保険証券がなくなる時代に保険金の請求漏れをなくす法をまとめると。
高齢化時代になると、多くの保険契約者が高齢になります。また核家族時代ですから、息子夫婦は遠方に別居ということが多いと思います。
その結果、高齢の保険契約者は、保険契約の情報が家族と共有できていないということが起こります。
また、高齢になると自分の認知症などで、給付金の請求漏れが心配な高齢者がいると思います。さらにそれだけでなく、保険証券などの情報が整理できていないということもあるかもしれません。
まだ少数派ではありますが、いまどき、印鑑不要、保険証券なしという保険会社もあります。
せっかくかけておいた生命保険があっても、情報共有ができていないために受け取れないことがあります。また受け取れるはずの給付金や保険金が、請求漏れになるようなことも起こります。
保険金や給付金の請求漏れは、高齢者に限らずあり得る話です。保険証券がなくなる時代に、どうすれば保険金の請求漏れをなくせるか、検証しました。
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◆ 保険金請求の手続きや必要書類について知りたい。
保険証券がなくなる時代に、保険金の請求漏れをなくすための注意すべき点をまとめました。
契約内容を正確に覚えておくことはできないですから、請求漏れがでるということになります。しかし定期的に、一通り保障の範囲を見直しておくと、いざという時思い出しやすくなること思います。
・保険金請求漏れをなくすための手順。
まず保険契約書や保険証券を確認し、保険の範囲や条件を把握することが大事です。情報の手がかりが見つかれば、契約している保険会社に直接連絡し、保険金請求の状況を確認します。本人確認がありますが、請求に必要な手続きや書類について適切なアドバイスを得られます。
また保険会社のウェブサイトやカスタマーサポートを活用して、保険金請求手続きに関する情報を収集することもできます。
家族とのコミュニケーションを促進し、保険に関する重要な情報を共有しておくことが請求漏れをなくすことにつながります。必要に応じて、家族で保険の再確認や管理を行うことを心がけてください。
・保険金や給付金の請求窓口。
保険金や給付金の請求は、必要書類が多岐になるためWebなどのオンラインで完結することは無理があります。
①保険会社カスタマーサポート(電話で問い合わせ)
②保険営業担当(担当営業に内容を説明し訪問依頼)
③保険会社支社・支部窓口(支社や支部の窓口を訪問)
・必要書類
①保険金・給付金請求書(保険会社から指定用紙をもらいます。)
②診断書(死亡・入院等、保険会社指定の診断書用紙を病院で記入してもらいます。)
③本人確認書類(免許証やパスポート、マイナンバーカード等)
死亡保険金の場合は、保険金受取人本人であることが確認されます。入院給付金などは、被保険者に請求する権利があります。しかし被保険者が死亡されている場合は、相続人に権利が移行します。被保険者の相続人であることを証明する、戸籍謄本などの書類が必要になります。)
保険会社からは、保険金請求書、保険会社指定の診断書用紙、記入見本、返信用封筒、提出必要書類指定、個人情報取り扱いなどの書類が送られてきます。
契約内容により、実印と印鑑証明を求めてくる場合もあります。保険会社により異なりますので、しっかり確認して不備がないようにしてください。少しでも疑問に思えば、何度でもカスタマーサポートに電話して確認することです。
カスタマ―サポートの窓口は、どこの保険会社の窓口でも回答内容が極めて正確かつ親切です。遠慮はいらないので、何度でも確認すればよいと思います。
◆ 契約者死亡の場合の混乱。
やっかいなのは契約者が被保険者と同じであり、その被保険者死亡の場合です。被保険者が死亡すれば、契約内容をもっともよく理解しているはずの契約者が死亡しことになります。生命保険契約の情報が家族と共有できていないと、保険金請求ができることがわからないということになります。
よくある話ですが遺品を整理していたら、保険証券が見つかったというような場合です。念のため保険会社に問い合わせた結果、保険金がおりることになったというケースです。
前もって自分の資産や保険契約を整理して、家族に伝えていればよいと思います。しかし死亡事故は予告なしで突然やってくることが多いです。そのため予定どおりにはいかず、ドラマのようなことも起こります。
◆ 「契約内容のお知らせ」や郵便物で確認。
昨今は印鑑不要(署名のみ)、保険証券なし(まだ証券を発行する会社はたくさんあります。)という流れになりつつあります。さて遺品の中から保険証券というストーリーは、過去のものになり保険金請求漏れは増加するのでしょうか。
実際は保険会社から「契約内容のお知らせ」というものが毎年届きます。契約時には契約内容を書いた書面を送ってきますから、分厚い紙の保険証券ではありませんが、覚えは残すことができます。
しかし「契約内容のお知らせ」という郵便物はあまり見向きされないようです。印鑑不要、保険証券なしというのが顧客サービスに合致しているかどうか、今後を待ちたいところです。
他にも、生命保険料控除証明書などが送られてきますので、郵便物の確認はヒントになります。また契約者が亡くなっている場合、銀行の通帳を確認すれば、保険料の引き落としの記録があるかもしれません。ただし保険料の払込が満了になっていると、保険料は引き落とされていません。
◆ 保険金の請求漏れをなくす方法、まとめ。
保険契約を整理して生前に遺族に伝えるのがいちばんよいのですが、自分がしっかり理解していないと難しいものです。特に高齢になってからは、保険契約の理解がますます難しくなります。
詳細を伝えることは無理にしても、常日頃から保険契約の存在を話題にするような配慮が必要です。そうすれば遺族もそのつもりで遺品を整理するからです。
保険金請求はこちらが申し出ない限り発生しません。契約者宛ての郵便物をしっかり確認することで、請求漏れは多くの場合クリアできるように思います。
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