷害までの経過が直接的で、時間的間隔のないことをいいます。(慢性、反復性、持続性の強いものは該当しません。)

2)偶発 事故の発生または事故による傷害の発生が被保険者にとって予見できないことをいいます。(被保険者の故意にもとづくものは該当しません。)

3)外来 事故が被保険者の身体の外部から作用することをいいます。(疾病や疾病に起因するもの等の身体の内部に原因があるものは該当しません。)

不慮の事故とは思いもかけない事故であり、突然降りかかり、原因は人の外側から急激にやってきます。新型コロナウイルスによる肺炎もこの3つの要件をほぼ備えています。ただ風邪やインフルエンザも同じような条件を備えていますが、約款上はどこも病死扱いになります。これは矛盾しています。しかし感染症にもいろいろあり程度問題があります。リスク回避することが困難で罹患すると短期間で死に至る確率が高いような感染症では病気というより、事故に近くなります。

保険会社により感染症の種類や給付の範囲はことなりますが、感染症をリスク分類して重篤な感染症に対し不慮の事故と同等にして感染症に対して災害割増特約がある場合、割増保険金を支払うことがあります。

例えばエボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そうなど日常ではほとんど聞くことがないおどろおどろしい法定伝染病が該当します。

◆ まとめ

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さて今回の新型コロナウイルスによる死亡事故で災害割増特約が適用されることは難しいところがあります。感染症法に基づく「指定感染症」には違いありませんが、特定感染症ではなく致死率が低いことがネックです。

生命保険の約款などででは、特定感染症は病名で列記されます。

コレラ、腸チフス、パラチフス、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、ペスト 、ジフテリア、急性灰白髄炎〈ポリオ〉、ラッサ熱、クリミヤ・コンゴ〈Crimean-Congo〉出血熱、マールブルグ〈Marburg〉ウイルス病 、エボラ〈Ebola〉ウイルス病 、痘瘡、重症急性呼吸器症候群[SARS] (ただし、病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限ります。)

感染症の範囲及び類型について厚生労働省健康局結核感染症課(平成26年3月)

災害としての要件、急激性・偶発性・外来性は備えていますがそれだけで災害割増特約が適用されるわけではありません。今後の展開は予測できませんが、いまのところ新型コロナウイルスによる疾病は生命保険の災害割増特約の適用対象外という判断が妥当なようです。

医療費控除、還付金は8万円。

医療費控除e-Taxで国税還付金を1月中にゲット完了。

CIMG3629追記3/1:◆ 確定申告1カ月延長、4月16日(木)まで。e-Taxが便利で安全、郵送でも感染リスクなしです。

いよいよ税務署の申告書の受付が始まります。 2020年(令和2年)の確定申告期間は2月17日(月)~3月16日(月)までとなっています。申告後の所得税は確定申告の期限日である3月16日(月)までに納付しなければなりません。

個人事業者などの納税が必要な方は、この期間に税務署に出向いて申告書を提出し、納税します。しかしe-Taxで確定申告をすれば、1月から申告することも可能です。

医療費控除などの納税を伴わない還付申告は上記の確定申告期限に縛られることはありません。したがって1月中に申告から国税還付金の入金まで終えることも可能です。一月末には早くも医療費控除の国税還付金85,677円をゲットしました。

 ◆ 税務署の申告書受付まで(1月31日)に還付金をゲット。

hokenfpは協会けんぽの医療費の通知書を待たずに医療費の領収書を整理して、e-Taxで医療費控除の申告を1月11日に済ませました。その結果、1月31日には国税還付金が振り込まれました。申告書のコピーや領収書、関係書類はファイリングしてあります。領収書は5年間保存義務がありますので、かさばりますが捨てないで下さいね。

国税庁からは国税還付金振込通知書というハガキが来ます。hokenfp家の還付金通知の見本です。

国税還付金振込通知書

還付金額がなんと85,677円、一体いくら医療費がかかっているか人には言えません。もちろんこの間の保険金や給付金はありませんでしたから、医療費はすべて控除対象となりました。人によって還付金額は異なりますが、こずかい程度にはなります。我が家にとって8万円はこずかいどころではなくもはや生活費です。

所得税が還付されると所得税を基準に算定している翌年の住民税もお安くなりますから決してバカにできない金額なのです。

 ◆ 医療費控除の申告は必要な情報資料が揃えば1月頭から可能。

医療費控除の申告は早く出せば出すほど処理も早くなるようです。毎年、確定申告時期の前後にはe-Taxの利用時間が24時間可能になります。実際は、 2020年(令和2年)の確定申告期間は2月17日(月)~3月16日(月)までですが、e-Taxは確定申告期間よりも1ヶ月以上早い、1月6日(月)から24時間利用可能です。いつでも夜でも申告ができるというわけです。

ただ予定表によると毎週月曜日は午前0時から翌朝8時半までメンテナンスになっています。日曜の夜から始めて、もし深夜になるとシステムが停止して困ることになるかもしれません。ご注意下さい。

 ◆ 医療費控除などの還付金の申告は5年以内、いつでもOK。

(納税の申告は期間指定2/17-3/16です。)

毎年、申告時期になると憂鬱な方も早めにe-Taxですませれば、申告期間を気にせずにゆったり過ごせると言うものです。しかし、実際は納税を伴わない還付金の申告は5年間いつでもOKです。慌てる必要はないのですが、締切りがないことはなかなか手がつかないものです。思い立ったが吉日、すぐにe-Taxで医療費控除の確定申告を始めてください。

◆ e-Taxでの申告手順はこちら。

■医療費控除e-Tax全手順まとめ。

込み合う税務署の申告会場を避けてスマートに医療費控除の確定申告を行うためには何と言ってもe-Taxが便利です。自宅にいながらすべてが完結してしまいます。国税庁の確定申告等作成コーナーはパソコンが苦手な方でもわかりやすいサイトになっています。(とは言っても初めての方には敷居が高いかもしれません。)ただ、e-Taxをするためには税務署に出向いて利用者識別番号とパスワードを設定する必要があります。税務署に行く時間がない方は確定申告書作成コーナーで申告書を作成し郵送で提出することも選択できます。

■国税庁 確定申告書等作成コーナー

◆ 医療費控除、国税還付金ゲットまとめ。

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医療費控除の確定申告はここ数年で大きく変わりました。もっとも手軽に申告する方法を模索しつつ、生命保険金や給付金を受け取るとその分は控除しなければならない理由を調べていくうちにずいぶん詳しくなりました。税務署で利用者識別番号とパスワードを設定してもらいe-Taxも使えるようになりました。

この経験を発信できれば皆様のお役にたつのではないかと思いいくつもの記事を書いてきました。法人保険からは少し外れますが、一部保険の知識が必要なところもあります。それで分かったことは、まだまだ医療費控除の申告のやり方をご存じない方が多く、医療費が10万円以上かかっているにもかかわらず泣き寝入りされている方も見かけます。

手間はかかりますが、じっくり取り組めば必ずクリアできます。hokenfpは毎年1月中に国税還付金をゲットしています。ぜひe-Taxで医療費控除の確定申告をされてあなたも還付金をゲットしてください。

遺産分割協議の無期限が所有者不明土地の元凶。

遺産分割協議の無期限が招く無責任。

DSCF2217相続税の申告は10カ月という期限がありますから、遺産分割協議でもめていると間に合わなくなるリスクがあります。

また相続税で配偶者の税額軽減や小規模宅地等の評価減を受けようとすると期限までに申告する必要があります。

ところが相続税がかからないとなると申告期限を意識する必要がありませんから遺産分割協議そのものが開かれないことすら往々にしてあります。とくに評価価値の低い地方の家屋敷や田畑は分けることも難しいですが、そもそも分ける価値がありません。

その結果田舎の土地や屋敷はどんどん疲弊していき、都市部だけが高騰し、密集化します。遺産分割協議の無期限が招く無責任などと申し上げましたが、遺産分割協議など関係ない老人比率の高い田舎の貧困層は、無責任と言われようが実際なすすべがありません。

 ◆ ほったらかし相続の裏目。

田舎の土地と言えばほぼ稲作用の農地です。この田圃は農地としての利用価値がないので利益を生み出さないにもかかわらず、固定資産税や除草費用などの経費負担だけが発生するという厄介な遺産になります。相続放棄したいところですが、とっくの昔に放棄できる期限は過ぎています。

というよりもともと借金ではないですから、相続人全員が放棄すればそれで責任が免れるというものでもありません。では売ればよさそうなものですが、田舎の土地を買おうという酔狂な不動産屋もいないのです。ましてや農機も稲作経験もない世代に引き継ぐことはもはや無理な相談です。

その昔、田舎の家では田畑があれば燃料としての薪を山から取り出すために山林を保有していることが多いのですが、今や密林のようなありさまでその境界を確認することすら難しくなっています。確かに田舎の相続はほったらかしですが、その結果は結構厄介な裏目に出ることがあります。

 ◆ 耕作放棄田の無責任。

効率の悪い農地はさらに使い道が限定されてきます。一反に満たない広さ、大型農機が入れない狭いあぜ道、形がいびつで効率の悪い農地が耕作放棄田の代表です。年貢米も借り賃もいらないから耕作だけをお願いしても残念ながら引き受け手がありません。それどころかこれまでの借り手も高齢化し、耕作してくれなくなります。

田舎の農業を細々やっているのは今やかなりの老人ばかりです。60代70代では若手、80代でもやむにやまれぬ農業が続いています。

やがて引き受け手がなくなり耕作放棄田として近隣に迷惑を及ぼす存在になります。その結果、代が変わると自分ところの田畑が見分けられなくなります。それが原因で草茫々になっていても人ごとになってしまいます。都会に一家を構えると田舎のことは心の片隅にありますが、極力思い出さないような心理が働くようです。

日々の生活に追われていれば、田舎の田畑の除草など気のかけることもなく、費用が捻出できるものでもありません。親が少ない年金から細々と払っていた固定資産税がやがて相続人に降りかかってきます。ご先祖様から引き継いだ家屋敷、田畑はいまや重荷以外の何物でもありません。耕作放棄田が無責任と言えるかどうか、その身になるとよくわかります。明らかに国策の誤りにより地方を切り捨てた結果です。

 ◆ 登記簿と公図が強い武器。

暗い話になりましたが、放置せずに責任もって管理するためには所有不動産の把握が必要です。この辺の管理は生命保険と同じでエクセルで管理すると一目瞭然になります。

そのためには固定資産税の通知をたよりに登記簿と公図を法務局で入手することです。そして休日に田舎に帰り境界を確認し写真に収めてくることが大事です。カメラと公図を片手に不審者よろしく田舎を歩きまわると徐々に実態が見えてきます。

今や負の遺産になりつつある田舎の土地屋敷はますます増加しさらに大きな社会問題になります。きっかけがきっとありますから、背を向けることなく正しい情報を入手し、自分にできることを確認することでわずかながらも光明が見えてくるものです。

 ◆ まとめ/h2>
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今後の方向としては、相続時に登記の先送りができなくなり家屋敷・土地所有の責任を明確化することになりそうです。相続で不動産を取得し登記すれば、いかに価値がない不動産でも登録免許税などの費用が発生します。

ここでは相続人同士の責任のなすりつけ合いという争族が発生することすらあります。親の生命保険は次男・次女がもらうが、田舎の家屋敷は長男・長女が引き継ぐという構図です。

最近ではあちこちに遊休農地、耕作放棄田を農業者へのあっせんする組織もできていますが、契約が成立する件数はごくわずかだそうです。水は低いところから高い方へは流れないのです。価値の下がった農地はますます荒廃し、所有者不明土地問題は深刻化すると予想されます。その結果我が国の食料自給率はどんどん低下し、気が付いた時には食料不足などという

ことになりはすまいかと危惧しているところです。これは生命保険でヘッジできない国家的なリスクだと思っています。

医療費控除e-Tax全手順まとめ。

医療費控除の確定申告をe-Tax(IDパスワード方式)全手順。

これまで医療費控除の確定申告のお世話に毎年なってきました。それだけ医療費がかかっているということですから喜ばしいことではありませんが、医療費控除の確定申告で納めすぎた所得税が返ってくると多寡(たか)にかかわらず嬉しいものです。

医療費控除の確定申告の変遷については下記のサイトにまとめています。庶民の年一回の医療費控除には使いものにならなかったe-Taxが簡便化されID・パスワード方式が導入されてからとても便利になりました。自宅にいながらPC上で医療費控除の確定申告が完結してしまいます。最近ではスマホにも対応しておりさらに使い勝手がよくなっています。

医療費控除とe-Taxに関しては分かりやすく解説してきたつもりですが、実際の国税庁の確定申告のサイトで入力する手順についてはやはり詳細な解説の必要性を感じていました。まだ税務署の申告書の受付は始まっていませんが、医療費控除の確定申告は1月から提出可能です。先駆けてe-Taxで申告を済ませてしまいましたので、その流れをWeb画面のキャプチャーをとり、順を追って整理しまとめました。画像加工技術が未熟ですので解説で補っております。ご容赦くださいませ。

これまでの医療費控除とe-Tax簡便間までの流れを各ページで解説しています。

■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

◆ 国税庁のe-Tax。

お世話になるのは国税庁の「確定申告書等作成コーナー」です。以前のようなわかりにくいサイトではなく、いくつものページに詳細にイラスト入りで解説されています。なんと医療費控除の確定申告の手順を確認できる動画まで用意されています。とても分かりやすくなってはいますが、それでも単語の意味が分からないとかパソコンが苦手な方にはハードルが高いと思います。年に1回だけ慣れない方がスムーズにできる手順とはとても言えません。ようやくわかりかけたところに終わるというか、かゆいところに手が届くまでにはなっていません。

できるだけわかりやすくを心がけましたが、初心の方は何がわからないかがわからないという気分だと思います。できればパスしてしまいたいところを思いとどまっていただいて、還付金をゲットいただければ誠に嬉しいことです。

 医療費控除の準備編はこちら。

■国税庁令和元年分確定申告特集(準備編)

 ここが申告書作成の入り口です。

■国税庁 確定申告書等作成コーナー

◆ 医療費控除の確定申告をする人の条件。

確定申告をされる方は事業主が多いと思いますが、サラリーマンも医療費控除などの確定申告をすることで納めすぎた所得税が戻ってきます。様々な条件の方がいらっしゃいますが、わかりやすくシンプルに解説するために条件を絞っています。もちろんそのほかの条件の方も画面遷移では枝分かれしますが、おおむねの手順としては同じことです。

 医療費控除の確定申告をされる方の条件

1)サラリーマン(一か所からの給与所得者、年金受給者)

2)令和元年(2019年1月1日~12月31日)の医療費が10万円以上

3)税務署からID(利用者識別番号)パスワードを受けている方

◆ 医療費控除e-Tax(IDパスワード方式)全手順の解説。

各場面を切り出し、入力したり選択したりするポイントを赤枠で囲んであります。書いてある内容をしっかり読んで必要事項を入力したりチェックを入れたり、ボタンを押したりすることで次へ進めます。

1)確定申告書作成開始。

1確定申告作成開始

 国税庁の確定申告書等作成コーナー入り口です。新規の作成開始をクリックします。

2)ID・パスワード方式選択。

2IDパスワード方式選択

今回は税務署で事前に発行を受けたID・パスワードをお持ちの方がe-Taxで申告書を提出されることを前提に解説しています。利用者識別番号と呼ばれるIDとパスワードをお持ちであればマイナンバーカードもICカードリーダライタも不要です。

3)推奨環境と次へ進むボタン。

3推奨環境次へ進むボタン

e-Taxの事前確認としてOS(PCの基本ソフト)やブラウザのバージョンを確認しています。PDFの閲覧が必要ですのでAdobe Acrobat Reader DC(アドビ・アクロバットリーダーというソフトウェア)がインストールされている必要があります。いまどきのほとんどのPCなら問題はないはずです。

4)利用者識別番号(ID)とパスワード入力。

4利用者識別番号パスワード

ここで利用者識別番号、いわゆる税務署で発行されたIDとパスワードを入力します。IDは半角数字で16桁です。暗証番号が正しく入力できたかどうか自信がないときは暗証番号の入力値を表示するにチェックを入れるとパスワードを確認することができます。

5)検索完了→OK。

IDとパスワードで本人確認をします。受付システムが「検索完了」となれば本人であることがシステム的に確認できたことになりますので次へ進めます。

6)登録情報確認→申告書を作成する。

先ほどの検索完了の画面で「OK」をクリックすると個人の登録情報が表示されます。間違いなければ「申告書を作成する。」ボタンをクリックします。

7)令和元年選択。

7令和元年選択

令和元年分の医療費控除の申告をしますから、「令和元年分の申告書の作成」をクリックします。

8)所得税選択。

8所得税選択

令和元年分の申告書の作成に進みますが、医療費控除の対象は所得税ですので、
「所得税」をクリックします。

9)給与・年金作成開始。

9給与年金作成開始

今回はサラリーマンの方の医療費控除を対象として解説していますので「給与・年金の方(給与・年金専用)」の「⇒作成開始」をクリックします。

10)事前準備書類。

10事前準備書類

申告書の作成に必要な書類を案内しています。お手元に揃えておきましょう。サラリーマンの方で、会社で年末調整をしていれば源泉徴収票と医療費の領収書が必要になります。医療費の領収書は家族の人ごとに、医療機関ごとに集計しておくと作業がスムーズに進みます。

医療費控除には10万円というバーがありますからほとんどの方が還付の可能性があるかどうか確認するために、医療費の明細書を作成し事前に集計されているものと思います。

給与以外の収入、株式の配当などの所得がある方は隣の「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)に戻っていただく必要があります。

11)e-Tax税務署提出。

11e-Tax税務署提出

提出方法はe-Taxにより税務署へ提出を選びます。確定申告書を印刷して税務署へ提出することもできます。表示された生年月日を確認してください。

12)給与のみ選択。

12給与のみ選択

サラリーマンの方の医療費控除ですから「給与のみ」をチェックします。

13)医療費控除選択。

13医療費控除選択

適用を受ける控除の選択画面では「医療費控除」にチェックを入れてください。

14)源泉徴収票入力選択。

14源泉徴収票入力選択

給与所得を源泉徴収票から入力します。「入力する」をクリックしてください。

15)源泉徴収票の入力画面。

15源泉徴収票の入力画面ポップアップ画面が立ち上がり源泉徴収票の画像の番号に合わせて「①支払金額」「③所得控除の額の合計」「④源泉徴収額」を入力して下さい。注意としては、ここでは「②給与所得控除後の金額」は入力しないで下さい。

あとは給与の支払者情報等を源泉徴収票からそのまま入力して下さい。

16)給与所得の入力確認。

給与所得の入力の画面で源泉徴収票から入力した内容を確認して下さい。

17)収入金額の入力確認。

収入・所得金額の入力の画面では源泉徴収票から入力した内容を確認して下さい。ここでは所得金額が表示されます。

18)所得控除の入力→する。

18医療費控除入力する

所得控除の入力画面では「医療費控除」の「入力する」ボタンをクリックして下さい。医療費控除の詳細入力に進みます。

19)医療費控除適用選択。

19医療費控除適用選択

今回はセルフメディケーション税制ではなく医療費控除の適用が目的ですので「医療費控除を適用する」をクリックしてください。

セルフメディケーション税制が有利か医療費控除かどちらが有利かわからない方には控除額を試算する仕組みもあります。

20)医療費領収書から明細書選択。

20医療費領収書から明細書選択

「医療費の領収書から入力して明細書を作成する」を選択してください。「次へ進む」をクリックします。

21)医療費の入力。

21医療費の入力

「入力する」をクリックするとポップアップ画面で医療費の入力ができます。

22)医療費の入力、つづけてもう一件。

22医療費の入力続けてもう一件

医療を受けた人ごと、医療機関ごとのに支払った医療費の額を入力します。生保険や社会保険等で補填される金額があれば入力します。先に作成しておいた医療費の明細書があればスムーズです。医療を受けた人ごと、医療機関ごとに集計表が出ますので、間違いがあれば修正します。

23)計算結果の確認-入力訂正画面。

23計算結果の確認

医療費控除の集計後、計算結果が表示され、医療費控除額となる金額が表示されます。

24)医療費控除証明書。

24医療費控除証明書

普通はあまりないと思いますが、医療費控除にかかる証明書等があれば入力します。補聴器や眼鏡など医療機関の証明がないと医療費控除の扱いにならないものがあります。

25)医療費控除の金額確認。

25医療費控除金額確認

医療費控除の金額が表示されますので確認します。

26)還付される金額-計算結果の確認(申告書)。

26還付される金額

還付される金額が表示されます。ここまでの努力の結晶です。

27)住民税関連入力。

27住民税関連入力

ここはあまり関係がありません。会社で住民税を天引きしているときはさわらないでください。16歳未満の扶養親族の有無、別居の控除対象配偶者・控除対象扶養親族の有無は「あり・なし」を選択し必要事項を入力します。

28)還付金受取方法選択。

28還付金受取方法選択

還付金の受取方法を指定します。金融機関の情報や納税地情報、提出先税務署などを確認して下さい。整理番号は入力しなくてもかまいません。提出日を入力して下さい。指名等を確認し、足りないところは入力して下さい。

ここで一旦入力データを保存して、後日再開することもできます。

29)マイナンバー入力。

29マイナンバー入力png

ここでマイナンバーを慎重に間違わないよう入力してください。

30)確認する帳票の選択。

30確認する帳票の選択

必要な帳票を指定してください。最初から全部チェックが入っていますから、
そのままでよいと思います。

確認のため印刷できるところまで来ましたが、まだ提出は完了していません。
ここで確認の印刷をすると最終版の印刷と重複します。念のため。

31)送信準備。

31送信準備

送信準備の画面では利用者識別番号の確認やいろいろ聞いてきますが、基本的には「いいえ」です。

32)e-Tax利用可能時間。

32e-Tax利用可能時間

e-Taxは365日24時間対応ではありません。ここまで来て何を言い出すのかと驚いてしまいます。ただ1月は幅ひろく対応しているようですが、時間により制限があるということを念頭に段取りを考えてください。困った場合は一時保存で対応してください。

33)令和2年1月カレンダー。

33令和2年1月カレンダー

これは令和元年1月のe-Tax対応カレンダーです。日曜日の深夜から月曜日の早朝がネックですのでご注意ください。

34)暗証番号再入力。

34暗証番号再入力送信

最後にe-Taxのパスワードを再度入力して「送信する」をクリックすればやれやれ、完了です。お疲れ様としか言いようがありません。

35)送信結果の確認-受付記録の確認。

35送信結果の確認

送信結果が表示されます。「送信が成功しました。」とあれば大丈夫です。受付番号と受付日時は念のため印刷して保存しておいてください。

36)印刷設定。

36送信票兼送付書等印刷

最終データとして、申告書が印刷できます。プリントアウトして残しておけば確実です。

37)入力データ保存。

37入力データの保存

e-Taxのデータはダウンロードして残しておくことができます。中身は見えませんが、来年読み込めば入力項目が省略できて役に立つそうです。

◆ 医療費控除e-Tax全手順まとめ。

医療費控除とe-Taxの手順で迷うところ、わかりにくいところを徹底解説したつもりです。それでも慣れない方は迷われると思います。そもそも意味が分からない単語もあると思います。またなぜ自分が保険料を払った医療保険から給付金がでたらその分を医療費から控除しなければならないか理解できないと思います。

e-Taxでどうにか最後までいっても本当にこれで大丈夫なのか頼りない感じは付きまといます。しかし「国税還付金振込通知書」が届くと無事に医療費控除の確定申告ができていたことが確認できます。このときはホッとすると同時に、わずかな金額でも納めすぎた所得税を取り戻したという実感がわいてきます。戻ってきたお金で家族と食事にでもいければ報われるというものです。

まだ不備な部分が多々あろうかと思いますが、ご指摘により徐々に修正してまいります。少しでも迷われている方のお力になれれば誠に光栄です。

医療費控除|もっとも簡単な二つの手順。

医療費控除の確定申告を簡単に済ませる2つの手順。

CIMG3660年齢が上がると誰しも病気の一つや二つは抱えるようになります。同窓会で盛り上がるのは病名の数自慢です。

知らず知らずのうちに医療費も増加し気がつけば家族年間で10万を越えていたなんてこともあります。

医療機関の領収書を保管する習慣すらない方もいらっしゃるのではないかと思います。サラリーマン人生では確定申告にも縁遠いと思いますから、医療費控除の確定申告と言えば何やら難しそうで、敬遠されがちではないかと思います。医療費控除を活用し還付金に結構助けられている身の上ですので、迷っていらっしゃる方に少しでもお役に立つ医療費控除の情報をお届けすべく記事を書いてきました。

この数年で医療費控除の確定申告は仕組みが大きく変わりました。確かに便利になったことは間違いありませんが、これまでの流れを理解していればありがたい簡便化ということがわかるのですが、途中から参入される新参医療費控除組の方には、さすがにわかりにくいと思います。

自分の経験をもとに申し上げれば、現時点では医療費控除の確定申告をする方法で、もっとも簡単に済ませる方法は2通りあります。ご自分に合う方法を選択いただき少しでも多くの方に医療費控除の確定申告を行っていただきたいと思っています。納めすぎた税金を還付金としてゲットされんことをお祈り申し上げます。

◆税務署でIDとパスワードを発行、e-Taxで申告完了。

一番のおすすめID・パスワード方式です。IDとパスワードがあればe-Taxで簡単に医療費控除の確定申告が完了します。この手順は税務署でIDとパスワードを発行してもらうことが必要ですので、税務署まで出向ける方向けです。そんな時間はないよとおっしゃる方には次項に書いている申告書印刷郵送手順をおすすめします。

一度税務署でIDとパスワードを発行してもらえば、それ以後は簡単にe-Taxが使えます。マイナンバーカードもICカードリーダライタも不要です。申告書の郵送の手間もなくPCかスマホ画面で確定申告が完了してしまいます。あっさり便利にできるので頼りないというか、本当に大丈夫か不安になるぐらいです。

人手不足を補うために税務署はe-Taxを強力に推進していますから、税務署が開いている時間なら免許証などの写真入り本人確認書類を持参すれば10分ほどでIDとパスワードを発行してくれます。(税務署のPCの画面で個人情報を入力します。)

■ID・パスワード方式を利用するには、どうしたらよいですか。

税務署の統括官によるとID・パスワード方式は、ICカードリーダライタ機能のついたスマホが普及するまでの暫定的な処置だそうです。とは言ってもID・パスワード方式が拡大すれば今さら使えなくすることもできないのではないかと思いますが、国税庁はあくまでもマイナンバーカード方式にこだわっているようですね。

※本稿は医療費控除の確定申告について書いています。個人事業主などの確定申告では条件が異なる場合がありますのでご注意下さい。

 ◆確定申告書等作成コーナーで申告書を印刷して郵送。

税務署が発行するIDやパスワードがなくても、国税庁の確定申告書コーナーで申告書を作成し郵送で提出することができます。PCやスマホで完結しませんが、確定申告書をプリントアウトし写真入りの本人確認書類等の指定書類を添えて所轄の税務署に郵送するか持参します。プリントアウトするためにプリンターが必要ですが、これはどこのお宅にもあるのではないかと思います。

これのよいところはID・パスワード取得のために税務署に出向かなくて郵送で申告書が提出できることです。しかし本人確認ができませんから、免許証などの写真入り本人確認書類が必須になります。

ID・パスワード方式で申告する場合は、税務署で本人確認をしてIDとパスワードを発行してくれますから発行されたIDとパスワードでe-Taxにログインできれば本人確認が完了したことになります。

申告書を郵送すればよいのですが、持参する場合は休日でも夜間でも税務署には受付用のポストがありますから、時間を気にする必要はありません。

 ■確定申告書等作成コーナー

◆スマホでe-Taxはおすすめ、PCがない方向け超便利。

CIMG3650

税務署の統括官がわざわざスマホでe-Taxのおすすめチラシを持参し、便利になりますと案内しに来ました。まだ、専用サイトは公開されていないのですが、e-Taxができる方には朗報です。ID・パスワード方式でもつかえますから、利用者はそれなりに増加すると思います。

えっ!?と思いましたが、自宅にPCがない方が増えているそうです。そういえばいまどきのスマホであればPCでできることはほとんどできます。家には固定電話もなければ新聞も取らない、PCもないけど現金もないという時代が到来しそうです。そういう家は本棚も本もないでしょうね。冷蔵庫も向かいのコンビニが代わりになれば、シンプルな暮らしになりますが。

話がそれましたが、スマホでe-Taxをするためには税務署でIDとパスワードの発行を受けなくてはなりませんが、お使いのスマホにICカードリーダライタの機能があれば、マイナンバーカードで申告できます。超便利にあと一歩まで来た感じです。国税庁が変なこだわりで後戻りしないようお願いしたいものです。

 ■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

◆それでも必要な医療費の明細を集計計算。

確定申告そのものはとても便利になりましたが、医療費の集計はやはり手間がかかります。10万円以上の医療費ですから領収書もかなりの枚数になります。また保険金や医療保険等の給付金を保険会社等から受けている場合はその分は対象の医療費から控除しなくてはなりません。納得できない方は下記の記事をご参考になさってください。気休め程度にはなるかと思料いたします。

 ■医療費控除で保険金がマイナスされる本当の理由。

これらをまとめたものが医療費控除の明細書です。家族内の人ごとに、また医療機関や薬局ごとに一年間の医療費を集計し10万円のバーを越えるかどうかを確認しなくてはなりません。あと少しという場合もあると思いますが、早めに仮集計して概要をつかんでおくと、医療機関の受診も計画的にできると思います。勘違いされないように老婆心までに付け加えることがあります。

医療保険などで受け取った保険金や給付金はその対象の医療費から控除すると申し上げましたが、家族全員の医療費の合計から控除する必要はないのです。あくまでも保険金や給付金に対応する医療費から控除するということですから、関係のない医療費を合計して10万円以上あれば医療費控除の対象になるということです。

 ◆医療費控除のもっとも簡単な二つの手順、まとめ。

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初めての方が、全く手さぐりで医療費控除の確定申告書を作成し提出するのはやはりハードルが高いと感じます。全体的な流れを把握すれば個別の手順はいくらでも紹介しているサイトがあります。

医療費控除の確定申告の二つのやり方を大雑把に紹介しました。ID・パスワード方式で申告するか郵送で申告するか、ご自身の段取りに合わせて選択してください。結論的に申し上げれば、税務署に出向く暇がなければ、申告書郵送の手順です。

サラリーマンの方は他に前年度の収入を入力するために源泉徴収票が必要です。また医療費や医療費控除の対象になる領収書はこまめにためておいて下さい。医療費の明細書と医療費の領収書をまとめて提出する従来のやり方は平成31年(令和元年)まで有効ですが、令和2年度からは申告書に医療費控除の明細書添付で医療費の領収書は個人で5年間保存になります。

医療費控除に関する記事は下記にまとめています。医療費控除の改革を時系列で追っかけていますので、内容的には変わっているところがあります。ご了承下さい。

 ■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

 

医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

DSCF177511月末の時点では、平成31年度(令和元年度)の医療費を集計することはできません。まだ、年内に医療機関を受診する可能性が残っています。

もちろん保険者(協会けんぽetc.)からの「医療費のお知らせ」も届いていません。スマホからe-Taxが利用できるとう記事も前回書きましたが、使えるようになるのは令和2年が1月からです。

少し早めにこれまでの医療費控除の確定申告の変遷をまとめておこうと思いました。毎年医療費控除の還付金という恩恵を受けている身の上ですから、少しでも多くの方が医療費控除の申告が手軽にできるようハードルを下げるために貢献したいと思っています。

税務行政には物申したいことも多々ありますが、医療費控除の確定申告に関して言えば、e-Tax簡便化からスマホ申告までの改善はお堅い組織としてはまさに画期的でした。

家族が若くて健康な間は、医療費の領収書などは普通捨ててします。ところが年齢とともに医療費も増加し、大きな病気を経験すると医療費は一気に膨らみます。医療費が家計の大きな負担になるようになると医療費控除を考えるようになります。

せっかく使える制度があるのですからこまめに領収書を集めて医療費控除の確定申告をされて還付金をゲットしてください。翌年の住民税も下がりますから二重に美味しい医療費控除です。

 ◆ 医療費控除の変遷を時系列で整理。

これまでの記事をまとめて順に並べました。上の方が最近の記事です。医療費控除の明細書のエクセルダウンロードはおかげさまで好評をいただきました。e-Taxで確定申告する場合、いきなり医療費を入力することもできるのですが、事前に整理して確認するためのフォームとしてはまだ有効にご活用いただけるのではないかと思っています。

■医療費控除をスマホで確定申告。

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2020年1月から医療費控除の確定申告はe-Taxが使えればスマホで完結します。税務署に出向いてIDとパスワード発行してもらう必要がありますが、これはe-Tax簡便化に続くセンター前ヒットです。

■5年以内ならいつでもできる医療費控除。

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医療費控除の還付申告は、過去に忘れていても5年以内なら確定申告をすれば所得税が還付されます。e-Taxで確定申告するなら24時間可能です。医療費の領収書は対象になりそうなものをしっかり保存するようにしてください。

 ■医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた。

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税務署からIDとパスワードを発行してもらい、国税庁の確定申告コーナーで申告書を作成し、実際にe-Taxで完結したチャレンジの記録です。マイナンバーカードは作らず(写真なしのマイナンバー通知書のまま)ICカードリーダーも購入していません。

■医療費控除の確定申告で補聴器が使えない理由。

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昨年から医療費控除の対象に補聴器が加わったのですが、まだ浸透しておらず補聴器を買う人の立場になっていない欠陥制度のために補聴器を買い替えたものの医療費控除に使えなかったという、怒りの記録です。

■医療費控除はe-Taxが便利?簡便化まとめ。

ID・パスワード方式の届出完了通知2

お堅い国税庁が考えた利用者の立場になっていないガチガチのe-Taxの簡便化を進めた結果、ICカードリーダーなしでもIDとパスワードでe-Tax使えるようになってたという感動の物語です。せっかく莫大な投資をして導入したe-Taxの利用が進まず、税務署の人手不足が深刻になった結果のe-Taxの簡便化が大きな改善になったという話です。

 

■医療費控除改正の問題点。

DSCF1778

医療費控除を改正して医療費控除の明細書を作成するようにしたり、セルフメディケーション税制なるチンケな仕組みを導入したりと、利用者の立場に立っていない改正が目白押しだった頃の記録です。使えないe-Taxに怒りを覚えながら問題点を指摘しています。

■セルフメディケーション税制の注意事項。

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医療費控除かセルフメディケーション税制の選択になっていますが、医療費控除の10万の壁がクリアできるなら使う必要のない制度です。利用者が伸びない理由は手間ほどに還付が期待できないのと医療費の領収書のようにすっきり分けることができない点が難点ですね。

■医療費控除で保険金がマイナスされる本当の理由。

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医療費控除の明細書を作成するとき右端の欄に生命保険等で補填される金額とあります。自分が金を払って加入している保険から保険金や給付金が出たのにその分を医療費控除の金額から差し引くとは何事かと憤るかたもいらっしゃいます。これには筋の通った理屈があります。

■医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

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一番人気のページです。多くの方に医療費控除の明細書をエクセルで作成したものをダウンロードいただきました。エクセルを微調整しながら何度も直して丸一日かかりました。我ながら先行して作成した作です。今でも医療費の手元集計にお使いいただけるのではないかと思っています。

◆ 医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

DSCF1781

サラリーマンは年末調整の時期を迎えていると思います。会社が全部やってくれるから便利という反面、税金の仕組みや確定申告に縁がなくなります。自分がどれだけ所得税を支払っているのか、

どういった所得控除があるのかなどに関心が薄くなります。自分確定申告をやってみる機会として医療費控除の確定申告はとても勉強になります。国税庁が進めているe-Taxは初めのころハードルが高すぎて使い物になりませんでした。その後法人の申告で利用者が拡大しましたが、個人ではまだまだ使う気にならない堅物(かたぶつ)の仕組みでした。

昨年からのe-Taxの簡便化に始まる改善は成果を上げてきています。来年からスマホでe-Taxという一歩進んだ仕組みも導入されます。何しろ最近では家にスマホはあってもPCがないという若い世代が増えているのです。確かにスマホ完結の時代になりました。財布忘れてもスマホ忘れるなが古い言葉になり、電話はもちろんのこと情報も決済も予約もショッピング、メールや写真や友人知人のネットワークまでもすべてスマホ1台で処理ができてしまします。

駅前でスマホを紛失し泣きながら途方に暮れているご婦人を交番のおまわりさんがなだめている場面に遭遇しましたが、スマホ紛失は確かに命取りになるほど悲惨です。GPSで探せればまだとり戻せることもあるでしょうが、そうでなければ一から人生をやり直すような気分になり、さすがにお先真っ暗です。

話がそれましたが、スマホ時代に対応したe-Taxはすこぶる便利な仕組みだと思います。医療費控除が楽しくなるかもしれません。一度お試しください。

医療費控除をスマホで確定申告。

医療費控除をスマホで確定申告、e-Tax完結が来年から可能に。

DSCF1776保険業界で保険営業は基本的に個人事業主として確定申告が必要です。給料は会社から出ますが、経費は自己管理になりますから確定申告で調整します。しかし普通のサラリーマンが確定申告をすることはあまりないと思います。

しかし会社の給料以外の収入が発生したり、医療費が大きくなったりして医療費控除の確定申告をするときは申告書の提出が必要になります。申告書の作成は国税庁の確定申告書作成コーナーでとても便利に作成できるようになりました。

■国税庁 確定申告書等作成コーナー

ネットで確定申告書を作成すると、印刷して郵送する方法とe-Taxでオンライン提出する方法があります。e-Taxの簡便化により税務署で発行されるIDとパスワードがあれば今後はスマホで提出ができて、確定申告があっさり完結します。

スマホのような小さな画面でできるかどうか心配になりますが、かなり改善と工夫がされたようです。令和2年1月から利用可能になりますので、ぜひチャレンジしてみたいところです。

◆ 医療費控除の確定申告をスマホでe-Tax。

税務署スマホe-Tax1裏 (2)税務署スマホe-Tax1裏 (1)

 

 

 

 

 

 

 

先日、国税統括調査官がチラシを2枚持ってやってきました。

来年から確定申告がスマホでできるようになるのでご利用いただきたいという案内です。

もちろんマイナンバーカードを読み込めるリーダー機能があるスマホであればわざわざICカードリーダーを購入しなくてもe-Taxで申告書の提出が完結します。

マイナンバーカードを読み込めないスマホでも税務署でIDとパスワードを発行してもらえばe-Taxが簡単に利用できますというわけです。PCを持たない世代や家庭が増えているそうで、スマホさえあれば日常生活では困らないんだそうです。

税務署の悩みは人手不足、これを解消するにはe-Taxの普及と浸透しかないそうです。署をあげて優良申告法人まわりをされているとか。まだサイトがオープンしていないので使ったことはないが、とてもスマホで使いやすく改善されているそうです。その国税統括調査官はいまどき珍しいガラケイをお持ちでしたが。

税務署確定申告裏 (1) 税務署確定申告裏 (2)

 

◆ 医療費控除のツボ、気が付いた医療費控除のポイントを列記しました。

 ・生命保険料控除は会社でする年末調整、医療費控除は自分でする確定申告。

生命保険会社から送られてくる生命保険料控除証明書を年末調整の用紙に貼り付けて会社に提出するのが生命保険料控除、医療費の領収書を集めて自分で確定申告をするのが医療費控除、なんとなく言葉は似ていますが完全に別ものです。

 ・医療費控除は医療費分の所得税の還付、医療費が戻るわけではありません。

医療費控除は医療費の払い戻しをするわけではありません。医療費として支払った費用分の所得税を還付する制度です。原則的に税金を払ってなければ還付はありません。

 ・意外に広い医療費控除対象の費用、補聴器に通院タクシー代、風邪薬まで。

医療費控除の対象となる費用は医療費だけではありません。鍼灸やマッサージ、補聴器、通院費用、薬局で買った風邪薬でも治療目的であれば対象です。

 ・医療費の通知書は期間が不一致、健康保険適用の医療費だけで役立たず。

毎年年明けに協会けんぽなどの保険者から送られてくる「医療費のお知らせ」は健康保険が適用される医療費だけが記載されており、確定申告の期間と内容が一致しません。結局、集めた領収書を集計して自分で医療費控除の明細書を作ることになります。

 ・医療費の通知書だけでは集計できないので領収書は捨てないで。

「医療費のお知らせ」がくるからと安心して領収書を捨てないでください。医療機関の領収書だけでなく薬局の領収書や通院タクシー代の領収書まで怪しい(?)領収書はしっかり残すようにしてください。領収書がないと医療費の集計と確認ができません。

 ・セルフメディケーション税制は労多く還付少なし、でも住民税は安くなる。

セルフメディケーション税制は医療費控除の10万に届かない人のための還付制度です。ややこしい薬局の領収書を集めてOTC医薬品だけを選別して集計する手間はかなり煩雑になりそうです。申請できる金額の範囲が小さいので還付額も少額、せっかくの制度も利用者が伸びていません。

 ・e-Taxの簡便化で確定申告は一気に便利に、IDとパスワードは税務署で。

e-Taxの簡便化でマイナンバーカードやICカードリーダーがなくてもe-Taxで申告書を提出できるようになりました。そのためには免許証持参で税務署に出向いてIDとパスワードを発行してもらう必要がありますが。

・医療費控除の明細書は必要、やっぱりエクセルダウンロードが何より便利。

スマホしかないというなら仕方がないですが、PCでエクセルを使って医療費を集計するとミスが少なくなり結局作業がはかどります。医療費控除の明細書を作成してe-Taxの結果と比較すると間違いが少なくなります。

 ・医療費控除の還付申告は年中可能、さかのぼって5年前まで申告OK。

医療費控除の確定申告は、納税申告ではなく還付申告ですからe-Taxなら年中24時間提出OKです。忘れていても5年前まで申告可能ですから領収書は捨てないでください。

・医療費の領収書は証拠物件、調査に備えて5年保存義務。

e-Taxになって一番面倒なのは領収書保管です。医療費の通知書があれば領収書保存は不要と言いますが、そもそも期間や領収項目が一致しないので結局領収書は全部保存してしまいます。医療費の申告では、よほど異常値かどう見ても保険金か給付金が出ていると思われるケースぐらいしか税務調査できないと思います。税務署も人手不足で困っているからe-Taxを進めているわけですからね。

 ・生命保険などから補填される分はマイナスすることを忘れずに。

多くの場合保険金や給付金がでるとかかった医療費を上回ります。その場合は還付金がありませんので、素直にあきらめてください。自分が加入している生命保険や医療保険から給付金がでるのにそれをマイナスするのはなかなか納得できないと思いますが、それにはそれなりの理屈があります。

 ・医療費は家族合せて、収入の多い人からが原則。

医療費の確定申告は家族の中で一番収入の多い人からが原則です。税率が高い方が還付率もよくなりますからまとめてください。他の家族に収入があってもかまいません。一人にまとめることで10万円の壁が越えやすくなります。

 ・医療費控除の対象となるものならないものは結構ややこしいので都度確認。

医療費控除の対象となる費用は結構判断が難しいのでその都度確認する必要があります。差額ベッド代などは基本的に対象外ですが、医者が治療に必要だと言えば対象になります。見方としては治療なのか治療ではないで判断します。健康診断や健康維持のための費用であれば対象外になります。

 ・所得税なしでも医療費控除の確定申告で翌年の住民税が安くなる。

マンションなどの購入時に住宅ローン減税を適用すると所得税が0円ということがあります。その場合でも医療費控除の確定申告をしておくと所得税の還付金はありませんが、翌年の住民税が安くなる場合があります。

 ・医療費の明細書と医療費控除の明細書は別のもの、区別してください。

医療費の明細書と医療費控除の明細書は別のものですが、内容的には同じものと考えてよいと思います。要するに医療費の人ごと、医療機関ごとの明細書です。

 ◆ 医療費控除をスマホで確定申告、まとめ。

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医療費控除の確定申告をしていない人を結構見かけます。やり方がわからない、めんどう、還付額が思ったより少ない、PCが苦手など理由はいろいろあります。しかしひと手間かければ遣った医療費のいくばくかは戻ってきます。

これまで医療費の確定申告は領収書を集めて整理すれば、あとは国税庁の確定申告コーナーで申告書を作成してプリントアウトしていました。医療費の領収書を添付して税務署に郵送するのです。それがe-Taxの簡便化という改善により税務署でIDとパスワードを手に入れれば、オンラインで申告が完了するようになりました。

マイナンバーカードとICカードリーダ機能付きのスマホならそれだけでe-Taxまで完了できますが、まだICカードリーダー機能付きのスマホは一般的ではないですし、マイナンバーもいまだに写真のないマイナンバー通知書のままという方も多いのではないかと思います。

来年からはさらに進んで、申告書の作成からe-Taxまでスマホで完結できるようになります。そのためには手間がかかりますが、免許証持参で税務署に出向いてIDとパスワードを発行してもらうことが必要です。こればかりは税務署の職員による本人確認が必須になります。

いまだにキーボード引き出しタイプのスマホにこだわるhokenfpもICカードリーダー機能付きのスマホに買い替えようかと思案しています。

5年以内ならいつでもできる医療費控除。

いつでもできる医療費控除、還付申告は5年以内なら年中OK。

CIMG3758毎年、年が明けると医療費の領収書を家族一人ずつ、医療機関単位で整理して医療費の明細書を作ります。そして協会けんぽ等の保険者から医療費の通知書が来るのを待ちます。

整理した医療費の明細書と医療費の通知書を照合してモレやヌケがないことを確認して確定申告書をe-Taxで申告書の提出期限内に提出します。

確定申告は提出期限が決まっていますからそれに間に合わせようとしますが、医療費控除は実質的に還付申告ですから確定申告の期間内である必要はありません。収入があり所得税を納税しなくてはならない方は、かならず期限内に確定申告を済ませ納税しなければなりません。

しかし申告内容が医療費控除だけであればほとんどの場合納めすぎた所得税が戻ってきます。多くのサラリーマンや年金生活者は源泉徴収で納税済みですから、実質的な還付申告になります。

 ◆ 医療費控除の確定申告は5年の猶予期間。

所得税を納税する場合には各確定申告は期限厳守なのですが、医療費控除のような還付申告になる場合は5年の猶予があり、実質的には翌年の1月から税務署は申告書をいつでも受付けてくれます。

確かに医療費控除の確定申告は慌てる必要はないのですが、一度先送りするといつまでも手がつかないということがあります。戻ってくる金額が大きいと少しでも早く申告しようと思いますが、それほどでもない還付金額だと領収書の整理やらe-Taxの手順を確認するなどの一手間がかかりますからついつい面倒になります。

そうは言うものの、医療費控除の確定申告はやはり通常の期限内に済ませて、心の中の引っ掛かりを持ち越さないほうがよろしいようです。

 ◆ 過去の医療費を確認し医療費控除が適用可能かどうか確認。

協会けんぽ等の保険者から年明けの2月頃送られてくる医療費の通知書があれば大体の 年間医療費の概算がつかめますから、家族全員の年間医療費が10万を越えるかどうかの判断をします。

医療費は医療機関の領収書だけでなく、医療機関までの交通費、薬局で買った医薬品、インプラントから最近では一定の条件で補聴器や眼鏡まで医療費控除の対象になる場合がありますので、ひょっとしたらと思う医療費関係の領収書は残すようにして下さい。

医療費の通知書(医療費のお知らせ)には健康保険の適用を受けた医療しか掲載されていませんので、領収書管理はどうしても必要になります。

◆ 医療費控除の申請要件。

A)年間の総所得が200万円以上の方⇒年間医療費(家族全員)が10万円以上

B)年間の総所得が200万円未満の方⇒年間医療費(家族全員)が総所得の5%以上

要するに10万、領収書をかき集めて10万を越えるかどうかが分岐点ですが、家族の医療費も合わせてですから、思った以上に医療費はかかっているものです。

今は10万を越えないと思っていても、途中で医療費がかさむこともありますから、捨てないでこまめに領収書を残すことが節約につながります。

◆ セルフメディケーション税制適用者はわずかに0.34%。

医療費控除の補完的な制度としてセルフメディケーション税制がスタートして3年目になりますが利用が進んでないようです。医療費控除とセルフメディケーション税制は選択制ですから医療費控除の10万に届かなかった方が利用するかと思いましたが、やはり手間の割には還付額が少ないので利用者があまり増加しないようです。

国税庁によると平成29年分の医療費控除は749万人もいたのですがセルフメディケーション税制はわずかに2.6万人、医療費控除全体の率にして0.34%と、対象者の裾野ははるかに広いはずですがほとんど普及していません。

OTC医薬品の領収書が残っていれば医療費控除とおなじくいつでも還付申告ができますからチャレンジしてみるのもよいのですが、やはりドラッグストアで買ったレシートは捨ててしまいますね。

◆ 医療費控除の確定申告は下記のページに詳細。

今からでも過年度の医療費控除の申告にチャレンジしようという方は下記のページを参考になさって下さい。また、以前のように医療費の明細書と一緒に医療費の領収書を税務署に全部送りつけてスッキリするやり方は猶予期間が平成31年度(令和元年度)までとなっています。令和2年分の医療費からは医療費控除の明細書をつけて申告することになります。ご注意下さい。

■医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

■医療費控除はe-Taxが便利?簡便化まとめ。

■医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた。

◆ まとめ

CIMG3761医療費控除の還付申告可能な期間の実際の例をあげると、2018.1.1~2018.12.31までの1年間の医療費控除確定申告は2019.1.1~2023.12.31までの5年間還付申告を提出することができます。医療費が発生した翌年の1月1日から起算して5年間という意味です。

また保険の営業職員のように個人事業主として毎年確定申告をされている場合は、事業の申告と一緒に医療費控除の申告をすればよいのですが、医療費控除の申告を忘れていたような場合は5年以内に「更正の請求」をすることにより、医療費控除を受けることができます。

高齢化が進む社会では収入が減少し医療費が増加します。そうした中では医療費控除の確定申告は少しでも節約できる有益な仕組みです。少しずつですがわかりやすく改善され、e-Taxも簡便化されてきました。また国税庁の確定申告書作成コーナーもずいぶん改善されました。それでもまだまだ高齢者にはハードルが高い仕組みです。誰でも手軽に利用できないと、できる人とできない人に差ができ、社会的に公平性を欠くことにつながりかねません。

かんぽ生命の体質はノルマだけではない。

かんぽ生命のノルマ主義は甘すぎる。

CIMG3766かんぽ生命の保険の不適切販売が問題になっています。最初は人ごととして見ていましたが、社長のお詫び会見、世間の批判記事、ネットの意見などを読んでいると保険の営業というものがどういうものかわかっていないというか、何か間違っているような気がしてなりません。

保険の営業を経験してきた身の上ではノルマ至上主義が招いた不祥事とばかりは言えないように思います。かんぽ生命と日本郵政には保険の営業をする上で欠けているものがあったことは疑いがありませんが、ノルマが悪と言われてしまってはどうもしっくりこないのです。

ただ世間の批判の嵐のまっただ中ではたとえ正しい意見でも炎上してしまうかもしれませんが、一言言わずにはおれなくなったhokenfpです。

ダイヤモンドOnline
■かんぽ生命・日本郵便の「ノルマ廃止」を信用してはならない。

かんぽ生命の直営店は対法人業務に特化しています。個人向けのかんぽ生命の保険は日本郵便株式会社、要するに郵便局が専属の販売代理店になっています。かんぽ生命の営業組織は郵便局を支援する営業部と法人営業部に分かれています。

問題になっているのは個人向け保険販売の代理店である郵便局員の不正営業問題と言うことです。ですから正確に表現するとかんぽ生命のノルマではなく日本郵政、郵便局のノルマ至上主義が引き起こした問題であるということです。その内訳として不正の可能性が5年分で18万3000件におよぶという、何にしてもべらぼうな話なのです。

◆ 頻繁な転勤で自分の顧客はつかめない。

■かんぽ生命の異次元から解約返戻金まで実話です。

かんぽ生命の法人営業は新しい名刺ばかりが溜まります。組織的に転勤が多いのでしょうか、アポをとりに来る人はいつも違う人です。ついてくる上司も違う人です。要するにかんぽ生命の法人営業はいつも一見さんなのです。それで新規の保険が売れるとは思えません。

かんぽ生命というブランド力があっても人はよく知らない人から保険を買うことはないのです。これは日本郵政も同じで、新規契約が簡単にとれるはずもなく、郵便局も既契約のある顧客に保険の転換をすすめる営業が主流になるのではないかと思います。

いくつかの事例を見てきましたが、郵便局の保険営業とJA共済の営業は似ているところがあり、抱え込んだ固定客のお金を自社の商品の中で回していくことで維持できています。満期がくるような養老保険を回しておき、最後に自社の終身保険に送り込みます。契約者は言われるままに郵便局という信用でハンコを押しているのでしょうね。

◆ 保険販売の本質が理解できていないかんぽ経営陣。

そもそもかんぽ生命と日本郵政の社長は保険販売の本質が理解できていないのではないかCIMG3767と思います。普通の保険業界の保険営業は食えない程度の基本給に成果給が加算されるのが普通のパターンです。

保険業界で保険営業として生きていくためには、誰かからノルマを課せられるのではなく自分で結果を出して収入を得ていく以外に道はありません。契約ができなければ社内での規定の資格を維持できずに、収入が減少し転職するしかないのです。

保険業界ではやる気を出させるために尻を叩きノルマを課すことはあります。しかし保険業界にいる限りは、自分が成功するための目標はあっても、会社がノルマを課すことで結果がでるような甘い世界でもありません。保険業界ではノルマで首を絞めなくても結果がでなければ自ずと首が締まります。

郵便局の職員はやはり親方日の丸的なところが残っています。保険が売れなければ収入が激減し転職の道を選ばなければならないような過酷さはないのでしょう。中途半端な組織管理システムと反対勢力が壁になり、コンプライアンス教育をおろそかにしたノルマ主義が事態を深刻化しているように思います。

◆ 保険にノルマはなくても目標はある。

そもそもかんぽ生命の営業に新規の保険を売り込もうとする営業力を感じたことはありません。郵便局も大同小異ではないかと思います。買う側として感じたことは、ノルマに追われている営業のようにも見えませんでした。ネットの記事を見ていると実態は違うと思いますが、保険に限らず売上げ目標というバーのない営業、売上げに責任のない営業は存在しないと思います。

またかんぽ生命は保険代理店としてもいろいろな保険商品を扱えるようになっているのですが、法人営業からまだ一度も提案を受けたことがありません。自信が無いか、知識が無いか、会社から売り止めされているかのいずれかです。そういう意味ではかんぽ生命以外の保険を売るような、幅広い営業力はもち合せていないように思います。

それゆえ結果を出すためには既契約の契約転換を主力にする営業パターンがあるように思います。国内生保でもCV(コンバージョン・契約転換)が批判を受けながらも、安定的に成績を維持するベースになっていました。

◆ 人事評価制度がある限り結果重視は変わらない。

かんぽ生命も人事評価制度はあると思います。郵便局でも社員は差をつけることで管理しないと伸びません。出世意欲も責任も生まれてきません。

そういう意味で保険の営業に配属になれば、契約を獲得することが評価基準になります。これは変わりようがない宿命です。人事評価制度がある限り売上げとしての保険契約獲得という結果重視は変わらないのではないかと思うのです。

低金利政策が長引き保険商品の貯蓄性がなくなる中、先細りの保険業界で結果をだし生き残るためにはノルマと言わないにしても厳しい目標管理がなくなるとは考えられないと思います。

◆ 保険販売にもルールと仁義。

保険販売の仁義とは契約者であるお客様を裏切らないこと、正直であることです。保険営業には夜討ち朝駆け、お願い勧誘やGNP(義理・人情・プレゼント)はありますが、決してお客様はダマさないことが最低限のルールです。

転勤の多い職場では顧客との縁が薄くなりますからついつい不義理な営業になりがちですが、それだけに説明責任は慎重にする必要があります。

保険の難しいところは、個人の金銭感覚と価値感はそれぞれ違いますからメリットとして説明してもそれをお客様がデメリットととらえることもあります。営業の立場ではお客様をダマしていないつもりでしょうが、お客様の不利益を納得できるように説明しなければ、それは結果的にはやはり嘘つきと同じことです。

契約獲得が優先した結果、説明不足があったとすれば、かんぽ生命や日本郵政は保険屋として地に落ちたといわざるを得ないところです。保険を扱うものとしての最低限の責務は正直さと誠実さです。いくら強引な販売をしてもリスク管理や顧客メリットは最優先、ここを外して保険営業が生き残れることはないと思います。

誠に気の毒なのは現場で保険営業に携わる郵便局員ではないかと思います。目標を与えることと保険販売のコンプライアンス、いわゆる保険販売の仁義を教えることは別のことです。保険販売の仁義を知らずに利益優先の経営をすすめた現経営陣のお客様に対する裏切りはやはり重いと言えるのではないでしょうか。

◆ かんぽ生命、利益相反とは異なる悪質性。

生命保険販売には販売する人の立場により利益相反ということがおこります。たとえば顧客にとってよいと思える保険より、自分にとってコミッションの多い保険をすすめるような場合です。

FPにとっても利益相反問題は大きく、FPによる保険の販売をよしとしない人も多くあります。でも今回のかんぽ生命の日本郵政による不適切販売は、利益相反どころではない悪質性が感じられます。保険契約を解約させて次の保険に加入させる営業を行う場合、空白期間が生じお客様が無保険状態になるようなケース、新旧契約の保険料の二重取りを行っていたケースなどは、許容範囲を逸脱しています。信用していた契約者にとればまさに裏切り、かんぽ詐欺といわれても反論できないと思います。

経験した直近の事例で説明すると、その契約者は300万の養老保険を2件契約しており、満期を迎えわずかばかりの配当を含めて満期金が600万超銀行口座に振り込まれていました。これをもとかんぽ生命からに新ながいきくん(定額型)を提案してきました。被保険者の年齢から500万の終身保険が限度になりますが、この保険料を払込満了まで12年間支払うと保険料総額が570万(保険料は月掛、保険料は全額前払い)かかります。12年後にはめでたく500万の終身保険が残るというわけです。

基本保険料払込期間では死亡保障がありますから、保障が必要な方には意味のある提案になるかもしれませんが、その契約者は一定の資産があり生命保険もしっかりかけてありますから保障の上積みは必要ありません。

現金で所有していれば570万あったものを、おすすめに従い新ながいきくんに加入すると500万になり70万も損をします。保険商品が悪いのではなく、お客様の事情により必要な保険かどうかが変わることを知りながら、デメリットの説明を十分しないで契約を優先したと考えられます。

幸いにして低解約返戻金プランではなく、契約してから数カ月でしたので、損失が拡大しないうちに解約をおすすめしました。

◆ まとめとして「かんぽ生命には保険販売の資格はない。」

CIMG3768不適切販売と言うべきか不正販売というべきかですが、聞き及ぶ事例ではそれはどこから見ても不正販売としか言えないケースもあるようです。

実はこの手の話は日本郵政に限った話ではありません。国内生保でも批判を受けた時期がありました。保険会社はコンプライアンス教育を重視し自浄能力を身に着けてきました。

残念ながら日本郵政は、結果重視に走り自浄能力に欠けていたと言わざるを得ません。組織が巨大すぎることも原因だと思いますが、まだ半官半民の硬直した社風が残っており風通しのよい組織には程遠いように思います。hokenfpが郵便局に相続の手続きをお願いした時に感じた違和感は、この組織が日頃身近ではあるが、昔とあまり変わっていないということです。

まとめとして「かんぽ生命には保険販売の資格はない。」などと書きましたが、保険販売の郵便局員に責任があるわけではありません。もちろん原因はノルマだけではありません。どこの会社にも営業組織に販売目標は必ずあります。ノルマと言われる販売目標が問題なのではなく、保険販売するものとしての姿勢を教育することが欠如しているのです。保険販売の仁義とコンプライアンスは組織が教えないと保険を販売する職員から出てくるものではありません。

大事なことは経営者自身が教えるべきことをポーズではなく本当に理解していなければ社員はそれを見抜いてしまいます。そういう意味では現経営者の会見を見ていると、責任の取りどころを誤っているように思えてなりません。

保険の基本は終身保険。

保険の基本は終身保険、メリットとデメリットに注目。

CIMG3729国税庁の正式な通達がでないままに6月も半ばを過ぎてしまいました。保険業界は進むべき方向が見えない状況ですが、駆け込みで節税保険や短期払い医療保険を契約した決算企業は先行情報だけをたよりに税務申告をすすめています。

国家権力を握る立場の国税庁と金融庁が間の抜けた対応の末、官製の混乱をもたらしています。売る側も買う側も法人保険にかかわる人々にとっては降ってわいたような災難と言うべきです。おかげでネタは尽きませんが、ここは閑話休題で終身保険の話をしたいと思います。(6月28日まで通達の発遣が伸びるという情報もあります。)

◆ 昔は人気の終身保険。

昔と言っても30年近くも前になりますが予定利率が5%を越えている時代がありました。この予定利率の高かりし頃は保険設計もシンプルで無意味な特約もあまりなく終身保険を契約するだけで資産運用になりました。

今ならあり得ないことですが、解約返戻金が払込保険料を上回ることも普通にあったのです。今は保険料が割高に感じるので終身保険は人気が落ちました。でも終身保険は定期保険・養老保険と並んで保険の基本中の基本形です。

◆ 貯金は三角、保険は四角、株式は六角。

「貯金は三角、保険は四角」などと保険の特性を説明する保険営業は見かけなくなりました。最近のセリフは「いくら落としたいですか?」でしたが、どうも過去形で言わなくてはならなくなりそうです。

貯金は三角とは言うまでもありませんが、貯金は預けただけしか貯まりませんしまた預けた金額に雀の涙ほどの利息しか戻ってきません。しかし保険は加入したときから保険事故が発生すれば満額の保険金が約束されます。

終身保険であれば保険料を何回払ったかは関係なく一生涯の確定した死亡保障が確保されます。だから受け取るお金という視点でみれば貯金はどこまでも三角、保険は最初から四角となるわけです。

そんなことはわかっているとおっしゃるでしょうが、すべからく誰にでも生身の人間にはまさかという万が一のリスクがあり、それをきちんと説明できていないと保険は四角の意味も価値も伝わりません。

株式は六角とはhokenfpの創作です。株式というものは相場があります。どう転ぶかは保証の限りではありません。余裕のあるときの投資としての選択は否定しませんがやはり保険とは異質のもので、安定感に欠ける六角なのですね。

老後の資金運用として株式投資をすすめるセミナーもありますが、落とし穴にはまらないようご注意いただきたいと思います。ハイリスクハイリターンは経済の基本原則のようなものです。保険はノーリスク、確実リターンと言えると思います。

◆ 終身保険の特性について。

CIMG3730終身保険と定期保険との基本的な違いは保険金を受け取れる確率です。定期保険は一定の期間の死亡を保障するものですから、告知と診査を受けて加入すれば保険事故はそれほど頻繁に発生するわけではありません。むしろ不運な巡り合わせのごくわずかの万が一のリスクを安い保険料でカバーするものです。

それに対し終身保険は解約しない限り保険金は100%受け取れます。なにしろ人間の死亡率が100%ですから、当たり外れがないのです。ゆえに終身保険の保険金は確実に受け取れる死亡保険金となるわけです。

蛇足ながら付け足すとすれば、終身保険は保険料を終身払い込みにして長生きでもしない限り損をすることがないのです。

法人で終身保険を契約されることはあまりないと思います。しかし法人で契約する場合でも終身保険はメリットがあります。全額損金や半損の保険商品のように大がかりな出口対策が不要となります。

契約時点から満額の事業保障があり、いつか必ず訪れる保険事故に対し確実な保険金が支払われます。今や保険の主流となった感がある医療保険より終身保険がお得なわけは全期間の得失で考えれば明白です。医療保険で払込保険料を回収するのはほぼ不可能と言われています。しかし終身保険は途中解約でもしない限り損失はありません。

◆ 保険の本質を見失う保険業界。

保険のそもそもの本質は福沢諭吉から始まる相互扶助の精神です。保険とは人の万が一を経済的に保障するものですが、保険契約を締結するときに相互扶助は誰も意識しません。誰かを助けようとして保険に加入する人はありません。自分のためか、自分の家族や従業員のためです。保険というのは大切な人たちへのリスクをヘッジするための契約なのです。

ところが最近の保険商品は売らんがための特約デコレーションはすごいですが、肝心の死亡保障は必要額を満たしていない契約が多くなっています。保険の基本は終身保険ですが、保障の基本は死亡保障です。そのために保険販売ではお客様ご自身のリスクに気づいて頂くことが何より大事です。

そういう意味では節税保険は形こそ生命保険でしたが、その本質は課税の繰り延べを目的とした金融商品になっていました。それが悪いとは申し上げませんが、保険販売の基本的なスタンスを見失う原因でもありました。

図らずも今回のバレンタインショックは、保険業界が保険の本質を見失っていることに気づく機会になったと言えるのではないかと思います。

◆ まとめ

CIMG3731
保険業界で生き残るなら終身保険が正しく売れるようになれば一人前と言えるでしょうか。今頃の保険販売トークは、リスク発見以外のメリットばかり強調するものが目立ちます。

保険は一面では金融商品の性格を持ちますが、基本は保障に重きを置く保険でなくてはなりません。保険を選ぶとき金融商品としての魅力がなくなっても、リスクが軽減されるわけではありません。低金利政策が終身保険の金融商品としての価値を殺したとしても、保険という本来の役目は生き残るはずです。

保険の基本が終身保険と言えるわけは、もっともシンプルな形をしていることもありますが、保障と貯蓄を兼ね備えた保険本来の役割を確実に果たすところにあります。

保険は後に残された家族や従業員が生きていくための経済的保障を確保してくれます。確実に保障を確保するなら終身保険がベストです。保険料は節税のためだけに支払うものではありません。保険の基本は終身保険、もう一度見直す時期が来ているのかもしれません。

買う側のプロがツボを伝授、保険営業必勝法。

保険販売と営業力、売れない営業の原因を探る。

CIMG3656保険販売にかぎらず、何を売る場合でも営業は難しいものです。どうすれば売れるのか、どうすればアポが取れるのか、またクロージングのテクニックがわからないなど悩みはつきないようです。

二十数年の営業経験、保険販売では3年、保険を買う側にまわって今や十数年になりますが、ここにきて保険営業だけでなく幅広い意味での営業力の本質部が見えてきたように思っています。

高級外車を何度も乗り換え飛ぶ鳥を落とす勢いの保険代理店営業から、アポもろくに取れない売れない保険営業まで幅広く付き合ってきた経験から、営業力の本質をお伝えできるように思いました。

現在も営業組織を指導していますが、やはり営業力の本質的な部分は同じ法則で回っているように思います。かっこよく言ってみれば「買う側のプロがツボを伝授、保険営業必勝法」でしょうか。保険を販売される営業の方に少しでもお役に立てれば幸甚です。

 ◆ 気後れを克服して人と会う力。

真面目な営業マンほど苦しむことがありあます。それは「気後れ」という妄想が営業を苦しめるからです。

自覚しているかどうかわかりませんが8割以上の営業マンが「気後れ」から営業チャンスを逃しているのではないかと思います。

営業はお客様とアポイントの電話をかけるときや飛び込みで開拓営業をするときは相手の事情を忖度(そんたく)して、ありもしない妄想に苦しみます。見えない相手に対し、この時間に電話すれば忙しいのではないか、居留守を使われるのではないか、アポを断られるのではないかとあれこれ考えてしまいプレッシャーを感じアポ電を後回しにします。

結局電話できずにメールでアプローチしてあっさり断られてしまいます。はっきり言えることは、気後れのほとんどが実際にはありもしない個人的な妄想です。

営業で成功しようと思えば、この気後れは乗り越えなければならない壁なのです。

気後れを克服することは口で言うほど簡単なことではありません。自分を叱咤激励(しったげきれい)してもどうにもならないこともあります。

ひとつだけコツを伝授します。毎朝10時までに何よりも優先して10件のアポ電を入れることを決めてしまいます。それが終わるまでは決して他のことをしてはいけません。いくら断られようが、嫌みを言われようが、居留守を使われようが、またアポが取れるかどうかは気にせずにこのルールだけは守り続けるのです。

このルールのポイントは自分の気後れにつながる相手の事情は一切考慮しないことです。保険営業では20日間で飛び込み1000件を試したhokenfpが体験から申し上げています。それで芽が出なければ営業職はあきらめて転職をおすすめします。

 ■保険営業|飛び込み20日間で1000軒の成果をまとめると。

◆ ザイアンスの法則について

 ■好きか嫌いかがすべてを決める、ザイアンスの保険営業法則。

保険に限らず、買うかどうかは売る人(営業)に対する好きか嫌いかが影響を与えます。まして形のない保険という商品では売る人に対する親しみがなければ信頼は生まれません。ザイアンスの保険営業法則的に言えば、特に保険営業は好かれなくては話になりません。保険営業は商品力半分、営業力半分の人間関係の好き嫌いが勝負になります。

人は知らない人には攻撃的で冷淡です。人は会えば会うほど好意を持つようになります。一度でも挨拶をしたことのある、知っている人には冷淡にはならないものです。さらに話が弾んで相手のことをよくわかるようになると、よりその相手に好意を持つようになるのです。

売れる営業マンになるためにはここを押さえなくてはなりません。DMやメールではこの距離がなかなか縮まりません。すべからくお客様は嫌いな人から物を買わないのです。

◆ 周到な準備をすればするほど売れなくなる矛盾。

妙なことを言うとお思いでしょうが、実は売れない営業ほど準備に時間をかけてデータを分析したりプレゼン資料を作成したりします。営業力とプレゼン力を兼ね備えた営業はほとんど見かけません。

きれいな資料をパワーポイントで作らなくてもA4の白紙1枚とペンだけで説明できる営業はアポもとれますがフォローも抜かりません。フォローとは保険営業では押しの一手のことですね。

なぜ売れない営業ほど準備に時間をかけるのでしょうか。お客様に会う自信がないからでしょうか。商品知識に自信がないからでしょうか。それもあると思いますが、売る物を間違えているのです。商品を売る前に自分を売らなくては営業は始まらないのです。

お客様は好きな人から買いたいのです。好きな人とはよく知っている人、ザイアンスの法則でいうなら単純接触を繰り返し、その人の人となりをわかっている人から買いたいのです。知らない人は好きな人ではないので買いたくはないし、プレゼン話を長々と聞きたくもないのです。そういう意味では、営業力の第一はお客様の懐(ふところ)に入り込む力とも言えるのではないかと思います。

資料作りに時間をかけて、言いたいことをいかにうまくまとめてもお客様の本音は聞き出せません。言いたいことを言って帰るだけの営業マンは次につながりません。いかにプレゼン力が高くても相手の要望とマッチングしていなければ残念ながらうっとうしい営業マンになってしまいます。

ただ、そうは言っても駆け出しの営業マンが百戦錬磨の購買担当者に自分を売り込むために、忙しい相手の時間を無駄にして朝読んだ日経記事の受け売りをしても嫌われるだけです。この辺のさじ加減はやはり経験がものを言うかもしれません。

 ◆ 営業研修の無駄、DMの無駄。

営業強化研修と銘打ってマーケティング理論や情報共有、仮説検証の組織営業などが盛んですが、営業力と言う点からすれば的外れで、時間の無駄に終わることが多いと思います。

営業は「まず訪問」これが基本です。

営業ともあろうものが会社の椅子を温めているようでは道は開けません。DMとかメール活用などで営業活動の効率化を考えておられるところもあろうかと思いますが、結局遠回りになることが多いのです。

展示会を開催して名刺をたくさん集めたらDMを出したりメールでお礼を送信したりすることもあると思います。スマートな戦術に見えますが、気後れ丸見えでまどろっこしいのです。展示会が終わった翌日には手分けして午前中には片端から来場のお礼と次回のアポ電を入れるべきです。

日にちがたてば人の心は冷めてしまいます。名刺をいただいた来場者にはアポ電了解の気持ちがそのときにはあったはずです。しかし展示会から一週間後に電話してももはや熱は冷めており、今度はうっとうしい場合があるのです。

手間をかけてもDMはゴミ箱に行きます。よく知らない人のメールは削除されます。電話でも訪問でもよいので相手と接触することが次につながるのです。hokenfpは利益の出ている決算企業にfaxDM戦略を試したことがありますが、結果は出ませんでした。もちろん景気や保険商品などの事情があり当たり外れはありますが、何かの媒体を利用する戦術に過大なレスポンスは期待できないのです。

 ■法人保険の開拓は企業の決算期とFAXDMが有効な手段になる。

◆ まとめとGNPについて。

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保険営業のツボはGNP(義理・人情・プレゼント)とは再三繰り返してきたコンセプトではありますが、今回の節税保険バレンタインショックではとくにそれを感じました。

保険商品は保険会社に所属する営業が販売する場合と保険の代理店が販売する場合があります。代理店には銀行系、独立系、証券会社、税理士法人系などさまざまです。

同じ保険会社の同じ保険商品であれば性別と年齢が同じであれば完璧に同じ提案になります。そうなればGNPだけが選択基準になります。厳密にはGNPと直近訪問、そして押しの強さで決まります。GNPがなく押しだけでは嫌われる場合があります。

金額の張る物でなくてもよいのです。それで顧客には目に見えない負い目、引け目ができるのです。わずか千円程度の餌で数千万が釣れることもあるのですからプレゼントの威力はハンパではありません。

買う側のプロがツボを伝授、保険営業必勝法の最後に申し上げたいのは、保険営業は他の営業と違い、決して生やさしい世界ではありません。GNPを最大限活用してギリギリまで追い込む厚かましさと熱意が必要です。高級外車に乗ろうとするなら、夜討ち朝駆け待ち伏せありで、アポなし訪問でも嫌われないだけの人間性とGNPが大事です。GMPには厚かましさに対する不快感を緩和する効果があります。そこまでやらないと結果はついてこないといえるとも言える保険営業とは、誠に因果な世界でもあります。

これからますます保険業界は厳しい時代になると思いますが、保険営業各位のご健闘をお祈り申し上げます。

生命保険・損害保険、保険営業の違い。

生損保、保険営業の違いを買う側でまとめました。

CIMG3488生損保(せいそんぽ)という言い方があります。生命保険と損害保険という異なる分野をひとまとめにした総称です。

同じ保険商品を扱う分野ですが、生命保険は人を対象とする保険なのに対して損害保険は物を対象にした保険です。似ているようにも思いますが、内容的にはまったく異なります。

柔道と剣道くらいは違いますから、勝ち負けを競う点では同じですがルールも仕組みも道具も違います。

保険という点ではリスクを評価して保障(生命保険では保障、損害保険では補償、債務は保証)するという点では同じですが、生保と損保は区別して考え相談する相手も分けて考えなくては適切なアドバイスは期待できません。

買う側の立場では、同じ保険ですから誰に相談しても同じように思います。しかし内科の問題を外科に相談するようなミスマッチになります。生損保乗合代理店もありますが、適切な保険設計を考えるならよくよくお考えになる必要があろうかと思います。

◆  生命保険と損害保険の営業は共存しない。

保険営業が自信をもって売れるか、十分な知識と経験をもって扱えるかというとこれは生損保では共存しないと言えると思います。

保険営業は生命保険の営業と損害保険の営業とに別れます。同じ保険という形のない商品を販売する営業ですが、ずいぶん営業スタイルも必要とされる知識も異なります。

生損保兼営という代理店もありますが、生損保共に販売する商品特性や分野により得手不得手があります。得意分野に特化しないと十分な顧客サービスが提供できないという面がありますから生命保険と損害保険では両方取り扱いができたとしても、両方とも満足できる対応ができるとは限りません。

 ◆  入りやすい損保と入りにくい生保。

この続きは「出やすい生保と出にくい損保」となります。生命保険は診査や告知があり加入には一定のハードルがあります。申込書や必要書類も多岐にわたります。しかし保険事故が起きたときは、必要書類さえそろえれば速やかに保険金が出ます。

損害保険に加入するときは三文判でも何でも押しておき保険料さえ払えば加入できます。加入時のハードルは比較的低いのですが、保険金の支払となると支払条件が詳細に規定されていて少しでも要件を満たさないと保険金は支払われません。

どちらも契約通りという点では変わりがないのですが、生命保険の事故と言えば死亡か病気入院でありシンプルです。ところが損害保険は自動車保険にしても火災保険にしてもさまざまなケースがあり、保険金の支払要件は詳細かつ多岐にわたります。それゆえ生保は保険金が出やすく、損保は保険金が出にくく感じるのですね。

◆  損保は一年契約、生保は複数年契約。

この続きは「損保は一年更新、コミッションは毎年。生保のコミッションは初年度限り。」となります。このため、どうしても生保の営業は一発勝負、損保は継続が目的となりますから営業スタイルも変わります。

生保営業は押し半分、損保営業はリスク訴求が中心(hokenfpの個人的所感)です。

また保険商品としての多様性も異なります。損保の保険商品は基本的には掛け捨てで補償に特化しています。しかし生保の保険商品は法人契約などで金融商品としての性格も併せ持ちます。いわゆる損金効果を活用した節税保険としての機能です。

また長期にわたる契約となりますから、事業承継や相続設計に有益に取り込むことが可能です。そのため、生命保険営業と損害保険営業では必要とする知識範囲が大きく異なります。専門性の領域がまったく違いますから生損保の共存は難しいと言わざるを得ない理由がここにあります。

 ◆  生損保の相互参入と兼営について。

CIMG3489「生保は人、年齢と性別のみで保険料が決まる。損保は物、財産や物の価値で保険料が決まる。」と申し上げました。

そのためもともとは生命保険業と損害保険業は、その商品特性の違い(引受けるリスク、保険期間等)から兼営が禁止されてきました。

ところが平成8年から保険業法が変わり国内大手生保の保険のおばちゃんが自動車保険を売れるようになりました。あちこちの保険会社で生損保の相互乗り入れが始まり損害保険募集資格をもつ生保営業が多数生まれました。

その時代に保険業界にいましたので、そのときはチャンスのようにとらえましたが、今にして思うと「何でもできるは何もできない。」になってしまったように思います。

保険営業に限らず、得意分野を作り自分のスタイルに特化した専門営業が強いということが、今にしてわかります。話が保険を売る側にそれる傾向があるのは毎度のことで、失礼しおります。

買う側で申し上げれば生保でも損保でもベストな保険設計を求めるならその分野を得意とする専門家に相談すべきです。しかしhokenfpもそうですが、FPが保険の専門家かと言えば、必ずしもそうではありません。この辺の見極めは確かに難しいものがあります。

そういう場合は相手の人柄を見定めるより手はありませんが、それが眼力として意外と正解の場合があるのです。

10連休、保険料口座振替27日の恐怖。

10連休、27日保険料口座振替の落とし穴は知らないと一大事。

CIMG3471今回の天皇陛下の退位と皇太子さまのご即位に伴う、降ってわいたような10連休は、4月決算企業には重大な影響があります。

節税保険に加入して口座振替にしていると大きな落とし穴に陥りかねません。

それは多くの保険会社の保険料口座振替日が契約月の27日になっていることに原因があります。

これを今年のカレンダーにあてはめると、まず4月27日は土曜日ですから金融機関は休みとなります。翌週の29日は昭和の日で祝日、普通なら30日が平日ですから口座振替が行われて問題はおこりません。

ところが今年ばかりは下記のカレンダーのように休日が10日間も連続します。10日続くと振替日は5月7日(火)ということになります。これでは4月決算企業は保険料の振替が決算に間に合わず翌期扱いとなり当期の費用にできないという重大な問題になります。

要するに5月1日に新天皇陛下の即位に伴う休日が入ったためその前後を含めて国民の休日となり4月27日以降の月内に金融機関が営業する平日が一日もないのです。

これは節税対策で全額損金の法人保険に加入している4月決算の企業は、まさかの一大事です。経理担当者としては、ぼんやりしている場合ではありません。何とかしないと納税額が増加し予定外のコストとなります。

2019年、ゴールデンウィーク10連休カレンダー

1)4月27日(土)休日

2)4月28日(日)休日

3)4月29日(月)昭和の日

4)4月30日(火)退位の日(国民の休日)

5)5月1日(水)即位の日・改元

6)5月2日(木)祝日と祝日の間の国民の休日

7)5月3日(金)憲法記念日

8)5月4日(土)みどりの日

9)5月5日(日)こどもの日

10)5月6日(月)振替休日

◆ 特例法が参議院を通過し、法案が成立。

皇太子さまが即位される5月1日と「即位礼正殿の儀」が行われる10月22日をその年一回限りの祝日扱いとする特別法案が成立しました。それによりなんと10連休となりさまざまな問題が取り沙汰されています。

想定外の不都合の中でももっとも影響の大きなものが保険料口座振替27日の恐怖です。

利益の出ている4月決算の企業は、今年だけのこととは言え、いわれのない大ピンチです。普通では気がつきにくいところですが、情報の早い代理店からは情報提供がありました。この時点では保険会社も寝耳に水、サポート対応も後手という有り様です。

今回の件では他にも資金繰りに影響が出ると思います。ギリギリの資金運用では乗り切るにも厳しい場合があります。降ってわいた災難のようなものですが、クリアしなければなりません。

◆ 5月の口座振替が4月扱いにできない厳しい理由。

利益が出ている企業は期末にはいろいろ経費となるものを集めます。社員旅行で海外に行ったり決算賞与を考えたり、全額損金の節税保険を契約したりと利益の圧縮に努めます。

その要件は税務上「支払ったこと」が要件になっている経費です。たとえば決算賞与や年払いの生命保険料など、他には倒産防止共済の前納掛金などがあります。

この条件を満たすためには法人保険の年払いの生命保険料などは注意が必要です。

たとえば4月決算の会社で、年払いの生命保険料を4月中に払っている場合に当てはまります。年払保険料は法人税では「短期前払費用」という取り扱いになります。保険料は前払いになりますから条件が厳しいのですね。

<引用です。>
前払費用(一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出した費用のうち当該事業年度終了の時においてまだ提供を受けていない役務に対応するものをいう。)の額は、当該事業年度の損金の額に算入されないのであるが、法人が、前払費用の額でその支払った日から1年以内に提供を受ける役務に係るものを支払った場合において、その支払った額に相当する金額を継続してその支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときは、これを認める。

例のお得意のそれ以外は認めませんよという口調です。ここにも「支払った場合において」「その支払った日の属する事業年度の損金の額に算入しているときは、これを認める」とあります。税務的な期限までに支払っていないとその期の損金としては認めませんと言うわけです。

繰り返しになりますが、4月決算の会社の場合、「4月末までに払って」「その期に経費処理していれば」経費にしていいよ、ということなのです。すなわち5月7日になったのではその期の損金には認めませんというつれない回答なのです。

よって4月決算企業であって年払い保険料口座振替の場合は、保険会社に連絡して、今年は口座振替ではなく振込みに変更してもらうことが必要になります。ただし口座振替日が月末ではない保険会社もありますのでご確認下さい。

手続きが間に合わないと、4月中に保険料の支払いができなくなりますのでくれぐれもご注意下さい。

仮に処理が遅れて振込みと口座振替が重複しても二重になった保険料はどの保険会社でも速やかに返金してくれますので心配は無用です。いわゆる保険料の戻りですね。しばらくでも二重に保険料を払うと問題は資金繰りだけです。

こういうネタに関して税務署から特別の対応をするようなことは言わないです。規定通りで判断されることになると思います。4月決算の会社は、直ちに保険会社に連絡し保険料を振込みに変更しましょう。

本件は顧問の税理士に確認しましたが、ひとこと「それは絶対ダメ!」とのことです。つまり4月決算の企業は5月7日に口座振替になった保険料を4月の費用にすることはできないのです。いずれにしても、ギリギリになってからでは手遅れになることもありえます。甘く考えずに万全の体制で10連休を迎えましょう。

◆ まとめ

今からできることは、すぐに保険会社に連絡して振込みに変更して下さい。ある保険会社では、口座振替はそのまま残しておいて今回だけ振込みにすることができるそうですので、振込用紙の郵送を依頼しました。口座振替は半月以上前に保険料の収納をする会社から銀行に通知が行くので早めに手続きをする必要があります。

節税保険はその性格上保険料を会社の費用として落とせるところに魅力があります。とすればどの企業も当期の利益予想が見えてから検討を始めます。それゆえ加入時期は決算月に集中します。その決算が運悪く4月という場合、今回のような事態が発生します。

取り急ぎの情報提供になりまとまりがなく。失礼します

医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた。

医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた。

CIMG3469医療費控除と言えば保険がからむ関係で医療費控除の確定申告にまつわる情報を発信してきました。

昨年から医療費のまとめ方やe-Taxの簡便化が進み、どんどん仕組みが変わり、使い勝手がよくなっています。

新しい方法で確定申告にチャレンジしてどうだったかをまとめました。ご参考までに。

 ◆ 医療費の明細書を先に作成すると便利。

医療費の領収書を人ごとに、そして医療機関ごとに分けて金額を集計する必要があります。確定申告のサイトでは領収書を1枚ずついきなり入力することもできますが、自分でまとめておいて集計結果を人ごとと医療機関ごとに入力する方がスムーズにできます。自動的に医療費控除の明細書を作成してくれるのでとても便利になっています。

 ◆ 医療費の通知書があれば領収書を紛失しても大丈夫。

協会けんぽなど、健康保険の保険者から2月頃に医療費の通知書が届くと思います。領収を集めてこなかった方や紛失された方にはありがたい通知ですが、一年分が区切りよくまとめられているわけではありません。前後の足りない部分や余分な部分は医療費控除の明細書で整理する必要があります。

結局、医療費だけでなく保険外診療や鍼灸などの治療費、薬局で買う医薬品や医療機関までの交通費などがある場合は、すべての領収書を整理集計して医療費の明細書を作成することになります。きちんと医療費の領収書を整理してきたような几帳面な方には医療費の通知書はそれほど役にたつわけではありません。

 ◆ 税務署で発行するe-TaxのIDとパスワードでOK。

e-Taxの簡便化に伴い、税務署からe-TaxのIDとパスワードを発行してもらった方は、医療費控除の確定申告はとてもスムーズです。源泉徴収票も送付不要ですから、医療費控除の明細書を入力するだけで郵送するものもありません。

完成したデータを送信するだけで申告が完了します。ただ医療費の通知書を利用した入力を選択すると医療費の領収書を保存する必要はなくなりますが、医療費の通知書を税務署に送付する手間が発生するようです。ご注意ください。

◆ e-Taxソフトもカードリーダーも不要のe-Tax。

税務署でIDとパスワードを発行してもらうとそれだけで簡単にe-Taxが使えます。確かに大幅に簡便化されています。税務署では利用者識別番号などとわかりにくくしていますが、要するにID番号です。

これまでのようにe-Taxソフトも不要ですからセキュリティーの設定のようなわずらわしさやカードリーダーも不要です。国税庁の確定申告コーナーでe-Taxを選択しIDとパスワードを入力すれば画面に沿って入力するだけで簡単に確定申告が完了します。

ただIDとパスワードをお持ちでない場合は税務署に出向き、本人確認の上IDとパスワードを発行してもらう必要があります。それが面倒くさいという方はe-Taxではなく確定申告書を作成後、プリントアウトして郵送することが次善の策というか、手元で確認できますから確実で便利です。

 ◆ 国税庁の確定申告書等作成コーナーをフル活用。

国税庁の確定申告書作成コーナーは改善されわかりやすくなっています。申告書を作成すCIMG3470る側が使い慣れてきたということもあるかもしれませんが、随所に慣れない方向けの解説や仕組みがあります。

昨年度に申告された方には税務署から申告書が郵送されてきます。パソコンがなければ手書きでも提出することができます。

また申告期間中は税務署の確定申告書の相談コーナーなどで専門の税理士が相談に応じてくれます。

ある程度資料がそろっており、相談が必要でないシンプルな申告は国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用されるとよいと思います。医療費控除の確定申告をe-Taxでやってみた実感としてよくできた仕組みです。

 ◆ まとめ

医療費控除の確定申告をするなら、国税庁の確定申告書等作成コーナーを使うととても便利になりました。手間ですが思い切って税務署に出向いて16桁の利用者識別番号とパスワードを決めてくるとあとあとホントに便利になります。

もちろんe-Taxを無理に使う必要はないので従来どおり申告書を印刷して郵送しても受け付けてくれますから、平日に税務署なんか行ってられないという方はご自由にと申し上げておきます。ただ、確定申告書等作成コーナーでは入力途中で入力できない現象が時々発生しました。原因は不明です。ネットワークの不調か国税庁のサーバのキャパオーバーかわかりませんが、しばらくすると入力できるようになります。イライラせずにお待ち下さい。

医療費控除の確定申告で補聴器が使えない理由。

医療費控除の確定申告で補聴器が使えない理由。

CIMG3460まもなく確定申告の時期になります。多くの税務署では2月18日(月)から3月15日(金)までの間に自主的に申告することになっています。

サラリーマンをしていると会社が税金を給料から天引きし、年末調整で生命保険料控除までしてくれますから、他に収入がない限り確定申告をすることはあまりないと思います。

しかし家族の医療費が合計で10万円を越えると医療費控除の確定申告をすることで、税金が戻ってきます。

これまで医療費控除の申告に使える医療費に補聴器の購入費用は含まれませんでした。昨年からようやく補聴器の購入費用が医療費控除の対象として認められるように変わりましたが、手続きがまだ浸透しておらず結局使えなかったという事例を実際の体験をもとにまとめました。

◆ 医療費控除は結構なお小遣い。

医療費控除の確定申告をすれば、支払った医療費分が所得から控除されますから、控除された所得に課税されていた所得税が還付されます。それの伴い所得税に連動している住民税も翌年分が減額になります。

所得税率が人により異なりますので、いくら還付されるかは国税庁の確定申告サイトでご確認ください。大体の感じでは医療費の1割から2割程度が還付される感じです。支払った医療費が大きい場合は結構な還付金となり、お小遣いというより生活費の足しになります。

家族の医療費が10万円以上あれば申告できるのですが、あと少し足りないと言うこともよくあります。ましてや補聴器は高額な買い物ですから、医療費控除の対象となったことは大きなことです。もったいないですから、面倒くさがらず医療費控除の確定申告をおすすめします。

◆ 補聴器はなぜ高額。

補聴器は高額です。ちゃんとした音域の調整ができる耳穴にぴったりはまるオーダーメイドの補聴器は片耳だけで20万弱します。これでも補聴器の性能から見ると安い方です。片耳30万から50万の補聴器もあります。両耳だとこの金額が倍になるわけです。

補聴器が高い理由はいろいろありますが、機械本体より継続的なサポート料が含まれているということです。補聴器は眼鏡のように買いっぱなしではなく、幾度となく補聴器店に出向き調整したりクリーニングしたりします。調子が悪いときや、故障することもありますから、販売店とは縁が切れないのです。

また加齢とともに難聴の度合いも進みますのでどうしても調整が欠かせません。補聴器が高額になる理由はそんなところにありそうです。

医療費控除が適用できる高額な事例としては、インプラントも補聴器顔負けの価格です。

◆ 「補聴器適合に関する診療情報提供書」が必要。

補聴器の購入費用を医療費控除に加算するCIMG3462ためには、指定された補聴器相談医に診察を受けて「補聴器適合に関する診療情報提供書」を書いていただき、補聴器販売店に持参し、必要な情報を追記してもらい、その上で補聴器を購入する必要があります。

補聴器を購入した領収書だけでは医療費控除が認められないのです。

いますぐ補聴器が必要な人にはそんな時間がありません。しかし先に補聴器を購入してから医療機関に行っても「補聴器適合に関する診療情報提供書」は書いてくれません。

普通の難聴を抱える人は眼鏡を買うときと同じで、病気だとは思っていませんから医療機関には行かずに補聴器販売店へ行きます。補聴器専門店にしても貴重な顧客を医療機関に戻したら他を紹介されるかもしれないというリスクがあるでしょう。

せっかく補聴器の購入費用が医療費控除の対象に承認されたにもかかわらず、適用を受ける手順が実態とはかけ離れているので、うまく使えないのです。

難聴で補聴器が必要な人は、補聴器購入費用が医療費控除に使えるから補聴器を買うのではなく、今困っていて生活するために必要だから補聴器ができるだけ早く手に入る補聴器専門店に行きます。

この仕組みは知らなければ、後からは使えない制度です。「補聴器適合に関する診療情報提書」を断った医師はネットで調べた補聴器相談医でしたが、書き方をよく知らないという感じでした。「次回、購入するときに書きましょう。」と慰めのように言われましたが、補聴器は高額なものですから度々買い換えるようなものではありません。10年近くも大事に使いますから、慰めにもなっていない、むなしい言葉です。

詳しい内容と「補聴器適合に関する診療情報提供書」「補聴器適合に関する報告書」は下記にありますが、結構ややこしい書類です。

■一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会

◆ 利用者の立場になっていない適当な仕組み。

今回、補聴器をやむなき事情で購入しましたが、今回の制度は使えませんでした。まったく仕組み自体が補聴器購入者の立場になっていないのです。使えない仕組みを厚生労働省や財務省が承認したということになりますが、困ったものです。その理由をいくつかあげました。

1)情報が周知されていないので、補聴器販売店も医療機関も知識が中途半端で対応できない。

2)補聴器を買いたい人や買い換えたい人は、医療機関ではなくまず補聴器店にいくので、指定された手順とかみ合わない。

3)買い換えたい人は、故障して困っているから補聴器店にいくので、即日手配を希望する。医療機関に差し戻すような手間はだれも望まない。

4)自分の難聴を病気とは考えていないので、補聴器を希望する人が医療機関に行くとは限らない。

5)補聴器相談医や認定補聴器専門店・認定補聴器技能者がどこにいるのかわからない。

6)「補聴器適合に関する診療情報提供書」は耳鼻咽喉科専門で内容が複雑すぎて理解できない。

いろいろ不満を含めて書きましたが、腹立たしい思いでした。たまたま医療費控除に関する情報を発信している立場ですので、ひょっとしたら補聴器も使えるのではないかと思い検索してみたのがきっかけです。

その時すでに遅く手元には補聴器の領収書がありました。SASで定期的に通っている医療機関の医師がたまたま補聴器相談医のリストに載っていたのでお願いしてみましたが、上記に書いたとおり軽くあしらわれました。これでも情報は早いほうだと自負していますので、補聴器を購入されるご予定の皆さんには、少しはお役に立つのではないかと思っています。ちなみにシーメンスからPHONAKに乗り換えてハウリングがなくなり快調に聞こえています。

◆ まとめ

生命保険料年末調整で所得から指定金額を控除する仕組みがあります。セルフメディケーション税制まで創設されたというのに補聴器はおいてきぼりでした。

せっかく補聴器の購入費用が医療費控除に使えるようになったというのに、歯がゆい仕組みです。補聴器専門店でも医療機関でもまだ実績がないようで、きちんと説明できないどころか敬遠気味でした。

お上が作る制度というのは往々にして不完全なものが多いようです。できれば当サイトのような意見を取り上げていただき、使い勝手の良い利用者の立場に立った制度に改めていただくことを切に希望するものです。

補聴器を必要とする人は、生活を改善するためになくてはならないから、たとえ高額でも買わざるを得ないのです。ファッション性の高い眼鏡や美容整形とは違った生活の質を改善するための補助具なのです。それを考えれば、領収書だけで医療費控除ができるように改善すべきところです。

保険情報専門サイトではありますが、ネタ枠が拡大してしまい医療費控除のサイトの様相を呈しています。あしからずご了承ください。

法人保険|解約の人間模様。

法人保険の解約にからむ欲得人間模様あれこれ。

CIMG3453保険に関わると必ず関わることになる保険金請求と解約があります。どちらも保険募集とちがい代理店や保険営業には直接的なメリットはありません。

それどころか解約は状況によっては大きなマイナスになることがあります。

保険営業と契約者との関係と解約にからむ欲得の人間模様は、いろいろな側面があり本質的な人間性が垣間(かいま)見えるときがあります。

◆  法人保険の解約は宿命的なもの。

法人保険の目的は事業保障という側面と利益の繰り延べや退職金準備という別の側面があります。したがって法人保険は個人保険とは違い解約を前提としたものが多いのです。法人保険の解約が宿命的なものである以上、解約が必要になったとき保険を売る立場のものが、解約を思いとどまらそうと御託を並べても関係が悪化するだけになります。

ただ法人保険でも早期解約は契約者にとり損失ですから避けなくはなりません。解約返戻率のピークを見定めて、もっとも有利なときに解約返戻金に含まれる雑収入の使い道を考えて解約する必要があります。法人保険管理はまさに解約管理であると言えると思います。

◆ 解約控除には二種類ある。

保険は売る側と買う側の立場の違いにより解約控除が2種類あると言えるのではないかと思っています。保険営業の立場ではお客様が保険契約後25ヶ月以内に保険を解約するとコミッションや給料から成果給がマイナスされます。解約控除というより、何も悪いことはしていなくてもペナルティーなどと呼ばれます。

先に成果給をもらっている場合などマイナスになることすらあるのです。早期解約の場合の解約控除は契約者にもペナルティーとして解約返戻金から契約に要した費用をごっそりマイナスされます。最初の数年間は解約返戻率が極端に低くなる理由が解約控除によるものなのです。

よく考えてみるとひどい話ですが、保険会社は早期解約に対して保険営業と顧客たる契約者の双方から解約控除の名目でペナルティーを課しています。

ただ保険営業の解約控除には一般的に保険会社のコミッション支給体系によりことなります。契約時からの経過年数に応じて控除する金額が異なり、短期間で解約する場合、経過年数が短ければ短いほど高くなっていることがあります。

◆ 解約は契約者の権利。

言うまでもないことですが、契約者は保険契約に関するすべてのことを決める権利をもっています。契約者とは保険料負担者ですから当然の権利です。契約する権利も解約する権利も契約者の意思で決まります。

少なくとも法人契約の保険はビジネスです。保険営業が自分の都合で口出ししたり懇願したりするようなことであってはいけないはずです。契約者が法人である以上、経営者の意向をくんだ窓口担当者は契約者と同じ権利をもつ立場です。解約するかどうかは常に契約者の権利として存在します。

保険のややこしいところは、ここに人間関係がからんでくるところです。窓口担当者がドライに処理しようとしても、保険営業に泣きつかれた経営者が意思を変更することがあります。困ったことですが、出口設計も台無しなどということが実際に起こるのです。ゆえに保険営業とは距離感をもって付き合う必要があると言えます。

◆ 保険営業にとり解約はダメージ。

かつて売る側にいましたから保険営業にとり早期解約になると相当のダメージがあることはよく理解できます。早期解約になると給料やコミッションを戻し入れなくてはならないからです。

大きな契約で年払いの早期解約だと、ときには給料がマイナスになることすらあり得ます。しかし保険契約はいつでも契約者の意思で解約する権利があります。いかなるダメージがあろうと契約者に泣きつくようなことは許されることではありません。

ビジネスライクに解約により保障がなくなるリスクをお伝えしそれでも契約者が翻意しないのであれば粛々と解約手続きを進めることが責任というものです。ここを間違うと保険営業の資格なしと言わざるを得ません。

◆ 解約通知に泣きつく保険代理店。

契約する側、いわゆる買う側の立場では代理店や保険営業からガム一枚もらわないというコンセプトはこういうときに威力を発揮します。徹頭徹尾ドライに処理するだけです。売る側にとれば取り入りにくい窓口担当者は煙たいでしょうね。

保険代理店や保険営業に解約を通知すると、給料がこれだけ減り継続手当で構成されているボーナスがなくなることを訴える営業もいます。なかには10年以上前に契約したガン保険をまとめて解約するときに保険代理店に泣きつかれたこともあります。

出口対策としての資金需要を設計して解約するわけですから、情状酌量する余地はありません。買う側として話は聞きますが「会社決定です。」と一言いうだけです。法人保険の営業をする身の上では、解約を避けることはできません。契約者側からすれば迷惑千万です。とやかく言わずに処理を進めるのが保険営業の正しい姿勢です。

◆ まとめ。経営にとり解約は利益コントロール。

法人契約の保険の目的は基本的に2つあります。ひとつは事業保障、もうひとつは利益の繰り延べです。会社にとり利益を繰り延べるメリットは再三書いてきました。

■法人保険を制するものは企業財務を制す。

経営の成果としてあげた利益を繰り延べて、税金というコストをできるだけ回避することが経営にとって体力を温存することになります。

利益は繰り延べるだけでは保険会社と税務署に奉仕するだけになります。法人契約の保険では、出口を設計し発生する費用に当て込んでいきます。経営にとり保険の解約は利益のコントロールになります。

会社の利益というものは安定しているものではないのです。大幅な赤字が予想される年に保険を解約して雑収入を利益に当て込むことで当期純利益を計上し、どうにか優良申告法人を継続するという技もあるわけです。

したがって法人保険の解約という状況は必ず発生します。保険営業にまつわる解約の人間模様はいかようであろうとも解約するときは解約する、まさにそれが法人契約の生命保険です。

医療費控除はe-Taxが便利?簡便化まとめ。

医療費控除、e-Tax利用の簡便化について変更点をまとめました。

医療費控除の確定申告は昨年からルールが変わり、新しくセルフメディケーション税制なども登場したため慣れない人には複雑な仕組みになりました。これまで利用する立場であれこれ問題点を指摘し、医療費控除の明細書をエクセルのフォームで提供してきました。

■医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

■セルフメディケーション税制の注意事項。

どうすれば慣れない人がわかりやすく、手間をかけずに医療費控除の確定申告できるかを模索しています。

現状ではe-Taxを使わずに申告書を印刷し医療費控除の明細書も医療費の通知も使わずに医療費の領収書をまとめて提出する以前からの申告方法が紛らわしさがなく手間もかかりません。

一番うれしいのが手元に医療費の領収書を保管する必要がないところです。5年分も領収書の束をため込むなんて狭いマンションではご免こうむりたいところです。この方法は平成31年度分の申告まで有効ですので正直、従前の領収書提出型の医療費控除確定申告の方法をおすすめしたいというのが本音です。

■医療費控除改正の問題点

税務署の申告業務を合理化するためにe-Taxが導入されたのですが、あまりにややこしく初期設定に手間がかかりICカードリーダーまで必要になるためe-Taxの利用者が伸び悩んだものと思います。今回苦肉の策でe-Taxの個人利用の方法が一部簡易な手順に変更になりました。(運用開始は平成31年1月から)これが果たして使えるレベルのものか検証する必要を感じています。利用する側から言えば、e-Taxといえども早い!簡単!便利!無償!でなおかつ安全でなければどんな仕組みもうれしくないのです。

◆ 税務署がe-TaxのID(利用者識別番号)付与にやってくる。

税務署にとればe-Taxの普及は業務効率化のため重要な取り組み課題です。法人ではe-Taxを強引に進めてきましたから大企業を先頭に一定の利用が進んでいますが、個人ではe-Taxの普及は遅れているようです。

そのせいかどうかは知りませんが、優良法人向けにe-Tax利用の簡便化の案内が届くだけでなくe-Taxに使うID・パスワードを発行するために本人確認に出張してくれます。そこまでやるか、とも思いますが税務署に出向いて本人確認をお願いする手間は省けますから、結構なことではあります。これで医療費控除やふるさと納税の確定申告の手間が減るならありがたいことです。

通常は、免許証などによる本人確認が必要なため、税務署に出向いてe-TaxのIDとパスワードを発行してもらうことになります。下記は実際、税務署の一統官からもらった書類です。「ID/パスワード方式の届出完了通知」「利用者識別番号等の通知」です。(個人情報にかかる部分はペイントで削除してあります。見にくい時はブラウザのズームで拡大してください。)

ID・パスワード方式の届出完了通知2利用者識別番号等の通知 (2)

◆ e-Taxの変更点、マイナンバーカードとICカードリーダー不要に

今回のe-Tax利用の簡便化の概要は下記にわかりやすい説明がありますから、それなりに理解できますが、実際はe-Taxソフトはどうするのとか、電子証明書は不要なのかどうかなど慣れない人にはe-Tax独自の仕組みがハードルになる可能性があります。

たぶん戸惑うことも多く、医療費控除の確定申告は毎月するわけではないので、慣れたころに終わり翌年また仕切り直しではないかと思います。医療費控除の申告にe-Taxが便利に使えるかといえば残念ながらまだ試すことはできません。少しだけ便利になるかも知れないのでチャレンジする価値はあると考えています。(確認したところ確定申告コーナーから申告すればe-Taxソフトのダウンロードや電子証明が不要でIDとパスワードだけで完了するそうです。

e-Taxは国民の莫大な血税を投じてできていますから使えないでは済まないところです。とは言え、税務行政には協力的な立場ですので、下記サイトをご紹介しておきます。

■e-Tax利用の簡便化の概要について

マイナンバーカード方式によるe-Tax利用のイメージ

※上記は国税庁のe-Tax利用の簡便化サイトより引用しました。(とてもわかりやすいです。)

■個人向けe-Tax利用手続き

■e-Taxの運転状況・利用可能時間

◆ 医療費控除にe-taxまとめ。

先行して情報提供をしていますので、まだ医療費控除にe-Taxが使えるかどうか試してみることができません。税務署の話によると今回のe-Tax利用の簡便化は来年(平成31年)の1月から利用可能だそうです。とりあえず税務署のお節介でID(利用者識別番号)とパスワードは手に入りましたから、マイナンバーカードなしICカードリーダーなしの身の上でもe-Taxで医療費控除の申告ができるはずです。

税務署によればID・パスワード方式は「マイナンバーカード及びICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応です。」とのことです。どうしてもICカードリーダライタを買わせたいらしく、意味不明です。(詳しく聞いたところ、ICカードリーダの機能を持ったスマホが普及するまで、暫定的とはいえ今のところ期限はないそうです。

確定申告関係保管用封筒(表)

確定申告関係保管用封筒の表面です。この封筒に入れて関連書類を渡してくれます。

ここにはe-Tax利用の簡便化の仕組みがとてもわかりやすく書いてあります。

ICカードリーダライタはe-Tax意外に他に用途がないので年一回の医療費控除などの確定申告に使用するだけになります。それが無くても申告できるなら、さすがに誰も買う気にはなりません。

実際に医療費控除にe-Taxを利用すると源泉徴収票や社会保険料の控除証明書や一般の生命保険料の控除証明書などの各種証明書の提出が不要になると言いますが、申告のためには用意する書類なので特にメリットとも思えません。手元に残る医療費の領収書が煩わしいという点では同じことです。e-Taxの利用で税務署に申告書を提出する手間や郵送費はわずかに助かるかもしれませんがね。

早い!簡単!便利!無償!というコンセプトからすれば、今回のe-Tax利用の簡便化は生煮えの雰囲気です。今年も医療費控除のお世話になることは確実ですので、今後さらに詳しくわかってくると思いますから随時追記していく所存です。

 

保険はどれに入るかより誰に入るか、人で選ぶ不思議。

保険はどれに入るかより誰に入るか、商品ではなく人で選ぶ不思議。

CIMG3345 保険商品は比較購買といっておきながら、支離滅裂な話になります。商品の善し悪しはもちろん選択基準ではありますが、保険を選ぶとき本当の選択基準は商品で選んでいると言うよりは人で選んでいると言うことが多いのです。

そんなことはないとお考えの方もいらっしゃるでしょうが、胸にてを当ててじっくりお考えください。

保険に限らず商売は商品ではなく人で選ぶ、不思議ですがそういうものなのです。

◆ 経営者向けのサイトです。

閑話休題のようなタイトルになりました。本サイトはオーナー経営者向けに法人保険の活用を表ウラ併せて解説するスタンスをとってきました。まさに経営者向けのサイトのつもりでしたが、どうも保険関係の売る側の方に多く読んでいただているようです。

それはそれでありがたいことですから、お礼を申し上げたいところなのですが、営業という職種、特に保険営業に関わる方々には辛口の面もありますから、何をこの野郎とお思いのことと思います。

このサイトで述べてきたことは私見ではありますが、不愉快なお気持ちになられる方にはお詫び申し上げます。

 ◆ 長年の営業経験は不思議な結論。

保険営業は見たところは保険会社に所属しサラリーマンに見えると思いますが、実際は貧しいながら個人事業主です。保険業界を選んだ以上は甘い了見は捨てて一旗揚げるくらいの意気込みだろうと思います。

しかし最初の数年は成果が安定しないので、締め切りに追われ必死の日々です。過去に縁のあった人や名刺交換をした方などクソの役にもたたないのです。(品のない表現で失礼します。)目先の結果を求めて無駄足を繰り返します。そういう日々からは自分の選択と戦略が正しいかどうかもわからなくなります。

業界の外に出るとなんと愚かなことをしていたのかと忸怩(じくじ)たるものがありますが、なかにいると見えないものが、外に出ると見えてくるのです。もはやこういう追い詰められた営業は足もとを見られてしまいます。

 ◆ 売る側から買う側に回ると見えてくる人で選ぶ不思議。

申し上げておきますが、売る側から買う側に回ったから気が楽になるというものでもありません。ガム一枚もらわないと豪語しておきながら、冷徹に徹することは難しいと言わざるを得ません。悲しいことですが、相手する保険営業の事情と手の内と締め切りが透けて見えるのです。

そういうものですから、厳しい選択眼で保険を比較し選んでいるように見えても、よくよく考えると人で選んでいるのです。商品のメリットはあとでまことしやかに理由をこじつけるようになります。

保険のメリットメリットなど視点を変えれば真逆になります。商品で選ぶのではなく誰に入るかという心理が選択の本質なのです。私情を挟まないhokenfpにしてそうなのですから、経営者に至っては頭から人で選ぶのです。その結果、理由は後付です。不思議なことですが、それが形のない保険の選択の現場です。

 ◆ 保険を選ぶ本当の理由。

多くの場合提案書や説明を聞きながら保険商品を比較していますが、実のところ選ぶ理由を探しています。どの保険にも開発のコンセプトがあり、よい面とそうで内面が共存しCIMG3344ています。

FPが保険のランキングを発表していますが、保険は何を目的とするか、本人の価値感により選ぶものが大きく変わります。

たとえば法人保険では全損タイプの保険がよいのか、半損タイプの保険がよいのかどちらも考え方により正解であり不正解なのです。

単純返戻率がよくてもピーク時期やピーク期間が合わないこともあります。返戻率がよければ初期低解約型の特則がついていたりします。

初期低解約型の保険はピークになるまでの解約返戻率がかなり低いのです。途中で解約せざるを得ないようなことになると元本割れの損が出て、意味のない保険になります。

企業でも個人でも山あり谷ありが人生です。企業ではいつ資金繰りに行き詰まるかわかったものではありません。時代の潮目が変わるとあっという間に落ち目になります。そんなときやむを得ない事情で保険を解約することがあります。こういうとき初期低解約型の保険は大損します。

保険選択の基準は選ぶ人の経験と知識、価値観に大きく左右されます。

 ◆ AIが進化しても営業は変わりができない。

RPA(Robotic Process Automation)の導入が進んでいます。保険会社でも事務作業はRPAに置き換わるでしょう。そこにさらにAIが加わると多くの業務が合理化されて人の関わる仕事が減少します。しかし営業という職種はそうはいかないところがあります。

営業が機械化されれば競争はなくなり集中が起こります。AIが進化しても営業という職種は人間がビジネスをやる以上なくなることはないと思います。

営業が窓口になることで販売する商品に付加価値がついたり、評価が増減することが起こります。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。」といいますが、営業の根本的な本質は好きか嫌いかによります。

保険営業のように形のないもの扱うほどAI化は難しいと言えるのではないかと思います。

 ◆ 保険を選ぶ理由、人で選ぶ不思議のまとめ。

保険に入るいきさつはいろいろあるでしょう。GMP(義理人情プレゼントの略)でも人柄でも好き嫌いでもいいのです。そういうしがらみがあればこそ加入動機の後押しをします。そうして加入した保険が後になって会社を助け、経営者を助けるのです。

保険選択の理由も加入動機や経緯もすぐに忘れます。保険契約だけが残ります。良し悪しなんぞ神様しかわからないというか。保険とはそのときまで価値がわからないようにできているのです。

保険を選ぶ理由は実にあいまいです。保険加入を人で選ぶとは不思議極まりないと思われるかもしれませんが、多くの商売の本質はそんなところにあるのです。すべからく人は好きな人からしか買いたくないのです。好きな人とは単純接触回数が多くても嫌われない人ですね。

 

事務手数料を単純返戻率にオンする剛腕代理店。

事務手数料を単純返戻率にオンして独自資料で提案する剛腕代理店のすご技。

CIMG3340保険営業にもそれぞれのスタイルがあります。でも保険業法第300条では保険募集人がやってはいけないことが定められています。保険会社所属の保険営業は自作の独自資料は認められていないのです。保険代理店も保険業法に規制を受ける保険募集人です。

しかし保険代理店の営業ともなれば保険会社の社名を列記した比較資料はあたり前の、ルール無法地帯です。誰もチクったりはしませんから問題になることもあまりないようです。

保険提案のために独自資料を作成することは、顧客にとってはわかりやすいのですが、比較資料としてはフェアではありません。誤解を招くような資料を作成して提案することは保険を販売するものとしてほめられたことではないのです。

◆ 保険提案にはルールがあります。

保険外交員や保険代理店は保険業法にのっとった販売活動をしなくてはなりません。顧客である契約者保護の立場から保険募集には保険業法第300条に規制が定められています。違反したものに対しての罰則も定められています。

罰則としては登録取り消しや業務停止命令または業務改善命令等の行政処分のほか1年以上の懲役、もしくは100万円以下の罰金まであります。これが結構厳しいのです。

なかでも第1項第6号では誤解を招く比較説明として以下のように定められています。

「保険契約者若しくは被保険者又は不特定の者に対して、一の保険契約の契約内容につき他の保険契約の契約内容と比較した事項であって誤解させるおそれのあるものを告げ、又は表示する行為。」

乗り合い保険代理店は複数の保険会社の提案は一枚の比較表にして提案してきます。どこでもやっていることですが、これはやはり保険業法違反にあたります。

しかし保険といえども比較購買するための情報を提供するのは販売代理店の役割とも言えます。正確な情報で顧客が理解した上で比較購買の情報提供は顧客利益につながります。

◆ 契約者が誤解する提案は問題。

保険会社各社が保険外交員に独自資料の作成を禁止しているのは、保険営業ではフェアで正確な資料作成ができないため保険業法に触れることを恐れています。保険の提案用の資料は保険会社が作成し、承認された資料以外に提示することは厳しく禁じられています。

今にして思えばやむなき処置ですが、保険会社に所属しているときは全く憤慨したものです。本当に何もできないのです。それだけに違反行為と知りつつも独自資料を作成する保険代理店の事情や気持ちはよくわかります。

ただ独自資料というのは間違いがないとしても、契約者にかたよった情報を与えるリスクは高いと言わざるを得ません。

それにもまして、今月あと1件できなければ資格を失い廃業というような保険営業には保険業法のコンプライアンスが通じるとも思えないようなケースもあります。

◆ 事務手数料は保険料の割引と同じ。

節税目的の法人保険の比較をするときは、保障内容や保険料が安い会社ではなく、保険料CIMG3341が多くかけられて、解約返戻率がよいものを選びます。節税目的半分、事業保障半分のような半損の長期定期保険でも解約返戻率は一番の比較要素になります。

そのとき事務手数料があると実質的な返戻率は事務手数料の率の分だけよくなることになります。多くの会社では20名以上の契約があると団体契約として事務手数料の割引が2%~3%が受けられます。

保険料の割引ですからその分が実質的な解約返戻率を押し上げるわけです。

事務手数料の割引を受けるために、最低の保障額で社員を必要人数分加入させることがあります。別に保険料が余分にかかっても事務手数料の割引の方がメリットがあるわけです。事務手数料の割引が効く会社とそうでない会社は解約返戻率では多くの場合勝負になりません。

ただ事務手数料は保険取扱事務を行った会社に支払われる手数料ですから、解約返戻金ではありません。この事務手数料を解約返戻率 にのせた実質返戻率の資料を独自に作成して提案するのは、やはり顧客に誤解を与えかねないグレーな手法です。

◆ 剛腕代理店は独自資料で独自説明。

保険業法などなんとも思っていないかのような代理店営業もいます。結果を出す代理店には保険会社も言いにくいのでしょうか。前項で申し上げたような事務手数料を上乗せした提案書を独自資料として提出することもあります。

買う側がその辺の事情を理解していれば、確かにわかりやすい資料なのですが、たぶんそこまで理解できている経営者はほとんどいないように思います。単に保険会社のA社は実質返戻率がどこよりもよいと理解します。

誤解するとまで言えないかも知れませんが、正しく理解できているとは言いがたいところです。

◆ 提案内容は理解できるまで確認、セカンドオピニオンが重要。

保険を売る側にもそれなりの理屈と事情があることはおわかりいただけたのではないかと思います。それだけに保険代理店一社だけの情報に頼るのは感心しないところです。
複数の窓口を作っておき、セカンドオピニオンとして活用することが大切です。確かに複数の保険代理店と付き合うのは気が重いし、骨が折れますが保険は大きな買い物です。

保険提案を受ける側として注意することは、理解できるまで確認することです。保険というのは通り一遍の説明で理解できるものではありません。保険会社が異なればさらに保険商品も大きく異なります。

しっかり聞く、わかるまで聞く、その上でセカンドオピニオンです。ただセカンドオピニオンが別の保険代理店ということになると話はより込み入ってしまう場合もあります。

◆ まとめ

保険会社に所属する保険外交員は、自分が所属する保険会社以外の商品を売ることはできませんから、もともと比較購買を提案することはできません。これは仕方がないことです。

それに対して保険代理店は複数の保険会社をあつかうことができますから、比較購買することが可能です。

最近では保険会社所属の保険営業は会社で出せる提案書以外の資料を使用することはほとんどなくなりました。グレーゾーンの提案を行うのは乗り合いの保険代理店です。

売る側の事情をわきまえて保険の比較検討を行い、過剰な説明は割り引いて聞くぐらいの度量が必要になります。

保険の支払調書で隠れ贈与がバレバレに!

生命保険、支払調書の不安をわかりやすく説明します。

CIMG3202以前に生命保険の支払調書の改正についてくわしく書きました。今読み返してみるとわかりやすく書いたつもりが、すっきり頭に入ってこないのです。

どうも悪い癖でこむずかしく書いてしまったようです。

■生命保険の支払調書が危ない理由。

これでは読まれる方も大変だと思うので、もう一度頭をやわらかくしてやさしく、わかりやすい説明を心がけました。

というのは、今回の生命保険の支払調書の改正は庶民のみなさんには影響が大きいはずだと思うのですが、あまり理解されていないようです。生命保険の営業をされる方でもちゃんと問題点を説明できないのです。これではいけないと反省し、あらためてシンプルでわかりやすくポイントをしぼりこみました。

生命保険の契約者変更(名義変更)はお金が動いていませんが贈与になります。

贈与は年間110万円をこえると贈与税を申告して納税する義務があります。所得税か消費税ぐらいしか縁のないみなさまにはピンとこない税金ですが、それでも納めないと、言い方は悪いですが脱税ということになってしまいます。気がつかないうちに贈与になっているということもよくありますから、注意が必要です。

◆ 生命保険は契約者の財産です。

生命保険は契約者がお金を払いますから、契約者のものです。体を提供する被保険者のものでも保険金受取人のものでもないのです。

契約者が毎月、毎年保険料というお金を保険会社に払うことでなり立ちますから、保険料を払っていない人が契約者変更で新たに契約者になれば、生命保険契約を手に入れたことになります。生命保険という財産の所有者が変わりますから、これはまぎれもない贈与ということになります。

実際はお金が動くわけでなし、手元に保険証券さえいらない時代ですから新たな契約者にしても、お金をもらったという実感がなくて当然です。この辺のたよりない実感のなさが、大金をもらったという気にならない原因なのでしょう。

◆ 契約者を親から子に変更すれば贈与です。

いちばんわかりやすい例でいうと、親が子に保険をかけて保険料を払うことはよくあります。ある程度の年になれば契約者を親から子に変えて子が保険料を払うようになります。

社会人になってもいつまでも親が保険料を払っていれば、やはり贈与といわれても仕方がないところです。極端な例でいうと親が子を被保険者として一時払の終身保険を1000万かければ、契約者は親です。後に子に契約者を変更すればその1000万のお金のもち主は子に変わります。

解約するなど生命保険に関する権利はすべて契約者について回ります。それゆえ新たな契約者である子は解約してそのお金を自由に使うことができます。だから契約者を変更すれば贈与になります。

◆ 贈与には贈与税がかかります。

たとえ親からでも1000万をもらうと、もらった子は贈与税を払わなくてはいけないきまりです。贈与税の基礎控除は110万円まで、それ以上は納得できるかできないか、そんなことは関係なく税務署は贈与税の支払を求めてきます。

贈与税は知っていても自分が払うとなると、さすがに納得できないものなのです。貧乏人にとればまことに理解不能、理不尽な税金です。

サラリーマンのように所得税は給料から天引きされ、納税意識が薄いほど贈与税の申告はハードルが高くなります。

サラリーマンでも資産家でも贈与には贈与税がかかります。贈与税が納得できるかどうかは問わないのです。法にしたがい納税しなければ罪を問われるという仕組みになっています。

◆ 税務署は生命保険会社からの支払調書で贈与を見つけます。(契約者変更=名義変更)

これまで税務署は支払調書で生命保険の名義変更を知ることはできませんでした。しかし、H30年の支払調書の改正から税務署は居ながらにして生命保険の契約者変更による贈与の実態を知ることができます。

いつ名義変更を行おうとも何回名義変更を行おうともすべて贈与に関係する契約者変更は税務署が把握するところとなります。生命保険会社は確実に生命保険の名義変更の事実を支払調書により税務署に通知します。

一方税務署にすれば支払調書の内容によっては、いくら忙しくても贈与とわかれば放置することはできないことになります。ここに今回の支払調書改正ねらいの一つがあります。

◆ 贈与に対する税務署の考え方は保険がお金にかわったとき。

かりに契約者変更をしても生命保険が解約返戻金などのお金に変わらない限り支払調書はいかないことになっています。

税務署の考え方は契約者変更のときが贈与ではなく、生命保険契約がお金に変わるとき贈与と考えます。

契約者変更をして税務署から何のおとがめもなくてもそれでは安心できないのです。契約者変更をしても、名義を借りて保険契約をしているだけで名義預金と同じと考えられます。実質的なお金の所有者は元の契約者と判断されます。

よって契約者変更により贈与をしたつもりでも、贈与税の時効が開始しないというやっかいな問題が残ります。

◆ H30年から支払調書がくわしくなりました。

H30年1月1日から支払調書の記載事項が改正になり、より詳しく報告されることになりました。

あれこれありますが結論的にいえば2点に集約されます。

まず一つ目は相続が発生すると生命保険がお金にかわっていなくても支払調書が発行されます。

つまり契約者は被相続人ですが、被相続人を被保険者としない契約では生命保険契約が、死亡保険金や解約返戻金に変わっていなくても解約返戻金相当額で評価され、契約者変更の経緯はすべて支払調書により税務署に知れることになります。

今ひとつの改正は生命保険がお金にかわったとき、支払調書は過去契約者の数と負担した保険料の内訳を支払調書で報告します。

何年前に契約者を変更しても贈与税の時効は開始せず、契約者変更による保険料負担が税務署に報告されれば、明確な贈与であり税務署としても税の公平という立場から放置することはできなくなります。

税務署は支払調書が届いた時点で、贈与税か相続税かを判断し申告がされていなければ、お尋ねすることになります。

◆ 生命保険の契約者変更(名義変更)は完全にバレます。

これまで見てきたように、今回の支払調書の記載事項の追加はスキがありません。

これまでの保険業界の名義変更のような安易な契約者変更はすべて網がかかる可能性があります。

そうすれば、多くのこれまでの保険契約の名義変更の実態が白日の元さらされることになるのでしょうか。

細かい話ですが、H30.1.1以前の生命保険契約における異動の記録はこの対象ではないということもできます。ここはまだ事例が少なく確認できていません。少なくとも今後は、生命保険契約の契約者変更は、時期は別にしても支払調書の改正により完全にバレるものと考えなくてはなりません。従来の保険セールストークは通じなくなっていますのでご注意を。

◆ それでも裏ワザはありますが、おすすめできません。

裏ワザもあります。厳密に言うと税務署にわからないように生命保険契約を契約者変更し、100万円以下の減額解約を繰り返せば、支払調書は税務署に行かないことになります。よいか悪いかはこの際別の議論として、抜け道もないことはないですが、あまりおすすめはできません。

税務署がその気になれば、保険会社に照会をかけますので、すべて明らかになります。あまりよい心証にならないことだけは確かです。

◆ なんだかんだの結論として。

H30年1月1日からの支払調書の報告内容の改正は抜かりがありません。課税当局の積年の念願が実現したような形です。

生命保険契約の契約者変更(名義変更)に関しても贈与税の対象としてきちんと目を光らせていますよということです。

駆け込みで一時払終身保険という節税手段はほぼふさがれました。金利低下で一時払終身保険はドル建てしかない時代ですが、短期での相続税の節税対策はさらに厳しくなりました。

結論として、相続税を節税するなら暦年贈与と生命保険の組み合わせがベストです。

契約者=子、被保険者=子で保険料を親が子に毎年贈与します。もちろん贈与税の基礎控除110万円以下で行うと手間がかかりません。

生命保険の契約者変更を無事に乗り切っても、お金にかわるとき贈与の事実はバレバレになります。そのときあわてるより、早めの時期から暦年贈与をご検討ください。

保険営業の押しどころ┃法人保険編。

保険営業の押しどころを買う側が解説。

CIMG3091法人保険にかかわり売る側で3年、買う側で早や13年以上になりますが、相変わらず買う方が難しいと感じています。

保険営業されている方は「そんなあほな!」とお思いでしょうが立場が変われば思いも変わります。

保険営業の売る側の事情も都合も身にしみてわかるだけに判断の難しさがあります。

 ◆  法人保険を買う側の事情

法人保険を検討する場合、事業保障利益の繰り延べがあります。事業保障なら新経営者の就任時期、あるいは責任が重くなった時期などに検討します。それほど頻繁に起こる事ではありません。

しかし利益の繰延べや節税を意識した法人保険の契約は決算前に集中します。当期の利益幅が見通せない段階では落としたい保険料が見えてこないからですね。

ほとんどのケースで買う側が見ているのは単純返戻率の推移とMAX保険料、それに伴う診査の段取りです。従って解約前提の法人保険ですから保障額は全く関係がありません。この場合検討する保険商品は基本的に繰り延べ効果が高い全損商品になります。

◆ 保険営業の売る側の事情

何度も書いていますが保険営業は厳しい世界です。保険代理店は保険を販売したコミッションだけが収入になります。保険会社所属の保険営業は食えない程度の基本給に成果報酬となっているのが普通です。

よって締切りがありそれまで何としても成果を上げ、それを繰り返していかないと生活が出来なくなります。これは新人の保険営業でも百戦練磨のベテラン保険営業でもそれぞれの資格と地位により、それを維持するための成果を求められる点では同じ厳しさがあります。

だからといって顧客を追い込みすぎても嫌われることになります。この辺のさじ加減は相手のお客様にもよりますが、いくら経験を積んでも見えてこないものです。

見えてこない最大の要因は、保険営業自身の気後れ妄想と言えると思います。

ご本人は気が付かないかもしれませんが、売る側と買う側を経験するとこの辺の機微が見えてきます。

まだ起こってもいない相手の拒絶反応を勝手に想定して、自分の行動抑制の理由をこじつけます。これが保険営業の最大の壁である気後れ妄想です。もちろん保険に限らずですがね。

◆ 保険を買う側の真相。

保険を買う側では保険代理店や保険営業に多数のアプローチや提案を受けます。決して暇ではないですから価値のない提案に耳を傾け時間を取られることは辛いわけです。余裕のないときにどうでもよい世間話から入って保険の本題があとまわしになるのも困りものです。

とは言えコツだけは申し上げておきます。

あと一歩の押しが道を開きます。

買う側にすれば保険の情報は必要ですが保険営業には距離を置こうとします。なぜなら断る事をいつも考えなければならない立場だからです。

会社にとって必要かどうかは経営者が判断します。保険会社や保険営業、代理店の選択も経営者が判断しますから、突然「今期は止めた!」と言われれば断るほかありません。

できるだけ保険営業には期待を持たせないよう、ぬか喜びさせないよう極力冷淡に接することが基本となります。例え社内である程度まで検討が進んで契約がほぼ決まっていても最後までおくびにも出さないように気を使います。

如何にベテランの窓口担当者でもザイアンスの法則は当てはまります。ゆえに気後れの妄想に打ち勝ち敢えてあと一歩の押しが保険営業には必要です。

GNP侮りがたしです。

これはくどいように申し上げてきましたが商売上の人間関係を築くときGNP(義理・人情・プレゼント)は大きな影響を持ちます。

特に保険営業のように形のない契約を売る時にはGNPを外してしまうと遠回りをしてしまうことになります。

相手の懐に入らなければ保険は売れません

保険の購買動機の多くは、この人に入ってあげたいという心理が大本にあり、それを正当化するために後で商品価値が理由付けされるのです。

◆  一応のまとめ

売る側と買う側の心理を突き詰めたhkenfpの極意をコンパクトにまとめると、保険営業成功のコツは「GNPとあと一押し」と言えるでしょうか。

多くの金融機関関連の保険代理店が保険を売りに来られましたが、元金融機関の支店長クラスでもこのポイントはお分かりではありませんでした。あっさりしたものです。

もう一つコツをお伝えします。ギリギリに電話するときは「ご検討の結果はいかがでしょうか?」などと言うと「とりあえず今期は見送りです。」などと余地があっても煙幕を張られます。「診査が間に合わなくなるので契約されるかどうかは別にして、診査医を押さえたいのですが!」などと言うと余地が残っていらば、いつまでだったら間に合うか聞かれます。この呼吸が飲み込めれば一歩前進ですね。

老婆心までに申し上げておくと、土俵に上がるためには、保険の知識はもちろん、財務、事業承継・相続設計等の知識が前提になりますからお間違いのないよう補足させていただきます。

生命保険業界2018年総まとめ。

生命保険業界様変わり、2018年総まとめ。

法人保険に関わっていると個人保険と異なり決算前がピークになります。そもそも法人保険と個人保険では保険の加入動機が一致しません。

CIMG3094事業保障や家族の保障という点では同じ万が一の保証を保険で確保すると言うことは変わりませんが、契約者が法人、保険金受取人も法人となるのがほとんどですから、個人契約とは本質的に異なるといって良いでしょう。

もう一つ法人保険独特の目的は利益を繰り延べするという点にあります。出口対策
組み合わせることで節税効果が期待できます。

2018年は生命保険業界に大きな動きがあり、新商品も数多く発売され、法人保険、個人保険とも従来の保険の考え方が様変わりしたのを感じます。

大きな影響を与えたのは2017年の4月に保険料算出の予定利率に影響を与える標準利率が引き下げられ2018年の4月には標準生命表が11年ぶりに改訂されました。この動きにより生命保険業界は生命保険の種類により販売中止になったり保険料が改訂されたりしました。

◆生命保険の予定利率が史上最低に|生命保険業界裏表。

◆保険料が下がる?!ウソホント。[標準生命表改訂]

大雑把に申し上げると標準利率の引下げは保険料の値上げにつながり標準生命表の改訂は死亡保険の保険料の値下げにつながりました。医療保険は逆に値上がり傾向になります。

差し引きプラスマイナス調整できたようなところもありますが、貯蓄型の保険と掛け捨て型の保険では影響が異なります。特に法人保険では新商品ラッシュになりました。

その結果、国内生保も含めて金利の高い国で運用する外貨建て保険が増加し、相続に対策に活用され、貯蓄型の学資保険は採算が取れなくなり代替商品が増えることになりました。

◆ 法人保険の傾向をまとめると

1)国内生保をはじめ数社から新しい全損型の保険が発売され解約返戻金の返戻率競争になりました。後出しジャンケンのごとく後から発売する保険会社の返戻率が良くなり企業の保険担当者を悩ませました。

2)逓増定期の名義変更スキームが拡大し、対応逓増定期を扱う保険会社が増加しました。複数社を組み合わせて一気に資金移動を提案する代理店が増加しました。

3)長引く低金利の影響で金融機関の保険代理店の活動が活発化しました。融資や手数料だけでは儲からなくなり取引情報をもとに法人保険の販売に攻勢をかけてきました。

◆ 個人商品の傾向をまとめると

1)貯蓄型の保険が少なくなり掛け捨て型の定期保険や働き盛りの世代の就業不能を保証する商品や重大な病気に備える商品が増加しました。

2)健康な人ほど保険料が割安になるリスク細分型の保険商品が増加しました。非喫煙優良体や引受基準緩和型医療保険でも健康割引の適用があったりします。

3)トンチン保険(長生きするほどもらえる年金が増加)のような高齢化に対応する新しいタイプの保険が登場しました。また介護に関しても保障が充実した商品が増加し、これまで敬遠気味だった認知症に対応する保険が登場しました。

◆ まとめ

生命保険は様々な要因と改訂が絡み複雑化します。プロの力を借りないと理解で出ない
保険商品が増加してきました。今後もこの傾向は避けられそうにないと思います。

法人保険も個人保険もどんどん進化しますが、保険の本質は変わりません。

基本はあとに残された家族や社員が無事に暮らしていくための資金を確保することです。

最近の生命保険のバリエーションや保険のネットショップ販売などで本当に保険の相互扶助の精神が生き延びていけるのか、はなはだ心もとない気がしています。

医療保険はそもそも採算割れ、安心保険です。

医療保険はそもそも採算割れ、安心保険です。

法人契約の生命保険を扱っていると個人の医療保険やがん保険は無駄が多いことが見えてきます。医療保険で元を取ろうという発想が間違っていることは、少々社会保険の制度や医療費の仕組みを理解していればわかることです。

たまたま納税協会の指定商品にアフラック生命が加わるという意味不明に出くわし一言申し上げたくなりました。

CIMG3090

1)そもそも高額療養費制度でカバーが可能。

日本の社会保険制度はしっかりしています。ご存じの通り健康保険からかかった医療費の7割は自動的に出ます。

さらに自己負担分の3割も最大で8万7430円までで、それを越える分は高額療養費制度から支給されます。

要するに健康保険があれば、保険適用の範囲の医療である限り、一か月に支払う医療費が
8万7430円を越えることはないわけです。

基本的に医療費は急性期の治療にお金がかかります。病状が安定すれば医療費も比較的安定します。健康保険に加入していれば医療保険に加入していなくても経済的に破たんするようなことにはならないものです。

2)がん保険の診断給付金でも採算割れ。

毎月の保険料が仮に4000円で25年間払い続ければ総額はなんと120万円、ガンの診断給付金が100万円だとすれば、支払った保険料より診断給付金のほうが少なくなります。

普通の医療保険では損得勘定から見れば採算割れが常識です。風潮に踊らされずにそろばんをはじけば加入しない選択肢も十分あるわけです。

経済的に余裕があり、がん治療の先進医療を特約目当てに契約を考えるなら、一理あります。また医療リスクに備えて貯蓄ができるかと言えば、自信がないという御仁は採算割れ覚悟の掛け捨てでも医療保険で準備する手がないとは言えません。

3)持病があっても入れる保険は保険料が高い。

最近は告知や加入要件のハードルが低くなり引受基準緩和型の医療保険もあります。当然のことながら保険会社もリスクの高い保険契約を引き受けるわけですから保険料は高く設定します。

持病があるからと言って保険で備えるのがベストなのか、貯金で備えるのがよいのかは慎重に考える必要があります。保険会社によれば、指定の状態になれば保険料免除という特約が付いているものがありますが、同じく保険料は割高になります。

保険というのは、決して保険会社が損をすることがないように厳密に設計されています。甘い話はないとお考え下さい。

4)保険は相互扶助の精神が基本、医療保険も同じ。

生命保険は医療保険を含めて根本の精神は相互扶助にあります。たまたまそれをビジネスにして事業化したのが保険会社です。「万人はひとりのために、ひとりは万人のために 」といいますが、多くの方が保険料を負担し運悪く亡くなったり病気になられた方を支援する相互扶助の精神が根本です。

固いことを言うわけではありませんが、自分が保険料を払い、運よく健康であればお陰様でと思う心で、損得勘定を離れ人助けとお考えいただくと医療保険にも加入する意味があります。

5)医療保険は安心保険。

そう言うわけですから、医療保険で元を取ろうとは思わないでください。医療保険で費用補填しようと考えずに単なる安心保険として考えれば、納得できる部分もあるのではないでしょうか。

ただ、掛け捨てではない医療保険もあります。東京海上日動あんしん生命の「メディカルKit R」などは所定の年齢まで払った保険料が戻ってきます。その間給付金として受け取った分は差し引かれますが、掛け捨てではないわけです。言ってみれば医療貯金のような仕組みです。自分で貯金できれば同じことになります。

6)アフラック生命が納税協会の指定商品に。

一般の方にあまり関係がないかと思いきや、そうでもないのです。納税協会と保険会社の関係はこの際説明しませんが、自分の勤務されている会社が納税協会の会員であるなら、個人で契約しているアフラック生命の既契約が一定の割引を受けることができるそうです。

アフラックのがん保険はずいぶん多くの方が加入されているはずです。最新情報ですからほとんど情報が回っていないと思いますが、ルートがあればこれはお得になります。

元の金額が大きくないと思いますから、割引額はそれほど大きくないかもしれませんが、これから先支払う保険料がずっと割引になる仕組みですから一考の余地ありです。

困ったときの保険用語集大成。

困ったときの保険用語集を作成しました。

CIMG3084保険業界は生保も損保も当たり前のように専門用語を使ってしまいます。意味がわかる方には話が早いのですが、保険ビギナーにはチンプンカンプンで不親切です。本サイトも独りよがりのところが多く、専門用語の解説が不十分で反省です。

このサイトでよく使う用語のうち生命保険に特化した言葉だけをできるだけコンパクトにまとめました。保険用語がわからなくて困ったのではなくネタ切れで困ったというのが本音かもしれません。

1《アカウント型保険》

別称では自由設計型保険とも言いますが仕組みが複雑、アカウントと呼ばれる出し入れ自由な積み立て部分と定期保険や医療保険などの特約のセットで販売されます。生命保険はシンプルがよいと考えていますのでお勧めしていません。

2《一時払い終身保険》

保険料の支払いを一時払いとする終身保険、運用が悪化し発売中止が多発、相続用に外貨建て一時払い終身保険が人気です。保障部分は少なくて支払った保険料が戻る感じの保険というより貯蓄です。

3《延長保険》

保険料の払込を中止し、解約返戻金で同額の定期保険に加入します。保険料はいらなくなりますが、特約がなくなり掛け捨ての保険になります。保険料が払えなくなっても、保障が必要な場合の最終手段です。

4《法人保険》

生命保険契約者が法人(会社)の保険、役員や従業員を被保険者とし会社の事業保障や福利厚生にあてるための保険です。法人では保険料を損金(費用)として処理できるものが多く、節税効果もあります。

5《外貨建て保険》

保険料を保険会社が外貨建てで運用する保険。運用益が得やすいので保障額や解約返戻金で有利になりますが、為替リスクを考えると長期的には必ずしも有利とは言えない面があります。

6《介護保険》

通常は公的な介護保険制度を指しますが、保険業界では介護を対象とした生命保険を指します。保険金を受け取るための要介護認定の仕組みに差があるので注意が必要です。

7《解約》

満期までの途中に生命保険を解約すること。解約すると保障がなくなり、あれば解約返戻金が支払われます。ほとんどの場合途中解約すると元本割れになります。低解約返戻金タイプは早期に解約すると解約返戻金が少なくなるので特に注意が必要です。

8《解約返戻金》

生命保険を解約すると保険会社の必要経費を引いて残ったお金が解約返戻金として支払われます。法人契約の長期の保険契約では将来のリスクに対し先払いしている保険料が多く解約返戻金も多額になります。

9《銀行窓販》

2001年より銀行の窓口で保険販売が解禁となり、銀行が最大の保険乗合代理店として参入。顧客情報を元に保険契約をすすめる仕組みが定着しました。

10《減額》

保険料負担を減らして部分的に解約すること。減額した部分に解約返戻金があれば支払われます。法人保険では段階的に減額して解約返戻金を調整しながら利益をコントロールすることも可能です。

11《契約年齢・被齢》

体を提供する被保険者の契約時点での年齢、被齢とも言います。生命保険は性別と年齢で保険料が決まりますので、契約年齢が若いほど支払期間は長くなり保険料は安くなります。

12《無選択型保険》

医師の診査や告知書による告知なし(無告知)で加入できる生命保険。または引受基準緩和型と言いますが、限定告知型の保険もあり条件が緩和される分、保障内容の制限や保険料が多少の割高な場合があります。

13《高額療養費制度》

大病をすると医療費が高額になりますが、定められた自己負担限度額以上にかかった医療費を払い戻す制度。公的な医療保険制度があることを前提に医療保険を設計することが必要です。

14《更新・コンバージョン》

保障期限が設定されている保険の場合、期限に合わせて見直すことを更新、期限以外の時期に見直すことをCV(コンバージョン)と言います。どちらも責任準備金(解約返戻金に近いですが若干多くなります。)をもとにその時点の予定利率で契約を転換することになりますので保険料が割高になり、払えないケースも発生します。

15《三大疾病保障》

三大疾病とは「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」で所定の状態になった場合に保険金が支払われる契約です。受給条件が厳しく、各社条件が異なりますので注意が必要です。

16《指定代理人請求》

被保険者が意思表示できない事情がある場合、事前に契約者が指定しておいた指定代理人が変わりに保険金請求できる制度。意思表示できない場合とは病状が重篤であったり、がんなどで被保険者に告知していない場合などが該当します。

17《終身保険》

一生涯、被保険者が死亡するまで保障が続き、死亡保険金の支払いをもって保険契約が終了する保険。一般的に貯蓄性が高く、多くの場合一定の解約返戻金があります。生命保険の基本形態のひとつです。

18《収入保障保険》

保険契約期間中に被保険者が死亡すると年金のように毎年保険金が支払われる掛け捨ての生命保険。通常は保険料が割安で、年齢とともに保険金が逓減するのが特徴です。定期保険の年金払いのような仕組みの保険です。

注意:所得補償保険(就業不能保険)は損害保険分野の商品ですので、収入保障保険とは異なるもので、死亡保険金はありません。

19《純保険料》

保険会社が受け取る保険料のうち保険会社の経費となる「付加保険料」を除いた将来の保険金支払いに充てられる部分のこと。予定利率と予定死亡率で計算されます。

20《診断給付金》

がん保険で被保険者が医師よりがんと診断されたとき受け取れる保険金。契約から90日の免責期間があります。

21《生命保険料控除》

生命保険料を支払うと一定のルールで所得税や住民税を控除する仕組み。サラリーマンは年末調整で会社に提出します。

22《積立利率変動型終身保険》

保険会社に預けた保険料が市場金利と連動して変動する商品。支給されるときの利率により解約返戻金や積立金などが変わります。利率が固定していないということはメリットでもありデメリットにもなります。

23《通院給付金》

医療保険で退院後通院した時に一定の条件で保障される支給金。

24《入院給付金》

医療保険で指定された病気で入院した時に一定の条件で保障される支給金。

25《定期保険》

一定の期間死亡保障する掛け捨て型保険の代表。契約期間を過ぎると保険金はなくなり満期保険金もないので保険料は割安となります。生命保険の基本形態のひとつです。

26《特約》

生命保険には基本となる主契約とオプションとして付加する特約があります。主契約より特約のほうが保険料が大きい場合もあります。特約を付けすぎると保険料が割高になりますので、できるだけ特約は控えめにしてシンプルに考えると保険の本質が見えてきます。

27《ネット生保》

インターネット通販のみで保険を販売している会社。人件費がかからないので保険料は安くなりますが、被保険者の確認ができないなど制約が多く家庭の柱となる保険や大事な生命保険には不向きです。

28《配当金》

保険料の運用により利益が出た場合、保険会社の業績により契約者に還元される利益のこと。配当をなくすことで保険料を安くする無配当の商品が多くなっています。

29《払済》

保険料の支払いを停止してその時点での責任準備金をもって終身保険(定期保険)に変更すること。解約せずに保険を継続できるので有利ですが特約はなくなり保障額は小さくなります。

30《変額個人年金保険》

保険会社の運用成績により個人年金保険の受取年額が変動します。運用方法も幅広いので変額保険特有の投機的リスクがあります。保険会社は一般の保険と区別して変額保険勘定で運用成績を報告する責任があります。

31《保険料払込免除特約》

保険期間中に所定の状況になった場合、以後の保険料支払いが免除される特約です。保険業界ではP免などと呼びますが、その分の保険料は上乗せされていますので特約として付加するかどうかは判断が必要です。

32《満期保険金》

養老保険などでは満期があり、死亡事故が発生せず満期になると積み立ててきた保険料に応じ満期保険金が発生します。払込保険料の合計額を超えた部分の満期保険金は一時所得になります。

33《約款》

保険会社と保険契約者との間に締結される保険契約の詳細(権利・義務・条件など)を定めた文書。「ご契約のしおり」などと書かれている場合もありますが、一読されることをおすすめします。

34《養老保険》

貯蓄型の死亡保障が付いた定期保険。満期保険があり支払った保険料はほぼ回収でき、通常はいくばくかの一時所得が期待できます。その分保険りぃうは割高に設定されています。貯蓄型が得とか掛け捨てが損だとか言うことはなく、好みと選択の問題です。養老保険は生命保険の基本形態のひとつです。

35《予定死亡率》

統計資料から年齢別・性別に死亡する人の数を集計したもの。生命表とも言う。先頃標準生命表が11年ぶりに改訂されました。保険料を算定するための基礎的な資料となります。

36《リビングニーズ特約》

医師より余命6か月以内の宣告を受けると生前に3,000万円の保険金を受け取れる特約。通常無料でリビングニーズ特約を付加できます。

37《連生保険》

親子や夫婦など被保険者を2人以上で契約する生命保険。単身の契約よりは保険料が割安にはなりますが、離婚などの場合契約変更などが必要ですのであまり一般的ではないように思います。

とにかく必死のパッチで思いつく保険用語を37個まで解説しました。思い出しながら、調べながらの紆余曲折です。こうしてみるとまだまだ用語が網羅できているとは言い難いことに気づきます。

暇を見つけては書き溜めていくよいうに心がけたいと思います。

保険料が下がる?!ウソホント。

長寿化で生命保険料が下がる?!ウソホントを解説。

昨年からの話題ですが、標準生命表の11年ぶりの改訂により平成30年4月から保険料が下がる保険会社が続出しています。

CIMG3080長寿化により死亡率が低下し死亡保険金の支払いが減少したことによるものです。しかし一律に値下げになるわけではなく、保険会社や保険商品によっても値下げになったり値上げになったりと個別の判断が必要になります。

 

 

hokenfpとして関わりの多い法人保険では保険料が下がることは必ずしもメリットとは言えないのです。解約返戻金返戻率にも微妙な影響が出ています。

また今回の改定により既契約への影響はどうなるのでしょうか。できるだけわかりやすくポイントをまとめました。

昨年9月24日公開の生命表見直しに関するページは下記をご覧ください。
◆生命表見直しで保険料が下がる!?

1)長寿化に伴う標準生命表の改訂

平均寿命が延びると年齢ごとの死亡率が下がります。人間の死亡率は何人によらず残念ながら100%ですが、年齢ごとにみると死亡率が異なります。

この死亡率(生存率・平均余命)を統計的にまとめたものが生命表です。そのなかで日本アクチュアリー会(保険数理人の会)が保険会社の死亡率データと完全生命表を元に10年ごとに改訂するのが標準生命表です。

生命保険料(純保険料)や解約返戻金の計算をする基礎データになります。

2)保険料が下がる保険上がる保険

生命保険の種類によって保険料が下がる場合と上がる場合があります。定期保険や養老保険終身保険死亡保険金が主目的ですから死亡率が低下すれば保険料は下がります。

特に定期保険と養老保険は契約期間内に死亡保険金を支払うリスクが低下するわけですから、保険料が下がる幅も大きいと思います。

逆に長寿化は医療費の増加になりますから生存給付型の保険は保険料が上がることになります。生存給付型の保険とは医療保険や介護保険が該当します。もちろんがん保険も保険料が上がる生存給付型の保険になります。

3)法人保険への影響とデメリット

法人契約の保険の場合、保険料の引き下げは、契約の目的によりメリットになりデメリットになります。事業保障を考えて保険契約をする場合には同じ保障を確保するなら保険料が安いほうがメリットがあります。

しかし、多くの期末に契約する法人保険は死亡保障は二の次で、利益の繰り延べを目的としています。将来の出口設計により節税を目的としていますから、費用として落とせる保険料は解約返戻率が変わらないのであれば少しでも多いほうがよいのです。

実際のところ、保険料が下がるのは保障額を大きくすればカバーできますが、告知だけで済むところが診査の手間が余計にかかったり、あるいは解約返戻率が悪くなるケースもあります。(解約返戻率がよくなる保険会社もあります。)

4)既契約への影響

原則として生命保険契約は、一度契約するとその時点での契約条件が確定して変わる事はありません。従って標準生命表が改訂になっても、標準利率が見直されても基本的にすでに契約済みの保険契約には影響を与えません。

ただ生命保険の見直しとかいう話になるとその時点の基準が適用されることになりますので、注意が必要です。見直した方がお得な場合とそうでない場合がありケースバイケー
スとなります。

5)生命保険会社各社の対応

国内生保も外資系も保険料値下げの案内が連続しています、4月以降の契約から改訂という保険会社が多いようです。

節税対策の法人の場合、解約返戻率が悪くなる保険商品では3月中の契約が必要になります。解約返戻率がよくなる会社では、改訂後に契約することが有利になります。ただし3月決算を挟む時期ですので4月になれば解約返戻率がよくなるからと言っても決算ですから先延ばしできるのもではありません。

3月に解約返戻率がよい保険商品が発売になったネオファースト生命は、さすがに4月に改訂はしないでしょうからこの辺の組み合わせがベターになりそうです。

6)まとめ

今回の標準生命表の改訂は生命保険業界に大きな影響を与えます。それも4月改訂とは微妙な時期です。

また個人保険と法人保険では対応が異なります。それだけでなく法人保険では保険契約の目的により対応が異なります。特に注意を喚起させていただきます。

今のところ医療保険の値上げ情報はあまり聞きません。いずれ保険料の値上げは避けて通れないと思いますが、競争激しき分野ですからしばらく様子見が続くのではないかと思います。

いずれにしましても個別に十分検証して判断する必要があります。

ただ保険の営業マンを相手にするとき注意すべきは、こういう改訂の時期はおすすめする内容がベストは限らないことがあります。詳しいことは差し控えますが様々な事情が関与してきます。

提案内容を疑問に思ったらセカンドオピニオンが必要です。

医療費控除改正の問題点。

医療費控除改正の問題点まとめ

平成29年度の確定申告から医療費控除の改正が行われ、医療費の通知書が領収書代わりになり使えるようになり新たにセルフメディケーション税制ができて選択肢が増えました。

一見、改善され便利になったように思いがちですが、各種の書類がそろい出すとぞろぞろと問題点が見えてきます。はっきり言ってかえって不便になり時間がかかるといわざるを得ません。

◆ 医療費の通知書は不完全

その最大の問題点は、医療費の通知書だけでは使い物にならないという点です。

医療費の通知書はそれぞれの業界の健康保険運営機関である保険者から「医療費のお知らせ」として2月の中頃に届きます。最も一般的な保険者は全国健康保険協会、いわゆる『協会けんぽ』です。

・通知期間には平成28年10月~平成29年10月までの医療機関受診記録が記載されています。申告対象の期間と2か月もずれているのです。このために平成29年11月と12月は領収書を集めて医療費控除の明細書に記載する必要があります。

・保険者から送られてくる「医療費のお知らせ」には健康保険で受診した診療の明細が記載されていますが、健康保険適用外費用は記載されていません。がんの再発予防治療、インプラント治療や鍼灸院での治療の場合、健康保険適用外の治療費がある場合があります。もちろん医療機関への交通費、スイッチOTC医薬品なども自分で領収書管理が必要です。

結局薬局(こんな言い方がありました。)医療費の領収書をしっかり集めて、整理し医療費の通知書と見比べて、足りないところを医療費控除の明細書に記入し提出するほかありません。これはでは処理が二重化し手間が複雑化するだけです。

・「医療費のお知らせ」をよく読むと医療費の通知書に記載されている分は領収書の保管が不要ですが、それ以外の保険適用外分は医療費の領収書を5年間保管する必要があります。

◆ いち早く国税還付金振込通知書が届きました。

今回の医療費控除の改正をしり目に、いち早く昨年通り医療費の領収書を集めて申告しました。来年もこの手が使えます。医療機関ごとに集計したい「医療費の明細書」と申告書を作成し必要書類を揃え、税務署の休日用投函BOXに放り込んでおいたのが1月28日です。まだ「医療費のお知らせ」は届いてない時期です。税務署の手続き開始が平成30年2月26日で、2月中に還付金が着金しています。

個人情報はマスクしていますが、国税還付金振込通知書です。

人には言えないですが少々大きな還付金です。ただ還付金が多いということはそれだけ医療機関にお世話になった訳ですから、自慢にはなりません。

国税還付金振込通知書

セルフメディケーション税制の注意事項。

セルフメディケーション税制は注意点がいくつもあります。

これまで医療費控除の確定申告で恩恵を受けてきた身には、今回のセルフメディケーション税制は手間がかかる割には見返りが少ないと感じています。

サイト記載内容に誤りがありましたので削除し、変わりにエクセルでセルフメディケーション税制の明細書を作成しました。あまり必要がないのかと思っていましたが、要望がありましたので急遽作成しました。

◆ セルフメディケーション税制の明細書です

エクセルデータのダウンロードはこちらです。

セルフメディケーション税制の明細書

(印刷すると記号などでズレが発生します。込み入ったセル結合をしていますので、調整しながらご利用ください。本データをダウンロードされる場合、自己責任でお願いします。)

◆ セルフメディケーション税制ではドラッグストアのレシートを集めて5年間保管。

医療費の領収書は病院や処方箋薬局ごとに、また治療を受けた人ごとのにすっきりしていて他の要素が入らないのでわかりやすいのです。薬と水

ところがセルフメディケーション税制で集める薬局やドラッグストアの領収書は細かくて見にくいし、無関係の要素が多いのでわかりにくいところが難点です。ドラッグストアでも毎週通うとレシートはすごい枚数になり、多くの場合、感熱紙に印字されていますから、時間の経過とともに印字があせてきます。安い商品を求めてドラッグストアのはしごをするセルフメディケーション税制の節約派はさらに大変です。

◆ セルフメディケーション税制は時限立法。

セルフメディケーション税制は2017年1月1日~2021年12月31日までの期限付き医療費控除の特例となっています。もう2017年は終わっていますので、セルフメディケーション税制をこれから活用される方は後4年間、毎年せっせと領収書を集めて確定申告をして下さい。念のため申し上げておきますと、領収書さえ残っていれば還付申告は5年遡って可能です。

レシートの山のイラスト

とは言え5年間の領収書保管とは、実際とても面倒なことです。買い物をするのは町のドラッグストアですから、対象の医薬品が日用品などと混在するので集計が大変です。セルフメディケーション税制はまだまだ知らない人が多いので、ほとんどの人は領収書を捨てているでしょうからはっきり言ってセルフメディケーション税制の本格活用は来年からですね。

◆ セルフメディケーション税制は手間の割に還付される金額が小さいし勘違いが多い。

医療費控除もセルフメディケーション税制も医療費がまるまる戻るわけではないのです。基本的に源泉徴収された所得税の還付と翌年の住民税の減税です。税率によっても還付金は異なります。また住宅ローン減税を利用していると減税が目一杯で所得税は払っていない場合申告しても当然還付はありません。

◆ セルフメディケーション税制のスイッチOTC医薬品とは。

セルフメディケーション税制で指定している対象医薬品、いわゆるスイッチOTC医薬品とは要するに処方箋医薬品から転じた市販薬です。

カプセル薬のイラスト

現在1676品目以上あるそうです。著名な医薬品メーカーの風邪薬や胃薬、花粉症の点鼻薬など普通に売られているお薬です。OTCとはオーバーザカウンターの英語の略です。売り場で買える家庭薬ですね。

念のため、健康食品は見た目には薬に見えますが、医薬品ではないのでいくら高額でもセルフメディケーション税制の対象品には該当しません。ドラッグストアの売り場でこれまで意識してこなかったと思いますが、パッケージに下記のようなマークが印刷されています。

共通識別マーク

よく見るとレシートにも目印が印字されてます。

◆ 医療費控除でもスイッチOTC医薬品が使えます。

これまで知らなかったことは医療費控除でもスイッチOTC医薬品が含まれることです。これまで知らなかたのは自己責任ですが、かなり損をした感じです。スイッチOTC医薬品はセルフメディケーション税制だけのものではなかったのです。

控除されるのは実際に払った価格とその分の消費税です。割引があれば割引後の価格です。インターネットでも医薬品が一部売られてますが、自分でプリントアウトした領収書は認められません。

◆ セルフメディケーション税制では、健康診断などの申告のための資格要件の証明が必要です。。

セルフメディケーション税制の資格要件として健康診断や予防接種などの証明が必要となります。普通のサラリーマンなら会社で健康診断があるでしょうし、インフルエンザの予防接種もされているでしょうから、証明書に困る事はありません。健康診断の領収書はないと思いますので、診断結果のやばいところだけ黒塗りでコピーを提出してもOKです。

セルフメディケーション税制の証明資料となる健康診断や予防接種などの費用は対象外です。

だいたい月1,000円以上で年間12,000円になりますから、控除額に達する可能性は結構あります。少額で面倒ですが、ここは細かく領収書を集めて保管しておいてください。

医療費の領収書は受診者の名前が明記されますから制限があります。妙なアドバイスになりますが、セルフメディケーション税制では拾った領収書でも区別がつきません。

◆ セルフメディケーション税制、共稼ぎの裏ワザ。

かわいい注射器のイラスト

医療費控除とセルフメディケーション税制は選択制とはいいますが、家族の中に収入があり所得税を払っている人が他にいればそれはそれで適用可能です。共稼ぎでご主人は医療費控除、奥さんはセルフメディケーション税制でも使えます。実は裏ワザでもってなんでありません。国税庁のQAに差し支えありませんと明記してあります。

厚生労働省セルフメディケーション税制Q&A
Q5 同一世帯の中に、従来の医療費控除により申告する人と、この税制により
申告する人がいて構いませんか。
A それぞれが所得控除を申告することができます。

◆ 私がやっている、簡易な申告手順。

e-taxは便利ですが、ハードルが高いのが実情です。ICカードリーダーを用意してマイナンバーカードを読み込ませないとできません。

またe-Taxの開始届出書を提出し利用者識別番号を入手しないとe-taxは使えません。下手をすると還付金よりコストと手間がかかります。サラリーマンなどの確定申告初心者には全く向いていません。医療費控除もセルフメディケーション税制もなるべく手間をかけないことが重要です。

医療費控除もセルフメディケーション税制の申告もe-taxを使用しない方が間違いなく便利で早いです。

必要な書類をあげておきます。

マイナンバー通知書(マイナンバー通知書には顔写真がついていませんがマイナンバーカードを取得すると写真入りの身分証明となります。)しかなくてICカードリーダーも持ち合わせていないなら申告書をプリントアウトして郵送することです。

(郵送の場合本人確認ため免許証とマイナンバー通知書のコピー添付が必要ですが、実際手軽にできます。税務署には休日投函用のポストがありますから、お近くなら郵送料もかかりませんし投函しておく方が確実です。)

セルフメディケーション税制をうまく活用されて、少しでも払いすぎた税金が還付されるようお祈りいたします。

医療費控除で保険金がマイナスされる本当の理由。

医療費控除では保険金をマイナスする理由があります。

医療費控除で納得できないことの一つに、支払った医療費から受け取った保険金を差し引かなくてはならないことです。

CIMG3073普通に健康な家族が風邪をひいたり歯科医にかかるぐらいでは10万円の医療費にはならないものです。

しかし家族の誰かが入院するとかガンにかかって手術を受けるような、いわゆる大病をすると10万円の医療費はすぐに越えてしまいます。

当然医療費の増加は家計を圧迫しますから医療費控除という仕組みはよくできた税制です。ところが自分で保険料を払い契約している医療保険から保険金が出ると、何故かその保険金分を医療費控除から差し引くルールになっています。

高額療養費などの社会保険から補填される分を差し引くのは当然としても、自分の意思でかけてきた保険から支払われる保険金を医療費控除から差し引くとは、素直に納得できない方もいらっしゃると思います。

◆ しかし課税当局にはそれなりの理屈があるのです。

被保険者が受け取る医療保険金(診断給付金、手術給付金、入院給付金などの生前保険金)は死亡保険金や満期保険金と異なり基本的に非課税で受け取れます。保険金といえども所得に違いないのですが、所得として確定申告する必要はありません。

(※死亡保険金や満期保険金は受取人が受取り、契約形態により所得税、相続税、贈与税の対象となります。)

実はここで一度非課税の特典があるので、その二重の非課税を避けるために医療費控除から保険金は差し引いてくださいねと言う趣旨なのです。

これは、課税当局にすれば納税者の公平を図るという意図があります。引っかかりのある方あまたいらっしゃるでしょうが、しぶしぶ納得されましたでしょうか。

◆ 保険金についていくつか注意事項があります。

受け取った保険金はその補填の対象とされる医療費ごとに控除することとなっています。補填対象以外の医療費から差し引く必要はないのです。

わかりやすく言うと妻が病気で医療費が8万かかり保険金が20万出たとしてもそれは妻の医療費に対する補填なので他の家族の医療費からは差し引く必要はないのです。

保険で補填される妻の医療費を除く他の家族の医療費合計が10万を越えていれば医療費控除の対象となります。

要するに保険金は家族合計からマイナスするのではなく対象となる医療費だけから差し引くのです。

◆ 保険金の受取を翌年にずらしても差し引きを免れません。

少しばかり知恵が回ると、保険金請求に関して言えばあわてる必要はないので、医療費が少なくなる翌年の医療費控除に回せば都合がよいのではと考えてしまします。でもそれほど甘くはできていません。

実際は受け取る保険金等の額を見積もって、その見積額を支払った医療費から控除することが正しい処理です。保険金の支払い対象となった医療費と結び付けて判断されますから、浅知恵では誤魔化せないようになっています。

もし後日、その保険金等の確定額が、見積額と異なることとなったときは、遡ってその年分の医療費控除額を訂正することになります。誠にめんどくさいですが。

◆ 税務署は保険金支払いを知りえるのでしょうか。

保険金が支払われると支払調書が発行されます。支払調書の発行基準がH30.1.1
より変わりましたが、基本は同じです。

1回の支払金額が100万円を超える死亡保険金、満期保険金、解約返戻金等が支払われた場合、税務署に支払調書が行きますが、逆を言えばそれ以下なら支払調書が発行されないということでもあります。

がん保険の診断給付金などがある場合、100万を越えることはあると思います。普通、保険会社から税務署に支払調書が発行されることになりますので、ここは保険金のマイナスをしていないとバレてしまします。

100万以下なら支払調書が発行されないからバレ心配はないのでしょうか。ところがそうも言えないのです。保険の知識と税務署の調査権限を知っていると侮れない部分があるのです。

ただスピード違反の取り締まりのようなもので運が悪ければ網にかかるということです。

これもOB税理士に聞いた話ですが、人手不足で全部調べるなどとてもできないので、医療費の申告金額が大きなものをピックアップして照会をかけるそうです。

確かに金額が大きい場合は大病をして保険金を受け取っている可能性が高くなります。医療費の領収書の金額が大きくてこれは怪しいと睨んだら、銀行に照会をかけることで、申告者の家族のお金の動きが筒抜けになり、保険金が入金していれば保険会社がわかります。

保険会社は税務署からの照会には洗いざらい報告します。庶民の想像以上に税務署の調査権限は強力なのです。プライバシーも何もありません。

◆ ガンになると医療費控除は強力な味方です。

ガンになると医療費控除はありがたい仕組みであることを実感します。

がんは急性期より再発を抑制するための通院費の負担がとても大きく、医療費の不安が毎年大きくのしかかるのです。この期間はガンにもよりますが10年続くと思って下さい。

誰しも高齢になるとガンのリスクが高まります。ガンに限らず体のどこかに不調をきたし医療費がかさむようになります。かといって医者通いを我慢するというわけにもいかないのです。

医療費をやむなしの必要経費と考えて医療費控除を最大限活用し、少しでも税金の還付を受けることが、生活の助けになります。

◆ まとめ

シンプルに医療費控除における私の結論をまとめました。

・医療費控除は賢く使う。
・姑息なことは考えない。

正しいルールを知り、早めの医療費控除の確定申告をお願いします。

また新しく始まったセルフメディケーション税制の方でも医療費控除との選択制ですが、保険金を差し引くという記述が見られます。普通に考えれば、セルフメディケーションに対応する症状が保険金補填の対象となることはあまりないでしょうし、金額的にも少額(12、000円以上から88,000円まで)ですから問題にならないと思います。

国税庁の確定申告のバナーです。こちらから申告手続きをどうぞ。

追記3/1:◆ 確定申告1カ月延長、4月16日(木)まで。e-Taxが便利で安全、郵送でも感染リスクなしです。

link

医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

医療費控除の明細書|ダウンロードエクセルで。

追記3/1:◆ 確定申告1カ月延長、4月16日(木)まで。e-Taxが便利で安全、郵送でも感染リスクなしです。

2019/12/26追記、医療費控除の確定申告とe-Tax簡便化に至る手順は下記の記事にまとめました。簡単そうで奥が深い医療費控除に関する情報はほぼ漏れなく揃えたという自負があります。

ここ数年で医療費控除の手順や仕組みは大きく変わりました。今年初めて医療費控除の確定申告にチャレンジされる方には以下が参考になるものと思います。

■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

CIMG3070医療費控除を毎年申告している者として、今回の医療費控除で一番困ったことは「医療費控除の明細書」なるものが新たに登場して、そのフォームがPDFでしか公開されていない点です。

なんで明細書がエクセルでダウンロードできないの?とは、誰しも思うところです。

2019/2/9追記します。国税庁のサイトで医療費控除の明細書エクセルバージョンがアップされています。きれいにできていますのでこちらをご利用されるほうがおすすめです。医療費の項目が多い方のために2枚目3枚目以降もあります。

■ 国税庁 平成30年分確定申告特集 医療費控除の明細書の書き方など

医療費控除の明細書様式「Excel版」はこちら【Excel/2097KB】

ここから以下の内容で医療費控除の明細書エクセルダウンロードの部分は自分のエクセルにこだわる方はご利用いただけますが、若干時代遅れかもしれません。

 

今年から登場した「医療費控除の明細書」は、毎年作成している医療費の明細書と似ていますが、内容的には異なります。

困ったことですが、内容を理解し対応するほかありません。どうしても医療費控除は年とともに必須の仕組みになりつつあります。年を取れば夫婦ともども医療費がかさんでくるのはやむを得ないところです。

念のため前もって区別すべきところを申し上げて置きますが「医療費の明細書」「医療費控除の明細書」似ていますが違うものです。新しい制度では「医療費控除の明細書」となっています。残念ながらぴったりダウンロードできる明細書は見当たりません。

・従来の医療費の明細書フォーム

医療費の明細書

では自分で作ればよさそうなものですが、国税庁からのフォームをそっくりエクセルで再現するのは、誠に骨の折れることです。まるで手書きで提出せよと言わんばかりです。

検索ではいろいろなフォームが提供されてはいますが、どうもわかりにくいのと、性格的に国税庁指定のフォームにこだわる気持ちがやはりどこかにあります。医療費控除の明細書のフォームがエクセルでダウンロードできればすんなり納得できるものを、そうはなっていないのです。

平成30年分の確定申告の提出期限は2019年2月18日(月)~3月15日(金)までとなっていますが、還付請求である医療費控除は1月でも受け付けてくれます。協会けんぽからの医療費の通知書は一向に届きませんが。

◆ 医療費控除の明細書のフォームを作成しました。

そこで、同じ困りごとの方もいらっしゃるのではないかと思い、エイヤッ!でエクセルで医療費控除の明細書のフォームを作成しました。これならダウンロードすれば手間が省けます。

下記サンプル画像で出来栄えをご確認の上、お役に立ちそうでしたらエクセルのフォームをダウンロードしてご活用下さい。

◆ 医療費控除の改正点

医療費控除の手順や注意事項等の詳細は、他のサイトにお譲りしますが、実際に医療費控除の確定申告をする立場で感じたことと注意事項をいくつかお話しさせていただきます。

作製した医療費控除の明細書確認用

医療費の明細書フォーマット

作製した医療費控除の明細書エクセルデータ

医療費控除の明細書フォーム

読者からの依頼で2ページバージョンを追加しました。

医療費控除の明細書フォーム(2ページ用)

(印刷すると記号などでズレが発生します。込み入ったセル結合をしていますので、調整しながらご利用ください。本データをダウンロードされる場合、自己責任でお願いします。)

(追伸:一部文字間違いと計算式を修正しました。チェックボックスを入れました。文字入力ではテキストボックス等が邪魔をする場合があります。ご注意ください。またダウンロード後は編集を有効にしないと入力できませんので念のため。)

追伸2:指摘により欠字修正しました。またなにかあればご指摘をお願いします。

・便利になったところと不便になったところ

実は便利になったところを考えてみたのですが、あまり見当たらないのです。

医療費の領収書の提出が不要になったということですが、支出した医療費を整理し集計するためには、領収書を集めて医療機関ごとに集計しなくてはなりませんから、手間としては変わらないのです。

むしろ医療費の領収書が手元に残り、保管義務が5年間とは厄介な話です。それこそなんぼでも溜まります。

もし無理やりでもメリットをあげるとすれば、領収書をきちんと整理保管してこなかった方には都合が良いかもしれません。なぜなら領収書を添付する代わりに健康保険組合などが発行する「医療費通知」添付すればよくなったからです。

ただ、医療費通知に記載されていない医療費や医療関連費用もありますからこの辺は整理しておく必要があります。

困ることは、せっかく早くから申告可能なのに「医療費の通知書」2月に入ってからで、なかなか届かないので、せっかちな私は待ちきれないのです。

◆ 医療費控除申告の改正についてOB税理士の見解

今回の改正の背景は税務署が大量の医療費領収書の保管に困った結果ではないかとのことです。実際、家で邪魔になるものは税務署でも邪魔になるそうです。人員不足の税務署のコスト削減策ともいえるのではないかと思います。

◆ 注意すべきことは保険金等で補填される金額

CIMG3069医療費控除では保険金等で保険される金額は申告する医療費から差し引かなくてはなりません。

社会保険で支給される高額療養費などは医療費から差し引くことはやむを得ないところですが、医療費控除では個人で加入している生命保険から保険金が出たとしたら、その分も医療費から差し引くことになっています。

理解に苦しむところですが、生命保険には医療特約や医療保険があります。ガン保険なら診断給付金、手術給付金、入院給付金、通院給付金などが出ます。

自分で保険をかけておいたばかりに医療費控除が使えなくなるというあほらしいことも実際よくあります。

保険に入っていない人のほうが医療費控除では得をするようになっています。

決してそういう人のためというわけではないですが、医療費控除の明細書のダウンロードが可能なように手間をかけました。

◆ まとめ

実は今回の医療費控除の改正は猶予期間があります。

国税庁によると
(注1) 経過措置として、平成29年分から平成31年分までの確定申告について
は、明細書を確定申告書に添付せず、領収書を確定申告書に添付するか、確定申
告書を提出する際に提示することによることもできます。

ゆえに今年度は様々な理由から例年通り医療費の領収書を取りまとめ「医療費の
明細書」を作成し、医療費の通知を待たずに早々と確定申告を済ませてしまいま
した。自作の「医療費控除の明細書」のフォームが完成したので、来年からは新し
い仕組みで申告しようと思っています。

◆ 2018/11/03追記

医療費控除に関する最新情報をまとめました。

医療費控除はe-Taxが便利?変更点まとめ。

 

生命保険と認知症は相性が最悪!

生命保険と認知症は相性が最悪である理由。

CIMG2347還暦を過ぎると足腰の衰えを実感するようになります。

体を鍛えなおすつもりでも意志と体力が伴わないのです。それはさだめですからジタバタもがいても仕方がないことです。

その事実を自分が受け入れることにかかる時間だけの問題になります。

不思議なことにそういう微妙な肉体的不便性も慣れることで適応できるようになります。

ところが体力の衰えは自分自身で自覚できるのですが、知的能力の衰えや記憶力が伴わなくなることは自分ではわかりにくいものです。単なる老化現象の場合と病気としての認知症があります。

昔は痴呆やボケなどと配慮のない言葉を普通に使っていましたが、最近は認知症と呼ばれるようになっています。

生命保険では体力の衰えは何の影響も与えませんが、認知症のような知的能力に障害が発生するケースでは契約者として適切な判断ができなくなる恐れが出てきます。

認知症になると生命保険はどうなるか、自覚はなくても差し迫った問題である可能性もでてきます。

中小企業のオーナー経営者には定年などありませんから、後継者さえ決まれば会社に顔を出しながら悠々自適に相続設計遺言書の作成をすればよくなりますが、自分の身じまいは乗り気にならないもので、先送りしがちになります。

先送りすれば認知症により判断力が低下したり、記憶があいまいになったりすることがありますから、気がつかないうちにリスクを抱えることになります。

怖いのは自覚症状がないままに症状が進行し、何かおかしいと感じつつ遺言書などが手遅れになる場合です。

とは言え、認知症と診断されるのは怖いことです。

早期に発見すれば治療により進行を遅らせることもできるようです。嫌な言い方がネットでは流行っていますが、早期発見早期絶望につながるケースもあるようです。

やはり告知されるのは怖いですから自覚症状があっても医者には行きたくないのが本音です。

特に経営者は自分の弱点を人に知られるのを嫌がります。

その分対応が遅れがちになるようです。周囲が気を付けていく他ないですが。

認知症についてわかりやすいサイトです。⇒ ◇ 認知症ねっと

1)認知症になると生命保険が解約できない。

契約者たる地位に基づき的確な判断ができない状況では、成年後見人がいないと解約や名義変更、受取人変更もできないということが起こります。

最悪の場合は自分の生命保険契約の存在を忘れます。症状によっては疑心暗鬼に陥り相続の正しい判断ができなくなります。

家庭裁判所で選任された成年後見人がいなければ契約者以外に受取人を変更することも解約することもできません。

2)認知症になっても生命保険は下りない。

認知症は病気ですが死亡しているわけではないですし、高度障害にも該当しません。よって生命保険金は認知症の方が生きている限り保険金はおりないことになります。

入院して入院給付金特約があれば一部わずかな保険金はでると思いますが、認知症保険でもない限りあてにできない保険金です。

3)指定代理人が先に亡くなったり、認知症になると生命保険の手続きができなくなる。

生命保険ではあまり知られていないですが、リビングニーズ特約とか指定代理人特則の付加のようにお金がかからずに使える便利な仕組みがあります。

不幸にして高度障害になったり、認知症になった場合、代わりに生命保険の手続きをしてくれるのが指定代理人です。主に配偶者や子などの最も近い家族を指定します。

ところが因果なもので指定代理人が先に死亡したり認知症になったりすることも珍しくないのです。生命保険の契約者自身が認知症になる前に指定代理人が認知症になると代わりに手続きしてくれる人がいなくなります。

生命保険では受取人の指定や変更はとても大事ですが、指定代理人の健康状態にも注意が必要になります。

◆生命保険の指定代理人請求の落とし穴。

◆生命保険のリビングニーズ特約と指定代理人特則のツボ。

4)認知症になると生命保険に入れなくなる。

認知症保険は別ですが、普通の生命保険に加入できなくなります。

65歳未満でも発症する若年性認知症があります。これは難儀極まりないことですが、働き盛りの方だった場合は、会社の仕事に支障がでて離職やむなきになることがあります。しばらくは傷病手当金などで生きのびることはできるかもしれませんが、それも期限があります。

認知症リスクを感じた時はすでに遅く、生命保険には入れないものとお考え下さい。

ただ相続税対策で無告知型ドル建て一時払い終身保険などに加入しようとするときは微妙です。症状の進行程度で、本人に契約の意思を確認できるかどうか。約款を理解することはできないでしょうが、サインできれば加入できる可能性はあります。

5)まとめ

生命保険契約では認知症は大敵です。誠に相性が悪いので、ある程度の高齢の方は生命保険管理に十分な注意が必要です。

誰しも認知症リスクはあり得ます。認知症になる前に契約者名義や受取人を変更して対策を講じておくことが重要になります。

また契約者が認知症になるとお金の管理ができなくなり、保険料の支払いが滞る恐れがあります。一方、受取人が認知症になっても保険金の受け取り手続きができなくなることが起こります。

家族が生命保険の存在を知らず保険料の支払が滞れば、生命保険契約は失効することもあります。

契約者本人が判断能力のあるうちに、別居していても生命保険情報は家族で共有していくことが重要です。

生命表見直しで保険料が下がる!?

生命表見直しで保険料が下がる!?そんなにうまい話ではない。

CIMG2319日経新聞の社説で生命表見直しに関して保険料が下がるという記事が掲載されました。

それほど単純な問題ではないのです。標準利率が改訂されて0.25まで下がっても予定利率をどこまで下げるかは保険会社各社の自主判断になります。

生命保険事業は相互扶助の仕組みといいながら競争を伴う事業です。

もはや自由競争になった電気やガスのように保険料も横並びの時代でもないのです。情報公開は遅れていますがね

◆そもそも生命表って何よ?

Wikipediaによると、
生命表(せいめいひょう)または死亡表(しぼうひょう)あるいは死亡生残表(しぼうせいざんひょう)とは、人口統計学の分野においては年齢別・男女別などに類別し、それぞれの年齢別・性別に次の誕生日までの間の生存率・死亡率および平均余命などを示した表のことである。 イギリスのチャールズ・バベッジによって作成された。

これは生命表の説明としては妥当ですが、保険数理学の発展に強い影響を及ぼしたブレスラウの生命表はエドモンド・ハーレーによりバベッジが生まれるより以前に作成されています。

生命表の説明はこの厚生労働省のPDF一枚でわかりますね。

◆保険料が決まる仕組み

●生命保険の予定利率が史上最低に|生命保険業界裏表。

簡単に説明すると、生命保険会社が保険料を算出する根拠となる数字は、予定利率、予定事業費率、予定死亡率と言われるものです。

予定利率は保険会社が契約者から預かった保険料を運用して得る利益、予定事業費率は保険会社が事業を展開するにつけてかかってくる経費ですね。

もう一つの予定死亡率の根拠が厚生労働省から発表される統計値としての生命表です。生命保険は人の死亡に対して保険金を支払いますから、平均寿命が延びれば、死亡保険金の支払いが抑制される傾向が現れます。

その分保険料を引き下げることが可能になるという理屈です。

生命保険事業も今や過当競争ですから、少しでも保険料を安くすることで顧客獲得につなげたいと思うのはどこの生命保険会社も同じです。

◆保険料はどうなるか?

生命保険会社の思惑や事業戦略も絡みますから、上がるか下がるかと言う結論的なことは申し上げられないというのが本当のところです。

しかし一般的な傾向で言えば、被保険者が長生きすれば、死亡保険金としての支払いは減少するし、保険会社の運用期間も伸びますから、生命保険会社に利潤が残りやすくなるはずです。

ところが第三分野の医療保険や最近はやりの介護特約、生活習慣病に関する特約付きの定期保険などは保険金支払いが増加する可能性があります。

すくなともがん保険をはじめとする医療保険の生前給付型保険金は長寿リスクをもろにかぶると思います。

生命保険会社にはアクチュアリー(保険数理人)という頭の良い方が大勢いらっしゃいますからきっちり予測して、新商品を開発されるものと思います。

ただ生命保険契約は契約時点の条件が最後まで適用されます。

保険料が上がり目の時は知らない顔で過ごしておけばよいのですが、今回のように保険料が下がり目の時には見直しということもあり得るかもしれないですね。

ただ生命保険というものは被齢(契約年齢)が上がれば保険料が高くなるようになっていますので、早とちりをしないよう慎重に見極めてくださいと申し上げておきます。

保険の解約で失敗したくない方|ベストな手順公開!

生命保険解約の手順と方法。

CIMG2993生命保険契約はもともと被保険者の死亡時に支払われる死亡保険金が目的です。

個人契約場合、解約することを前提に保険の契約をする人はいません。(法人保険では解約を前提とした保険契約があります。)

◆ 生命保険は家族や会社の事業保障が目的。

保険の大前提として、一家の大黒柱、あるいは会社のオーナー社長などが万が一の時、そこに生活の糧を得ている家族の生活資金や事業資金を確保することが、生命保険の主たる役割です。

しかし、人生山あり谷ありで決して平坦ではありません。

世の中甘くはできていませんから、会社が倒産したり、病気をしたりと、途中で保険料が払えなくなることもあります。

資金的に追いつめられると、現在の生活を犠牲にしてまで保険料を払い続けるかどうかは、契約者の価値観によりますが、普通は生命保険の解約を考えます。

保障は必要ですが、生活ありきという場面も起こりえるのです。ここに保険の解約ということが資金確保の手段として出てきます。

個人でも法人でも保険料が払えなくなるということは保険の解約を考え、財政状況がひっ迫している訳ですから、換金できるもの(解約返戻金)はお金に換えて生活費や経営資金にあてることを考えます。

またライフステージに応じて保険を見直すということもあります。その場合、現在の契約を転換したり、あるいは解約して別の保険に加入することもあるけです。

◆ 生命保険の解約返戻金。

資金や生活費に困ったとき、最後に頭に浮かぶのは生命保険の解約返戻金です。

契約者貸付や減額などの生命保険独特の継続するためのテクニックもありますが、普通はまず保険の解約を考えてしまいます。

◆法人保険の減額と失効は使える手ではあるが要注意。

◆生命保険の契約者貸付は先取りキャッシュの甘い罠。

解約するときの心理は妙なもので、とりあえず契約者=被保険者である自分がいま無事で健康であれば、保険料は無駄なコストに見えてきます。

法人保険でも同様に余裕の時にはリスクヘッジとして、有効なコストに見ていたのに資金繰りが苦しくなるほど保険料は浪費のCIMG2263ように思えます。

その結果、生命保険の解約を検討することになります。

確かに一生涯生命保険には縁がなく、保険料を支払ったことがない方も無事に暮らしておられます。

保障としての保険は無駄なものなのでしょうか。保障がなくなることを理解して気持ちの上で割り切れたら生命保険の解約もやむなしです。

それはさておき、生命保険を解約すれば解約返戻金がでるものと、わずかしかでないもの、あるいは全くでないものがあります。それは支払う保険料に応じて解約返戻金があればその分保険料はお高くなります。解約返戻金がないものは保障性が高く安い保険料でしっかりとした保障がついているということになります。

解約返戻金のあるなしで、損得を論じても意味がないのはそういう事情によります。

言えることは個人契約の保険で途中解約するとほとんどの場合大きな損失が発生します。一般的には生命保険の解約で得をすることはないのです。生命保険の解約をすれば手許にいくばくかの現金が残ります。ところが、解約すると支払った保険料に対しわずかばかりの解約返戻金が戻ると、儲けたような心理になってしまうのは悲しいことです。

◆ 生命保険のベストな解約手順。

生命保険の解約手順は通常、加入した営業職員か、取り扱った代理店の営業に解約を申し出ることになります。早期の解約では「解約控除」という保険会社の経費を差し引かれるのが普通ですから解約返戻金は戻りの率が悪くなります。

一般的には数年から10年までは解約控除があるものと思います。

解約返戻金は一時所得の対象ではありますが、今どきの生命保険では払い込んだ保険料を上回ることは普通ありませんから、解約返戻金を受け取って税金を払うようなことはまずないでしょう。

保険営業は早期の解約の場合、募集手数料返還などのペナルティが課せられる場合がありますので、生命保険の解約により保障がなくなることに対する一通りの慰留があり、減額契約者貸付等の話があると思います。

念のため申し上げておきますが、解約は契約者の権利です。

もちろん解約手数料のような費用が掛かるなどということはありません。

生命保険を解約する場合は堂々と主張してください。

ご参考:◆生命保険の解約返戻金は即キャッシュ、入金までの各社比較を事例で紹介。

これがうっとうしい場合は、生命保険会社のサポートに電話して解約手続きを進める方法もあります。保険会社のWebサイトか毎年送られてくる「ご契約内容のお知らせ」にフリーダイヤルが記載されています。

少々根気がいりますが、サポートの窓口は成績に関係ありませんから、通り一遍の決まり文句で解約リスクを伝えるだけで、普通は解約に必要な書類を郵送してくれます。

ただし、担当営業に解約の連絡がいきますから、それはそれで相手する必要がでてきます・・・支社や支部の窓口に行って解約を申し出ても同様です。

その結果、国内生保の一部では解約請求書は支社の承認発行だとか言い訳をすることがあります。担当者が電話してくるような、面倒な手順もあり得ますので、毅然と解約を主張すれば解約に進みます。

◆ 生命保険を解約すると大きな3つの問題があります。

その1)それまでかけていた万が一の保障がなくなる。

保障がなくなるということは、万が一の時、後に残されたものの立ち行きが厳しくなるということです。

背に腹は変えられないとした判断の上での解約でしょうから、これは腹をくくる必要があります。その上で経済的に持ち直したら再度加入することです。

その2)解約すると同じ条件で再契約することはできない。

生命保険は被保険者の契約年齢や健康状態により保険料が変わります。

一度解約すると再契約の時点での保険料の算出となりますから、割高になるか最悪の場合加入できないこともないとは限りません。

その3)予定利率のよい保生命険を解約すると大損になる。

いまの時代は予定利率が最低で、保険は金融商品としての価値が低くなりました。

しかし昔に契約した生命保険は予定利率が高く価値があります。例えば2000年以前に契約している終身保険や養老保険、個人年金保険などは解約する前に予定利率の確認をしてください。

予定利率が3%以上なら解約は再検討の余地ありです。

◆  法人契約の生命保険に関する補足。

法人契約の生命保険は個人契約の保険とは使い勝手も解約する事情も目的も異なります。

法人保険では長期平準定期保険逓増定期保険などいずれも解約を前提として契約をします。解約時期と引退時期を調整し解約返戻金を役員退職金に充てる仕組みです。

法人では保険料を費用化できる部分がありますから、解約返戻金をうまく使うことで課税の繰り延べが可能になります。損金で落としてきた分の解約返戻金は雑収入になりますが、役員退職金などで損金に落とすことが計画的に設計できていれば大きな節税効果が見込めます。

このように、個人契約の生命保険と法人契約の生命保険では解約の意味合いが異なりますから誤解なきよう捕捉させていただきました。

◆ まとめ

ご覧いただいたように、生命保険の解約にしても決して単純なものではありません。よくよくご検討いただき、解約以外の手順も検討したうえで、解約やむなしの事情がある場合は、保険営業がいかに慰留しようとも明確な意思をもって解約の手続きを進めて下さい。

そして再び余裕ができた時に適切な生命保険契約をご検討ください。

老婆心までに・・

初期低解約返戻金型などという終身保険にでも加入していようものなら、解約を検討するときには悲劇になります。一定の年齢になるまでは解約返戻金が通常の7掛け以下であったりします。財産があるなら別ですが、そういう終身保険に加入すると後々困ることがあります。一見、保険料の割に保障額がしっかりしているのでよい保険に見えますが、解約返戻金から見れば慎重な判断が必要です。

どうなる!?支払い調書|保険の契約者変更。

支払い調書への対応を生命保険各社に確認しました。

生命保険の支払い調書の発行基準と記載事項の変更情報は下記のページに詳細に説明しました。本ページは、その続編のような内容になっています。

◆生命保険の支払調書が危ない理由。

CIMG2984上記ページでは、かなり詳しく書いたつもりですが、読まれた方は消化不良になられているようで、申し訳ないので、では実際はどうなるのかを生命保険会社数社と特に詳しい代理店営業に調べてもらいました。

そのポイントを下記にまとめました。

 

実際は、代理店や金融機関、生命保険会社など十数社と取引がありますが、支払い調書の変更を

「【ご参考】保険契約の異動(契約者変更)に関する支払調書の新設等のご案内」

として昨年の10月に送ってきたのは外資系の一社だけです。

そのほかのルートはお知らせどころか、よく知らない営業がほとんどです。

平成30年1月1日から支払い調書の発行ルールが変更になる事は知っていても、それが実際の運用はどうなるのか、既契約者に影響があるのかどうか、要するにさかのぼって契約者変更が明らかになるのかどうかは今のところ誰も答えられないのです。

hokenfpとしては法人でも個人でも名義変更は普通にやっています。調べる動機としてはいかにも不純ですが、当局には知られたくない事情もいくばくかはあります。

保険金を受け取ったり解約したりすると解約返戻金が支払われます。知られたくないことも往々にしてあるものです。

情報を総合すると以下のようになります。

1)契約者死亡時の契約者変更にかかる異動調書の発行。

契約者死亡による契約者変更(名義変更)手続きを行った場合に新たに「異動に関する調書」が発行されることになります。

確かに支払いは発生しませんから各社ともに、支払調書とは言わずに異動調書という表現になりそうです。相続発生時に生命保険契約を契約者変更(名義変更)で引き継ぐ場合、相続税の課税漏れにならないよう税務署に異動調書でお知らせする仕組みです。

【契約者死亡の際の異動調書に記載される項目】です。
死亡した契約者の氏名・住所・死亡日(平成30年1月1日以降手続き分)
新契約者の氏名・住所
解約返戻金相当額
既払込保険料総額
死亡した契約者の既払込保険料

よって相続発生時以外の契約者変更(名義変更)は通知が行かないということです。

では、それ以外の契約者変更は当局に知られないのかということになりますが、そうは問屋が卸しません。その第二のポイントは次項です。

2)支払い調書に最終契約者の既払込保険料等の記載を追加。

現在も100万円以上の支払いがある場合、発行されている支払調書については、契約者変更に関する項目が以下のように追加されます。

【支払調書に追加される予定の項目】です。
支払時の契約者の直前の契約者の氏名・住所
  ⇒平成30年1月1日以降手続き分として明確にしている生命保険会社があります。

契約者変更の回数
  ⇒平成30年1月1日以降の契約者変更の回数として明確にしている生命保険会社 があります。

支払時の契約者の既払込保険料
  ⇒平成30年1月1日をまたぐ契約者については記載不要として明確にしている生命保険会社があります。

どうも、概ねの記載事項の条件の方向性としては上記にならざるを得ないと考えています。

契約者のことを優先に考えるなら当然の帰結です。生命保険会社はシステム設計に手間がかかるでしょうが、わざわざ平成27年度税制改正大綱で

「(注)上記の改正は、平成30年1月1日以後の契約者変更について適用する。」
とまで政治的配慮がなされているのに無粋なことはしないはずです。

契約者死亡の際の異動調書及び生命保険金や解約返戻金、満期保険金などの支払時の支払調書のいずれも平成30年1月1日以降に契約者変更を行った場合のみ記載され、原則として平成30年1月1日(施行日)以前の契約者変更に関しては記載されないと解釈してよさそうです。

ただし、原則としてという意味合いには、税務署から個別に問い合わせがあった場合等は、全部報告するという従前のスタンスです。

3)まとめと補足

CIMG2980見えてきた情報によると、支払調書の変更に関しては平成30年1月1日(施行日)以前に変更した内容は原則として記載されないということでよさそうです。

ただし高額な契約、所得に見合わない保険金受領などは当局が生命保険会社に照会をかければすべて明らかになる事をご承知おきください。

姑息なアドバイスで申し訳ありませんが、施行日までの駆け込みの契約者変更(名義変更)は支払調書に記載されないことになります。あと3か月余り、生命保険関係の営業の方は保全業務が多忙になるかもしれません。

補足として申し上げるならすべての生命保険会社が同様の対応をするとは確認できていません。ベテランの代理店営業もそこを危惧していました。駆け込みを狙うなら裏を取ってからお願いします。

逓増定期の名義変更は時期があるので駆け込みというわけにはいきませんが、当局の把握能力が強化されることは間違いないので、潮時ということも考えておく必要がありそうです。

上記の情報は不完全なものです。契約者変更等を行う場合、自己責任でお願いします。hokenfpとしては一切の責任を負うことはできませんのであしからずご了承下さいませ。

贈与したのに親が生命保険料控除。

保険料を贈与したのに親が生命保険料控除!!

CIMG2899生前贈与を活用して相続税の節税を行う場合、最も簡単確実、そして安全な方法
暦年贈与をして、もらったお金を生命保険の保険料に充てるスキームです。

贈与はもらった人単位ですから子や孫がいれば何人でもOKです。

暦年贈与の注意事項は本屋にもネットにも情報があふれているので、下記をご参
考になさってください。

◆暦年贈与のおいしい使い方3項目を伝授。

◆暦年贈与のデメリットが意外と大きい理由を説明すると。

◆暦年贈与のデメリットを克服する手法。

その際、一つだけ注意事項として申し上げたいのは、生命保険料控除を贈与者がつかわないことです。

税金の負担が軽くなる「生命保険料控除」は、所得控除の1つです。 生命保険業界の顔を立てた最後の減税の砦です。

法人では適用されませんが、法人では保障性の高い生命保険は損金算入が可能になっています。

払い込んだ生命保険料に応じて、一定の金額が契約者(保険料負担者)のその年の所得から差し引かれる制度で、税率を掛ける前の所得が低くなることにより所得税、住民税の負担が軽減されます。

下記の国税庁のサイトをご覧ください。サラリーマンの方はよくご存じですが、年末調整で会社に提出する例のアレです。

◆国税庁No.1140生命保険料控除

これまで見てきた多くの場合、贈与といいながら保険料の振替口座は親が管理していて、保険証券も親が管理しています。

贈与証書も子に署名だけさせておいて、親が印鑑を押し自分でファイリングしています。わが子を信用しつつも安心できない親御さんは意外と多いのです。

当然「契約内容のお知らせ」も親の住所に届きます。

そろそろの時期になりますが、年末近くなると生命保険会社からは生命保険料控除証明書が届きます。

ここで注意しなければいけないことは、自分が保険料を払ったつもりになって、贈与した親御さんが自分の確定申告に生命保険料控除証明書をつかわないことです。

保険料を贈与したわけですから、被保険者は親でも自分の契約ではないのです。契約者は誰か、それは親から保険料の贈与を受けて、保険料を支払っている子になります。

くどいようですが、契約者は子ですから、保険料負担者も子になります。生命保険料控除証明書を使うとすれば親ではなく、当然子になります。

いくら惜しくても自分で使ってはいけません。それこそ名義預金ならぬ名義保険であることを自分から申告しているようなものです。

そんなバカなとお思いでしょうが、生命保険料控除証明書を見ればついつい気がつかずに申告に使ってしまうことがあります。くれぐれも暦年贈与の足元を救われないようにご用心をと申し上げておきます。

勘違いされないように追記で念押しします。

子供を契約者にして親が保険料を負担している場合はいくらでもあります。子どもが大きくなれば子が自分で払えばよいからそれまで代わりに保険料を支払っているような場合です。

実はこれも贈与には違いないのでケースによって今後は要注意なのですが、暦年贈与だとは意識していません。同一親族内では契約者が誰であるかということより、保険金の受取人が同一6親等内の親族であり、養育している間に限れば生命保険料控除は使えるということになります。

ドル建て保険全盛時代に為替リスクの警鐘。

ドル建て保険全盛時代に敢えて為替リスクの警鐘を鳴らします。

◆生命保険の予定利率が史上最低に

CIMG2901先ごろ生命保険の標準利率が0.25%まで下げられ、史上最低となりました。

これに伴い生命保険各社の保険商品の予定利率も引き下げられました。

特に貯蓄性の高い終身保険や養老保険は販売停止の保険商品が出たほどです。

生命保険は貯蓄という目的にはもはや適さなくなりました。

保障性に重点をおいた、家族や会社の万が一の時のため、必要な保障を生命保険で準備する本来の目的にシフトしつつあります。

◆外貨建て生命保険の美味しい仕組み

ところが円建てでは予定利率は最低ですが、外貨建てではまだまだそこそこ予定利率が高い保険商品があります。

生命保険会社の商品にもよりますが、解約返戻金が結構増えますし、保険料に対する死亡保障の割合が円建て商品に比べかなり大きくなっています。

円建ての保険商品と比較するまでもなく、金融商品としては美味しいというか結構魅力的です。十分検討に値すると言えると思います。

◆生命保険は長い付き合い、為替リスクと隣り合わせ

但し、あり得ないことが起こるのが人生と為替です。

販売する生命保険会社の破綻というようなリスクもありますが、なんといっても将来の為替リスクは見通せません。

数年先ならまだ予測もできるかもしれませんが、生命保険は、はるか数十年先に決裁が来ます。その時大きく円高に振れていれば、損をすることも十分あり得る話です。

かつての円高時代は1ドル50円などという予測がまことしやかに流れていたこともあります。

外国で暮らすつもりならドル建てでも為替リスクはありませんが、日本で円貨で暮らすなら為替リスクは侮れないところです。

◆生命保険は保障性を重視

生命保険は家族の保障であったり、会社の事業保障であったり、あるいは相続対策であったりと目的が様々です。

それぞれに合わせた保障性の設計が根底にあり、一寸先は闇という人の世のはかなさ、万が一の大事をお金でカバーして乗り切るためのものです。

したがって生命保険は必要な保障に対してそれに見合う保険金が確定していないと安心できません。

為替の変動により保障額が変動するというのでは、リスクヘッジとしては片手落ちと言わざるを得ないのです。

◆これからは余力で加入するならドル建て生命保険

まずは円貨で必要な保障を確保する。その上で経済的な余力があればドル建ての生命保険商品を検討するということが安全な道です。

ドル建ての生命保険は株などの金融商品に似たリスクがありますが、最近の商品は最低保証がついていたり、リスクを軽減する工夫があったりします。

投資という意味でドル建の生命保険を検討するなら、他の金融商品よりは手間いらずで安全であると申し上げることはできます。

あくまでも余力があれば、ドル建ては美味しいということができます。

◆為替リスクのトリガーを知っておく

ドル建ての生命保険を検討するときは、中途半端にわかったつもりにならないで、とことん説明を聞き、完全に仕組みを理解することが重要です。

その上でさらに円高が進み、為替がいくらになればマイナスが発生するかというトリガーとなる為替水準を把握しておくことです。

1ドル95円なのか93円なのか、もっと余裕があるのかを頭に入れておくことです。

あいまいな理解でドル建て生命保険を契約すると円高に慌てて早期に解約して損をしたりすることがあります。長い目で為替リスクの先を見定める余裕が必要です。

例えトリガーを知っていたとしても、死亡保険金を受け取る時には契約者(=被保険者)たる自分はたぶんこの世にはいないので、為替がどうのこうのと気に病むこともかなわないのではありますが・・

国内生保の招待はアユの友釣り。

国内の生命保険会社は招待で顧客拡大。

CIMG2168国内生保とは国内の生命保険会社という意味で、外資系の生命保険会社と区別する言い方です。

外資系はカタカナ生保などと呼んだりします。

厳密に区分できるわけではないのですが、営業スタイルの違いからこの区分はよく使われます。

外資系ではあまり見かけませんが、国内の生命保険会社は何かと理由をつけて招待があります。

基本的に無料のものがほとんどです。無料というのは招待される顧客にとって無料であり

営業職員に負担がないというわけではありません。

外資系では町々の会場を借りて生命保険見直しセミナーのような会を開いて興味を持った顧客を生命保険の見直しに誘導する仕組みもあります。

国内生保の招待は支社単位で開催することが多く、著名人を呼んでの講演会や相続専門の税理士を呼んでセミナーを開催したりします。

年に数回は講演会の後に懇親会がセットされていたりします。またゴルフコンペもよく開催されます。それ故に国内生保の支社長や支部長、その他役職者にとってゴルフは必須になります。

国内生保の招待は鮎の友釣りな理由。

タイトルで「国内生保の招待は鮎の友釣り。」と書いたわけを申し上げると、招待と言いながら一人で行くのは気が引けるものです。

誰かを誘っていこうとするのが普通の心理です。

招待の対象となる顧客は自社の契約者ばかりとも限らないのです。

招待された顧客は見込み客であったり既契約顧客の友人・知人であったりします。契約していないのに参加しても良いかどうか迷う方もあるでしょう。

開催するほうの生命保険会社の狙いはそこにあるのです。

当然誘われて参加すると営業職員と名刺交換し義理と負い目ができます。お礼と称して翌週に訪問されると会わないわけにはいかなくなります。二度三度会って負い目が加算されて、それなら一度提案だけでも聞いてみるかということになります。

タダほど高いものはないということもできます。

鮎の友釣りは有効なビジネスモデル。

よく考えてみれば親鮎に騙されて釣り上げられる鮎の友釣りと同じ仕組みと言えなくもないところです。鮎の友釣りが「いかん。」などとは決して申し上げていません。

ビジネスモデルとして考えれば「うまい!」と膝を打つところです。

要するに展示会のような仕組みです。違うところは生命保険では展示するものがありません。パネル展示しても誰も見に来ません。

また義理をつながなければ生命保険売れません。だから情報というお土産と懇親会で釣られる顧客との距離をGNPで縮める戦略です。他の業界でも使えるビジネスモデルです。

そこまで知恵とお金を使わないと生命保険の販売は難しいということでもあります。厳しい世界です。

変額保険のリスクと教訓。

変額保険のリスクと教訓は相続ビジネスの落とし穴。

生命保険業界には変額保険を扱う会社があり、変額保険の販売には特別な資格が求められます。

変額保険販売資格試験に合格し変額保険の特徴や仕組みを十分理解していなくてはなりません。リスクを説明できるより幅広い金融知識が求められます。

普通の生命保険販売とはリスクが異なるのでより厳しい制約があるのです。

◆ バブル期の変額保険

CIMG2916元々変額保険は元手がなくても相続対策が可能という仕組みでした。

資産はあるがキャッシュはないという場合に銀行からお金を借りて変額保険に加入するというわけです。

バブル時期は何でも値上がりで、もうかりましたから変額保険も驚くほど運用益が上がり美味しかったとうことです。

ところがバブルが弾けると逆の現象が起こります。保険としての資産価値が目減りして、最終的には借りていたお金が返せなくなり担保に入れていた家屋敷までとられてしまうようなむごいケースもあったわけです。

結果的には初期の目的通り相続税は払わなくてよくなりましたが、何もかも失うような悲劇では意味がありません。

◆ 変額保険はハイリスク

変額保険は投資リスクが高いため一般の生命保険勘定と区別して特別勘定とする事が決められています。

今でも変額保険を扱う会社もありますが、商品を組み合わせて以前ほどのハイリスクではない商品として販売しています。

それでも投資リスクは伴いますから、やはり変額保険は慎重にと言うのが結論になります。

◆ 追記とまとめ

相続対策で銀行から借金をして賃貸アパートを建設する相続ビジネスが花盛りです。

何何建託というような上場企業が小金持ちをカモにしています

これは変額保険の相続対策と同じ構図です。そこそこの土地持ち農家でしたが、相続ビジネスに乗せられて、自己破産して離婚された方もあります。

賃貸管理で収益を上げ続けるなどもともと素人には無理です。

駅前の一等地でもない限り、将来にわたり入居者を確保することなどできるはずがありません。

残るのは借金と老朽化して修繕もままならないアパートだけですが、それすらも金融機関に担保として持っていかれます。

注意すべきは相続ビジネスのうまい話です。

変額保険も不動産投資もリスクが高いことをご理解いただきたいと思います。

判断を誤ると「相続税を素直に払っときゃ良かった。」は後の祭りになります。下手な相続対策は何もしないより悲惨なことになります。ご注意を。

生命保険の支払調書が危ない理由。

生命保険の契約者変更(名義変更)に関する支払調書の改正の影響が意外に大きい。

平成27年度税制改正の大綱が閣議決定され、その中の生命保険会社の提出する支払調書に関する改正が、いよいよあと半年後、平成30年1月1日から適用されます。

◆念のための用語説明
契約者=お金を出すひと、契約の所有者(変更できる)
被保険者=体を出すひと(変更できない)
受取人=保険金をもらう人(契約者が指定・変更できる)
保険料=保険会社に払うお金
保険金=保険事故のとき保険会社から受取るお金
保険事故=死亡などの保険金支払い事由に該当する事故
解約返戻金=解約した時に残っていれば受け取れるお金
契約者変更=名義変更
支払調書=特定の支払いをした事業者が、その明細を税務署に提出する書類

1) 保険業界の大量の契約者変更(名義変更)

CIMG2867保険営業にとっては、気になるというより内心戦々恐々といったところではないかと思います。

保険営業の場面では契約者変更(名義変更)はそれほど珍しい保全手続きではありません。

親が子を被保険者にして親自身が契約者になり保険料を負担すれば、いずれ必然的に契約者を子に変更するときが来ます。

子が独立したり結婚すれば契約者を子に変更し、保険料負担者も子に移行します。

仮に契約者を変更せず親が保険料を負担し続けても、いつかは相続が発生し生命保険契約は子に引き継がれますから、やはり契約者変更は避けられないのです。

実はよく考えれば保険料は生活費でも養育費でもありません。親から子へのまぎれもない贈与です。税法上贈与税の対象になるのは当然と言うべきです。

相続間際に生命保険契約の名義変更を行うケースもあります。子を被保険者にして一時払終身保険に何本か加入して、子に名義変更します。名義変更しただけでは支払調書はいきませんから課税当局に把握されることなく相続財産を減額できます。

少々荒っぽいやり方でおすすめはしませんが、相続税がかかるかどうかの瀬戸際の場合、手っ取り早い手法です。

これまでは、契約者変更しても保険金の支払いが発生しなければ支払調書は提出されませんでした。税務署は生命保険契約の贈与について生命保険会社に照会をかけないとわからなかったのです。

この手の隠れ贈与とでもいうべき生命保険契約は保険営業のセールストーク「支払調書が行くわけでなし、税務署にわかることはありません。」に乗せられて大量にあると思われます。

2)支払調書の改正点

これまでの支払調書はシンプル(見本)です。

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[現行記載事項]支払調書では以下の項目が税務署に報告されていました。
・受取人氏名、住所、個人番号
・契約者氏名、住所、個人番号
・被保険者氏名、住所
・保険金額等(又は満期金額、解約返戻金額)
・保険料総額(既払込保険料総額)
・保険事故発生日、保険金等の支払日

この支払調書には契約者変更は記載する必要がありませんでしたから、税務署も支払調書だけでは相続や贈与の事実はつかめませんでした。また、保険金や解約返戻金等の支払が100万円以上なければ支払調書は発行されませんでした。

以下のa.b.は生命保険の支払調書の改正点をできるだけわかりやすく言い換えました。

a. [提出ルールの変更]

契約者死亡(相続時)による契約者変更(名義変更)に支払調書提出義務。

・保険金支払が発生していなくても解約返戻金相当額で支払調書提出。
・相続で引き継がれる生命保険契約の把握が目的。
・事例でいうと、
契約者(保険料負担者)=親 被保険者=子
契約者死亡により契約者変更=子が新契約者

この場合被保険者は生存していますから、死亡保険金は支払われませんが、生命保険の契約者は変更になります。子が新たな契約者として保険料を払い続けるか、払済みにするかは人それぞれですが、生命保険会社では契約者死亡による契約者変更は解約返戻金相当額を記載した支払調書を発行することが義務化されます。

[記載追加]:生命保険の支払調書には現行記載事項に以下が追加されます。
死亡した契約者の氏名・住所・ 死亡日
新契約者の氏名・住所
解約返戻金相当額、既払込保険料総額、死亡した契約者の既払込保険料

ここまで支払調書で報告されれば、相続財産に生命保険契約の加算漏れは完全になくなると思います。それが課税当局の狙いではありますが。

b. [記載事項の変更]

最終契約者の既払込保険料等の記載を追加。

・契約者死亡時でなければ契約者変更しても支払調書は提出されません。
・保険契約がお金に変わる時(保険金、解約返戻金等)支払調書提出義務が発生。
・生命保険契約の契約者変更による贈与事実の把握が目的。

契約者を変更しただけでは贈与は発生しません。当然贈与税の時効も開始しません。ここを勘違いすると痛い目にあいます。税務署は生命保険契約がお金に変わる時を贈与の開始とみなします。つまり支払調書が提出されると税務署は贈与の事実を把握することになり「お尋ね」を発行する場合が出てきます。

[記載追加]:生命保険の支払調書には現行記載事項に以下が追加されます。
支払時契約者の直前の契約者の氏名・住所
支払時契約者の既払込保険料
契約者変更の回数

誰から誰に契約者変更が行われたかを追記することで、契約者変更により支払時契約者(最終契約者)に贈与されたことが明確になります。最終契約者が負担していないこれまでの保険料は贈与と言うことになります。

一時払終身保険などの契約者変更(名義変更)を行えば最終契約者の保険料負担は0円ですから、そっくり贈与税の対象となります。支払調書がなければこれも把握できないことになります。

3)まとめと危惧するところ

[引用1]

・平成27年度税制改正の大綱(H27.1.14閣議決定)P47
(4)調書について、次の措置を講ずる。
① 保険会社等は、生命保険契約等について死亡による契約者変更があった場合
には、死亡による契約者変更情報及び解約返戻金相当額等を記載した調書を、税
務署長に提出しなければならないこととする。
② 生命保険等の支払調書について、保険契約の契約者変更があった場合には、
保険金等の支払時の契約者の払込保険料等を記載することする。
(注)上記の改正は、平成30年1月1日以後の契約者変更について適用する。

[引用2] 財務省 平成27年度税制改正の解説-詳解 P210-213
2  改正の内容
 生命保険金等に基づく一時金又は損害保険等給付に基づく満期返戻金に係る一
時所得の金額の計算上控除できる額は、原則としてその生命保険金等又は損害保
険等給付の支払を受ける者本人が払い込んだ保険料等に限られていますが、例え
ば法人が契約した生命保険契約について、個人に名義を変更した後その個人に対
して保険金が支払われた場合に、本来その個人の所得金額の計算上控除できない
旧契約者(=法人)の払込保険料をも含めて控除しているなど、正しく所得金額
の申告が行われていないケースがありました。こうした問題に対応するため、次
の改正が行われました。生命保険等の支払調書の記載事項の追加「生命保険金等
の一時金の支払調書」について、契約の締結後にその契約に係る契約者の変更
(その契約に係る契約者の死亡に伴い行われる変更を除きます。)があった場合
には、次に掲げる事項を記載することとされました。
① その契約者の変更(その契約に係る契約者の変更を 2 回以上行った場合に
は、最後の契約者の変更)前の契約者の氏名又は名称及び住所若しくは居所又は
本店若しくは主たる事務所の所在地
② その契約に係る現契約者が払い込んだ保険料又は掛金の額
③ その契約に係る契約者の変更の回数
3  適用関係
 上記 2 の改正は、平成30年 1 月 1 日以後に支払の確定する生命保険金等で
同日以後に契約者の変更が行われたものについて適用されます(改正所規附則17、18)。

《逓増定期名義変更スキームへの影響》

CIMG2876税制改正大綱ではぼんやりとした言い方でしたが、詳解でははっきりと逓増定期保険の法人から個人に名義変更するスキームに焦点を当てていることが明記されています。

支払調書の記載事項改正の主要因が逓増定期の名義変更とは驚きました。

これは法人から個人に名義変更しても払込保険料総額(法人+個人)を解約返戻金額が100万以上上回らないと支払調書が出ないということを利用して、個人が得た一時所得を申告しない例があったため網をかけたということです。

裏を返せば、個人の得た一時所得はきっちり確定申告すれば問題なしという意味にも取れます。

この辺は立場の違いで判断が分かれるところですが、今のところの情報では議事録を整備し、手順どおりに一時所得の確定申告をしている限りにおいては問題を指摘された事例を聞いたことはありません。

いずれにしても逓増定期の名義変更スキームは今後、課税当局が完全に把握することとなりますから以下のページをご参考に対応怠りなくお願いします。

◆ 逓増定期保険の名義変更で落ちると怖い落とし穴を経験者が語ると。

《保険会社の対応と過去の契約者変更への影響》

①保険会社の対応はまちまちで、まだ明確なスタンスは見えない点。

保険会社各社からぼちぼち「保険契約の異動(契約者変更)に関する支払調書の新設等のご案内」が届いています。

基本的には上記で紹介したことにそって改正内容を案内してきています。しかし共通して明確になっていないのは過去(平成30年1月1日以前)の契約者変更を今後の契約者変更と区別して支払調書に掲載しないとは明記していないことです。

上記の引用によれば「平成30年 1 月 1 日以後に支払の確定する生命保険金等で同日以後に契約者の変更が行われたものについて適用されます。」とありますから一応保険業界の混乱を回避した形になっています。

②税務署には調査権限があり照会すればすべて明らかに。

支払調書に過去の名義変更が記載されていないからと言って安心できるわけではありません。税務署が過大な保険契約や不審に感じれば保険会社に照会をかけます。こうなれば洗いざらい報告されることは避けられません。

③生命保険の契約者変更(名義変更)はまぎれもない贈与です

何度も申し上げていますが、生命保険契約の契約者を変更したからと言ってその対価を支払うことは家族内ではありえないことです。対価を払えば売買ですから贈与ではないですが、そんなことは誰もしません。

従って生命保険の契約者変更はほとんどの場合、贈与に該当し基礎控除(110万)を越える部分は贈与税の課税対象になります。

念のため申し上げておきますが、年間保険料が110万円以下だから贈与税はかかっらないという考えは税務署には通用しません。名義預金の場合と同じで、生命保険がお金に変わる時、すなわち生命保険金や解約返戻金を受け取る時にまとめて贈与が発生したとみなします。それまでの保険料は名義を借りて貯金していただけという理屈です。くどいようですが、従って贈与税の時効も開始しません。

推測の域を出ませんが、保険業界の経験から大量の保険契約が隠れ贈与としてグレーゾーンにあるものと思います。それをひっくり返すと税務署も大変ですから線引きを設けて、過去の契約の蒸し返しまでは問わないという配慮でしょうか。

④老婆心ながら無申告加算税。適正申告のおすすめ。

◆ 生命保険の名義変更で無申告加算税が!

万が一課税当局に捕捉されれば、追徴課税が課せられます。追徴課税というのは状況にもよりますが、最悪の意場合、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税、重加算税、の4つのパターンに延滞税がオンされます。

もうこうなるとサラ金真っ青の有様です。脅かして申し訳ないですが、重々ご注意を、と適正納税は安心を担保しますから庶民としてはおすすめです。

続編「支払い調書への対応を生命保険各社に確認しました。」書きました。

売りたい保険|買いたい保険。

売りたい保険買いたい保険、売る側と買う側、生命保険の契約の両面を知り尽くしたからこそ言えるポイントがあります。

◆ 保険営業の事情

保険営業が形のないものを売るビジネスであることはご承知の通りです。

CIMG2080保険営業にとってその保険期間の全期間にわたり責任を負うわけではありません。

突き詰めれば生命保険は保険会社と生命保険契約者との2者の契約です。

その間に保険営業や代理店が入るわけではありません。

それゆえ生命保険を販売する営業としては責任を感じる部分がある反面、仕事をやめてしまえばお終いという割り切りもあるわけです。

どうしても生活のため、資格維持のため契約をとり続けなければならないという逼迫した事情があります。これは保険業界共通の宿命でもあります。

駆け出しの保険営業もベテラン優績者も特級代理店にいたるまで避けて通れない仕組みになっています。

営業を成績に追い立てるような仕組みがないと、保険業界は成り立たないようなハードなビジネスの世界なのです。

アスリートの世界に似ていますが、記録を出したからといってそこに安住の地があるわけではなく、それ以上の次の目標が立ちはだかっているのです。

アスリートには体力の衰えに従い引退という花道もありますが、保険営業には失職、転職そして生活苦しかありません。

そこに売りたい保険が生まれる余地があるのです。

◆ 保険会社が儲かる生命保険

保険会社は儲かる生命保険を設計し、そういう商品のコミッション率を高くします。

保険会社が儲かる商品とは保障性が高く見えて、かつ掛け捨ての生命保険です。

貯蓄性の高い保険は生命保険会社にすれば収益源としてはメインになりにくいという事情があります。もちろん生命保険会社の戦略ですからすべての保険会社が同様の考え方であるとは申し上げていません。

保険会社が売らせたい生命保険が保険営業の売りたい保険になる事情がそこにあります。販売を強化するキャンペーンなどが後押しする仕組みまであります。

重大月などと意味不明の強化月間を設けて顧客に迫ります。「重大月ですから、何とか契約を!?」 これはやはり無理筋というものです。

◆ 買う側の事情

買いたい保険、保険を買う側には生命保険でカバーしたいリスクや財務的な事情があります。たとえば経営者が交代したり、想定以上に決算で利益が出そうなとき、あるいは役員や従業員の退職金準備とか福利厚生などの事情が生命保険の需要につながります。

買いたい保険はそれぞれの事情によるのです。決して保険営業が売りたい商品が、顧客の買いたい商品に一致するわけではないのです。

そういう事情もあって、実際の生命保険の提案、契約の場面では実に的外れなものが多いのです。

例えば、決算で利益を繰り延べしたいと思っているのに外貨建ての終身保険を提案するのです。それも超ベテランの保険営業が売りたい保険を前面にアプローチをかけてきます。

買う側とすれば一応話は聞きますが、実際どうしようもありません。黙って聞いといて他社の提案を待ちます。

◆ 生命保険は売りたい保険と買いたい保険がある。

顧客の買いたい保険、ここが分かっていても、そういう保険商品の取扱いがない場合があります。また、保険商品があっても、意欲をそぐようなコミッション率になっていたりすることもあります。保険会社に属していると、内輪の事情の方が大きくなりがちですから、顧客の状況が見えなくなるのです。

保険営業に申しあげたいことは、今一度、顧客の立場に立ち返り、「売りたい保険、買いたい保険」とつぶやいてみるのもいいかもしれません。

生命保険の告知義務とサプリメント。

グルコサミンと生命保険の告知義務について。

加齢とともに足腰は弱くなるのは、肉体に依存する人間の定めですから仕方がありません。還暦近くの年になると人間ドックでいくつもC判定をもらうようになります。

健康そうに見えてもどこかしら不具合が見つかり、医者にかかったりサプリメントを飲み始めたりと、年齢という自分の運命に抵抗を始めます。

生命保険は一面ではビジネスですから生死に関わらない少々の不具合は目をつむってくれます。しかし基本的な告知に関する知識がないと、些細なことで告知義務違反に問われることもあります。保障を目的とした契約では、特に告知義務に違反しないように注意する必要があります。

◆ 三大疾病と生活習慣病は厳しい。

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保険会社が一番気にするのは、重大疾病の中でも三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)と生活習慣病です。

生活習慣病のうちでも糖尿病に対しては、生命保険の間口は狭くなっています。

精神疾患も同様に厳しくなっているようです。例えばうつ病は告知すれば引き受けは基本的に拒否されると考えて間違いありません。

◆ サプリメントと告知義務。

話が飛んでしまいますが、わが身の事例で言うと、グルコサミンを飲んでいることは告知の対象になるのでしょうか。まるで見た目は薬のような形態をしていてもサプリメント(いわゆる健康食品)です。服用してくださいとは書いていません。お召し上がりくださいと書かれています。

毎日、几帳面に10錠ずつも飲んでいる身には、どうしてもお召し上がりくださいという気分ではないですが、サプリメントとは言え食品(特定特定保健用食品・機能性表示食品・栄養機能食品、健康補助食品、栄養補助食品等)ですから告知には関係がありません。サプリメントはウナギやスッポンのようなもので効果があるかないかは関係なく健康維持のために補助的に服用する食品です。したがって告知する必要はありません。

実家の母が服用していたのはコンドロイチン、これは第3類医薬品でした。これは市販薬で、風邪ぐすりと同じです。保険の契約時に服用していても告知の必要はないものと思います。

市販の風邪薬をのんでいても通院していなければ告知の必要はありません。

◆ 医師の診察を受けたら告知。

例えば変形性膝関節症で整形外科にかかっていれば告知の必要があります。命に別状があるわけではないですし、将来的な死因に関係することもないでしょうから、例えば告知しなくても問題になることはなさそうです。

しかし告知のルールから言えば整形外科であろうとい医療機関を受診していれば告知の必要があります。

この辺の質問にかかってしまいます。
1. 過去3か月以内に、医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか?
2. 過去5年以内に病気やけがで初診日から最終受診日まで7日以上の期間にわたり、医師の診察・検査を受けたこと、または7日分以上の投薬を受けたことはあるか?
3. 過去2年以内の健康診断で指摘を受けたことがあるか?

実際のところは、死亡保険金請求書に添えて提出した診断書が調査対象ですから、他の病院CIMG2503にかかっていることはつながりがない限りわからないし、また調べもしないというのが本当のところです。

生命保険会社も暇ではありませんから、必要最小限の調査に絞ります。

契約後2年以内の保険金請求とか不審な保険金請求はとことん調べますがね。

我ながらグルコサミンを飲みつつ告知のことが頭をよぎるのは、保険業界の人間と同じですね。

◆ まとめ

生命保険の告知では迷われることが多いと思います。そういうときの参考に注意点をまとめました。迷ったら下記内容を参考にされれば告知義務違反」には問わないと思います。

【告知不要の場合】

・疾病の治療等ではなく、健康のための行為(市販薬やサプリメント、栄養剤等)。
・医師の診療を受けていない軽微な疾病(風邪、花粉症、皮膚病等)。
・医師に処方されていない市販の薬の服用(かぜ薬、目薬、頭痛薬、胃腸薬等)。
・風邪やインフルエンザが完治している場合。
・虫歯、花粉症(アレルギー性鼻炎)のため、医師の診察・治療を受けている場合。

【告知が必要な場合】

・糖尿病や高血圧などの生活習慣病で定期的検査のための通院、薬の服用がある場合。
・健康診断や人間ドックによる「要経過観察」「要再検査」などの指摘を受けた場合。
・精神疾患の病歴がある場合。
・風邪やインフルエンザによる通院中の場合。
・帝王切開による出産の場合。
・歯科医によるインプラント治療、歯周病治療を受けている場合。

いろいろ書きましたが、ここまで理解して告知している人はいないと思います。あまり神経質にならずに覚えている限り正直に告知すること、そして問われていないことまで告知しないことが大事です。問われるのは保険金請求と告知との因果関係です。故意の告知義務違反でない限り告知忘れが問題になることは少ないと言えますが、保険会社にはそれぞれの引受基準があり、それに抵触すると保険金が支払われない場合があり得ます。

健康食品なぞ嘲笑っていた私が、医者の治療(ヒアルロン酸の関節注射)をあきらめ今はグルコサミンに頼る日々となりました。分からないものです。体に異変を感じるようになると生命保険は加入のハードルが高くなります。それゆえに生命保険は若いとき、それも健康なときにしっかり検討することが重要です。そうすれば告知で悩むようなことも少なくなります。

生命保険の目的による告知のさじ加減。

生命保険の告知は加入目的によるさじ加減が必要です。

CIMG2718生命保険に加入するには申込書と保険料、そして診査が必要になります。診査には必ず告知が付属します。

生命保険の診査は保障額により面接士であったり嘱託医であったり、保険会社お抱えの社医であったりとさまざまです。

 

告知書のみでよい場合は告知書の項目を自署します。診査を伴う場合はいずれの診査の場合にも診査医による聞き取りによる告知を必ず求められます。

告知とは過去の病歴や通院、治療、身体の障害の状況などを告知書に記入し健康状態を報告し、その内容を元に生命保険会社は保険契約引き受けの可否を判断します。

告知書の内容は保険会社、あるいは保険契約の内容により異なるのが普通ですが、基本的な確認事項はほぼ共通しています。

◆ 告知内容について

細部は異なりますが、大まかには以下のことを問われます。

① 重大疾病の罹患確認。
② 3ケ月以内に医師の診察を受けたか。
③ 2年以内の健康診断で異常はなかったか。
④ 5年以内に7日以上の治療はないか。
⑤ 身体に障害はないか。

①と⑤は忘れたとかいう問題ではないのですぐに書けると思います。②と④はきちんと覚えている人はまずいません。

しかし調べて書くほどのこともないのが普通です。誰でもインフルエンザにかかるし、花粉症にもなります。しかし5年さかのぼって覚えていることはありません。

ここは覚えている範囲で正確に告知するよりないというのが現実だと思います。

一方では命にかかわる重大な病気で治療を受けて、そのことを忘れている人もまたいないのです。

よく問題になるのは③です。誰しも健康診断を受けて[C:経過観察を要する]の一つやつはあります。でも時間がなくて自覚症状がなければ放置している方のほうが多いのではないでしょうか。

異常ありと書けば生命保険会社は診断書を求めてきます。過去に病歴があれば完治証明を求めてきます。

しかし死亡保障を目的とする生命保険契約の場合、できれば、ここはおろそかにできないところです。後で告知義務違反とみなされないためには手間はかかりますが押さえておく必要が出てきます。

しかし解約返戻金を目的とするような保険の場合は、正直言うとそこまで告知につきあう必要はありません。さじ加減の判断が分かれるところです。

◆ 生命保険会社の告知に対する考え方。

これは契約者が法人であっても個人であっても変わりません。生命保険会社にすれば保険契約において体を提供する被保険者の健康状態を確認して、保険としての引き受けリスクを低減するためです。

生命保険会社が成り立っているのは、保険数理で計算された範囲でしか保険事故が発生しないことを前提に保険金支払を予測しています。したがってリスクの高い個体が不正確な告知をすることは、告知義務違反として排除したいと考えます。

生命保険会社の理屈によれば、告知を厳しく確認するのは契約者間の公平を守るためであるということになります。もちろん営利を目的とする株式会社化された生命保険でも経営の安定化は契約者の利益になると考えます。

告知義務違反に対して生命保険会社は甘くない。

告知内容に嘘(虚偽告知)があったり意図的に告知しない(不告知)場合は告知義務違反となり、保険金が支払われない場合があります。

保険事故が発生し保険金が請求されると保険金額や保険契約の内容によって調査が入ります。保険金請求書には必ず医師による診断書が必要です。提出された診断書に基づき医療機関に対して調査が入り告知書との整合性が確認されます。

もともと保険金請求と直接関係ない受診記録は調査対象になりません。花粉症で耳鼻科を受診したとか歯医者に虫歯治療を受けたとか、肩がこるので整骨院にかかったとかは告知を忘れていても重大な問題になる事はありません。

保険金支払いに直接関係のある受診記録を遡及し告知事実と照合します。

医療保険では契約後早期(2年以内)では保険金の請求内容によっては調査することが多いと言えます。(病気になってから契約したのではないかという調査)

忘れる程度の医療は大したことではないので、覚えている範囲で告知すればよいとお考え下さい。受診日を正確に思い出すことは難しいと思います。それは誰でもある程度仕方がないことです。

保証人の地位は相続されるという理不尽。

保証人の地位は相続されるという理不尽があります。

相続人被相続人の遺産を相続する権利があります。

個人の遺産がプラスの財産とばかりも限りません。時には借金があり遺産を上回っているようなこともありえます。

そういう場合、相続人としては親の借金を引き継いだのではたまりませんから相続放棄を行います。

CIMG2745相続放棄は相続が発生してから3ヶ月以内に家庭裁判所に申告する必要があります。

ということは被相続人の財産と負の財産をしっかり確認して評価を確定させ差し引きプラスかマイナスかの判断をしなくてはなりません。

借金の方が多ければ親の負債を引き継ぐことはないわけです。

ところが実際はそれほど単純でもなく、会社経営をしていれば知人の保証人になっていることもよくあります。

それを家族にすべて知らせているかと言うと、そうとも限らないのです。この辺が厄介なところです。

相続では親の借金だけでなく保証人の地位も引き継ぐことになっています。

ところが保証人は親から聞いていないとわからないこともあるわけです。

特に急死の場合は何が何だかわからない内に49日の忌明けになり気がついたときには相続放棄の期限ぎりぎりということもありえます。

期間を過ぎると単純承認をしたことになり、相続人の一人として財産を相続する権利が確定すると同時に、被相続人の負債も引き継ぐことになります。

相続放棄は知らなかったでは済まない話ですが、親の保証人は単純承認した以上容赦なく新たな相続人に責任を押し付けます。

ゆえに被相続人たる親御さんに申し上げたいことは、常日頃から財産の目録を確認するときには借金と保証人を確認しそのことをわかるようにしておくことが必要です。

相続人たるお子達は、親とのコミュニケーションを常日頃から密にし、財産目録を共有しつつ、負債や保証人まで、状況をつかんでおくことが用心というものです。

被相続人の負債はやむを得ないでしょうが、保証人の地位まで相続人が引き継ぐのは何と言っても理不尽な感じがします。

自分が納得してハンコを押したわけでもない保証人ですから、ついつい見落としがちですが、ある日、突然見知らぬ債権者が弁済を求めてくることもあり得るわけです。

遺品の整理をされるときは、くれぐれもご注意を。

行方不明者がいる場合の遺産分割|生命保険。

行方不明者がいる場合の遺産分割と生命保の扱い。

CIMG2733相続人の中には何かの事情があって行方不明という場合があります。行方不明とは長らく所在不明で連絡不通(どこかで生きているかもしれないが)になっているものを言います。

生死不明の場合を消息不明といいますが同様の意味合いで使われることが多いようです。

 

行方不明は相続でも生命保険でも困ったことになります。生命保険も相続手続きも厳格ですから、行方不明で一人欠ければ手続き上は何もできないことになります。

1)失踪宣言の制度を利用する。

行方不明者が一人でも欠けると遺産分割協議は成り立ちません。生命保険でも被保険者が行方不明ではどうしようもないので、同じよう家庭裁判所に対して失踪宣言の制度を申し立てる必要があります。

失踪宣言の要件としては行方不明の期間が7年以上という条件がついてきます。7年は長いです。3年前から行方不明の兄弟がいることもあります。

7年まで待てる話ではあません。失踪宣言は7年以上前から行方不明の場合に限り適用できる制度です。

2)生命保険は振替貸付。

生命保険では行方不明者が契約者であれば、死亡保険金を受け取るためにはこの7年間代わりに保険料を払い続けなければなりません。

多くのケースで被保険者=契約者でしょうから責任準備金からの自動振替貸付けに依存することになるでしょうが、それが切れれば失効となります。

さりとて契約者が行方不明の場合には解約することもできないという救いがたい状況になります。

CIMG2689実際知り合いで行方不明になった例がありました。噂では富士山麓の樹海に消えたという気の毒な話でもあります。

奥様が涙ながらに関係者に聞き歩いているのですが手掛かりはなかったようです。失踪から2年ほどで生命保険も打つ手がない状態でした。

3)最後の手段は不在者財産管理人の選任。

行方不明者について、家庭裁判所に不在者財産管理人選任を申し立て、不在者財産管理人が行方不明者の代わりに遺産分割協議に参加し、遺産を分割します。

生命保険でも契約者以外の人が解約をする場合は、契約者本人から解約についての代理権を与えられていなければなりません。委任状が必要になりますが、行方不明の人にお願いしてもどうにもなりません。

生命保険契約を解約しなければならない特殊な事情がない限り財産管理人と言えども契約者の生命保険を勝手に解約したり、お金を勝手に処分することはできません。

行方不明者の借金があるだとか、事情がある場合にかぎり財産管理人は、家庭裁判所から権限外行為の許可を得て、財産を処分(例えば解約)することができます。

もし行方不明の本人がひょっこり出てきたら解約返戻金や生命保険金は保険会社に返金しなくてはならなくなりますが・・・

4)行方不明の確認。

行方不明でも警察に届けているのか、探していないだけの音信不通ということもあります。住所や居所が分からず連絡が取れない場合や、戸籍の附票から現在の住所をたどってみます。

案外元気で暮らしていたりします。

人にはつながりがあり、縁を切ったつもりでもそうはいかない節目があります。本当の行方不明はあるでしょうが、自分の意思で失踪しているケースも多いでしょう。

後で後悔しないように信用できる人には居場所だけは連絡しておくのがよろしいようです。

標準利率引き下げ、保険営業への影響.

標準利率引き下げ、保険営業への影響

前回ブログからの続き情報になります。

CIMG2709予想どおり生命保険会社各社から予定利率引き下げの案内と称してアポ取りのアプローチが続いています。決算が3月の会社は慌ただしいことだと思います。

困るのは決算が4月の会社さんです。生命保険会社によって成約までのパターンが変わりましたから余計ややこしい話です。

以前の契約は各社横並びで生命保険契約申込書、診査、保険料の支払いの3要件をもって成約条件の完了となり、後は成立を待つのみと言うのが普通でした。

ところが、ある生命保険会社では診査と申込書の完了を受けて翌月1日の成約となり、初回の保険料入金はその後の月末でよいことになりました。

これは4月成約、損金算入を目指す企業には段取りが狂ってしまいます。3月の中頃には話を決めて申込書と診査を終えなくてはなりません。

それで4月1日の成約となり4月中に保険料振り込みとなります。それがずれると税務調査で目を付けられそうです。

普通の中小企業は期末ギリギリでないと決算の具合は見通せないものです。

最後の利益調整に生命保険加入を考えているのに全くこれでは使い勝手が悪いことおびただしいのです。

決算の事情が変わり保険加入を取りやめたければ保険料を振り込まなければよいのですが、生命保険会社も3月決算なので大人しく引き下がりにくいところです。お願いの嵐を振り切る覚悟が必要です。

そうかといってこちらも決算対策ですから加入時期をずらすことはできないのは当然のことです。しかも今回のタイミングを外すと予定利率の改定により解約返戻率は結構下がります。(比較資料は売るためにこっそり見せてくれます。)

法人の決算対策で加入を考えている生命保険は保障機能についてはほとんど考えません。損金算入額単純返戻率だけを見ます。それと被保険者の被齢に応じて保険料がどこまで伸びるかがポイントです。この場合、おかしなものですが会社の財務の都合によっては、保険料が多いほうがいいのです。

何やかや5社~6社くらいを比較検討し適当な時期に最も返戻率がよくなる商品を選びます。

CIMG2694今のところ残念ながら全損商品は数社が提案していますが、それほど触手が動かないところです。

半損ながら長期平準定期保険が各社とも返戻率がよくなっています。今一つには同じく半損ながら逓増定期保険も短期的な返戻率から見れば選択の余地はあります。

でも被保険者の被齢が若くないと返戻率がとんでもなく悪くなったり、保険料の制限枠が小さかったりします。

生命保険各社にももう少し中小企業にとって使い勝手の良い保険商品の開発を望みたいところです。

暫定的なかつ一次的な情報ですので、もう少しお詳しい方から最近の生命保険商品情報をご提供いただければ幸甚です。

生命保険の予定利率が史上最低に|生命保険業界裏表。

生命保険の予定利率が史上最低に、生命保険業界の表裏。

CIMG2594金融庁の標準利率引き下げに伴い2017年4月から保険会社各社とも予定利率の引き下げはやむを得ない状況になったと言えるでしょう。

これだけ市場金利が下がってしまえば預かった保険料を運用することでこれまで上げていた利益を見込むことが難しくなりました。

 

この結果、生命保険はどうなるのか、これまで加入していた生命保険はどうなるのか。また保険業界も、そこに属する保険営業もチャンスとピンチが背中合わせに来たようなことになります。

この史上最低の予定利率時代をいかに生き延びるか、誰にとっても未知のゾーンですから戦々恐々と言ったところでしょうか。

ただ明らかなことは4月までの駆け込み需要の取り込みで、一時的に保険業界も活気づくものと思います。

果たして契約者たる顧客の立場としてはこの最低の予定利率時代の生命保険をどう考えればよいのでしょうか。

売る側と買う側から予定利率引き下げの影響を考えてみました。

1) そもそも予定利率って何よ?

生命保険会社は契約者から預かった保険料を運用することで利益をあげ経営を続けています。

生命保険会社の「三利源(さんりげん)」などと言いますが、予定利率(運用益)、予定事業費率(経費)、予定死亡率(保険金)が予定より有利に回るとそれぞれ「利差益」「費差益」「死差益」という三利源がでます。

そのうちの予定利率は金融庁が標準利率として2017年4月に1%から0.25%に引き下げます。

標準利率は予定利率の元になるものですが、これが下がると生命保険会社各社は経営の安定を確保するために予定利率を下げざるを得なくなります。

各社とも時期や商品ごとに予定利率に差を持たせてくると思いますが、残念ながら予定利率を下げるという方向は変わりません。

日本生命はプレスリリースで学資保険や個人年金保険の予定利率が1.35%から0.5%引き下げになり0.85%になると発表しています。

どこの保険会社も貯蓄性の高い保険はこれまでと比べると軒並み保険料の割高感が出てくると思います。

2) 予定利率が下がると生命保険はどうなるの?

予定利率が下がると同じ保障を買うにも保険料が割高になります。

貯蓄性の商品では予定利率が下がると解約返戻率が下がります。要するに保険料の値上げです。

最もとばっちりを受けるのは終身保険、養老保険、学資保険、個人年金保険などの貯蓄性の保険です。

法人契約では長期平準定期にしても逓増定期保険にしても保険料の割に解約返戻金が少なくなり、うまみが低減します。

数少ない全損商品でも解約返戻率が低下しますから、この辺の商品も貯蓄性保険のように予定利率低下の影響をもろに受けます。損金メリットが解約返戻率の低下により大きく後退します。

損金メリットが低下すると果たして税金払って利益を残すか、損金保険で簿外に蓄積するか、どちらか得かは企業の状況によります。

3) 既契約の生命保険にどのような影響が出るの?

一般に生命保険契約時の予定利率はそのまま引き継がれ、予定利率の変更により下がることはありません。

わかりやすく言えば今回の予定利率引き下げは、既契約は対象外と言うことです。

なにやら一安心のような気がするでしょうが、実際は配当という仕組みで調整するようになっています。

昨今見栄えをよくするために無配当なる保険商品も数多く出回っていますが、本来は低い予定利率で契約しても、予定利率の変動による差益は配当という形で還元されるものです。

保険会社は損をしないようにできていますが、予定利率が上がったからと言って丸取りするわけではないのです。契約するときはこの辺を確認しておきましょう。

4) 駆け込みで生命保険に加入するのは得か損か?!

確かに必要な生命保険であれば4月までに契約すればメリットはあります。

敢えて「必要な」と申し上げたのは保険営業の押しに負けて義理人情で生命保険に加入することは避けた方が賢明ですと言いたかったからです。

生命保険は個人でも法人でもとても大きな買い物です。しっかり理解し納得の上で加入契約すべきものです。

うまく利用すればとても有益でメリットの多い生命保険ですが、不十分な理解で的外れの契約をしてしまうと失うものも大きいと申し上げたいのです。

予定利率が上がろうが下がろうが時間をかけて理解を深め、納得の上で契約してこそ生命保険の真価が発揮されるというものです。

5) 史上最低の予定利率時代の生命保険のあり方ってどうよ?

CIMG2654ずいぶん昔になりますが、もっとずっと予定利率の高い時代もありました。

一時は予定利率5%以上という時期もあり養老保険金が払込保険料の倍になって返ってきたこともありました。

 

 

時代ととも予定利率は下がる一方です。それでも生命保険会社はあの手この手で新商品を生み出し続け、生命保険を売り続けてきました。

予定利率が下がればそれなりの新商品が登場し生命保険の考え方も変わります。

その中でまた必要な生命保険を選択すればよいのです。生命保険は損か得かで考えると判断を誤るところがあります。

まとめ

資産運用型の生命保険は日本円では投資対象としてのメリットが見込めなくなり、生命保険で資産運用を目指すのであれば為替リスクを考えても外貨建ての生命保険という選択肢を検討せざるを得なくなります。

しかし生命保険の本来の役割は法人保険でも個人保険でも万が一の保障の確保です。生命保険の本質を考えると予定利率が下がったから生命保険は見送るとか、そういうものではないはずです。

保険の営業に踊らされすに、予定利率は参考程度にして自分または自社に必要な保障をしっかりと見極めることが、買う側にとっての重要点だと思います。

FPとはファイナンシャル・ディレクターという意味について。

FP(ファイナンシャル・プランナー)とはファイナンシャル・ディレクター

ファイナンシャル・プランナーと言う資格があります。生命保険や不動産、金融機関に属する人が取得を目指す資格としてはポピュラーです。

cimg2532

◆日本FP協会

個人のライフプランから資産運用を設計し、顧客から受け取るフィーで生計を立てる資格です。(企業所属のFPはフィーを受け取ることはありません。)

税理士や弁護士等の士業や証券アナリストのような特化型の専門資格と異なり各分野の専門家と連携して顧客の幅広い問題に対処します。

FP資格の特色といえることは 広く浅く全体を網羅しつつ、必要な場合にはそれぞれの専門分野の専門家と連携することでよりレベルの高い結果を提供します。

FPの6分野(ライフプランニングと資金計画/リスク管理/金融資産運用/タックスプランニング/不動産/相続・事業承継)を総合的にディレクションしながら顧客のファイナンシャルプランを支援します。

FPの6分野のうちリスク管理に保険設計も含まれます。

生命保険や損害保険の設計もライフプランにおいては重要なテーマになります。それ故に保険会社所属のFPも大勢いるわけです。FPとしての知識とアドバイスを保険販売に活かすことができます。



私がFPをファイナンシャル・ディレクターという理由について

◆もともとディレクターとは

監督、総責任者、指揮者です。例であげると、デザインビジネスの世界で指揮を執る人がアートディレクターと呼ばれます。アートディレクターは自分で全体のデザイン構想は行いますが、イラストはイラストレーター、撮影はカメラマン、タイトル文字はレタリングデザイナーや書家に依頼して、これを取りまとめて一つのデザインに仕上げる役割です。

ディレクターとはそういう意味で申し上げています。

◆FPがファイナンシャル・ディレクターという意味

FPという資格はライフプランに基づきリスク管理や資産運用を設計することで、人生におけるファイナンシャルプランを提案し、その実行を支援する役割が主ですが、とても幅広くあらゆる分野の知識をフル活用しないと抜けが出たり知識不足で不十分な対応になる事が予想できます。

一人一人の専門家がいかに優れていようとも全体を適切に見渡すことはできないものです。

それを網羅する資格がFPであり、まさにライフプランに関係する様々な問題を総合的な視点でコントロールしてくれるディレクターであると言えるのではないかと思っています。

FP協会のサイトよりFP資格に求められる要件として下記があげられています。

一定レベルの業務知識があること。
ファイナンシャル・プランニングを行うための、ライフプラン、金融、証券、保険・年金、ローン、不動産、税制等の幅広い基礎知識、ファイナンシャル・プランナーとして必要な経済、法律、税務の一般知識などが必要な要件とされます。

会員倫理規程を順守すること。
ファイナンシャル・プランナーとして、相談者の利益を最大限に守る高い職業的倫理観を有していること、倫理規程順守することが求められます。

・順法精神に基づき、顧客の利益を最大限に実施しなければならない
・利益相反事項がある場合は、これを顧客に開示しなければならない
・常に専門知識、技能、能力の向上に努めなければならない
・業務上知り得た顧客の秘密を守り、節度のある行動をとらなくてはならない

cimg2540とまあいろいろ厳しい条件や規定があり、継続教育として一定期間に研修や講演になどにより所定の資格ポイントを取得することが資格更新の条件になっています。

FP資格の特色は保険設計とか不動産だけでなく守備範囲が広いということです。ただその分専門性は低くなります。

 

また所属により得意分野がありFPの個人的資質にもよりますが、かなり能力やネットワーク力において個人差があります。

米国ではFPは一般的になっています。日本ではFP資格として知られてはいますが、有まだまだ資格者として生活できるほどの市場と認知はありません。

FPを保険設計の選択肢とお考えになる場合、その辺の事情も斟酌する必要があると言えるでしょう。

生命保険会社の営業は利益相反とは言えない理由。

生命保険会社の営業は利益相反とは言えない理由。

生命保険を取り扱う人は様々です。

保険会社所属の営業職員、保険会社の代理店、金融機関の営業(証券会社・銀行等)税理士などの士業、FP(ファイナンシャルプランナー)、保険ショップなどがあります。

cimg2545生命保険のコストとしてはどの窓口でも全く同じです。当然のことですが、物販のように安く仕入れる裏ルートは基本的にありません。

保険会社所属の営業職員は自分の属する会社の保険商品以外は取り扱うことはできません。

 

それ以外の代理店や金融機関、保険ショップ、FPなどは乗合となり、どこの保険会社でも代理店契約をすれば取り扱うことができます。

一見すると比較購買ができて有利なように思いますが、他のページで何度も申し上げているように、そういうものでもないのです。

◆乗合代理店の事情と本音

複数の保険会社の商品を取り扱うことは煩雑になるだけでなく、コミッションの率が一定しないと言う問題が発生します。取り扱いは一社に集中するほうがコミッションは大きくなるように仕組みができているのです。

ここに利益相反の可能性が生まれます。

実際の生命保険提案の場面ではメインの提案をお勧めするために他社の提案を使います。

ビジネスですから売る側にとって有利な商品(儲かる商品)を無意識にお勧めするようになります。決して利益相反などと思いもしないし、意識もしていないケースがほとんどでしょう。

生命保険会社の営業職員にとっても自分にとって有利な商品を売りたいのは同じですから利益相反がないとは言えませんが、取り扱う保険商品が自社の商品だけであることを考えると「利益相反」とまでは言えないと思います。

車や衣服や食べ物なら自分の好みで選んでお金を払いますから、売る側のおすすめがどうあろうと利益相反などとは言いません。

生命保険は形がありませんから売る側のアドバイスに頼るほかないので、利益相反がクローズアップされます。

特に税理士さんは節税保険のおすすめをするにしても、税理士業務において利益相反が絡みます。生命保険のおすすめを潔しとしない税理士さんもよく見かけます。

知り合いの独立系FPは生命保険の取り扱いをするとき、どうしても利益相反になりFPの倫理規程に反するからといって資格を返上した人までいます。



利益相反は悩ましい

保険ビジネスではあまり表ざたにはなりませんが、深遠なテーマである利益相反は売る側にとって悩ましい問題でもあります。

生命保険を買う側にはうかがい知ることが出来ない側面ですが、比較購買できる代理店であってもセカンドオピニオンを探して裏とりをすることが必要です。

最後は相手の人柄を見て、自分で決めるほかないですが・・

生命保険は誰に相談するか┃選び方まとめ。

生命保険の相談相手の選び方をまとめました。

生命保険を売る側では3年でしたが買う側では10年を越えました。おかげさまで売る側の事情は手に取るようにわかります。ところが生命保険は買う側も結構難しいのです。

cimg2512買う側で生命保険選びが難しい理由は、そのまま相談相手選びが難しい理由と同じこととも言えるのではないかと思います。良い相談相手に恵まれないと納得できる生命保険契約はできません。

生命保険選びが難しい理由をあげてみました。

① 生命保険は比較検討が難しい。

大抵の保険営業は生命保険会社所属、他社の商品は扱えないので比較するなら他社の営業職員ともコンタクトを取り提案書をもらう必要がありますが、これを自分で比較検討するとなると結構厄介です。

保険ショップ比較購買ができるというのが謳い文句ですが、保険の乗合代理店と同じで売りたい生命保険会社、売りたい商品があります。

そこは商売ですから仕方がないことなので、比較購買のメリットという話は割り引いて考える必要があります。

② 生命保険には形がない。

生命保険は契約ですから形がありません。形がないということはわかりにくさの原因です。保険会社は絵や図を使い見える化に苦心していますが、形がないものに投資するわけですから生命保険の選択は、より良いアドバイスを必要とします。

③ 生命保険は結果が見えない。

生命保険は保険事故の発生を条件に生命保険金を支払う契約です。保険事故がなければ定期保険のように生命保険金を受け取ることなく契約が終了する場合があります。

つまり結果が約束されているわけではないので、生命保険は結果が見えないというわかりにくさがあります。

④ 生命保険は仕組みが難しい。

終身保険定期保険だけならまだしもシンプルですが、昨今の保険商品は特約のオンパレードでまったく見栄えだけのデコレーション保険になっています。

そのせいで生命保険は一層煩雑になり仕組みが見えにくくなっています。生命保険の
基本知識がないと特約につられて必要な保障を誤るケースも散見されます。

特に初期低解約返戻金型の終身保険など、人生の潮目が変わり解約のはめになれば大損するような商品は慎重に見極めが必要です。

生命保険選びのポイントは相談相手選び、これが一番難しい。

生命保険の相談相手選びのポイントはまず人柄といえるでしょう。信頼できる人柄でないと扱う保険商品まで信用できなくなるものです。

自分の感性と波長が合う保険営業を選ぶことが第一です。その次に必要なことは専門知識、情報の幅、押し出しの強さ、決定力です。

人生におけるリスクの視点、生命保険に対する使命感なども大事です。

押し出しの強さと決定力をポイントとして挙げたのは、買う側にとって生命保険契約は誰かに背中を押してもらわないと決断できないという面があるからなのです。

ここは人選びの大事なところです。生命保険選びはまさに人選びなのです。

結局好き嫌いが相談相手を選ぶ基準になるという話は下記をご参考に。
◆好きか嫌いかがすべてを決める、ザイアンスの保険営業法則。

余談ですが、

実のところ理解すべきは保険営業の本音です。保険営業は甘い世界ではありません。ベテランでも保険営業に余裕はありません。いくら優績者でも、いつも崖っぷちでその1件にしのぎを削ります。

手前の事情はおくびにも出さずに、高楊枝で生命保険の価値を説明できなければ契約は取れないとしたものです。足元を見られるようでは長続きする営業にはなれません。

そういう保険営業の業界の内輪の事情を前提としてアドバイスを受けることも必要になります。

生命保険は誰に相談するかをまとめると。

生命保険は相談相手の資格や所属よりも、その人の人柄で選ぶことが第一です。

立場によりコミッションで生計を立てていたり、顧客からのフィーで生計を立てていたりと様々です。

保険の営業職員も代理店も、もちろん保険ショップも生命保険契約を取ることで得られるコミッションが収益源です。そうでない立場があるとすればFP(ファイナンシャルプランナー)ということになります。

cimg2502しかし生命保険の相談相手として考えるときFP資格をもち、フィーだけで成り立っている独立系のFPはまだまだごく少数でしょう。ゆえに独立系のFPといえども保険のコミッションは比較的大きな収益源となります。

自分が代理店をしていなくても、共同募集という手法もありますからコミッションを折半するケースもよく見かけます。

一般的には独立系のFPであれば保険ショップや保険代理店ほど保険会社の影響が大きくないと言えると思います。




ただ保険会社所属のFPは自社の商品を売るためのFPの資格を取っているわけですから、独立系とは基本的な立場が異なります。

保険を売る営業はコミッションで生計を立てていることを前提に、資格とか所属で判断するのではなく、その人の人柄と専門性に焦点を当てて相談相手を選ぶことが「保険は相談するな!」としてのアドバイスになります。

◆保険相談の注意点を3つあげると

◆保険相談無料なんて無茶言いなはんな、ホンマ。

生命保険金受取人不存在の解釈迷路。

生命保険受取人が亡くなるとどうなるか、不存在といいます。

生命保険金受取人が指定されていない、あるいは契約者より先に生命保険受取人が死亡すると生命保険金の行方はどうなるのでしょうか。

生命保険には契約者の指定による受取人が必ず存在します

cimg2523受取人を指定しないと言うことは普通の保険契約手続き上考えにくいところです。最近では遺言で生命保険金の受取人変更が出来るようになりましたが、その流れから言うと受取人不指定のようなことも起こるかもしれません。

あり得るケースでは受取人死亡後受取人を再指定しないケースです。

契約者が自覚的に自己の契約の受取人変更を保険会社に連絡して手続きをしない限り変更は発生しません。その場合、やはり生命保険金受取人不存在となります。

ふつうに考えれば生命保険は契約者の財産ですから契約者=被保険者(一番多いパターンです。)ならば契約者(=被保険者)死亡時の生命保険金は相続財産に合算されて、遺言もしくは法定相続で分割されるのは相当だと思います。

ところが法律的にはそれほど簡単に割り切れないのです。

理屈で言えば死亡を保障する生命保険契約は契約者が自分のためにするのではなく他者のための契約であるともいえます。

とすれば受取人指定がなく相続人がいないようなケースでは生命保険金の帰属は生命保険会社となってしまいます。

よくわからない理屈ですが専門家はそういう見方をします。また受取人が指定されていない場合の生命保険金の分割は法定相続割合か均等割りか疑問も残ります。

何にしても生命保険の受取人はきちんと指定すること、事情が変わればきちんと変更することが大事です。

保険会社は変な法解釈で保険金の支払いを渋るようなことはありません。

保険会社は受取人が指定されていようが、いまいが関係なく粛々と払いたいのです。だから契約時には受取人指定を必ず求めてきます。

いずれにしても生命保険というのは保険法だけでなく約款という契約ごとの約束事もあります。

専門の法律家に生命保険の受取人不存在を議論させるとあらぬ方向に進みます。裁判でも決して納得できる妥当な判断がでるとも限らないのです。

ゆえに繰り返しますが生命保険の受取人は確実に指定いただきたいと申しあげておきます。もちろん受取人の変更はその必要が発生するたびに保険会社に連絡をとり速やかにということです。

生命保険の受取人変更はどこよりも下記に詳しく書きました。

◆生命保険の受取人変更12の実務ポイントをどこよりも詳説。

専門家がどのような思考経路で生命保険の受取人不存在を論じるかは下記をご参照ください。

私も一応のプロのつもりではありますが、それでも難解かつ実務的には理解しがたい部分もあります。今回の記事は下記を参考にしました。

◆保険金受取人指定と保険金帰属に関する一考察
生命保険金受取人死亡の論説PDFはかなり見かけます。一番シンプルな例です。

保険は人の生死には無力です。

保険がなくても助け合える社会が理想です。

知人や友人が若くして不慮の死を遂げると生命保険に入っていたろうか、奥さんや子供たちはこれからどうするのだろうかと考えてしまいます。

生命保険は人の生死には無力です。

核家族化が進んで親子同居はもはや過去の家制度の名残になりました。子供が親の面倒を見るという古き社会習慣はすたれてしまい、自分の始末は自分でつける、運が良ければ家族葬という有り様です。

「子ども叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの。」

という言葉がありますが、どこか言葉の教えるところが虚しく響きます。保険のない昔は地域社会があり家制度がありましたから助け合いは教えなくても当たり前でした。

cimg2516戦後の民法による過剰な平等主義と経済の発展、個人の権利の強まりは家族の亀裂を深める方向に作用しました。

保険のない時代には代わりとなる社会の仕組みがあり相互扶助の精神は自然と培われていたと思います。

それらがなくなったから生命保険がはびこったというのは、少々うがった見方かもしれませんが一面の真理であると言えないこともないのではないでしょうか。

まだまだ寿命には間がある年齢ながら奥さんと子ども2人を残し白血病に倒れた親友の訃報に接したばかりで、神様の計らいに理不尽感じているところです。

ガン保険無用論は取り消します。

いきなりですが、ガン保険無用論は取り消します。

ガン保険も進化し医療の実態に即した保障を提案しています。その辺を最近入手したA社の資料で分析してみました。医療保険のうちでもガン保険の進化は見るべきものがありました。

■ 医療保険は採算割れ、選ぶ方も割り切りが必要です。

ガン保険を始めとする医療保険は実体から見るとき採算割れになることが多いので[hokenfp]としてはあまりお勧めしないというより、生命保険として評価するとき否定的なスタンスをとってきました。

保険という特性を考えると、採算を考えて加入することはもともと少ないのが現実です。生命保険
で儲けたとか採算がとれるようならそれは決して喜ばしい事態ではないからです。

CIMG2500多くの医療保険は採算的にはマイナスになると考えて間違いありませんが、保険は万が一のリスクをカバーするものですから、保険の価値は考え方次第と言うことでもあります。

社会的な保険制度もありますから、普通の医療保険はその分の保険料を貯金しておけば事足りるのですが、それが容易に出来ないところに医療保険の存在価値があるような気がします。

損得を考えずに掛け捨て保険として割り切って付き合うことです。

■ ガン保険の進化は時代に沿いそれなりのものがあります。

ところがガン保険となると医療保険ではありますが少し意味合いが違ってきます。

ガンと診断されてもよほど悪性か進行していないと早期発見早期治療で治る時代になりました。運悪く手遅れになり、あっさりこの世を去ることになればガン保険は診断給付金手術給付金入院給付金ぐらいが出て保険料の支払期間にもよりますが、まずはプラスマイナスゼロのようなことになります。

生存給付型の保険金を死後に請求するようなことになれば、旅立つ本人には何の恩恵もありません。

しかしガンも治るとなれば再発防止治療が10年近くに及ぶ長期戦となり、治療にかかる費用も半端ではなくなります。年金生活をしていればなおのこと再発防止のための通院による治療費は家計に大きくのしかかります。しかし再発防止の治療と経過観察は、たとえ水を飲んで暮らしてもやめるわけにはいかないのです。

以前のガン保険は診断給付金や入院給付金に重きがありましたが、今はガンは治る病気となり入院期間は大幅短縮化され再発防止のための治療期間が長くなりました。また上皮内ガンの保障は遅れていましたが、今は普通に軽度な保障で納得できる商品が多くなっています。

■ 法人専門のD社がA社のガン保険を取扱開始!?意味不明です。

情報をもらっておきながら意義を唱えるのはいささか気が引けます。法人契約を主体にしているD社が取り扱う保険としては、個人対象のガン保険はいかほどの意味があるか定かではありませんが、社名入りのパンフレットも作成し説明にきました。

CIMG2499持ってきたのは保険金支払いではそれほど評判がよいとは言えないA社のガン保険ですが、内容を分析すると、これがなかなかよくできています。実はこのガン保険を分析し、自分が加入している古いタイプの更新型ガン保険と比較することでいろいろガン保険の進化が見えてきました。

とにかくわかりにくいのが難ですが(説明するD社職員はもっとわかっていませんが)時代に相応したガン保険に近いものになっています。解約返戻金のあるものと無いものがありますが、この運用難の時代にガン保険の解約返戻金にそれほど意味があろうはずもありませんから、ご検討されるなら解約返戻金なしタイプで十分かと思います。

解約返戻金無しは85歳まで、有は70歳まで契約可能になっています。ガンの発症率は70歳を越えたあたりから男女とも急激に高くなりますから保険料は割高にはなりますが商品的には一考の余地があります。

■ A社商品の特色を箇条書きにしました。(かなり進化しています。)

・死亡保険金がないこと
・上皮内ガンが診断給付金の1割保障されること
・通院給付金に重きをおいていること
・放射線治療給付金と抗がん剤治療給付金があること
・抗がん剤治療給付金と先進医療給付金が10年更新であること
・保険として仕組みが複雑すぎて容易に理解できないこと

見るべきところは通院給付金の支給に重きがあり、長期にわたる再発予防治療の通院をカバーしています。ま、そうは言ってもこれまでの死亡保険金とがん診断給付金の高額な部分を小分けして通院給付とガン治療の給付金に充てているだけではあるのですが、見た目のスタイルがよくなった感じがします。

それやこれや考えると、ちゃんと理解して契約する分には使い勝手の良いガン保険といえると思います。どうもあのCMは好きになれませんがね。

注意事項として【!「告知」および「第1回保険料振替」がともに完了した日から3か月の待ち期間
(保障されない期間)があります。】とあります。いわゆるガン保険の90日免責条項ですね。これ
はご注意下さいと申し上げてもどうにかなるものでもない運命ですが・・

ガン保険と急死の損得勘定┃生きてこその意味。

元横綱千代の富士関の訃報にガン保険の損得勘定を考えてみました。

元横綱千代の富士関が先日急死との報道に「えっ!」と驚いた方も多かったことと思います。同年代の急死は原因に興味が集まります。

ニュース速報で事故死ならそのように報道されますから、今回のケースは病死、しかもお若いですから可能性が高いのはガンと思っていたらその後のニュースで膵臓ガンだったとのことです。

膵臓がんの事例と治療困難

膵臓ガンは治療が難しく場所によっては手術も出来ない場合があります。知り合いには二人膵臓ガンの人がいました。50代のデザイナーで黄疸症状がでて入院後一ヶ月で帰らぬ人となりました。本人には知らせずです。

もう一人は60代の教科書販売会社の社長さんでしたが、体調不良で黄疸症状がでて緊急入院、一週間で亡くなりました。脅かすわけではないですが、膵臓ガンは治療困難、急死というイメージがあります。

お二人ともガン保険に入っていたという話は聞いていません。結局手術なしではありますが、明らかなガン死亡ですから、通常のガン保険ならガン診断給付金とわずかな死亡保険金、それと短いながら入院給付金も出るでしょう。

ガン保険の採算

医療保険はハナから採算割れとしたものですが、ガン保険は保険として意味がある時があります。というのはガンという病気はそのまま亡くなればガン保険も診断給付金や手術給付金でプラスになる場合があるからです。

経過観察と再発予防が大きなコストに

しかしガンの初期で予後が比較的よい種類のガンで治療に成功するとその後の費用はガン保険でまかなえる範囲を大幅に越えてしまします。ガンという病気は再発リスクがありそのための経過観察と再発予防にかかる費用が長期にわたり、それも大きな額になります。

毎月通院し、ホルモン注射を受けて定期的に検査を受けると年間30万から50万もかかることが普通にあります。

ガン患者とその家族にとって負担は計り知れませんが、再発リスクには替えられません。確定申告時に出す医療費控除も大きな額になりますから、還付される額も家族旅行に行けるくらいあります。

ガン保険の通院保障の限界

A社がガン保険を扱えるようになりましたとB社の資料を持参しました。ガン保険としてはトラブルの多かった上皮内ガンの保障を明確にしていてとてもよく見えますが、肝心の経過観察と再発予防の通院保証はがよく見えません。

退院後の通院は一年以内なら無制限とありますが、これは当たり前です。三大治療(手術・放射線・抗がん剤)のための通院は無制限とあります。経過観察で抗がん剤を使用しないと対象外となるように読み取れます。どうもよくわからない仕組みです。

再発予防5年では完全ではないのです。7年から場合によっては10年の長期にわたります。

負担が一番大きい部分はガン保険では担保されない可能性もあります。無理もないです。これだけガンが多くなり再発リスクも高ければ治療が長期にわたり、費用がかさむわけですから保険会社としても、とても保障していられないのでしょう。この辺お詳しい方の情報をお願いします。

生きてこその意味。

CIMG2489医療保険の内でも、ないよりましのガン保険です。最近のガン保険は普通に上皮内ガンも保障の対象(保険金は雀の涙ほどですが・・)です。

生きてこそではありますが、ガンになって生き残る時のコストは家族に大きな負担を強います。

千代の富士関の膵臓がんによる急死は、若すぎる故に残念ではありますが、ガン保険に入っていれば医療コストではプラスになると言えるでしょう。

もちろん千代の富士関が元気で長生きできれば、ガン保険のコストどころではない実入りがあるでしょうから、この世では何はともあれ長生きをよしとすべきかもしれないところです。

千代の富士関の訃報に接して、生命保険にかかわるものとしての感慨は、生きるということは存外難しいといわざるを得ません。

生命保険の比較購買は誤解であるという理由。

生命保険の比較購買について、そんなに簡単ではない理由があります。

CIMG2488生命保険の比較購買が業界の特性として難しいということは下記のブログに書きました。実際の場面ではよくて2社から3社も比較できればよいほうです。もちろんベストはあきらめてベターな選択をしているだけです。

 

 

 

◆同じ保障で保険料に差がでるのに生命保険の比較購買のハードルは高い。

生命保険に限らず、売るべき商品に特殊な強みや優位性がない限り機械的に価格競争をすれば完全競争となり利益は限りなく0に近づくはずです。

逆に言えば生命保険の完全な比較購買ができれば、生き残る生命保険会社は一社になるはずです。同じ保障で一円でも安い方、解約返戻金が一円でも多いほうがよいのに決まっているからです。解約返戻金を各社比較しランキングを提供してくれる会社もあります。

◆生命保険の比較購買なら唯一の仕組み、亀甲さんのトータくん

●しかし実際の生命保険販売でも他の商売でもそうはなりません。

商いは人と人がするもの、好きか嫌いかがすべてを決めるからです。

CIMG2405営業力というか人間力、人の縁があり決して人は価格だけでは選ばないのです。特に生命保険のような形のない商品、結果のわからない商品は商品力より売り込む人間の営業力というか人間性が大きくものを言います。

比較して、人情を排して、ベストを選択したつもりでも多くの場合、選択が先で理由が後付けになります。それが完全競争にならない理由です。

付加価値というのは売る人の人間的価値でもあります。商品としての付加価値に営業としての付加価値がオン出来れば鬼に金棒となります。

生命保険も同じこと、比較購買を目指しても好き嫌いが優先するのは仕方のないところです。そこに生命保険業界の優績者が生まれる理由があります。

●比較購買が必要でありながら実は価格競争ではないのです。

生命保険の比較購買を標榜しながらこんなことを言うのは不謹慎ですが、実際の現場では売り込む営業を好きか嫌いか、プラスGNP(義理・人情・プレゼント)が選択の基準になるのです。

そんなアホな!とお思いでしょうがどれだけ生命保険を理解して正しい比較購買をしている人がいるでしょうか。ご自身は、自分はよりよい商品を選択したと信じていることでしょうが、それは思い込みにすぎないと言えます。

生命保険の売る側と買う側との双方に属した経験と、徹底的に比較購買に徹してガム一枚拒否してきたからこそわかる生命保険購買の真実です。

だから予定利率が下がっても生命保険業界は相変わらず生き延びていくのです。

超低金利時代の生命保険の考え方|最後のチャンスか!?

超低金利時代の生命保険の考え方は変わり目を見逃さないことです。

かってない超低金利時代に突入しました。日銀がマイナス金利を導入してから10年国債の利回りがマイナス0.035%、5年国債はマイナス0.25%となり安全資産としての国債に投資する意味がなくなりました。

利回りがマイナスということはどういうことなのか、どうもすんなり理解できませんが国債を買っても儲からないことだけは確かです。

CIMG2433まったく家のタンスに現金を置いておいても銀行に預けておいても大差ないのですから、誠に運用難の時代になったものです。金を借りる人には都合がよいのですが、お金を預かる金融機関は銀行にしても保険会社にしても手をこまねいているわけにはいきません。

◆生命保険会社の台所事情

生命保険は予定利率という基準があり契約者から預かった保険料を安全確実に運用しなくてはなりません。国債は安全ですが運用益はその分低水準です。ハイリスク・ハイリターンは投資の法則ではありますが、生命保険会社は預かっているお金ですからリスクをとるような投資を選択することはできません。

とすれば国債に投資運用している限り今の時代ではほとんど運用益が見込めないことになります。保険料として契約者から預かったお金を時たま発生する保険金支払に当てていくほかあ
りません。

低金利時代でもリストラでもしない限り生命保険会社の予定事業費率が下がることはまずありませんから、結局保険商品の見直しやら販売停止などでしのいでいくほかないのです。

CIMG2405特に保険会社は金利が下がったからと言って既契約で約束した利回りを下げることは出来ないルールです。金利が下がったから契約した保険金も下がりますでは、変額保険なら別ですが、普通の生命保険では契約者が納得するはずがありません。

低金利時代には過去の予定利率のよい時代の保険契約が重荷になり保険会社を破綻に追い込むことすらありました。

生命保険会社はそういう経験から超低金利時代にはいち早く率のよい保険は売り止めと称して保身に走ります。すでに一時払終身保険はどこの生命保険会社も販売を停止しているようです。ほかにも率のよい終身保険や年金保険、学資保険も売り止めの情報が耳に入ってきます。各社とも今後さらに予定利率を下げる予定のようですから、バナナのたたき売りではないですが最後のチャンスとばかり結構売込み圧力が強くなってきています。

◆超低金利時代の買う側の考え方

ここにきて生命保険を買う側としては、時期外れというか、決算でもないのに生命保険の検討が増加します。たしかに予定利率が変わる前に生命保険に入れば銀行に預けて手数料を取られているよりはお得になります。

いつの時代もそうですが、予定利率が下がったり法人税が下がったりしてもそれはそれなりに次のスキームが生まれ生命保険業界は商売を続けていくものです。

しかし超低金利時代の生命保険は資金の運用ではなく純粋な意味での事業保障を考えるよい機会でもあります。以前は課税の繰り延べ効果が主体で保障がおまけで付いてくるようなことでしたが、これからの時代は事業保障にプラスして節税緊急予備資金の蓄積が目的になるように思います。

◆まとめておくと

どこが低金利の底なのかを見極めつつ保険契約は見直していく必要があります。大事なことですが、低金利時代だからといってリスクが下がるわけではないので間違えないようにコストのかけ方を慎重に、ですね。

個人の方には老婆心ながら
老後資金を運用するにしても率が悪いからといってリスクのあるものに投資するのは控えてください。その点生命保険なら将来の死亡保険金や解約返戻金は確定した契約ですから安心できます。

まとめとして言えること、

超低金利時代の生命保険の考え方は変わり目を見逃さないことです。

法人保険┃リスクを理解できない経営者。

法人保険で買う側の気持ちを掘り下げると、リスクを理解できない経営者が見えてきます。

保険営業で企業を回るとなかなか知り合いでもないと相手にしていただけません。企業にとって事業保障保険が必要なことは理解していても売り込まれると腰が引けるのです。

● 社長不死身の法則

ほとんどのオーナー経営者は自分がいつか死ぬと言うことを自覚してはおられません。社長不死身の法則と私は言っていますが、口では自分の万が一をあれやこれや心配されますが、本質的に自覚されていないのはよくわかります。

CIMG1759これは仕方がないことです。リスクというものは誰の目にも見えません。いつどこでどんな形で襲い来るかわかりません。大病をするとか災害にでも合わない限り気づかないのが普通です。自分には遠い話、直接関係がないように思うものです。

人の死亡率は100%です。中でも病死は9割以上、ほとんどの方は病死する定めにあります。

リスクは学ぶ・教わると言う方法もあります。そこに保険営業のツボがあると言えるでしょう。法人保険では事業保障という面よりも資金ショートに対する法人保険の解約返戻金による緊急予備資金という切り口のほうが多くの経営者は理解しやすいように思います。

特に若手の経営者は、自分の健康には自信があるが企業継続に必要な長期的に安定した資金(キャッシュフロー)には自信が持てないとしたものです。

● リスクは感情で理解

リスクを理屈で理解しているうちはわかっていません。これはヤバッ!と思ったり背筋がぞっとする体験がリスクを回避したり恐れる行動につながります。リスクマネジメントをこねくり回し理論や計算で評価しても本質的な理解には至らないのです。リスクを理解するには恐れ、不安という感情に基づく動機がないと回避行動につながりません。

回避行動とは安全対策投資であったり保険加入であったりします。適切な言葉で言うとリスクの移転が保険加入です。しかし生命保険事故ではリスクの移転とは言えない実態があります。言うならば生命保険金はリスクの経済的補填にすぎません。損害保険と異なり生命保険事故が発生すると金銭では元に戻らないものがあります。

● 買う側は自分で買いたい

リスクをある程度理解し保険の必要性を理解しても、買う側(顧客)にすれば売り込まれるのは嫌なのです。自分で選んで買いたいのです。法人保険を販売するときのツボはリスクを経営者にいかに感覚的に理解いただくか、そして売り込まずに説明すること、そして自ら選ばせることが重要です。

生命保険の指定代理人請求の落とし穴。

生命保険には指定代理人請求という仕組みがありますが、落とし穴もあります。

生命保険は金融商品ですが、人の生死に関わり大金が動きます。そのため特殊ルールがいくつもあります。例えばリビングニーズ特約のように余命6ヶ月の宣告を受けると生前に生命保険金が受け取れるという仕組みです。

実際死にゆく身の上ではお金などそれほど意味があろうはずはありませんが、付き添う家族には大きな意味があります。リビングニーズ特約は本人が余命を自覚して自分で請求する仕組みです。本人が保険金を手にして何かをすることを思いつかない限り意味のない制度です。

これに対して指定代理人請求と言うものがあります。

CIMG2457契約するときにサインすれば自動付帯される場合もありますが、別枠で手続きを必要とする保険会社が多いようです。

要するに本人が自分で保険金を請求できないような場合に代わって保険金を請求できる人を事前に指定しておく制度です。

保険会社によっては「指定代理請求特約」とか「指定代理人請求特則」とか言い方はいろいろありますがルールはほぼ同じです。これは保険料が余分にかかるわけではないので付帯しておけばよさそうなものですが、契約者の意思と保険契約の時期により付帯していない場合があります。ご自分の契約を今一度確認されることをお勧めします。

指定代理人請求は認知症とか重篤な場合で被保険者の意思表示ができないようなケース、あるいは本人に告知していない場合などに威力を発揮します。

でもそんなに簡単に契約者であり被保険者である本人に気づかれずに保険金を請求できるものでしょうか。

保険会社は、契約者に内緒で保険金を受け取った場合、契約者からの問い合わせには回答せざるを得ないと回答しています。生命保険会社は指定代理請求人により保険金を支払ったことを被保険者に連絡することはないと説明しますが多くの場合、契約者は被保険者です。言っていることはよく考えれば矛盾だらけの何の配慮もないアホな話です。

気の毒にもあっさり亡くなれば問題は発覚しませんが、抗がん剤治療が効を奏して小康状態になったときどうするのでしょうか。本人にばれる機会がないとは言えないのです。保険会社は保険金を支払ったお知らせを送付するのでしょうか。この辺は事例を知りませんがある程度リスクを覚悟する必要があります。治癒の見込みがあれば告知し本人の意志で抗がん剤治療をするのでしょうが、進行性のがんなどでは告知しないケースもあります。

指定代理人請求にしてもリビングニーズ特約(指定代理人がリビングニーズ特約で保険金を請求することも可能です。)にしても本人に内緒で保険金を請求するには相当の理由と勇気が必要です。生死が関わるととたんに難しくなる保険金請求です。

本人に告知していない場合はためらいが・・

他人が請求するわけでなし、指定代理人請求は正当な保険金請求ですが被保険者たる本人にすれば指定代理人請求で家族が保険金を請求していれば自分が重篤な病気であることを知ることになります。脳梗塞とかで意思表示ができないような場合は後になって本人に知られても問題はありませんが、やはり告知していないがんなどの病気の場合はためらいが残ります。

最近はがんも告知する時代ですが、やはり言えないケースもあります。契約者であり被保険者である本人が、家族の指定代理人請求で自分の本当の病気を知ったとしても、無理を承知で申し上げると、そこはショックを包み隠して知らぬふりをするのが配慮というものです。

生命保険の契約者変更と受取人変更 | 課税関係を解明。

生命保険の契約者変更と受取人変更の課税関係を解明します。

生命保険は簡単な手続きで契約者も受取人も変更が出来ます。しかし被保険者は体の健康を提供していますから、その契約に関しては決して変更できません。

CIMG2421課税関係を考えると結構ややこしくて面倒なのに生命保険としての変更手続きは拍子抜けするほど簡単に出来てしまいます。

もともと生命保険は契約するときに一番手間がかかります。診査があったり告知を書いたり、時には条件が付いたりと、とても入りにくい生命保険ですが、ひとたび契約してしまうと後の手続きは比較的スムーズに進みます。

それだけに何気なく安易に変更することで、後でもめたり追徴課税が発生したりという面倒なことになりがちです。他の金融商品には被保険者も受取人もなく契約者がすべての権利を持ち、判断します。

ところが生命保険には利害が絡む受取人と被保険者が必ず関与します。被保険者は体を提供しますから元から受取人にはなり得ません。これはわかりますね。自分の死亡保険金を自分が受け取ることはできないと言うことです。ですから契約者と被保険者が同じとき、契約者は自分を受取人に指定することはできません。

その場合、自分以外に受取人を指定すれば保険金を受け取る時の課税関係は贈与か相続になります。

生命保険といえども、こっそり内緒で、宝くじのように課税関係無縁で大金は入らないのです。

わかりにくい部分もあるので表にしてみました。生命保険の契約者変更(=名義変更)と受取人変更にかかる変更可否、権利関係、課税関係がこれでお分かりいただければありがたいですが、いかがでしょうか。

 (契約者)(受取人)(被保険者)
変更可否不可
変更手続契約者変更=名義変更
A.無償譲渡⇒贈与
B.有償譲渡⇒売買
受取人変更不可
権限変更は契約者の意思契約者が指定同意
権利/受取・解約(解約返戻金)
・受取人指定
死亡保険金生存給付金(入院給付金etc.)

課税関係受取時課税
(A)新契約者:贈与税
(B)新契約者:一時所得
受取時課税
贈与税
相続税
非課税

その1) 

変更可否、契約者と受取人は契約者の意思で変更できますが、被保険者は変更できません。

その2)

世間では名義変更と言うほうがよくわかりますが、生命保険契約の契約者変更です。お金を払って保険契約を買えば売買ですが普通は無償で変更します。無償で保険契約を譲渡すれば贈与ということになり、贈与税の課税対象となります。

その3)

契約者の変更も受取人の指定も契約者の権利ですが変更する場合、被保険者の同意が必要になります。保険会社の変更請求書には被保険者の自署欄があります。

その4)

契約者は受取人を指定する権利がありますが、契約そのものを解約し解約返戻金を受け取る権利があります。

その5)

受取人は被保険者死亡時に生命保険金を受け取る権利を有しています。この時課税関係に注意する必要があります。自分が契約者でない場合、相続税か贈与税になります。

その6)

被保険者が生存中に病気になって受け取る入院給付金などの生存保険金は基本的に非課税です。

その7)

解約返戻金にしても生命保険金にしても名義を変更しただけでは税法的には課税されません。保険がお金に代わる時課税関係が発生します。

◆生命保険の受取人変更12の実務ポイントをどこよりも詳説。

生命保険の選び方カモにされない付き合い方あれこれ。

生命保険の選び方のポイントを買う側の専門家としてアドバイスします。

おかげさまで売る側の事情も背景も商品事情も手に取るように分かるようになりました。

生命保険業界は熾烈極まりない成果報酬型かつ締切ゲームオーバー型の世界です。内勤の職員や管理職は一定の固定給ですが直接営業に携わる職員は契約が取れなければクビになるほかないのです。

生命保険の代理店も保険会社の営業職員と同じことで契約が取れなければ、ランクが下がりその日から飯の食い上げです。CIMG1663

保険の営業では競争こそありますが誰も助けてはくれませんから、生き残るためには自分の営業力をつけるしかありません。

できない営業は顧客の立場でセールストークをしているつもりでも足元が見えてしまいます。それはそれで仕方がないのです。情けにすがろうが親戚に疎まれようが一件は一件の契約です。

保険ショップも乗合代理店もこの辺の事情においては大差ないのです。複数の保険会社を扱っているから比較購買ができるなどというのは誤解の始まりです。

どこも自分が売りたい商品が手の内にあるのです。それをよく見せるために他社の保険を引き合いに出したりしていると考えて間違いありません。

その点一社専属の保険営業のほうが他社商品を知りませんから買う側から見れば誠実に見えます。乗合代理店でも売りたい保険会社はできる限り一社に絞りたいのです。ま、その辺の事情は保険相談の前提として頭に入れておいていただければと思います。

保険は生命保険でも損害保険でも選択するときはフェアな情報が大事です。

生命保険は買う側にこそフェアーな情報が集まると思います。生命保険を売る側は乗合代理店だろうが税理士さんだろうがファイナンシャルプランナーだろうが、基本的に営利目的の営業活動ですから取扱保険とおすすめの保険は手前味噌になるのは前項で申し上げた通りの事情であり当然といえば当然なのです。CIMG2010

競争しているお隣のお店の商品をすすめる店員はいません。自分の店の商品をよりよく説明するのは当たり前です。

それを理解せずに専門家のフェアな視点でのおすすめ保険商品と解釈するのは鴨がネギをしょって鍋と出し汁を持ってきたようなもので、愚かとまでは言いませんが、お人好しという他はありません。

生命保険を扱う営業からはガム一枚、飴玉一つもらわないというコンセプトをお話ししたことがありますが、本気で比較購買するなら相手に情が移るようなことは一切避けなければいけません。

先日も誕生祝に花を持参した保険会社がありましたが持ち帰りいただきました。持ち帰ったところで困るのは目に見えていますし顔には「そんなあ!?」と非難が書いてありましたが、ここで譲歩をすれば知らず知らず負い目が生まれ判断を曇らせることになります。

生命保険は大きな買い物です。とことん慎重にです。腹を決めて各社から自分の希望に合う提案を出してもらい比較することが大事です。

生命保険の提案を出した営業からは矢の催促が来ますが、さらりと受け流してください。断る時もきっぱりとです。期待を残すような言い方は禁物ですね。そこまでしないとフェアな情報は集まらないし生命保険の比較購買はできないということです。

生命保険の比較購買の重要性は法人でも個人でも同じです。

保障性の商品でも解約返戻率は大事ですからきちんと比較をしないといけません。個人でも法人でも解約返戻率を甘く考えるのは賛成しません。人生山あり谷ありです。見直しができない生命保険は困ります。

必要な時に必要な額のキャッシュに変わらない保険は特に法人では敬遠しなければなりません。その情報を堂々と比較し選んでいけばよいのです。売る方も堂々と売ればよいし買う方も堂々と比較すればよいのです。CIMG1917

ただどこを見ればよいのか、何を比較すればよいのかは保険の目的により異なります。その辺の知識はネットで調べたり本を読んだり、保険会社の説明を受けたりしながら総合的に判断します。

最終的には生命保険に対する価値観の問題になりますから税理士さんに相談したからといって正解が得られるものでもないところが保険の難しいところでもあります。そこまで踏み込んで生命保険を自分なりに理解しておくことが後々の役に立つのです。

得する保険いらない保険でまとめるのは無茶でっせ!

得する保険いらない保険でまとめるのは無茶でっせホンマ!?

またまた関西弁ですが、プレジデントの以前の特集で保険を十把一絡げにして名の通ったFP(ファイナンシャルプランナー)に格付けさせているのです。

CIMG2069タイトルが「得する保険いらない保険」と極論無謀タイプです。雑誌というのは売れて読まれてなんぼですからセンセーショナルなタイトルや誇大のタイトルはやむを得ないところもありますが、保険の場合は得するかどうかそんなことは店じまいするまでわかろうはずもないですし、いらない保険と一刀両断できるものでもないのです。

特別な資産家でもない限り一般庶民にとり保険でそれなりに得するときはそれ以上の損失というか健康被害が発生しているのは当然のことです。場合によれば死亡事故があっての保険金です。だから保険で得をするという発想は資産運用型保険か法人保険の節税か、しいて言えば年金保険ぐらいです。

ゆえに保険で得をするという発想は比較できるものではなく完全に誤りです。

ただいらない保険というものはあります。ダイヤモンドの定義とは異なりますが、30億の資産がありながら国内生保の定期き終身保険についていた昔の80歳までの医療の特約の保険料を前納するようなムダ遣いは確かにいらない保険です。お金があると得する保険もいらない保険も考慮することなく払ってしまう場合があります。

ガン保険、上皮内がんはあきらめなさい。

ガン保険、上皮内ガンはあきらめなさい、生きることをあきらめなさいと言っているのではなく、保険金を手にすることをあきらめなさいと申しあげています。

ガン保険の多くは昔から上皮内ガンを免責としています。

最近は上皮内ガンでも保障するものがありますがその分保険料はお高くなるのです。ガンではあるがほとんどの場合、完治するため命に関わることがないので免責になっているわけです。CIMG2089

まるで体内のエイリアンのようないやな言い方ですが上皮内がんは上皮内新生物とも言います。同じく新生物ではありますが、これとは違い悪性新生物は完全なガンとなります。

上皮内新生物は保険金が出ないくせに新規契約で告知しようものなら入れる保険はありません。5年経過後医師の診断書付きで入れる保険がある時代にはなりましたが、大腸ポリープでさえ完治の診断書を求めてきますから保険とガンはどうしても相容れない関係にあります

上皮内ガンと悪性新生物を区別できるのは医者だけです。保険を契約するときにこの区別をしっかり理解している方などほとんどいらっしゃいません。真剣に調べるのは自分が当事者になってからです。人間ドックで精密検査をすすめられて医者へいきます。この時はまだ高をくくっているのですが組織を採取して病理検査に出しましょうとなるともうインターネットかぶりつき、本屋の医学関係で立ち読み、人の話に聞き耳を立てるようになります。

検査の結果ガンということがわかり目の前と人生が一気に真っ暗になります。人に動揺を悟られまいと必死になります。家族のこと子供の将来、マンションのローンまで考えて団体信用保険を思い出すというお決まりのパターンです。世の中の色彩が変わったようにすら感じられるのです。

でもよく聞くと上皮内ガンで早期発見なので内視鏡で切除でき再発の可能性も低いことがわかると不安な気持ちは消えませんが気持ちが落ち着いてきます。

実はそこで自分の契約している保険のことが気になりだします。ガン保険はどんな契約だったか、入院給付金はいくらだったか、そうそうガンの診断給付金が出るはずだ、などと思います。

契約して日が浅いと90日免責もありますから約款と提案書を引っ張り出して真剣に読み漁ります。

そして見つけるのが上皮内ガンの免責という条件です。

かくして上皮内ガンという医学的にはガンなのに保険的には免責という理解しがたい現象が起こります。本人にしてみればすっかりガンの気分を味わっていますからこれで免責といわれると引っ込みがつきません。CIMG2018

同じ道筋をたどり保険嫌いになるひとと保険にとことん詳しくなる人がいます。いわゆる後者が、かくいう私のことでもあります。

 

 

これは上皮内ガンが悪いわけではなくきちんと大きな文字で説明できない保険会社に責任があると言えるのではないかと思います。都合の悪いことは老眼鏡か虫眼鏡で見なければわからないように書くパターンは決して顧客視点ではありません。保険も顧客の立場でタバコのようにリスクを明示することが求められる時代だろうと考えています。

生命保険の解約返戻金と解約払戻金の違いについて。

保険の解約返戻金と解約払戻金の違いについて実情を調べました。

解約返戻金(かいやくへんれいきん)と解約払戻金(かいやくはらいもどしきん)は一見違うものを指すように思いますが、内容的にも意味的にも完全に同義です。保険会社により呼び方が違うと言うだけです。

もともと金融業界の人間でないとあまり使うことがないですし、漢字を見ただけで正しく読めるとも限らないのでご存じでない方も多いと思います。

要するに保険などを解約したときに戻ってくるというお金のことを指します。

Googleで検索すると解約返戻金は普通検索で457,000件、解約払戻金は普通検索467,000件ですがGoogleはこの二つの言葉を完全に同義語として表示していますので踏み込んで解約返戻金を完全一致検索で検索すると395,000件、解約払戻金を完全一致検索で検索すると49,000件ありこれから推察するところ解約返戻金の方がより一般的であるということが判断できます。

実際の場面では「戻(れい)」の字が読めないお客様も結構いらっしゃいます。また解約
払戻金の「払戻(はらいもどし)」も言われればわかりますが、音訓混じりで知らなければ読み方に迷うところです。

CIMG2027保険業界は特異な専門用語を使う傾向があります。ただ漢字が多いのでなんとなく意味は推測できる言葉が多いようです。商談をしていると当然話が通じているものと思ってしまうところがセミ専門家の怖いところでもあります。実際はほとんど意味が伝わってはいないと思うべきなのです。

以下保険業界の専門用語を解説しています。
◆生命保険の払済が一般的ではない実態を報告。

◆法人保険の減額と失効は使える手ではあるが要注意。

たまたま解約返戻金と解約払戻金は同じ意味でしたが、保険の専門用語はしっかり理解していないと正しい処理ができません。これは売る側はもちろんですが買う側も理解しておかなければならないところです。

医療保険ほど損な保険はない。

医療保険ほど損な保険はない、終身保険ほど確実なものはないと申し上げてよいと思います。

損か得かの判断基準は払込保険料合計に対して受取保険金が上回るかどうかです。

金融商品に関していえばいくら儲かるかですが、保険の場合は儲かるという言い方は不適切ですのであえて「払込保険料<受取保険金」公式が成り立つものはどれかで考えます。

もちろん途中解約はどのような金融商品でも損をするか元本を割り込む場合があり得ます。保険でも途中解約は大きな損失につながるような初期低解約返戻金型の保険商品もありますから注意が必要です。

まず、くどいですが説明の前提として生命保険の基本的な分類を理解する必要があります。

[保険の基本構造は大きく5タイプ]CIMG2097
①終身保険
②定期保険
③養老保険
④年金保険
⑤医療保険

上記の5つのタイプに分類できます。大方の保険はこれで分類可能です。主契約に様々な特約が付加されてバリエーションが広がっているのです。ややこしい保険でもこの変形タイプになりますから基本形に分類できるものです。

実はこの5タイプの中で最も払込保険料に対して元がとれないリスクが高い保険が医療保険です。ほとんどのケースで「払込保険料>受取保険金」となります。

医療保険の単位は入院給付金であり医療費がいくらかかろうが入院日数×入院給付金とそこから派生する手術給付金であったり通院給付金であったりします。

詳細な計算は各自でお願いしますが、ほとんどの場合何百万円かの保険料を払い込んで入院が長くて10日ほど、受け取った保険金は何十万に程度なるケースが多いと思われます。同じ病気で再入院しても180日以内の場合は継続カウントされます。CIMG2088

元を取るケースを考えれば、全身病気持ちで入退院を長期に渡り繰り返すような不幸にして特異なケースでないと払込保険料に対して受取保険金がプラスに転じることはないと考えて間違いありません。

その次に元が取れない確率が高い保険が定期保険となりますが、もともと安い保険料で一定期間の保障を確保していますから目的は達成しています。

一度保険事故が起これば図らずも元はとれるというか、払込保険料に対してはるかに大きな保険金が支払われます。保険事故がなければ損得で考えるべきものではないはずです。(火災保険のような感覚です。)

確実に損をすることがない保険と言えば終身保険や養老保険、年金保険です。

これらの保険は解約しない限り払込保険料に対して損をするということは基本的にはありません。保険料を積み立てながら保障を同時に買っているような仕組みだからです。

積立貯金だけなら万が一の時には積み立てただけのお金しか戻ってきませんが、保険の場合は契約成立の瞬間から払込保険料の金額や回数にかかわらず契約しただけの満額の保険金が支払われます。ここが保険の保険たるゆえんです。

ただ難儀なのはわずか保険料で大きな保障を、というわけにはいかないので、保障額に対して保険料は割高になります。

払っただけは確実に戻ってくるのですが、払えなければ土俵にも上がれていないことになります。

したがってお金がなければ定期保険、貯金をするお金があれば終身保険や養老保険、さらに余裕があれば年金保険で老後の生活資金に備えると言った順番です。

医療保険は元が取れないと申し上げましたが、これも考え方次第という面があります。どうせ貯金はできないから医療保険で保障でも買っておくというスタンスか、恐ろしく運が悪くて大病で長期の入退院を繰り返し、それも異なる病気で何度も入院をするようなリスクに備えるというなら医療保険は心強い味方です。

それとか両親をがんで亡くしいるので、自分ががんに罹ったら高度先進医療を受けるためにがん保険に入るというならそれなりに話はわかります。CIMG2091

日本は社会保険制度が充実していますからその面での条件も考慮に入れて医療保険の必要性を検討いただければよいのではないでしょうか。

自分の例でいえば、がん保険には加入していますが今はやりの医療保険には加入する気はありません。家族に対する責任は重いですから定期付終身保険でリスクをヘッジしますが、生存給付型の医療保険にはそれほど必要性を感じません。

人それぞれですが、保険の理屈をわかって選択するのとすすめられるままに加入するのとではやはり大きな違いがあると言わざるをえません。

生命保険契約は長いが保険営業は短い。

生命保険契約は長いが保険営業は短い、担当者は変わるのが当たり前ということをお伝えしたいと思います。

法人保険の出口戦略が大事なことは何度も書きました。ただその時期はたいてい何年か先、あるいは何十年か先になります。CIMG2101

生命保険を提案してくれた担当営業にも定年退職はあるでしょう。また多くは途中廃業か転職で、せっかく出口戦略を提案した当人がいなくことも十分あり得ます。生命保険業界は流転激しき世界です。3年で大部分の人が入れ替わるという話もあるくらいです。

◆なぜそうなるかという生命保険業界の事情

今となっては保険代理店の受難時代というべきです。この十数年で金融庁の通達が連発されどんどん締め付けが厳しくなり、保険代理店の食い扶持となっている主要スキームのほとんどが封じられてしまいましたから、以前のような羽振りはもはや期待できなくなりました。

その結果、転職する人、廃業する代理店が増加してきました。本当の大手代理店に集約されつつあるように思います。当然人も入れ替わり担当者も変わります。生活しなくてはなりませんから、自分が取り扱っていもいない生命保険契約に手間暇かけている余裕はないというのが本音なのです。

◆乗合代理店の事情と本音。

◆しかし法人保険は乗合代理店で比較購買

生命保険はできれば比較購買したいと思うところですが実際の場面ではほとんど比較できていないと思います。せいぜい2社比較ができれば良いところですが、何を比べればよいかすらわからないのが保険の難しさでもあります。

保険会社所属の保険営業は他社商品を販売できませんから乗合代理店でもかませないと比較アドバイスはできないと思います。ところが複数の保険会社を扱う乗合代理店ですら売りたい保険会社が決まっているのです。CIMG2092

年間取り扱い保険料でコミッション率が大きく変わりますからできれば一社に集約する方が実入りが大きくなると言う事情があります。実際取り扱いが少ない場合と特級代理店とのコミッション率は10%~50%までと大きな差があります。

生命保険会社も代理店の囲い込みに躍起なのですね。ここに保険代理店経営の難しさが見え隠れします。

◆保険の比較購買なら唯一の仕組み、亀甲さんのトータくん。

◆生命保険契約は長いが保険営業は短いという意味について

まったく生命保険契約は長きにわたりますが保険営業は短いということです。

保険代理店の事情、金融庁の締め付け、世間の景気等々で保険は様変わりします。人間生身ですから担当者がいつまでも元気で同じ保険営業を続けられるとも限りません。

ましてや銀行や証券会社など保険販売の窓口としては頭からメンテナンスのお付き合いには不向きです。

ほとんどの法人保険担当者は生命保険の出口案内をする前に退職するか廃業するということです。

結局、自己責任に帰結することが多いと考えなくてはなりません。それだけに自分としてしっかりと契約内容を理解し、見れば内容を思い出せるまで書き込みをした必要な資料を保存しておくことです。自分が十分わかっていないテクニックや解約時期が限られているような生命保険商品を出来るだけ避けることですね。それがまずは安全対策です。たとえば長期平準定期保険のように返戻率の山がなだらかに数年以上続くような解約時期リスクの低い商品をメインに組み立てておくことです

消滅時効にかかる解約返戻金の請求権の真実に迫る。

消滅時効にかかる解約返戻金の請求権の真実に迫ると失効のリスクが見えてきます。

解約返戻率のピーク時が限られている逓増定期保などは退職慰労金に充てるつもりでも引退時期が諸般の事情でずれてしまう場合は保険料の支払いをストップし、保険契約を失効させることで解約返戻率の高いまま解約返戻金の受取時期を先延ばしできます。

生命保険契約を失効させるテクニックは下記にご案内しました。

◆法人保険の減額と失効は使える手ではあるが要注意。

しかし、約款にはうっとうしいことが書いてあります。
保険法第95条によると保険給付金や保険金、解約返戻金、前払保険料を返還する権利は、権利発生時の翌日から3年間請求をしないと時効により消滅します、というわけです。

一般の債権でも消滅時効は10年なのに薄情な話です。

実際契約者(=被保険者)死亡で保険契約の存在を知らずに数年後保険証券が見つかったりすることもあります。

満期金などは契約者が受取の手続きをしないと保険会社は預り金として運用する仕組みまであります。解約返戻金の未支払契約に対する自動返金制度まである保険会社もあります。

厳密には保険会社が時効の援用(時効の運用を契約者に伝える)を意思表示することで消滅時効は成立しますが、実態はまずそんなことはしません。保険会社は粛々と支払いたいのです。

解約返戻金も保険金も契約者もしくは受取人のものです。それを消滅時効とは言え勝手な理屈で取り込むことには保険会社もためらいがあります。

保険金殺人とか自殺とか告知義務違反とか、悪質でない限り3年が過ぎていても保険会社は解約返戻金の支払いに応じるものです。保険会社としての社会的信用もありますからあまり杓子定規にも出来ないのが実際です。CIMG2103

だからと言って失効して3年経過しているのにまだ引退しないからと保険の解約を先送りすることをおすすめしているわけではありません。

さっさと引退して解約返戻金を受けとり退職慰労金にすべきだと申し上げているのです。

どうしても引退することにためらいがあるオーナーはみなし退職でもして、とにかく消滅時効がどうとかなる前に退職慰労金を受け取ることですね。

とはいっても引退したのに毎日会社に顔を出して経営に口出しすると退職金が否認されますからくれぐれもご注意を。

生命保険200ブログに到達して思うこと。

生命保険200ブログに到達して思うことあれこれを備忘録として書き連ねました。

その一番目は、あらゆる無限のネタも精神的に尽きることがあることを自覚したと言えるでしょうか。CIMG2031

四六時中そのことを意識のどこかに置くようになりネタとしての意味合いを考えるようになります。もちろん何度も壁を意識し、ここが普通の人が諦めて退却する壁だからこそ乗り越えようと自分を鼓舞します。

続けるコツの第一は自分の意識が進化するなかで出た結果を楽しめるかどうかです。

アクセスのない、あるいはアクセスが増加しない孤独な闘いは長続きしません。

実感として言えることは、巷間言われているようなコンテンツありきではなく検索あるいはキーワードありきということです。

いくらユニークで価値あるコンテンツもタイトルや<h1>タグに検索数を見込めるキーワードを配置しなければ読者が来れるわけがないのです。

検索を意識しないコンテンツはアマゾンのジャングルの奥地に看板を立てたようなものでいくらきれいでもいくら大きくてもだれも見やしません。この事は大きな発見でした。

検索数が見込めるキーワードありきのコンテンツという逆の縛りになり自由に書きたいネタがもともとあるものにはある意味で厳しい条件です。書きたい内容があればむしろキーワードが邪魔になります。

文章としてもくどくどキーワードを配置するのはためらわれます。でもそれで明らかに順位が上がるのですから背に腹は変えられません。順位が上がり上位に表示されなければ誰も選択してくれません。何のために書くのか自問自答です。

そのために自分の時間から失うもの麻雀ゲーム、読書、勉強時間そして変わりにコンテンツ作成時間とアクセスアップ対策時間が入り込むわけです。CIMG2027

自分として変わったことをあげると、情報収集に手間暇かける、ネットワーク化に意識を当てる、アクセスアップ知識の発見と成長があります。経験を基にした生命保険の情報発信と言えども検索という仕組みを活用して何かを始めるならそれなりの時間投資が必要です。

独学の限界も感じつつ、自分をとことん追い詰めて知恵を練り出す他ないのが今の現状です。

コンテンツかキーワードかといえば、キーワードありきでそれに付随するものがコンテンツです。ならば検索数が見込めるキーワードの発見に力を注ぐべきですね。

究極の医療保険にデメリットがあった。

究極の医療保険にデメリットがあった、医療保険にもいろいろあります。

短期払いで終身の医療保障は望むところですが保険料はバカ高くなります。

もともと医療保険で元を取ることはできないと思って間違いありません。ただ医療保険にも思いがけない商品があります。これは法人ではなく個人で相続対策としてかけます。CIMG2024

契約者は被相続人、被保険者は子か孫、保険料は15年短期払いで全期全納します。

解約返戻金はあるにはありますが雀の涙ほどです。

ところが15年後には生存還付給付金として払込保険料を上回るキャッシュを受け取ることができます。払込保険料が全額戻ってきて上乗せ分の4%程度は一時所得になります。

それじゃそこで保険が終わりかというとそうではないのです。

払込を終わった終身の医療保険が残るのです。

ええっ、すごいやんと誰でも思う内容です。

契約者は被相続人ですから残念ながら先に亡くなります。そのときに子が自分の医療保険として引き継げば解約返戻金はほとんどありませんから相続税がかからず引き継げます。

被相続人が15年の払込満了までに亡くなった場合も子に名義変更するときは解約返戻金が少ないわけですから相続税がかかりません。

ただし全期全納していますので未経過保険料は契約者のものですから相続財産に加算して相続税の対象になります。でも15年後の生存還付給付金は新しい契約者としての子が受け取ります。

その上終身の医療保障がおまけに付いてきます。全くでかいおまけです。CIMG2022

注意すべきことというかデメリットは当然あります。保険会社も営利目的ですからそんなに甘くありません。

それは解約返戻金が極端に低いと言うことは解約するような羽目になれば大損するということです。

まだ初期のうちなら未経過保険料が戻りますから傷は浅いのですが、満期ぎりぎりは最悪になります。

もう一つのデメリットはよく見ると被保険者死亡というケースです。

被保険者は若いですから滅多なことはないでしょうが医療保険の死亡保障は残りのご飯粒みたいなもので申し訳程度の金額です。

満期までに万が一被保険者死亡になるとこれまた大損になります。

まずそんなことはないとしたら個人で加入していて結構な相続税対策になります。

この話がすんなり理解できた読者はかなりの保険のプロですね。

時代は生命保険の方向性を誤らせている。

時代は生命保険の方向性を誤らせていると言えるでしょう。

検索キーワードを探していると昨日のブログで紹介した杉山氏のいうような時流を感じます。

アクセスの多いキーワードは“保険料・平均”だったり“保険・ランキング”だったりします。

保険設計に平均は意味がないしランキングも役には立ちません。一人一人の条件や環境はみな違います。

生命保険に横並びの発想はリスク評価を誤るもとになります。CIMG2092

くどい話になりますが自分のリスクに気が付くことです。それを人生のステージを追って積算したものが保険金額になると考えればよいのです。

ファイナンシャルプランナーでなくともネットで検索し自分の計画を当てはめれば計算ができます。

生命保険で自分は何がしたいのか生命保険に何を求めているのかじっくり考えると足りないものが明らかになります。

リスクは目に見えないだけにそのことに気づいていないだけなのです。説明を受けて気が付けば一気に理解は深まります。

そして家計における費用配分の優先順位が見えてきます。そうすれば必要な生命保険は自然と姿を現します。

リスクに気が付くかどうか、それがすべてといっても決して過言ではないのです。

保険募集人のホントのお家の事情を暴露すると。

保険募集人のホントの事情を暴露するといささか暴論になりますが・・

一抹の真理をお伝えできるかと思います。

保険を売る人を保険募集人と呼ぶなら保険の代理店も保険会社の営業職員もさらに言えば保険ショップの委託型募集人も保険販売のコミッションで生計を立てる保険募集人です。CIMG2082

保険を売ってなんぼ、締め切りまでに規定の保険販売が達成できなければ資格降格、はたまた退職、いわゆるクビになります。クビにならないまでも贅沢どころか金欠になり生活できないことにもなります。まことに厳しい世界なのです。

これが募集人のレベルに応じて生活レベルを維持するために必死になるような仕組みになっています。

MDRT連続の、ベンツで保険営業をするような人ですらレベルは違いますが一件に泣くことがあるのです。後一件が決まらなくて賞与が大きく減額になることもあるのです。

夜討ち朝駆け拝み倒しまでするそこに保険募集人のお家の事情が隠されています。一件でも多く、できればさらに保障額が大きく保険料が高い保険をすすめたいという本音があります。

契約の多寡はそのまま成績になり給料に直結しますから業界を問わず営業の本能のようなものです。本音は晒すものではありませんから賢い営業はお尻に火がついていても涼しい顔でお客様のためにお客様第一でお役に立つ保険をおすすめするのです。

そんなーと思うのはアナタだけ、そういう仕組みだからこそ保険業界はここまでの隆昌を極めたのです。何千億もの契約者の保険料を投じて格付けの低い保険会社を買うようなことができるのです。

何故そんなことが言えるのかって、そりゃかっては当事者ですから身にしみて業界の厳しさ、本音の事情はわかります。CIMG2037

だれも本当のことは言いたくないのは当然ですよね。

そういう目線で株式会社ほけんの100番を経営する杉山将樹氏の「死亡保険金は命の値段、もっともシンプルな保険選び」を読んでみる機会がありました。私の頭に残っていることを箇条書きにすると・・・下記の12件です。

・よい保険悪い保険という区別はない。
・医療保険よりまず家族を守る死亡保障。
・保険に加入する目的は何か、何のための保険か考える。
・家族が生きていくための必要額を算出したか。
・本当に必要なものは最悪の場合に備えた死亡保障。
・ライフプランに基づいて保険設計しているか。
・人生の節目節目に保険を見直す必要性。
・迎合的安易な保険コンサルに警鐘。
・生命保険はオーダーメイドが基本。
・安易な医療保険や傷害保険で道を誤るな。
・手の内を明かさないとよい保険設計はできない。
・夫婦で相談しお互いがリスクを理解し保障を理解する。

全く金儲けのくせに理屈は通っているし保険的に見て言っていることは基本的に正しいといわざるを得ません。ただしMDRTは保険の販売力が強い優績者、人間として信頼できるとは限らないとは申し上げておきます。

それやこれやを鑑みて言えることは固定給で保険を売ることは難しい、故にコミッション制はやむなしです。

また保険業界では本当にお客様のことを考えて提案できる余裕はないというのが実情です。

まず自分の生活がありそれを豊かにするために働いているのですからきれいごとは二の次になります。

この本を読むと見事に本音が見え隠れします。週刊ダイヤモンドに保険ショップの問題をかかれて委託型募集人問題に悩みつつ起死回生のブランド戦略なのでしょう。

本音は別にして、生命保険の入門書としてはとてもまともなことを書いています。

これから保険に入る人には是非読ませたいくらいにしっかりした内容です。杉山氏も経営者ですから金儲けの戦略で書いたのでしょうが内容的には不思議に契約者のタメになっています。

生命保険のあり方を考えると「その通り」と膝を打つこと数回です。これによりほけんの100番は成績を上げるでしょう。それはそれで結構なことです。

長々と書いてきましたが保険業界は図らずも契約者のためになる厳しいコミッション制をとっているのです。

損保と違いリスクを自覚することが少ない生命保険はすすめられなければ入れません。

信用できる人から懇々と諭されなければ自分のリスクに気づきません。さらにドンと背中を押してやらないと決断ができないのです。これが契約者のためになっています。

相互扶助がわからなくてもいいのです。貧乏人は払える範囲で目いっぱい家族を守る保険に入ることです。それが長い目で正解になります。

なにごともなく保険料が無駄になったと思える満了時期が来ればれば、これ以上の幸運はないのです。

誠に因果なものですがこれが生命保険です。図らずもこれで多くの人が救われています

生命保険はビジネスか相互扶助かに結論を出すと。

生命保険はビジネス以前に相互扶助の仕組みです。

生命保険は今やビジネス化しておりある意味では金儲けの手段になっています。

保険会社も営利を目的としていますし、生命保険に携わる営業も生活の糧として収入を得る手段になっています。

それはそれで時代の流れであり営利目的として事業化できたからこそ社会に生命保険が定着してきたということもあります。

崇高な理想と奉仕の精神だけではいかにすばらしい仕組みでも生き残ることはできないでしょう。

生命保険はもともと相互扶助の仕組みでした。

みんなでお金を出し合い万一に備える助け合いのシステムです。

相互扶助は一人一人が少しずつお金を出し合い大きな災難に見舞われた人を救済します。当然自分が不幸に見舞われたらみんなが出し合ってくれたお金で助けられます。CIMG2028

これが生命保険をビジネスととらえると、加入する人の意識も自分の万が一に備えてであり、誰かを助けようと思って生命保険に入るわけではなくなります。

この時点で相互扶助という互いに助け合うシステムが自分のためのシステムになり現在のビジネスとしての生命保険につながります。

福沢諭吉の言ったように「一人は万人のために、万人は一人のために」が自分の万が一のためだけが生命保険加入の目的になります。

相互扶助の精神の名残として保険業界だけに相互会社という形態が残っています。

すなわち保険契約者は社員という出資者なのですね。今や生命保険会社もビジネスとしての立場を明確化するため株式会社化しているところも出てきました。

ただ生命保険がビジネスになり相互扶助の精神が希薄化しても保険というものの根底にあるルールは健在です。

それは生命保険は公平でなくてはならないということです。

契約者や社員(相互会社)に公平であることは今では当たり前ですがとても難しい仕組みだったのです。

昔は年齢や性別によりあるいは健康状態により、また社会の騒乱などもありリスクはバラバラでしたから保険料をリスクの大きさに合わせて算出する基準がなかったのです。CIMG2090

この問題を解決したのが誰あろうエドモンド・ハレーなのです。

彼はイギリスの天文学者でハレー彗星が76年の周期をもつ周期彗星であることを発見しました。

通常彗星には発見者の名前が付けられるのですがハレー彗星は76年後の回帰を予言したハレーにちなんで命名されました。

で、このエドモンド・ハレーはもう一つ偉大な足跡を残しています。ハレーは天文学者であるにもかかわらず人の死亡する状況を年齢別に統計でまとめ「生命表」を発表しています。

生命表とは年齢別のリスクを計算した死亡率表です。これをまとめたハレーは生命保険の根幹を発案した恩人と言えるでしょう。

生命表により年齢ごとのリスクが明らかになり保険料が算出できるようになった結果、初めて公平な保険料をもたらしたのです。

お互いの助け合いでもビジネスでも保険料の公平さが担保されなければ誰も保険に入りたがりません。当然ですね。ここにハレーの偉大さを見ることができます。

だから生命保険には診査があり告知があり告知義務違反には厳しく対処します。

これは生命保険会社の損得より契約者間の公平性を何よりも重視するからです。

生命保険はビジネスか相互扶助かについては公平であればどちらでもよいのです。

ビジネスでありながらもちゃんと相互扶助になっていて、万が一の不幸に見舞われた人をお金で救済してくれます。

がん保険は必要か必要でないかに決着をつける。

がん保険は必要か必要でないかに決着をつけることにします。

一応専門家であり経験者としての私見です。法人契約のがん保険はこの限りではありませんので念のため。

これまで医療保険は無駄が多いと申し上げてきました。保険の基本は死亡保障であり生存給付型の保険は貯蓄の方が勝ると考えて良いと思います。

これだけ社会保険制度が整っていますから高額な医療費でも何とかやりくりできるようになっています。

医療保険の基本単位は入院給付金です。これに程度に応じて倍率をかけて手術給付金が出ます。通院給付金がでるものもありますがあまり意味があるとも思えません。

要するに医療保険はよほど長期に入院でもしないと元が取れないのです。

元を取るために保険に入るわけではないので元が取れないのは健康であればこそ、誠に結構なことではあります。

ところががん保険について考えて見ると医療保険の一種ではありますが目的特化型とでも言うような特徴があります。CIMG2088

はっきり言ってがんにかからない限り保険金は受け取れないのです。

がん以外の病気ではほとんど役に立たない保険なのですが、見方を変えると医療保険よりましなところがあります。

当然リスクをがんに限定していますから保険料も絞り込まれています。

医療保険と大きく違うところはがん診断給付金があることです。

(一部に診断給付金のないがん保険もありますが。)

がんになるとこの診断給付金の有り難さがよくわかります。

最近ではがんは治る病気です。入院期間も驚くほど短縮化されています。でも再発を抑制するための治療期間は気が遠くなるほど長いのです。

しかもその治療費はバカ高いのです。でもこればかりは水を飲んで暮らしても削るわけにはいかない必要生存経費です。

毎年医療費控除の確定申告をして何万円も戻るほど後からの再発抑止治療に医療費がかさみます。

がん保険の診断給付金はこの費用の貴重な財源になります。ここにがん保険の価値があると言えるでしょう。まさにがんを乗り越えて生きていくための一時金となります。

そのときは愚かなことに、早期発見で治り再発リスクも低いとなればがんになって得しちゃった、ような気分で車を買い換えてしまいます。

判断を誤ってしまったら、後でずっしりかかる医療費の額にじっと耐えるほかないですが、できることと言えばせっせせっせと働いて医療費を稼ぎつつ医療費控除の確定申告を行うために領収書をこまめに集めることぐらいです。

でも生きていれば何とでもなるわけで、

がん保険が必要か必要でないかに決着をつけるなら、がん保険はいわゆる必要な保険です。

ただ契約内容はよく吟味して、更新型なら更新後の保険料を確認して、欲しいときにはガン保険なしなんてことがないようご注意くださいね。

生命保険の選び方は加入条件で決まる。

生命保険の選び方は加入条件と保険の目的で決まる。

法人でも個人でも生命保険に加入するにはまず目的を明らかにせよとは何度も申し上げました。これがわかっているようで理解できていないケースがあまりにも多いのです。

CIMG1726個人でいえば普通には保険に加入するとき守りたい何かがあるはずです。守りたい何かと言えば愛する家族です。自分に万が一のことがあった場合に残された妻や子が苦労せずに生きていくための資金を用意するのが生命保険の役割です。

くどいようですが、

後に残された家族が悲しみを乗り越えて生きていくための保障、この一点が生命保険の目的であり神髄と言えるでしょう。

それ以外の生存給付型の保険(ガン保険とか医療保険など)は悪いとまでは言いませんが保険の目的からすれば的外れと言わざるをえません。

ここが押さえられていれば生命保険の選び方に道筋ができたことになります。

生命保険の加入条件を考えるとき目的がわかっていないと加入条件の設定が出来ないのです。それで生命保険を設計する人はその人の家族構成、資産状況や人生設計、ライフプラン・イベントをお尋ねするのです。必要な保障額の算定には基礎となる数値が必要です。

ここを誤ってしまうと保険の選び方を誤ったことになります。例えばです。保険ショップでおすすめの医療保険に入って事足れりとした人が、運悪く交通事故やら病気で亡くなった時、死亡保険金は出ないのです。

後に残った妻や子はどうして暮らしていけばよいのでしょう。

亡くなった人は生き返りませんが、保険金さえあれば、そのお金で子供を学校に通わせ大学を卒業させ一人前に育てることができます。それができればまだ一つの救いと慰めがあると言うものです。

まずは自分の生命保険の加入条件を整理することから始めます。

生命保険の目的が家族の保障であれば、というか家族の保障でなくてはいけないのですが、この辺を試算することで必要な保障額を算出し夫婦で納得できる金額に落とし込むのです。一般的な概算で子供一人なら妻と子が一人前になるまでに3,500万円、二人ならざっと5,000万円が必要だと言われています。CIMG2233

もちろん国公立と私学では大きく違いますし、文系と理系でもかなり差が出ます。自宅からか下宿(今は賃貸の学生マンションですか)かでも大きな差が出ますのでそれぞれは将来設計に合せて試算してみることが大事です。

この試算を基に保険を設計し保険料を検討するのです。ほとんどのケースで希望通りの保障を付けることは難しくなります。

必要額を見直し切り詰め、夫婦で納得したところが保険料の落としどころです。もちろん保険の目的に合致していることが前提です。

親に財産があるケースや奥様が働いているケースなど必要な保障額は人それぞれであり、見事に千差万別です。同じ保険で対応できるものではなく基本的にそれぞれのケースに合わせたオーダーメイド保険になるのが本当です。生命保険というものは的を外すと笑えない結果になる理由をご理解頂けたでしょうか。

これは法人保険でも事業保障という目的においては同じであり、必要保障額を算定し保険を設計するのです。加入条件の第一には必要保障額の積算です。

保険の目的を考えることは、残念ながらそのことを知らなければできないのです。

とすれば保険の目的をとことんまで確認してくれるアドバイザーがよいことになります。いかにお客様第一であろうとお客様のニーズがどうあろうと、保険の目的を明らかにしそこにある真のリスクに気づかせてくれるアドバイザーこそが信頼に足ると言えるでしょう。しいて言えば、

生命保険の選び方は保険の目的を気づかせてくれるアドバイザーの選び方でもあります。

収入保障保険は掛け捨て定期保険の分割払いでしかない。

収入保障保険は定期保険の分割払いと同じで掛け捨てでしかない。

どうも収入保障保険や初期低解約返戻金タイプの保険が流行ですね。

収入保障保険は例えば55歳満期で被保険者万が一の時に満期の55歳時まで毎月一定額が支払われ生活費を保障すると言うものです。

55歳を一日でも過ぎれば保障は終わります。

例えば54歳で被保険者が亡くなると満期まで後一年しかないので損のような気がしますが大抵は5年保障だったりします。

被保険者が満期を一日でも越えて生存していれば受け取るお金は0円となります。これは定期保険と同じです。

定期保険の場合には満了までに被保険者万が一のとき契約している保険金が支払われます。満期をすぎると契約は終了し保険金も解約返戻金もなくなります。

収入保障保険は保険金の受け取り方こそ異なりますが定期保険と同じ掛け捨ての保険です。CIMG2058

収入保障保険というと定期保険のような掛け捨てのイメージが薄まりますが、内容的には同じことです。

保険としての良し悪しを比較することはあまり意味がないですが、目先を変えると魅力的に見えると言うことです。保険の基本は4タイプ、それに置き換えて見ると保険としての本質が見えてきます。

◆生命保険の基本は4つだけ、ここを押さえれば保険はわかる。

死亡保険金を分割して年金として受け取る形式が収入保障保険ですが課税関係は微妙に複雑です。

一括で受け取れば相続税がか