相続時精算課税制度の人気がない理由。

相続時精算課税制度の人気がない理由。

[2022.12.14追記]23年度税制改正大綱の方向性がほぼ決まりました。。

①暦年課税と相続時精算課税の選択制は引き続き維持。
②相続時精算課税に別途基礎控除110万円を新設。
③相続開始前贈与の加算期間3年を7年に延長。
④延長した加算期間4年間に受けた贈与は総額100万まで相続財産に不加算。

令和5年度の税制改正大綱が、12月15日にも公表されます。その中でも注目されているのが贈与税の基礎控除110万枠の見直しと相続発生前3年の贈与の相続財産へのもち戻し期間延長の話題です。 続きを読む

相続時精算課税制度をデータで見ると意外な真実。

相続時精算課税制度について過去の利用状況を分析しました。
無題

少々見にくい表になりましたが苦心の自作でTable Pressでもうまくいかなかったのでエクセルを画像化して取り込んでみました。そのせいでピントが甘いし、背景も白でなくなにか薄汚れた感じになってしまいまして誠に失礼しています。

相続時精算課税制度は平成15年に創設されました。その後数年は利用者がのびて平成17年には年間82千人が利用していましたが、その後減り続け平成22年に下げ止まってからは5万人前後の利用者で推移しています。 続きを読む

孫への相続時精算課税制度の適用は踏んだり蹴ったり。

孫への相続時精算課税制度の適用は踏んだり蹴ったりということもあります。

孫はとりたて可愛いものです。特に爺婆にとれば自分を慕ってくれれば、尚可愛くて目の中に入れても痛くないと言う形容がなるほどと納得できたりします。できれば手元に資産でもあれば孫に残してやりたいのが爺婆心と言うものです。

確実に孫に渡す方法は3つあります。

 ◆生命保険の受取人を孫にする。

一つは生命保険の受取人を孫にするのです。被保険者を孫の親にして契約します。自分の相続が発生したら保険契約はそのまま親が契約者となり相続で引き継ぎます。親が亡くなると保険金が孫に入ります。30年先か40年先かわからない遠大な3代にわたる保険設計ですが、そのころ孫はそこそこのよい年になっており爺婆のお金を今自分が手にしていることに感謝出来るでしょうか。幼い孫によくよく言い聞かせておくことです。 続きを読む

相続時精算課税制度 | 貧乏人の怖い落とし穴5つを解説

相続時精算課税制度の怖い落とし穴、5つを相続税がかかりそうにない貧乏人向けに考察しました。

相続税がかかりそうにない一般庶民が相続時精算課税制度を使うときの落とし穴があります。これは落ちると這い上がれない深さがあるので同制度の適用をお考えの方に警鐘を鳴らしたいと思います。CIMG2460

失礼ながらあえて相続税のかからない方を資産家の対極に考えて貧乏人と呼ばせていただきました。もし中流意識をお持ちでしたら貧乏人は失礼ですのでお詫び申しあげる次第です。いつの時代も一部の資産家と大多数の貧乏人たる一般庶民で構成されるのがこの世のならいです。そういう意味で貧乏人と申しあげたのであり、悪気は御座いません。 続きを読む

相続時精算課税制度対比表 | 選択の特例と住宅取得等資金の非課税制度

相続時精算課税制度と相続時精算課税選択の特例と住宅取得等資金の非課税の特例について対比表にしました。

CIMG2469相続時精算課税制度の中でも特にややこしく難解な説明が多いのが以下の対比表の部分です。相続時精算課税制度で検索し上位100サイトをしらみつぶしに調べた結果最もわかりやすいサイトを見つけました。

そこですら基礎知識がないとほとんど理解できない複雑さです。

相続時精算課税制度対比表 | 選択の特例と住宅取得等資金の非課税制度

そこでわかりにくいところを補足し言い換えて庶民向けに対比表を作り替えました。ここまでわかりやすい(自分で思っているだけですが)対比表はないと思います。 続きを読む

相続時精算課税制度の使い道マトリックス。

相続時精算課税制度の使い道を相続税がかかるか、かからないかで整理しました。

相続時精算課税制度は相続税の節税効果がないとか、一括非課税で贈与できてローン返済の肩代わりが出来るとかいろいろ言われています。

自分の場合は本当に贈与税が非課税になるのかどうか、どういう使い方をすれば有利なのかわかりにくい制度です。また相続時精算課税制度を一度選択すれば暦年贈与に戻れないと聞いているが、一体どちらが正しい選択なのかどうもよくわからない、と言う声が聞こえてきます。 続きを読む

相続時精算課税制度の節税効果を庶民視点で徹底検証

相続時精算課税制度の節税効果を庶民視点で徹底検証しました。

税理士さんに相続税対策を依頼するような資産家ではなく、日頃は税理士さんも税務署にも縁がない一般庶民の立場での相続時精算課税制度の使い道にフォーカスしました。

もともとサラリーマンというか雇われの身の上では相続税の心配をするほどの資産もなく、税金は源泉徴収で有無を言わさず召し上げられていますから節税意識すら持たないのが庶民です。CIMG2033

その庶民にとれば小難しい相続時精算課税制度も、厳めしい税務署も縁遠い存在と言えるのではないでしょうか。 続きを読む

相続時精算課税制度がとことん悩ましい本当の理由。

相続時精算課税制度とは何か、メリット&デメリットをまとめました。

問題提起:相続税の仕組みの中でもわかりにくく、かつ使いにくい制度の一つが相続時精算課税制度です。実際の現場でもあまり一般的ではありません。

検索エンジンでやたら検索数が多いのもこの相続時精算課税制度の仕組みの難しさを表していると思います。

しかし読んで字のごとくといいますが、漢字の良いところは見ただけで「相続時精算課税」何となく意味が解ることでしょうか。 続きを読む

相続時精算課税制度の意外な使い道があった、その手でローン完済!

その手でローン完済!意外な相続時精算課税制度の使い道、相続時精算課税制度にはもともと節税できる仕組みではありません。

言わば相続税の仮払いのようなものです。暦年贈与のような人気がないのもうなずけるところです。CIMG1990

将来価値が確実に上昇する資産があれば価値をその時点に固定する相続時精算課税制度が有利になりますが、見込みだけで一か八かあれこれ使えるわけではありません。万が一評価が下がれば相続時に損をすることにもつながります。

相続時精算課税制度の節税効果を庶民視点で徹底検証 続きを読む

相続時精算課税制度は節税できる仕組みではない。

CIMG1706相続時精算課税制度の勘違いについて。

相続時精算課税制度はどうも適用例が少ないようでが中小企業の自社株を後継者に贈与する時などに有効です。

相続税の先払い的な性格がありますが、本質的には制度自体に節税機能はないので一般的には暦年贈与が使いやすいですし結果も分かりやすいといえます。

相続時精算課税制度の説明では2500万円まで非課税です。それを超える金額に20%の贈与税がかかるということですが、 続きを読む