外貨建て保険のリスク回避、円安で解約の絶好のチャンス。

外貨建て保険のリスク回避、円安で解約の絶好のチャンス。

ドル建て保険(外貨建て保険)は、払い込んだ保険料がドルで運用される保険のことです。保険料の支払い時や保険金の受け取り時には、為替の影響を受けて金額が変動します。

この記事では、外貨に対して日本円が円安・円高となった場合のドル建て保険へ与える影響について具体的に詳しく解説します。

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◆ 円安と円高の具体的な影響は?

円安とはドル(外貨)に対して、円の価値が下がった状態です。円高とはドルに対して、円の価値が上がった状態です。

たとえば、1ドルの商品を購入する場合、1ドル=100円のタイミングなら100円で購入できますが、1ドル=150円になると150円必要になります。円で買う場合は関係ありませんが、円をドルに変換すると為替の差損が発生します。

円安になると同じ価格の商品を購入する場合でも、より多くの円が必要となるため、相対的に円の価値が下がった状態となります。逆に言えば、ドル高と言うことです。

円高になれば、少ない円でドル建て商品を買うことができます。この為替の影響は、ドル建て保険でとても大きな影響があります。

円安円高
保険料増加(✖)減少(〇)
保険金・解約返戻金増加(〇)減少(✖)

保険料を払うときは円高、解約するときは円安が得になります。円安のとき保険料を払い、解約するとき円高では損になります。

保険金:保険事故の時期を選べませんので、為替の運任せになります。

解約返戻金:契約者の意思で時期選んで解約することができます。

外貨建て(米国ドル建て)保険の場合、為替により解約返戻金が変動するわけではなく、解約返戻金は、約束された金額がドルで支払われます。

そのドルで受け取った解約返戻金を円に転換するとき為替の影響が出ます。解約返戻金を円に換算したときの為替で、増えたり減ったりするというわけです。

◆ 為替変動リスクは、侮れない大きさ。

為替相場の変動が、それほど大きくなくても、死亡保険金額や解約返戻金の額は大きいですから、為替の変動がドル建て保険に与える影響も必然的に大きくなるということになります。

保険料で考えると、円安が続けば、円で支払う保険料負担が大きくなります。口座に用意していた予定の保険料が不足するようなことも起こります。この点は為替のリスクを実感するところかも知れません。

ドル建て保険に加入すると、円安が進むことで保険料負担は大きくなります。反対に円高が進むと保険料負担は軽減されます。ずっと都合がよいという為替はないわけです。

外貨で受け取る場合は、円転する時期を選べる保険商品かどうか確認しておく必要があります。

仮にドルで受け取れて、円転する時期が選べるとしても、資金需要があってはどうしようもありません。そういう事情での解約であれば、為替が円高に振れていても円転せざるを得ない場合があります。

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◆ 保険事故は、為替を選べない現実。

保険金の相続税評価は、保険事故発生時の為替になりますから、時期を選べません。

外貨のまま解約返戻金を受け取ることができるかどうかが、受取額に影響します。ドル建て保険を選ぶ際は、外貨のまま解約返戻金や死亡保険金を受け取れるかどうかを事前に確認しておきましょう。

もしドル建てで保険金を受取り、為替が円安に振れたときに円転すれば、差額がもうかります。この為替差益の増加部分は、雑所得として税務署へ申告をする必要があります。

この場合、相続税評価額を修正するのではなく、保険金を受け取った方の為替差益、つまりは個人の雑所得として確定申告することになります。

ドル建て保険で外貨のまま受け取ることができれば、受け取った時点では為替リスクの影響を受けずに置いておくことができます。

外貨のまま解約返戻金を受け取っておけば、円高時には外貨のまま、円安が進んだら日本円に交換することで、解約返戻金や死亡保険金が減少するリスクを抑えられます。しかし為替は思うように動いてはくれませんから、やはり運任せというところがあります。

◆ 円安の影響は輸入関係に大きい。

このところ少し落ち着いてきていますが、それまでは異常なペースで円安が進んでいました。円安は輸入関係の企業だけでなく、外貨建て保険にも大きな影響があります。

外貨建ての保険は、予定利率がよくて貯蓄性がありますが、反面為替リスクと隣り合わせです。

単純には、円安になれば保険料は高くなり、保険金や解約返戻金は増加します。保険金の受け取り時期はコントロールできませんが、解約するのであれば現在の円安は大きなチャンスであることは間違いありません。

外貨建ての保険は一時払いなどで、相続対策に利用することがあります。しかし為替の状況によっては、運悪くマイナスに振れるというリスクもあります。払うときは円高、受け取るときは円安がベストです。でもそれほど為替で先が読めるものでもないので、やはり運任せの為替リスクは、この先もありそうです。

死亡保険金は保険金額が外貨で定められ、支払時の為替レートにより円換算し、入金されるケースが一般的です。為替のリスクを大きく受けることとなります。

為替の円安が外貨建て保険にもたらす影響を、もう少しわかりやすくかみ砕いて案内させていただきます。

◆ 外貨建て保険とは。

日本はゼロ金利政策からマイナス金利政策へ、異例の金融緩和を続けています。世界経済でいかに孤立しようとも、政策を変えようとしない日銀一味のかたくなさに保険業界は困り果てていると言ったところです。このところ、若干雲行きが変わりつつありますが、円安傾向を変えるほどの動きではありません。

そんな中、日本の金利政策とは直接関係がない外貨建て保険、特にドル建て保険は、予定利率が高く貯蓄性が期待できます。しかしその外貨建て保険のメリットは、為替の変動により大きくぶれます。

超低金利の円建てでは、保険に貯蓄性を求めることができません。満期金を受けとるための養老保険でも円建てであれば、満期金が保険料累計を下回るようになってしまいます。

保険としての機能を期待しないのであれば、明らかに損です。貯金しておいた方がましという理屈もあるわけです。それだけに貯蓄性の高い外貨建て保険の人気が高まるわけです。

◆ 外貨建て保険の為替の影響。

外貨建て保険とは、円貨保で険料を支払い、外貨で運用されます。同じく円貨で保険金や解約返戻金などを受け取る保険商品です。

外貨で保険金や解約返戻金が支払われる商品もありますが、米ドルで解約返戻金を受け取っても、円転しないと国内では使えません。

今の為替水準で保険金や解約返戻金を円転すれば、非情に大きなメリットを享受できます。単純な為替計算で$10,000が、1$110円の時は110万円ですが、為替が150円になれば150万円となり36%も増加する計算になります。某電産が、四半期利益で過去最高益になるのも当然です。

ところが、うまい話ばかりではなく、支払う保険料も為替の影響を受けます。外貨建て保険は外貨で保険料を支払うので日本円換算の保険料は為替相場の変動に直結します。受け取る方では36%増加しましたが、支払う保険料も同じだけ増加する勘定になります。

為替相場が円高に進めば支払う保険料は安くなり、円安に進めば支払う保険料は高くなります。逆に為替相場が今のように円安に進めば、解約返戻金は大幅に増えますが円高では減少することになります。

それゆえ今の為替相場で、一時払いのドル建て保険に加入する気にはなりませんが、解約する気なら今がベストチャンスです。

◆ 外貨建て保険は解約時の戦略が大切。

外貨建て保険で貯蓄をするという場合は、出口戦略が重要です。保険金や解約返戻金が外貨で支払われる商品であれば、あわてて円転せず外貨で解約返戻金を受け取って、為替が円安のときに円転するというテクニックが必要です。

実は理屈で考えるほど、解約時期の戦略がうまくいかない理由があります。それは、為替の変動予測が簡単ではないからなのです。いかに優秀なアナリストであっても正確に予測することは難しいのが為替です。

答えは上がるか下がるかの2種類ですから、素人が予測しても50%の正解率はあるわけです。しかし神のみぞ知る為替、そこにチャンスとリスクがあります。

対策としては、解約時に円高が予想されるのであれば解約時期を早めて円高になる前に解約するなどの対応が必要です。解約時期と円転の時期を組み合わせて考えることです。大事なことは、欲をかいてピークを待たないことです。

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◆ 円安で解約のチャンス!まとめ。

為替レートが、円安になった場合の外貨建て保険への影響は、まず保険料の支払、そして受け取る方の保険金・解約返戻金などであることは上記に書きました。

外貨で受け取る場合、為替の条件が良くなるまで据え置くという選択肢はありますが、それほど簡単な話ではありません。為替というのは日々変動します。上がるか下がるか予測してもそのように変動するとは限りませんから、株式の売買と同じでいつ売るか、いつ買うかという判断が伴います。

・相続対策では運任せ。

さらには、相続対策で契約した保険であれば、解約が目的ではありませんから、運に任せるより仕方がありません。保険事故は為替に関係なくいつ起こるかわかりません。その時の為替が円高なのか円安なのかは、誰にもわかりません。ただ相続発生時に円換算で死亡保険金控除や相続税の計算がされますから、外貨で据え置くという訳にはいかないということがあります。

また、為替の差益だけでなく、円で保険料を払い込むときや解約返戻金や保険金を受け取るときに為替の手数料(円と外貨を両替する際の手数料)がかかります。

外貨建て保険は、円建てでは得られないメリットがありますが、為替リスクは避けて通れません。予定利率がよいからと言って、外貨建て保険だけに集中するのではなくリスク分散と考えておくとよいと思います。あくまで預金とは異なり、保険事故の発生により保険金が支払われて終わりになる金融商品です。

為替の変動に一喜一憂せず、おおらかに構えることがよろしいようです。今死ねば一番得ですがそういうわけにもいかないでしょうし、保険金は受取人のものです。そうなるときの為替相場がその人の運というものです。

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