コロナ禍で生命保険、初期低解約型の罪作り。

コロナ禍で生命保険、初期低解約型の罪作り。

コロナ禍は多くの人に想定外の波乱万丈と生活苦を無理強いしているようです。気の毒な話ですが、生命保険の分野でも契約時の選択の誤りから、あわてて解約すると損をする保険があります。初期低解約型という生命保険がそれです。

◆ コロナ禍で失業、保険料が払えない。

コロナ禍で勤めている会社の業績が悪化し、会社を清算するか倒産するか、あるいはかろうじて緊急融資で生き延びても従業員に支払う給料が捻出できないという会社が多数あります。まもなく冬季賞与の支給時期ですが、賞与どころかクリスマスも“クルシミマス”で、年を越せない生活困窮者も出てきそうな世相になりました。そうした中でこれまで普通に保険料を支払ってきた方にとっても保険料どころではないという経済状況の悪化があります。保険料が払えなくなると頭をよぎるのは生命保険の解約です。

◆ 生活費が不足、解約で大損の生命保険。

生活費が不足して生活できなくなりつつあるのに生命保険料を払い続けることはできない相談です。しかし生命保険契約には初期低解約型の保険があります。加入してから長期間の間、解約返戻率が通常の解約返戻率の7割以下というものです。

解約返戻金は貯蓄性がある保険でも通常支払った保険料よりかなり少なくなるのが普通です。そのまた7掛けで、解約するのは大損と言っても過言ではないと思います。ただ、生活できないのに保障も何もあったものではありませんから、背に腹は変えられない痛い解約となります。

コロナ禍も災難ですが、困ったときにさらに困る初期低解約型の生命保険、まさに罪作りなのです。

◆ 目先の保険料だけに釣られない。

誰一人想定していなかったコロナ禍、人生何があるかわかりません。健康があたりまえという考えは幻想です。生命保険という仕組みは実によくできたシステムなのです。ただ、保険料を安くするために、保険としての見栄えを良くした保険もあります。目先の保険料だけつられるといざというときに困ることがあります。

初期低解約型生命保険をあたかも悪者のように書いてきましたが、保険商品としての考え方は様々です。長生きすれば確かにメリットを感じる保険になります。半面、今回のコロナ禍のような事態に直面し解約を余儀なくされると苦境を招きかねない保険となります。そこまで理解し納得して契約しているかということです。

割り切って損を覚悟で解約し、急場をしのぐことも選択肢です。そしてまた景気が回復すれば、今度はできれば初期低解約型ではない保険も考慮されるとよいかと思います。

◆ 初期低解約型の保険、まとめ。

法人契約の保険でも逓増定期の名義変更以外は、初期低解約型の保険はすすめないことにしています。法人では個人以上に緊急の資金需要が発生する場合があります。目先の保険料にとらわれず、いろんな万が一に対応する保険を選ぶという考え方が大事です。

この記事を書く動機は、あるお客様が保険代理店にすすめられて生活費の1/3ほども某社の長割終身に加入されていたため解約をおすすめしたのですが、初期低解約型の早期解約では大損をするタイプの保険でした。すすめられるままに、子供が生まれるたびに新規の契約をすると保険料の負担がとても大きくなります。

これは大変と気が付いてもやめるにやめられない状態になります。そこに今回のコロナ禍ですからひどいことになります。契約して数年は特に解約返戻金が少なくなりますから、年数がある程度経過した保険から解約し生活費に充てつつ、職探しをするほかありません。その方はお子様が3人おられるので生活費も大変なのですが、お乗りの車もワゴンタイstrong>プの高級車です。見直すのは保険ばかりでなく生活のステイタスということもありそうですがね。

年末調整がわからない原因はこれ!所得、控除、配偶者特別控除。

年末調整がわからない原因はこれ!所得、控除、配偶者特別控除。

知りたいことがわからないとイライラします。年末調整の手順やくわしい説明を書いたサイトは山のようにありますが、年末調整は毎年誰もが初心者です。

そもそも言葉の意味がわからないのが普通です。似たような意味不明の単語「所得」「控除」「配偶者特別控除」などのオンパレード。

もっとわかりやすい日本語でシンプルに説明してくれない?と思われるのも無理ありません。

hokenfpは一応ファイナンシャルプランナーですから、どう説明すれば年末調整が一発でわかりやすくできるか考えてみました。ターゲットをサラリーマンの標準家庭(年収600万)に絞り、細かい説明やわかりくい部分はバッサリ省略(他のくわしいサイトにゆずります。)して自分が理解するときに戸惑った部分だけにして、絞ってできるだけコンパクトに解説しました。

◆ 給与収入と所得控除との関係がわからない??

・そもそも控除とは?

控除とは給与収入から一定の金額を差し引くことです。残った金額が税金の対象となります。給与収入から基礎控除や配偶者控除などのように金額を控除してもらえると、給与所得が少なくなるので所得税などの税金が少なくなりお得なわけです。

・給与収入とは?

何も足さない、何も引かない会社からもらった給与額面そのままです。給与収入とは、会社から支払われる源泉徴収する前の給与と賞与を全て合計した額面の金額です。

・給与所得控除(所得控除)とは?

サラリーマンの必要経費を控除する仕組みです。サラリーマンだって経費がかかっていますから全員が控除されます。これまで最低額が65万でしたが、2020年から少なくなり55万になりました。給与収入の額により税金の負担率が増加するようになっています。

例えば、給与収入が600万円だと給与所得控除は600万円×20%+44万円=164万円、差し引き税金の対象となる給与所得額は、600万円-164万円=436万円となります。164万が給与収入から控除されましたから、課税対象額が436万と少なくなり税金もその分少なくなります。

この表は参考までに。

(令和2年分以降の給与所得控除額)給与収入から控除(マイナス)できる金額の計算式です。

・給与年収が180万円以下:収入金額×40%-10万円/55万円に満たない場合は55万円

・給与年収が180万円超~360万円以下:収入金額×30%+8万円

・給与年収が360万円超~660万円以下:収入金額×20%+44万円

・給与年収が660万円超~850万円以下:収入金額×10%+110万円

・給与年収が850万円超:195万円(上限)

(給与所得控除額の上限が220万円から195万円へと変更)

・給与所得 給与収入から給与所得控除額を引いた額。

令和2年分 給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書の裏面には下記のような表があります。(令和2年分以降の給与所得額)給与収入から給与所得控除額をマイナスした残りの金額です。給与所得と言います。上の表の反対計算式です。わかりやすくするため計算後の給与所得額、所得控除額、基礎控除を横に並べてみました。

原則は

給与収入-所得控除額=給与所得額 となります。

給与所得額-基礎控除(48万)=課税対象の所得額 です。

・基礎控除とは?

上記の給与所得額に加えて基礎控除がマイナスできます。給与収入が900万以下なら全員が48万控除されます。これまで38万でしたが、2020年から48万になりました。

◆ 所得控除と基礎控除の違いがわからない??

給与収入だけのサラリーマンは所得控除を給与所得控除と読み替えてください。サラリーマンにも一定額の経費を認めてくれるものです。前項にあるように給与収入の額に応じて給与所得控除が決まります。

給与所得控除後に残る金額があなたの所得、労働の対価としていわゆる純然たるもうけの部分です。そのもうけに丸々所得税をかけるのは気の毒なので、皆さんに基礎控除の枠が48万(昨年までは38万)あります。またまた控除ですが、ご自分のもうけ部分である所得から48万引いた残りの金額に対して税金をかけるということになります。その分税金が安くなりますから助かるわけです。

ここまで給与収入から給与所得控除を差し引き、さらに基礎控除を差し引きました。所得控除は給与収入から引くもの、基礎控除は給与所得から引くもの、二段階になっているのですね。図をみれば仕組みが理解できると思います。

これがわからないと年末調整は書いてはみたものの、合っているかどうか自信がないということになります。

◆ 配偶者控除と配偶者特別控除の違いがわからない??

配偶者の収入がゼロの場合配偶者控除は38万、配偶者の収入が103万円を越えると配偶者特別控除になります。配偶者に収入があり配偶者控除の適用が受けられない方への救済措置が配偶者特別控除です。奥様の収入があるかなしでどちらかになります。両方はありません。

給与所得控除(55万)と基礎控除(48万)でなんと103万、これが所得税の壁ですね。これより収入が多くなると控除しきれなくなり、越えた分の金額に所得税がかかります。

給与所得控除の最低額が改正されましたが、増税にならないように基礎控除で配慮されたのですね。

65万+38万=55万+48万=103万
(変更前=変更後=所得税の壁)

◆ 保険料控除の仕組がわからない??

給与所得者が一年間に払う保険料は一定の控除を受けることができます。保険業界のひも付きかどうかはさておき、わずかですが所得税や住民税が少なくなります。めんどうがらずにこまめに記入するようお願いします。

保険料控除は昨年から変わっていませんが、すでに旧型と新型がありコロナのように十分複雑になっていますので、よく読んで保険料の控除証明書の金額を記入し、原本を添えてください。のりで貼り付けて出す会社と貼らずに出す会社があります。どこかに提出するわけではなく、確認が済んだら会社で保管するだけですから指示通りにすればよいと思います。

生命保険料控除には新契約に基づく新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料の控除があります。そして旧契約に基づく旧生命保険料と旧個人年金保険料の控除があります。生命保険料控除証明書に新契約か旧契約か書いてありますので確認してください。

地震保険料も控除されますので漏れないように確認してください。

◆ 所得金額調整控除がわからない??

ほとんどの方が関係ないと思いますが、年収が850万超の条件に当てはまる方は提出してください。

◆ 住宅借入金等特別控除がわからない??

住宅を購入された方は、初年度はご自分で確定申告をして2年目から年末調整で提出することになります。この減税は大きいですから忘れる人はいないと思います。詳細は他のサイトにゆずります。

◆ 社会保険料控除がわからない??

生計を共にしている家族の社会保険料を支払った場合などに受け取ることができる所得控除です。あまり見かけないです。

◆ 小規模企業共済等掛金控除がわからない??

iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛金など、直接支払った「共済契約」や「個人型年金」、「心身障害者不要共済制度」の掛金を支払った場合に受けることができる控除です。せっかく税金がかからない制度ですから、これは忘れる人はまずないと思います。

◆ 年末調整がわからない原因、まとめ。

裏面の説明は文字が小さくて読めないし書いてあることは意味不明。税務署がくれる説明書では読んでもまるでわからない、漢字ばかりで単語の意味が全然理解できないので読む気にもならない。

書き方を見てもどうも理解できない、関係書類がどこにあるかわからない、ネットで検索しても書き方がよくわからない、会社は年末調整についていつものこととばかり説明をしてくれない、昨年のコピーを保存してない、昨年と用紙の仕様が変わったので書き方がわからない。そもそも年末調整の意味が分かっていない。

昨年もギリギリに提出して、会社からの問合せに適当に答えて済ませた。

という方が多いと拝察します。

書いてあることの意味が解らないと、読む気が起こりません。テキトーに書いても会社が何とかしてくれるということもあるでしょう。細部はわからなくても、サラリーマンの税制はそもそもどうなっているかという大枠は理解しておきたいものです。特に基本的な部分を中心に、理解を妨げる漢字で登場する単語をわかりやすくすることを目指して書いてきました。少しはお役に立てればうれしく思います。ハンコをなくすとかデジタル庁とかいう前にわかりにくい単語の解説を考えた方がよいのではないかと思った次第です。

何事もわかってしまえば簡単なことで、なぜわからなかったかがわからないくらいになるものですが、とっつきはいくら真剣に読んでも頭に入ってきません。悲しいのは七夕と同じで、せっかく理解しても3日で忘れて、来年の年末調整でリセットすることになります。

住民票の除票と戸籍附票の除票とは、わかりやすく。

住民票の除票と戸籍附票の除票とは、わかりやすく。

相続登記をしていると聞きなれない“除票”という言葉がたびたび出てきます。

除票とは、多分相続のときぐらいしかやっかいにならない書類のようです。その除票も住民票の除票と戸籍の附票の除票というものがあります。

できの悪い早口言葉のようなややこしさがありますが、ここを理解しないと自分でやる相続登記では前に進めません。

◆ 相続登記での除票の壁。

5年以上前の相続の登記を今行うときに困るのは、除票が保存されていない場合があることです。被相続人が亡くなり5年以内に相続登記を行えば問題はありませんが、田舎の不動産の相続登記は必要になるときまで先送りするのが常です。

その結果、除票の壁に行き当たります。除票のことをわかりやすく説明すれば素人相続登記にチャレンジされているかたのお役に立つのではないかと思い記事をまとめました。

司法書士などの専門家のおすすめサイトでは、基本的な相続登記の手順や必要書類は案内してくれますが、迷路とツボは教えてくれません。手探りでやりながら学んでいくしかありません。

■自分でやる相続登記の抜け漏れ想定外。

◆ 住民票の除票の保存期間は5年。

住民票の除票とは、転出や死亡などによって住民基本台帳から除かれた住民票をいいます。要するに引っ越してもあの世に行っても、もはや住民ではないので住民票から除かれて住民票の除票となりますが、この除票の保存期間も5年と定められています。実際5年ですぐ処分することはないようですが、相続発生から10年もすると住民票の除票の保存期間は過ぎていますから、なくても文句は言えません。

令和元年6月20日より住民基本台帳法の一部が改正され、住民票の除票及び戸籍の附票の除票を150年間保存すること変わりました。どーんと一気に30倍です。ところが、それ以前に廃棄してしまっているもの(平成26年3月31日以前に消除又は改製したもの)については、発行できません。そりゃそうです。

◆ 戸籍の附表の除票とは除附票、要するに何?

戸籍の附票とは、本籍地において戸籍の原本と一緒に保存している書類で、その戸籍に登録された人の戸籍ができたときから除籍されるまでの住所の履歴を記録したものです。

その除票とは、本籍を移したり、死亡などにより戸籍から除籍したりした結果、戸籍にに誰も残っていない状態になった附票をいいます。全員が死亡、結婚、養子縁組などで転籍し空っぽになった戸籍の除票の附表を除附票と言います。名前に全部ペケが入っています。保存期間は前項の住民票の除票と同じです。

◆住民票の附表や戸籍の附票の除票がいる理由。

相続登記は間違いが許されない厳密なものです。それで被相続人や相続人に関してあいまいな判断はせず証拠書類を求めてきます。戸籍謄本や改製原戸籍(かいせいはらこせき)だけでは確認できないことは住民票の附表や戸籍の附表で確認をとろうとします。例えば死亡した被相続人が同姓同名の別人ではないかどうか、確認するためには戸籍の住所と除票の住所が一致するかどうかが問題になります。本籍地から転居していない場合はシンプルですが、何度か転居し住民票の住所が変わっている場合は、死亡時の住民票の除票からたどり本籍地の住所と一致するかどうかで本人かどうかを確認します。本籍を移転している場合は、附表の記録が引き継がれませんから転籍前の戸籍の除附票をとることになります。

■相続登記で原戸籍がいる理由がわからない。

相続登記で原戸籍がいる理由がわからない。

住民票の除票が5年経過で抹消されても転居の場合は、戸籍の附票に住所がすべて記載されているので問題はないそうです。ところが被相続人死亡の場合は5年経過で戸籍の附票も抹消されますので住所履歴の証明が困難になります。

◆ 素人相続登記の壁、附票と除票まとめ。

自分でやった相続登記でも相続発生から5年以上経過していたので住民票の除票は取得できませんでした。

戸籍の附票が取得できましたが、戸籍の附票の全部事項証明に書かれた本籍地と住所の地番が一番だけ異なっていました。

このため捨印が役に立ち遺産分割協議書の住所を訂正することになりました。遺産分割協議書の再作成はしなくて済みましたが、遠方に相続人がいる場合、遺産分割協議書の再作成は大変な手間になるところでした。

相続登記には、今のところ期間の制限がありませんので、放置するのもやむを得ない事情ですが、放置すれば、被相続人の住所履歴を証明する附票の取得が困難になります。被相続人の住民票の附票又は戸籍の附票が削除されて存在しない場合は、その旨の上申書を提出し、被相続人の本籍を住所として相続登記を申請することができますが、これもまた手間がかかります。

所有者不明土地の問題から相続登記を義務化する動きがあることを追い風と思い、思い立ったが吉日で相続登記をされることが望ましいと思います。士業ではありませんのでお勧めするわけではないのですが、素人がやる相続登記は基礎知識がない分だけ手間暇がかかります。費用は相応にかかりますが、専門家に依頼するという選択肢もあり得ると思ったことでした。

下記は相続登記関連の情報を記事にしています。ご参考までに。

■相続登記はどこで?登記簿は全国、登記申請は地元の法務局。

■改正民法2019|相続財産の所有権は登記優先。

■相続に非協力的な相続人の本音と3つの落とし方。

 

逓増定期の個人契約は一時所得がうますぎ。

逓増定期の個人契約は一時所得がうますぎ。

逓増定期保険は法人契約だけでなく個人で契約して名義変更することで相続税対策に効果的に利用することができます。

相続人が逓増定期保険の権利を相続することで相続税の節税が可能になり、解約返戻金は一時所得という有利な税制が適用できます。

バレンタインショック以後、節税効果の高い保険は封じられましたが、最後に残るうますぎスキームを紹介します。

◆ 逓増定期保険の個人契約は相続税の節税目的、意外な盲点。

逓増定期保険の法人から個人へ法人から法人への資金移動という活用法は、これまでの記事で幾度も書いてきました。しかし逓増定期保険はもっと幅の広い活用が可能です。例えば本項の趣旨である個人から個人へ名義変更することで相続税対策をすることもできます。意外な盲点と書きましたが、特に盲点というわけではなく、資金が潤沢にあるような相続対策では、逓増定期保険の個人契約ということはこれまでも行われてきました。

簡単にスキーム例を紹介すると

契約者:被相続人(親)

被保険者:相続人(子)

受取人:被相続人(死亡保険金を受け取るわけではありません。)

上記の契約で、めいっぱい逓増定期保険を契約します。契約者は保険料を払うだけですから、高齢でも体調がよろしくなくても大丈夫です。被保険者は子などの相続人がなります。お若いですから健康で診査も問題なく通ると思います。

普通は4回被相続人(親)が保険料を払います。その間に契約者である被相続人(親)に相続が発生したら逓増定期保険は相続財産として相続人(子)が引き継ぎます。この場合、被保険者である相続人(子)は元気ですから保険金支払いは発生しません。それゆえ生命保険契約のまま相続財産として引き継がれます。

この逓増定期保険の解約返戻率は以下のように推移します。(M社の一例です。)

保険料1回目 0.00%

保険料2回目 4.67%

保険料3回目 9.44%

保険料4回目 18.91%(まだ解約返戻率は低い、ここで名義変更します。)

保険料5回目 99.80%(解約返戻率が一気に高く、ここで新しい契約者が解約。)

保険料6回目 99.12%

保険料7回目 98.72%

相続における生命保険の評価は、相続財産として解約返戻金相当額になります。解約返戻金が少ない4回目までに相続が発生すれば、保険の名義を相続し契約者が被相続人(親)から相続人(子)に変わります。契約を引き継いだ相続人(子)は新しい契約者として保険料5回目までを支払い、一気に高くなった最高解約返戻率の時ときに解約すると、それまでに前の契約者である被相続人(親)が支払った保険料(相続財産)を少ない解約返戻金で相続することになりますから、差額分の相続税を節約したことになります。

目論見が外れて被相続人(親)が存命した場合は、

1)解約返戻率がピーク時に解約して、再度逓増定期保険に入り直し繰り返す。

2)保険料4回目を払った後、解約返戻率の低いときに相続人に譲渡(有償)する。

3)保険料4回目を支払った後に解約返戻率の低い時に贈与税を払って贈与する。

2)と3)については、OB税理士からの指摘で、一部訂正があります。

国税庁は個人間で保険契約者の変更があっても課税しないとしています。

契約者変更後、解約、保険事故、満期を迎えキャッシュを受けとったならば、保
険料の負担額に応じて、その際に贈与税、相続税等を課税するという立場です。

■国税庁、生命保険契約について契約者変更があった場合

国税庁は個人と法人間では保険契約の移転を認めていますが、個人間では契約者
の地位に財産性はないため、契約者を変更したとしても、その後の課税は保険料
負担に基づいて按分してされるという事になります。このため逓増定期の名義変
更を個人間で行っても節税のメリットはありません。

ところがです。1)のパターンに関しては、

逓増定期保険のピークまでに相続が発生すると、その時点での解約戻金相当額で
相続となりますから、相続人が新契約者の地位にもとづき、ピークまでの保険料
を支払い解約すれば一時所得となり、相続税の節税効果があります。

個人で逓増定期保険を活用して名義変更を行う場合、運悪く長生きしたときは、
名義変更せず被保険者が解約し、再度逓増定期保険に入り直しを繰り返すという
ことになります。ということであれば、相続発生時期がまだ確実に見通せないの
であれば、少しでも最高解約返戻率が高い逓増定期保険を選ぶということになりま
す。

今後税法が変わり問題になりそうなときは、名義変更をせずに解約返戻率がピークの時に解約すれば何も起こりません。0.2%ほどの損失が発生しますが、その間の保障料と考えればわずかなことです。

実際、被保険者2名で、毎年保険料を毎年3,000万払い4年目で相続し、保険料を一回だけ払って解約した場合、うますぎる話ですが逓増定期保険の名義変更で一時所得10,000万ということがあります。

◆ 逓増定期保険は法人契約から個人契約へ名義変更。

逓増定期保険の名義変更というスキームは、法人契約の逓増定期保険を経営者や後継者に名義変更して解約後一時所得を申告することで合法的に法人の資金を経営者や後継者に移すスキームです。以前は多くの保険会社で逓増定期の名義変更に対応する保険商品がありましたが、今は限られた会社しか扱っていません。

本来、オーナー経営者といえども会社の資金を手にする方法は、役員報酬、役員賞与、配当しかないところですが、逓増定期の名義変更で第四の資金ルートができたと言えます。それもかなり太い資金ルートです。中小企業は吹けば飛ぶような存在です。経営者の個人資金を手厚くしないと債務保証もままなりません。そういう意味では貴重な最後に残るウルトラスキームなのです。

■逓増定期保険の名義変更で落ちると怖い落とし穴を経験者が語ると。

◆ 逓増定期の名義変更がおいしいもう一つの理由は一時所得。

逓増定期の名義変更のメリットは、経営者への資金移動が合法的かつ簡便にできることですが、もう一つの忘れてはいけないことは一時所得のメリットです。

それは、最高解約返戻率のときに解約して受け取った解約返戻金から、支払った費用(買取費用+一回分の保険料)を差し引いた残りが利益となり、これが一時所得となります。

一時所得は50万の特別控除があり、残りの金額の半分が他の所得と合算されて所得税の対象となります。

■逓増定期の名義変更一時所得は収入の第四ルート。

この言い方ではわかりにくいと思いますので、単純明快に申し上げると、一時所得がおいしい理由は所得の半分が非課税ということにあります。所得税を50%払っている方ならいくら金額が大きくてもなんと25%の課税ということになります。これはおいしくないわけがありません。まさに逓増定期の名義変更はうますぎというわけです。

◆ 逓増定期の名義変更スキームは最後の切札。

今や生命保険業界は沈滞ムードです。昨年のバレンタインショックから、コロナ禍による販売自粛と踏んだり蹴ったりとはこのことを言うようです。保険営業として一括千金の夢破れたりという感が漂っています。

バレンタインショックとは以下で詳しく書いていますのでごらん下さい。

■節税保険、バレンタインショックまとめ。

その中で国税庁の通達の網を逃れた唯一最後のウルトラスキームが逓増定期保険の名義変更です。そもそも相続対策として個人で契約すれば、損金算入割合は関係がありません。同商品をメインに販売する代理店は、落ち目の保険業界をしり目に一人気を吐いています。逓増定期の名義変更に対応できる保険会社は数社、解約返戻率で選ぶ必要があります。金額が必要な場合は解約返戻率が低くても、相続税の節税効果はありますから、複数社を検討されることもありかと思います。

■逓増定期の名義変更が安全な根拠をOB税理士に確認。

◆ 逓増定期の個人契約、まとめ。

逓増定期保険は法人がかけるものというイメージがあります。しかし、法人から個人に名義変更することができるわけですから、個人契約ができないはずはないわけです。

とすれば解約返戻率の落差を利用した個人から個人へ資金移動にも使えますし、当然それは相続税の節税対策にもなります。

逓増定期保険の個人契約を利用した相続税対策は不動産の購入のようなリスクのある評価減手法ではなく、解約返戻金という確実な資金でスキームが完成します。ただ、保険料が払えるほど潤沢にキャッシュがある場合に限られます。

保険料支払回数累計保険料解約返戻金解約返戻率
保険料1回目3,000万0万0.00%
保険料2回目6,000万280万4.67%
保険料3回目9,000万850万9.44%
保険料4回目12,000万2,269万18.91%
保険料5回目15,000万14,970万99.80%
保険料6回目18,000万17,842万99.12%
保険料7回目21,000万20,731万98.72%
保険料4回目と保険料5回目の解約返戻金と返戻率の落差を見比べてください。(あくまでもM社を参考にしたモデルケースす。)

老婆心までに申し上げると、逓増定期保険の名義変更のスキームは、それを引き継いで解約返戻金を受け取る方(相続人・子)が仕組みを理解していなくてはなりません。口座振替にして5年目以降も保険料を払い続けたということになると、これは悲劇ではすみません。

また噂によると最も返戻率のよい逓増定期保険が終売になるかも、という話も聞こえてきます。いずれにしてもきわどい橋ほどおいしいということは言えます。

相続登記で原戸籍がいる理由がわからない。

相続登記で原戸籍がいる理由がわからない。

相続登記で一番疑問に思ったのは、被相続人の出生が記載されている戸籍謄本があるにもかかわらずなぜわざわざ原戸籍(改製原戸籍/かいせいはらこせき)を遡(さかのぼ)らなければなないのかということでした。

素人登記では、そもそも原戸籍とは何ぞやです。

◆  相続登記で原戸籍が必要な理由。

改製原戸籍は現在の戸籍謄本と連続していないということが、そもそもの原因です。それなら改製するなよと言いたいところですが、戸籍が改製される前と後とで、内容に違いがある可能性が残るため、改正前の原戸籍まですべてを調べて、被相続人に隠れた相続人がいないかどうか確認する必要があるそうです。身に覚えがなくても調べるそうです。

このため相続登記では、被相続人が登場する改製原戸籍はすべて上げなくてはならないのです。その理由は戸籍の改製前に死亡されたり、結婚されて除籍になったり、離婚、養子縁組や認知をなどの記録は、改製後の戸籍に引き継がないからだそうです。それでは何のための戸籍かという議論はさておき、改製後の新しい戸籍に引き継がれない内容がある以上、原戸籍を確認する必要があるというわけです。

◆  改製原戸籍の連続性を確認する見方。

相続登記の場合では、被相続人に子が生じる可能性がある15歳ころまでさかのぼって、被相続人の戸籍謄本(除籍謄本、改正原戸籍)をすべて提出して、相続人を確定する必要があります。実際は被相続人が記載されている過去の戸籍は改製原戸籍を含めてすべて揃えます。まったく素人にはここがややこしいところです。戸籍が改製されたときと婚姻などにより戸籍が独立したときに新たな戸籍が編成されますが、この戸籍の連続性をたどります。その結果何通もの原戸籍をとることになります。

戸籍の改製の歴史を見ると、以下のようになっています。

・大正4年式戸籍、戸主を中心とした家単位の戸籍

(この間の戸籍は昭和改製原戸籍)

・昭和23年式戸籍、戸主を廃止し筆頭者、夫婦・子単位の戸籍

(この間の戸籍は平成改製原戸籍)

・平成6年式戸籍、戸籍のコンピューター化

(現在のコンピューター横書き戸籍)

たとえば、昭和23年以前に生まれた方なら現在のコンピューター化された戸籍、コンピューター化される前の平成改製原戸籍、婚姻により独立する以前の昭和改正原戸籍、家単位の大正4年式戸籍までさかのぼる必要があります。大正4年式の戸籍には、江戸時代の高祖祖父にあたるご先祖様も出てきますが、それには被相続人が孫として記載されているのです。

これは一回説明を聞いてもわかりませんから、原戸籍を管理している役場の窓口で相続登記という利用目的を説明します。そうすれば、必要な戸籍を用意してくれます。

考えてみると怖い話ですが、改製原戸籍を確認したら自分の父親に隠し子があったとか、離婚歴があり異母兄弟がいるなどということも赤裸々になります。そうなると相続問題は混とんとし、未だ見ぬ相続人探しから始めるしかありません。

■自分でやる相続登記の抜け漏れ想定外。

◆  相続登記で原戸籍がいる理由、まとめ。

相続登記を終えると、ご先祖様を含めた家系図が書けるようになります。勉強になるというのは登記手続きだけでなく相続に関する知識も身につくからです。相続という機会がないと相続人は自分のルーツに興味をもつことがそもそもありません。

ルーツを知らなくても、仏壇にご先祖様の位牌がなくてもこの世は生きていけますが、やはり人として自分がこの世に生まれた流れ、ご先祖様と目に見えない細い糸でつながる偶然を知ることも意味があると思うところです。

改製原戸籍は行政実務の改革から起こった遺物ではありますが、当分廃棄することはできない重要な戸籍資料です。昔の役人が筆で書いたような戸籍も出てきます。達筆で読めない文字もあります。これが歴史なのだと思ったことでした。

相続登記を無事に終えると新しい所有者に固定資産税通知書が届くことになります。不動産を所有すると税金だけでなく管理上の手間やコストも発生します。境界確認の立ち合いなどという雑務も発生するかもしれません。相続登記とは不動産管理の責任の相続なのかもしれません。

■相続登記はどこで?登記簿は全国、登記申請は地元の法務局。

■住民票の除票と戸籍附票の除票とは、わかりやすく。