生命保険の告知義務とサプリメント。

グルコサミンと生命保険の告知義務について。

加齢とともに足腰は弱くなるのは、肉体に依存する人間の定めですから仕方がありません。還暦近くの年になると人間ドックでいくつもC判定をもらうようになります。

健康そうに見えてもどこかしら不具合が見つかり、医者にかかったりサプリメントを飲み始めたりと、年齢という自分の運命に抵抗を始めます。

生命保険は一面ではビジネスですから生死に関わらない少々の不具合は目をつむってくれます。しかし基本的な告知に関する知識がないと、些細なことで告知義務違反に問われることもあります。保障を目的とした契約では、特に告知義務に違反しないように注意する必要があります。

◆ 三大疾病と生活習慣病は厳しい。

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保険会社が一番気にするのは、重大疾病の中でも三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)と生活習慣病です。

生活習慣病のうちでも糖尿病に対しては、生命保険の間口は狭くなっています。

精神疾患も同様に厳しくなっているようです。例えばうつ病は告知すれば引き受けは基本的に拒否されると考えて間違いありません。

◆ サプリメントと告知義務。

話が飛んでしまいますが、わが身の事例で言うと、グルコサミンを飲んでいることは告知の対象になるのでしょうか。まるで見た目は薬のような形態をしていてもサプリメント(いわゆる健康食品)です。服用してくださいとは書いていません。お召し上がりくださいと書かれています。

毎日、几帳面に10錠ずつも飲んでいる身には、どうしてもお召し上がりくださいという気分ではないですが、サプリメントとは言え食品(特定特定保健用食品・機能性表示食品・栄養機能食品、健康補助食品、栄養補助食品等)ですから告知には関係がありません。サプリメントはウナギやスッポンのようなもので効果があるかないかは関係なく健康維持のために補助的に服用する食品です。したがって告知する必要はありません。

実家の母が服用していたのはコンドロイチン、これは第3類医薬品でした。これは市販薬で、風邪ぐすりと同じです。保険の契約時に服用していても告知の必要はないものと思います。

市販の風邪薬をのんでいても通院していなければ告知の必要はありません。

◆ 医師の診察を受けたら告知。

例えば変形性膝関節症で整形外科にかかっていれば告知の必要があります。命に別状があるわけではないですし、将来的な死因に関係することもないでしょうから、例えば告知しなくても問題になることはなさそうです。

しかし告知のルールから言えば整形外科であろうとい医療機関を受診していれば告知の必要があります。

この辺の質問にかかってしまいます。
1. 過去3か月以内に、医師の診察・検査・治療・投薬を受けたことがあるか?
2. 過去5年以内に病気やけがで初診日から最終受診日まで7日以上の期間にわたり、医師の診察・検査を受けたこと、または7日分以上の投薬を受けたことはあるか?
3. 過去2年以内の健康診断で指摘を受けたことがあるか?

実際のところは、死亡保険金請求書に添えて提出した診断書が調査対象ですから、他の病院CIMG2503にかかっていることはつながりがない限りわからないし、また調べもしないというのが本当のところです。

生命保険会社も暇ではありませんから、必要最小限の調査に絞ります。

契約後2年以内の保険金請求とか不審な保険金請求はとことん調べますがね。

我ながらグルコサミンを飲みつつ告知のことが頭をよぎるのは、保険業界の人間と同じですね。

◆ まとめ

生命保険の告知では迷われることが多いと思います。そういうときの参考に注意点をまとめました。迷ったら下記内容を参考にされれば告知義務違反」には問わないと思います。

【告知不要の場合】

・疾病の治療等ではなく、健康のための行為(市販薬やサプリメント、栄養剤等)。
・医師の診療を受けていない軽微な疾病(風邪、花粉症、皮膚病等)。
・医師に処方されていない市販の薬の服用(かぜ薬、目薬、頭痛薬、胃腸薬等)。
・風邪やインフルエンザが完治している場合。
・虫歯、花粉症(アレルギー性鼻炎)のため、医師の診察・治療を受けている場合。

【告知が必要な場合】

・糖尿病や高血圧などの生活習慣病で定期的検査のための通院、薬の服用がある場合。
・健康診断や人間ドックによる「要経過観察」「要再検査」などの指摘を受けた場合。
・精神疾患の病歴がある場合。
・風邪やインフルエンザによる通院中の場合。
・帝王切開による出産の場合。
・歯科医によるインプラント治療、歯周病治療を受けている場合。

いろいろ書きましたが、ここまで理解して告知している人はいないと思います。あまり神経質にならずに覚えている限り正直に告知すること、そして問われていないことまで告知しないことが大事です。問われるのは保険金請求と告知との因果関係です。故意の告知義務違反でない限り告知忘れが問題になることは少ないと言えますが、保険会社にはそれぞれの引受基準があり、それに抵触すると保険金が支払われない場合があり得ます。

健康食品なぞ嘲笑っていた私が、医者の治療(ヒアルロン酸の関節注射)をあきらめ今はグルコサミンに頼る日々となりました。分からないものです。体に異変を感じるようになると生命保険は加入のハードルが高くなります。それゆえに生命保険は若いとき、それも健康なときにしっかり検討することが重要です。そうすれば告知で悩むようなことも少なくなります。

生命保険の受取人の無自覚が大損を招く!?

生命保険の受取人の無自覚が大損を招く!?

ということもあります。

生命保険契約は一体誰のためにするものなのでしょうか?

ノーマルな発想で考えれば、一家の主人が自分の万が一の時に残された妻や子が困らないように生命保険契約を締結します。

CIMG2728よって契約者=保険料負担者は一家の主人である自分になります。その自分が万が一ですから、体を提供する被保険者も自分ですね。

とするなら、この生命保険契約は家族(妻や子)のためにしているわけです。当然、生命保険の受取人も奥様かお子様となります。

生命保険契約は契約者のものです。これはまぎれもない事実ですが、保険事故が発生すると受取人に権利が移行し生命保険金が支払われます。

この場合は相続が発生し、生命保険金が支払われますから、生命保険金は受取人固有の財産にはなりますが相続税の対象になります。

ここまでの話で言えることは、契約者も被保険者も保険料の支払いも、さらには受取人の指定まで生命保険契約者たる自分がするわけです。

極端なことを言えば、受取人は何も知らされないままに受取人になっていることすらあり得るのです。契約者が受取人に伝えなければ、受取人は書面で承諾の署名や捺印をすることもないので、元から知るすべがないのです。

受取人には何の負担も手間もなく、もちろんモラルリスクもありません。

だから、生命保険の受取人は自分が受取人であることの自覚が薄いのです。

契約者は自分が保険料を負担するわけですからどういう形態で契約すれば税金が一番安くなるか、あれこれ考えますが、受取人は人ごとで、どこ吹く風ということになります。

受取人にすれば契約者が存命中は生命保険金という大金を手にすることが出来ないばかりか、解約する権利もありませんから有り難く思う気持ちが湧いてこないのも無理はないのです。

生命保険の受取人はその立場を自覚しておくことが重要になります。万が一の時は生命保険金を請求する権利が発生するわけですから、生命保険証券の所在も把握していなければなりません。何よりも契約内容をある程度理解しておく必要があるのです。

残された家族にすれば、それから先の生活設計を決める大事な資金です。生活を再設計し不足する資金を手当てしなくてはなりません。そこまでの見込みをもって生命保険は契約すべきものです。

またある程度の資産家の相続の場合、生命保険金は受取人固有の財産とはいうものの不公平になる場合も多く、遺産分割協議では特別受益として揉めることも考えられます。

事前に相続人である受取人として相続全体を見渡せれば、打つ手も見えてくるというものです。

例えば遺言書に特別受益のもち戻しの免除を一筆入れてもらうことも可能ではないかと思うのです。

生命保険の受取人であれば自分が受取人であることに無自覚であることは、相続でもめ事につながったり、税金で大損をするようなこともあるのです。

とは言っても契約者が残された人に受取人であることを教えてくれないケースが
あるとすれば、それはどうしようもないのですが・・

生命保険の目的による告知のさじ加減。

生命保険の告知は加入目的によるさじ加減が必要です。

CIMG2718生命保険に加入するには申込書と保険料、そして診査が必要になります。診査には必ず告知が付属します。

生命保険の診査は保障額により面接士であったり嘱託医であったり、保険会社お抱えの社医であったりとさまざまです。

 

告知書のみでよい場合は告知書の項目を自署します。診査を伴う場合はいずれの診査の場合にも診査医による聞き取りによる告知を必ず求められます。

告知とは過去の病歴や通院、治療、身体の障害の状況などを告知書に記入し健康状態を報告し、その内容を元に生命保険会社は保険契約引き受けの可否を判断します。

告知書の内容は保険会社、あるいは保険契約の内容により異なるのが普通ですが、基本的な確認事項はほぼ共通しています。

◆ 告知内容について

細部は異なりますが、大まかには以下のことを問われます。

① 重大疾病の罹患確認。
② 3ケ月以内に医師の診察を受けたか。
③ 2年以内の健康診断で異常はなかったか。
④ 5年以内に7日以上の治療はないか。
⑤ 身体に障害はないか。

①と⑤は忘れたとかいう問題ではないのですぐに書けると思います。②と④はきちんと覚えている人はまずいません。

しかし調べて書くほどのこともないのが普通です。誰でもインフルエンザにかかるし、花粉症にもなります。しかし5年さかのぼって覚えていることはありません。

ここは覚えている範囲で正確に告知するよりないというのが現実だと思います。

一方では命にかかわる重大な病気で治療を受けて、そのことを忘れている人もまたいないのです。

よく問題になるのは③です。誰しも健康診断を受けて[C:経過観察を要する]の一つやつはあります。でも時間がなくて自覚症状がなければ放置している方のほうが多いのではないでしょうか。

異常ありと書けば生命保険会社は診断書を求めてきます。過去に病歴があれば完治証明を求めてきます。

しかし死亡保障を目的とする生命保険契約の場合、できれば、ここはおろそかにできないところです。後で告知義務違反とみなされないためには手間はかかりますが押さえておく必要が出てきます。

しかし解約返戻金を目的とするような保険の場合は、正直言うとそこまで告知につきあう必要はありません。さじ加減の判断が分かれるところです。

◆ 生命保険会社の告知に対する考え方。

これは契約者が法人であっても個人であっても変わりません。生命保険会社にすれば保険契約において体を提供する被保険者の健康状態を確認して、保険としての引き受けリスクを低減するためです。

生命保険会社が成り立っているのは、保険数理で計算された範囲でしか保険事故が発生しないことを前提に保険金支払を予測しています。したがってリスクの高い個体が不正確な告知をすることは、告知義務違反として排除したいと考えます。

生命保険会社の理屈によれば、告知を厳しく確認するのは契約者間の公平を守るためであるということになります。もちろん営利を目的とする株式会社化された生命保険でも経営の安定化は契約者の利益になると考えます。

告知義務違反に対して生命保険会社は甘くない。

告知内容に嘘(虚偽告知)があったり意図的に告知しない(不告知)場合は告知義務違反となり、保険金が支払われない場合があります。

保険事故が発生し保険金が請求されると保険金額や保険契約の内容によって調査が入ります。保険金請求書には必ず医師による診断書が必要です。提出された診断書に基づき医療機関に対して調査が入り告知書との整合性が確認されます。

もともと保険金請求と直接関係ない受診記録は調査対象になりません。花粉症で耳鼻科を受診したとか歯医者に虫歯治療を受けたとか、肩がこるので整骨院にかかったとかは告知を忘れていても重大な問題になる事はありません。

保険金支払いに直接関係のある受診記録を遡及し告知事実と照合します。

医療保険では契約後早期(2年以内)では保険金の請求内容によっては調査することが多いと言えます。(病気になってから契約したのではないかという調査)

忘れる程度の医療は大したことではないので、覚えている範囲で告知すればよいとお考え下さい。受診日を正確に思い出すことは難しいと思います。それは誰でもある程度仕方がないことです。

生命保険、全損商品のお値打ち比較.

生命保険、全損商品のお値打ち比較を直近で論じると。

CIMG2731一時期生命保険の全損商品が壊滅状態になった時期がありましたが、生命保険会社各社の開発努力で新たなスタイルの全損商品が注目を集めています。

 

 

 

全額損金の魅力は解約返戻金の率によりますが、一時的に課税を先送りした利益をそっくり貯金できると言うところです。こういう言い方はあまりよろしくありませんが、中小企業のオーナー社長の本音は簿外緊急予備資金の確保です。

実効法人税率が下がったとは言え33.8%とすると66.2%を越える単純返戻率があれば将来的な出口対策により幾ばくかの節税効果も期待できます。

何よりの価値は資金が必要な時に必要なだけ取り崩して使えるということです。

その時に減価償却などの費用があれば毎年減額して解約返戻金から出る雑収入をあてこんでいくことができます。

出口の費用対策ができていれば利益を有効にコントロールできることが大きいのです。

ただ難点もあるので生命保険商品としての特性を理解して選ばなくてはなりません。

企業にとっても高額な費用になりますから義理人情で判断するようなことは避けたいものです。

現在の全損生命保険の難点をあげると

① 中途半端な時期に解約返戻率のピークがくる。出口対策が取りにくい。
② 若い被保険者でないと返戻率がよくないのに被齢が若いと保険料が伸びない。
③ 女性の被保険者は契約返戻率が低い傾向が強い。
④ 複数の契約を組み合わせると解約時期の管理が難しくなる。
⑤ 引退が近いような年齢の経営者では解約返戻率が悪くなる。

返戻率の山のカーブにも各社の癖があり慎重に見極めたいところです。

出口対策として役員退職金を考えるのは、現在の商品では解約返戻率のピークが中途半端で組みにくいということになりそうです。

契約されるケースを見てみると、予想外に利益が出そうなのでとりあえず先送りしたいという一時しのぎ型の契約が多いように思います。

しぶとく生き残った全額損金の生命保険ですが、うまく回すには後継者としての若い(できれば40歳までの)被保険者が必要ですし、保険料を伸ばすためには各社組み合わせ設計も必要になります。

ということは解約時期の管理がさらに難しくなるということです。

もともと保障目的ではない法人契約の生命保険ですから返戻率のピークを逃してしまうと意味をなさないばかりか、もっとひどい結果にならないとも限りません。

全損定期保険取り扱い生命保険会社
エヌエヌ生命保険株式会社
マニュライフ生命保険株式会社
AIG富士生命保険株式会社
第一生命保険株式会社
日本生命保険相互会社
大同生命保険株式会社

一応使い勝手の良い順番に並べてみました。他にご意見はあろうかと思いますが、ご参考までに。

決算対策にこだわらなければ、法人契約の生命保険としてはやはり半損で処理できる長期平準定期保険妥当なところになるように思います。