
税務調査は、「運が悪かったから来た」わけではありません。
多くの会社は、自分では気づかない“共通点”を持っています。
税務調査を恐れるのではなく、知ることで道が開けるかもしれません。
★調査官は「数字」より「違和感」を見ている。
税務調査というと、
・売上
・利益
・経費率
などの数字が注目されがちですが、
現場では数字よりも違和感が重視されます。
・説明が一貫しない
・書類の整合性が取れない
・社長の説明が曖昧
この時点で、調査の深さが決まります。
税務署の国税調査官は、調査の前に綿密に情報を精査し、
ポイントとターゲットを調べにきます。やみくもに総勘定元帳を
繰っているわけではないのです。
世間話も調査の一環です。外堀を埋めつつ、実地調査で
本丸に迫ります。しゃべりすぎると足元をすくわれます。
◆ 支払調書は“告発書類”になり得る。
多くの経営者が軽視しているのが、
支払調書 の存在です。
・保険金
・解約返戻金
・名義変更
これらは、会社が申告しなくても
別ルートで税務署に届く情報です。
保険を解約すれば、支払調書で保険料負担者などすべて税務署に知られます。。
保険金や解約返戻金が支払われれば、支払調書が発行されます。
名義変更しただけででは支払調書は出ませんが、お金に代わるときに
支払調書が発行されます。
◆ 優良申告法人と税務調査の深い関係。
税務署が選定する優良申告法人の比率は、1%未満で名誉なこととされています。
条件は厳しいですが、選定されるメリットは大きなものがあります。
・所轄税務署長より表敬状
・税務行政に全面協力
・税務調査に手加減
優良申告法人には、税務署長があいさつに来られます。
税務調査では、統括国税調査官がきます。型通りの税務調査は行いますが、
踏み込んではきません。
企業というのは、意図的ではないにしても、経理処理のミスや判断の誤りは少なくありません。
たたけば誇りが出るのが企業ですが、むやみにたたいたりしないのです。
なぜなら優良申告法人の問題点を暴いてしまうと、選定した国税の汚点になるか
らなのです。もちつもたれつの関係を優良申告法人の裏側と言えそうです。
→優良申告法人の税務調査のウラ話、現場のリアルを体験から。
→恐怖の質問検査権、税務調査で電帳法改正の狙いが明らかに。
◆ 名義預金は「悪意がなくてもアウト」。
個人の相続税調査で問題になるのは名義預金、
・脱税の意思
・隠そうとしたかどうか
ではありません。
・誰が管理していたか
・誰が使える状態だったか
この実態だけが判断材料です。
相続税の税務調査は8割が非違を指摘されます。
その中で一番多いのが、名義預金です。
◆ 生命保険は“便利な分、目立つ”。
法人保険は、
・節税
・資金準備
・退職金
などに使われますが、税務署から見ると 非常にわかりやすい論点 でもあります。
・契約形態
・名義
・解約タイミング
すべてがチェック対象です。
税務署は支払調書ですべての情報を入手できます。
さらに過去10年分の家族の銀行預金の動きを情報として入手できます。
銀行を経由しないで大きなお金を動かすことは
できないので、ほぼ実態は税務署の手の内にあります。
◆ このページで扱う論点。
税務調査で実際に問題になりやすい論点を、
以下の記事で掘り下げています。
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→生命保険の支払調書で隠れ贈与がバレバレに!
・名義預金と保険の関係
→名義預金と名義保険、定期金贈与が狙われる。
・調査官が食いついた一言
→元国税調査官から聞いた相続税の税務調査の押さえどころ。
◆ 税務調査は「敵を知るゲーム」。
税務調査は恐れるものではありません。
構造を知れば、防げる問題が大半です。
そうは言っても、経験上、調査対応で資料などを準備したところは
ついてきません。多くの場合、調査される側が予想していない部分を
ネチネチ突いてくるのです。
経理処理などでは、どうしても調査官との見解の相違がでます。
グレーな部分が全部俎上に上るわけではないので、運悪くスピード違反の
ネズミ捕りにひっかかったような、後味の悪さがあります。
