節税保険壊滅、令和元年の悲劇しめくくり。

節税保険壊滅、令和元年の悲劇しめくくりと生き残り策。

「保険は相談するな!」平成26年から始めて足かけ5年、まもなく450号を迎えようとする令和元年の年末締めくくりとして節税保険壊滅を振り返ります。

◆ 平成から令和へ、保険業界最悪の一年。

CIMG3686保険を買う側として、特に会社で契約する法人保険に関する情報を発信してきました。そして今思うことは保険業界にとって後々まで語り継がれる最悪の一年になりました。

被害を受けたのは保険会社だけではありません。多くの中小企業が生き残るため利益コントロール手段を失いました。法人保険を買う側の中小企業の多くは、バレンタインショックで節税保険の既契約の権利をガッツリ手に入れていますから、まだ保険業界ほど追い込まれている感じはありませんが、すでに手詰まり感があります。

節税保険を使えば期末に手軽に確実に安全に簿外貯金ができたものを、残念ながらもはや打つ手が限られてしまいました。買う側の気分としては冷めてしまった空気が漂っているような有様です。

◆ 保険営業の苦境と保険販売の在り方。

その後の漏れ伝わる保険業界の情報は、武士は食わねど高楊枝派と壊滅諦め派に分かれます。武士は食わねど高楊枝派は個人契約が主力ですから影響は少ないと言いながら損金保険以外すすめたことがない保険代理店があり、壊滅諦め派は、節税保険ではない新商品を提案したものの新規契約がとれないことを嘆いています。どちらのパターンも廃業か転職かという選択肢が見えつつあります。

保険業界に身を置いたからこそ言えることは、これまでが異常な保険バブルであり、それがはじけてしまった今、本来の保険販売の基本に立ち返るときがきたということになりそうです。

本来保険販売ではお客様にリスクに気づいていただき、保険の必要性を理解いただいて契約頂くものです。できる保険営業でもそれほど簡単にクロージング出来るものではありません。節税保険のように決算ごとに菓子折りひとつで何億もの契約がとれる、美味しい話は異常だったということでしょうか。

◆ 新商品は節税効果なし魅力なし。

節税保険に変わる各社の新製品は創意工夫を凝らして目先を変えてきていますが、節税効果はほとんど期待できません。そういう点から言えば課税の繰り延べが期待できる損金商品は保険の形こそしていますが節税目的の金融商品でした。

保障性はありますが、契約するときは解約が前提ですから保険としての機能についてはおまけほども気にしないのです。ですから保障性を高めた保険を提案されても保険契約の目的がそもそも違いますから、全く触手が動かないのです。魚を買いに行って和牛を出されたら衝動買いすることはあるでしょうが、バケツを出されたら買う気にはならないようなものです。

節税保険壊滅、令和元年の悲劇しめくくりとは大見得を切りましたが、hokenfpとしては今後の記事ネタ不足を心配するばかりです。真面目にコツコツ、信用を積み上げて契約につなげるしか道はありません。かんぽ生命の日本郵政のような無茶をして契約者を裏切ればいつか裁きが下ります。

◆ まとめと保険営業、生き残りの秘策。

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ただ、ヒントを申し上げればこの時期バカ売れの保険代理店も存在します。

保険商品的にも保険会社的にも選択肢は限られますが、生き延びる手段がすべて絶たれたわけではありません。

養老保険も売り方次第、逓増定期保険も販売の切り口次第と申し上げておきます。

共通して言えることはやはり単純返戻率が高い商品でないと顧客に対する説得力がないということです。目先の損金にこだわらなくても保険商品の使い道はいろいろあります。法人保険商品の妙味は事業保障だけでなく利益コントロールにあります。オペレーティングリースのようなハイリスク商品に頼らなくても保険商品の使い方次第ではまだまだ工夫ができます。

国税庁が今回のバレンタインショックで網をかけ忘れた唯一のスキームですから、なにかとかまびすしい状況ではありますが、まだ道が絶たれたわけではありません。

あいまいな言い回しで煮え切らないですが、hokenfpの読者であればこれだけの情報で道を切り開いていただけるものと思います。おすすめの保険商品がない保険会社所属の保険営業の方、あるいは意味が分からないという方は残念ながら廃業か転職をお考え下さい。それも早い方がよいと思います。

意味不明のボヤキ節のようになりましたが、本年最後の記事として年末年始は休ませていただき初孫と過ごすときを楽しみにしたいと思います。

みなし相続財産と生命保険。

相続以外で課税されるみなし相続財産と生命保険。

CIMG3652相続財産と言えば、親などの被相続人が所有していた財産を指します。所有者が死亡したためその財産は相続財産として配偶者や子らの相続人に受け継がれます。しかし実際の相続の対象となる財産には「みなし相続財産」があります。

被相続人の死亡を原因として発生する財産として生命保険金や死亡退職金があります。また被相続人が生前に所有していた金銭の受給権などの権利も死亡を原因として消滅しない場合、引き継ぐ権利も相続財産となります。

 ◆ みなし相続財産の4パターン。

被相続人がなく亡くなったときに相続人に受け渡される財産は生前にキャッシュでなくても実質的に相続財産と同様の資産的価値がありますので「みなし相続財産」として相続税に合算されます。大きく分けると以下の4パターンがあります。

・生命保険金。

被保険者死亡により保険金を請求する権利が指定された保険金受取人に発生します。生命保険金は受取人固有の財産として判例が確定していますが、相続財産としての課税対象になります。知らん顔はできません。

 ・生命保険契約に関する権利。

被保険者(親)が相続人(子)を被保険者として保険料を負担する契約者である場合、相続発生時に生命保険契約は保険金にはなりません。相続財産として生命保険契約を解約返戻金相当額で引き継ぐことになります。

 ・死亡退職金や弔慰金。

被保険者が会社を経営していたり、会社に勤務していたような場合、在籍中に死亡すると死亡退職金や弔慰金が支払われたり、経営者などか功労金などという名目でお金が支払われることがあります。これも被保険者死亡を原因として発生する「みなし相続財産」となり相続税に合算され課税の対象となります。

 ・個人年金などの定期金に関する権利。

個人年金の受給権なども確定保証期間があれば残りの定期金の受給権も「みなし相続財産」となります。個人年金では被相続人が働いていたときに積み立てておいたお金を定期金で受け取っていたわけですから、受給権者が亡くなった後は遺族に支払われることになるため相続発生時にはお金に変わっていませんが、相続財産とみなして課税対象となります。

実は上記のほかにもいろいろあります。単純な例では債務の免除なども該当します。

遺言で親から借りていた借金を免除してもらっても、お金は動きませんがみなし相続財産として課税対象になります。みなし相続財産は見落としがちなので注意が必要です。なんとなく得をしたような感じ、ずるいような感じがすればみなし相続財産の可能性があると思いください。

■みなし相続財産としての保険について。

上記の記事はみなし相続財産としての生命保険について詳しく書いています。生命保険はいかに相続の場面では威力を発揮するかがよくわかると思います。

  ◆ みなし相続財産の申告忘れは追徴課税へ一直線。

みなし相続財産は見落としがちですが、税務署は見落としません。みなし相続財産の申告忘れは、意図的か失念かは別にして追徴課税は避けとおれませんので、慎重に財産目録の洗い直しをお願いします。

みなし相続財産のうち生命保険金と死亡退職金には相続税の非課税枠という特典がついています。死亡保険金控除の500万円や死亡退職金控除の500万円枠はみなし相続財産に対する課税庁の特別の配慮でしょうか。しかし将来的には非課税枠の見直しが行われる可能性があります。

医療費控除|もっとも簡単な二つの手順。

医療費控除の確定申告を簡単に済ませる2つの手順。

CIMG3660年齢が上がると誰しも病気の一つや二つは抱えるようになります。同窓会で盛り上がるのは病名の数自慢です。

知らず知らずのうちに医療費も増加し気がつけば家族年間で10万を越えていたなんてこともあります。

医療機関の領収書を保管する習慣すらない方もいらっしゃるのではないかと思います。サラリーマン人生では確定申告にも縁遠いと思いますから、医療費控除の確定申告と言えば何やら難しそうで、敬遠されがちではないかと思います。医療費控除を活用し還付金に結構助けられている身の上ですので、迷っていらっしゃる方に少しでもお役に立つ医療費控除の情報をお届けすべく記事を書いてきました。

この数年で医療費控除の確定申告は仕組みが大きく変わりました。確かに便利になったことは間違いありませんが、これまでの流れを理解していればありがたい簡便化ということがわかるのですが、途中から参入される新参医療費控除組の方には、さすがにわかりにくいと思います。

自分の経験をもとに申し上げれば、現時点では医療費控除の確定申告をする方法で、もっとも簡単に済ませる方法は2通りあります。ご自分に合う方法を選択いただき少しでも多くの方に医療費控除の確定申告を行っていただきたいと思っています。納めすぎた税金を還付金としてゲットされんことをお祈り申し上げます。

◆税務署でIDとパスワードを発行、e-Taxで申告完了。

一番のおすすめID・パスワード方式です。IDとパスワードがあればe-Taxで簡単に医療費控除の確定申告が完了します。この手順は税務署でIDとパスワードを発行してもらうことが必要ですので、税務署まで出向ける方向けです。そんな時間はないよとおっしゃる方には次項に書いている申告書印刷郵送手順をおすすめします。

一度税務署でIDとパスワードを発行してもらえば、それ以後は簡単にe-Taxが使えます。マイナンバーカードもICカードリーダライタも不要です。申告書の郵送の手間もなくPCかスマホ画面で確定申告が完了してしまいます。あっさり便利にできるので頼りないというか、本当に大丈夫か不安になるぐらいです。

人手不足を補うために税務署はe-Taxを強力に推進していますから、税務署が開いている時間なら免許証などの写真入り本人確認書類を持参すれば10分ほどでIDとパスワードを発行してくれます。(税務署のPCの画面で個人情報を入力します。)

■ID・パスワード方式を利用するには、どうしたらよいですか。

税務署の統括官によるとID・パスワード方式は、ICカードリーダライタ機能のついたスマホが普及するまでの暫定的な処置だそうです。とは言ってもID・パスワード方式が拡大すれば今さら使えなくすることもできないのではないかと思いますが、国税庁はあくまでもマイナンバーカード方式にこだわっているようですね。

※本稿は医療費控除の確定申告について書いています。個人事業主などの確定申告では条件が異なる場合がありますのでご注意下さい。

 ◆確定申告書等作成コーナーで申告書を印刷して郵送。

税務署が発行するIDやパスワードがなくても、国税庁の確定申告書コーナーで申告書を作成し郵送で提出することができます。PCやスマホで完結しませんが、確定申告書をプリントアウトし写真入りの本人確認書類等の指定書類を添えて所轄の税務署に郵送するか持参します。プリントアウトするためにプリンターが必要ですが、これはどこのお宅にもあるのではないかと思います。

これのよいところはID・パスワード取得のために税務署に出向かなくて郵送で申告書が提出できることです。しかし本人確認ができませんから、免許証などの写真入り本人確認書類が必須になります。

ID・パスワード方式で申告する場合は、税務署で本人確認をしてIDとパスワードを発行してくれますから発行されたIDとパスワードでe-Taxにログインできれば本人確認が完了したことになります。

申告書を郵送すればよいのですが、持参する場合は休日でも夜間でも税務署には受付用のポストがありますから、時間を気にする必要はありません。

 ■確定申告書等作成コーナー

◆スマホでe-Taxはおすすめ、PCがない方向け超便利。

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税務署の統括官がわざわざスマホでe-Taxのおすすめチラシを持参し、便利になりますと案内しに来ました。まだ、専用サイトは公開されていないのですが、e-Taxができる方には朗報です。ID・パスワード方式でもつかえますから、利用者はそれなりに増加すると思います。

えっ!?と思いましたが、自宅にPCがない方が増えているそうです。そういえばいまどきのスマホであればPCでできることはほとんどできます。家には固定電話もなければ新聞も取らない、PCもないけど現金もないという時代が到来しそうです。そういう家は本棚も本もないでしょうね。冷蔵庫も向かいのコンビニが代わりになれば、シンプルな暮らしになりますが。

話がそれましたが、スマホでe-Taxをするためには税務署でIDとパスワードの発行を受けなくてはなりませんが、お使いのスマホにICカードリーダライタの機能があれば、マイナンバーカードで申告できます。超便利にあと一歩まで来た感じです。国税庁が変なこだわりで後戻りしないようお願いしたいものです。

 ■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

◆それでも必要な医療費の明細を集計計算。

確定申告そのものはとても便利になりましたが、医療費の集計はやはり手間がかかります。10万円以上の医療費ですから領収書もかなりの枚数になります。また保険金や医療保険等の給付金を保険会社等から受けている場合はその分は対象の医療費から控除しなくてはなりません。納得できない方は下記の記事をご参考になさってください。気休め程度にはなるかと思料いたします。

 ■医療費控除で保険金がマイナスされる本当の理由。

これらをまとめたものが医療費控除の明細書です。家族内の人ごとに、また医療機関や薬局ごとに一年間の医療費を集計し10万円のバーを越えるかどうかを確認しなくてはなりません。あと少しという場合もあると思いますが、早めに仮集計して概要をつかんでおくと、医療機関の受診も計画的にできると思います。勘違いされないように老婆心までに付け加えることがあります。

医療保険などで受け取った保険金や給付金はその対象の医療費から控除すると申し上げましたが、家族全員の医療費の合計から控除する必要はないのです。あくまでも保険金や給付金に対応する医療費から控除するということですから、関係のない医療費を合計して10万円以上あれば医療費控除の対象になるということです。

 ◆医療費控除のもっとも簡単な二つの手順、まとめ。

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初めての方が、全く手さぐりで医療費控除の確定申告書を作成し提出するのはやはりハードルが高いと感じます。全体的な流れを把握すれば個別の手順はいくらでも紹介しているサイトがあります。

医療費控除の確定申告の二つのやり方を大雑把に紹介しました。ID・パスワード方式で申告するか郵送で申告するか、ご自身の段取りに合わせて選択してください。結論的に申し上げれば、税務署に出向く暇がなければ、申告書郵送の手順です。

サラリーマンの方は他に前年度の収入を入力するために源泉徴収票が必要です。また医療費や医療費控除の対象になる領収書はこまめにためておいて下さい。医療費の明細書と医療費の領収書をまとめて提出する従来のやり方は平成31年(令和元年)まで有効ですが、令和2年度からは申告書に医療費控除の明細書添付で医療費の領収書は個人で5年間保存になります。

医療費控除に関する記事は下記にまとめています。医療費控除の改革を時系列で追っかけていますので、内容的には変わっているところがあります。ご了承下さい。

 ■医療費控除はe-Tax、簡便化からスマホまで、まとめ。

 

節税できない法人保険、当期利益の落とし方。

節税できない法人保険、当期利益の落とし方を考えると。

DSCF1889中小企業の財務責任者にとれば、打つ手が限られてしまいやっかいなことになりました。

というのは、ご承知のように節税保険が国税庁の通達によりほぼ完全に封じられてから保険会社が提案してくる生命保険は利益の繰り延べ効果がない商品ばかりなのです。

 ◆法人向けの生命保険商品の切り口。

生命保険会社はそれぞれ迷いながらの新製品を投入してきました。後になるほど工夫を凝らした保険商品が出てきているのですが、残念ながら以前のような利益を簿外に留保できるような妙味は、もはや期待できません。

そうなると見込みで当期利益が出そうな企業はさてどうするかですが、まだ明確な方向性が出ないうちに令和元年も暮れようとしています。まったくもって令和元年というのは保険業界においては、激動というかバレンタインショックに始まる受難の一年でした。

最初は損金階段に合わせた商品だけでしたが、最近では相当工夫を凝らした保険商品が見られます。例をあげると為替リスクはありますがS生命の米ドル建生前給付終身保険(生活保障型)は終身保険ながら生前給付の医療保障となっているため第三分野保険に分類され、国税通達の損金算入割合の新ルールを適用して指定の割合を損金算入できます。

最高解約返戻率が70%超85%以下なら4割損金算入が可能です。10年で払済にすると十数年後には解約返戻率が100%を越えてきます。実質返戻率を計算すれば、もっと早期に100%を越えると思います。損金効果はそれほど期待できませんが、よくできた保険商品(詳細はS生命にお尋ねください。)です。

おっと、こういう言い方はご法度でした。研修を受けていないので口が滑りました。

 ◆オペレーティングリースのリスク感。

聞くところによるとオペレーティングリースが飛ぶように売れているとのことです。どうもこれまでの節税保険に投資されて資金は別の方向に向かっているようです。オペレーティングリースが中小企業の節税対策として適切かどうかは意見が分かれますが、税理士法人から保険代理店までオペレーティングリースの提案花盛りなのです。

確かにおもしろい仕組みですが、金融商品として見れば生命保険とは比較にならないハイリスクな面があります。

オペレーティングリースのリスクは生命保険と異なる事業上のリスクがあります。営業者といわれる賃借人の債務不履行や倒産などによりリース契約が中途解約されると、出資元本が毀損する可能性があります。また追加出資を求められる場合もあります。他にもカントリーリスクとしてクーデターや政変があった場合、想定外の損失を被る可能性があります。またリース終了後の残存価格によっては売却により損失が発生する可能性があり、出資元本の毀損、もしくは追加出資の可能性があります。

一般的にリース物件の売却はドル建てのため為替リスク(円貨の場合は関係ありません。)があります。リース物件が事故などで滅失した場合、保険金が支払われると事業収益が変動することになります。また、税制が変わる可能性があり、このためリース契約が早期に終了する場合、追加出資の可能性があります。

さらに匿名組合契約は中途解約不可であり、クーリングオフもできません。なかなか縛りが厳しいですし、リスクもそれなりにあります。世界の景気変動によっては損失の可能性があるので早期の減価償却が可能になっているということですね。

 ◆法人保険の行く末と不毛のコスト。

法人保険の行く末とは書きましたが、保険業界、あるいは保険営業の行く末を案じてしまいます。法人保険を買う側としては節税保険がなくなると別の方法を模索することになりますが、それが見通せないなら最終的には納税するしかありません。

現在は、おかげ様で法人税は以前ほど高率ではなくなりました。以前では実効法人税率が40.9%、内部留保金課税があり実質の税率は50%近くになるようなこともありましたから節税保険はまことにありがたい仕組みでした。

現在の実効法人税率は33%強ですから、耐え難い税率ではなくなったように思っています。しかし、税金というコストは経営という視点から見れば、何の見返りもない不毛のコストです。吹けば飛ぶような中小企業では、せっかく汗水たらして薄氷を踏む思いでひねりだした利益を、有効な使い道を見つけられないまま納税せざるを得なくなるのはやはりつらいのです。

企業経営は水ものです。中でも中小企業は泥縄です。なかなか当期の利益見込みを予測して適切に利益の使い道を用意することは難しいのが実態です。利益が出そうだからといって期末に設備投資をしても減価償却できるのはごく一部で利益を抑制する効果はほとんど期待できません。

 ◆まとめ

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過去の記事でも書いていますが、利益が出る予定の中小企業にとってできることは限られます。

たとえば中小企業経営強化税制にかかる設備投資で投資額の一括償却を狙うか、決算賞与を支給するか、海外社員旅行を企画するかというようなことになります。

いずれを選択しても利益を落とす効果は節税保険ほど調整が効かず、戻ってくるキャッシュも解約返戻金もありませんから費用対効果はあまり期待できないと思います。

しかしなんといっても税金という見返りのないコストを払うよりははるかに経営にプラスになることは疑いがありません。注意すべき点は決算賞与や海外社員旅行などに資金を投入すると、一時的にはモチベーションアップになると思いますが、利益がでなくて継続できなければ不満という反動が結構大きくなって返ってきます。生命保険のように結果がシンプルでわかりやすくないのです。

それでも何ともならないくらい利益が出るときはオペレーティングリースを検討するという手順でしょうか。ただオペレーティングリースに投資しても法人保険のように事業保障リスクを軽減したり、決算賞与のように社員のモチベーションを高めたりする効果は期待できません。

念のため誤解なきよう申し上げておきますが、税金を納める必要はないと申し上げているのではありません。利益予想に対して何の手も打たず、成り行きで必要以上の納税をする必要はないと申し上げているのです。優良申告法人といえども納税した結果は表敬状一枚ですから、なおのこと一般法人では多めに納税することになっても税務調査で手加減してもらえるわけではないのです。

話をまとめるつもりが、混とんとしてきました。最近はとんと姿を見せない保険代理店の営業を案じながら、当期の利益予想にもとづく節税対策をまとめる時期になりました。