経営力向上計画と法人保険の出口対策。

経営力向上計画と法人保険の出口対策、うまい組み合わせです。

CIMG3204法人契約の保険には利益を繰り延べる効果がありますが、それだけでは節税になっていません。

確かに緊急予備備金の役割はありますが、いずれ解約せざるを得ないのですから、その時に出るであろう雑収入としての解約返戻金の使い道、いわゆる出口対策を考えておく必要があります。

その一つに中小企業等経営強化法に基ずく「経営力向上計画」承認を受けることがあります。実際に手続きをしてみて言えることは「簡単!」「効果大!」です。特に法人保険の解約による雑収入の受け皿には最適です。

◆  法人保険の目的と利益の受け皿、出口対策がキモ。

法人保険は事業保障目的と節税目的の2つのパターンがあります。その内、節税目的の方は利益を保険料という形で費用化しておき、簿外に解約返戻金として蓄積する仕組みです。

全額損金などで保険料を損金処理していると解約時に大きな雑収入が発生することになります。この利益の受け皿がないと解約返戻金による雑収入は課税対象の利益となり節税効果はないことになります。

◆ 以前契約の法人保険はピークを過ぎていませんか?

以前と言っても数年前から十数年前になりますが、全額損金でよい保険が多数ありました。法人契約のガン保険も当時の逓増定期保険も結構よい解約返戻率だったのです。利益の出ている企業はこぞって保険に利益を回したものです。

逓増定期保険のように解約返戻率の山がマッターホルンのように1点集中ですと、早くに解約されていると思います。

しかし法人契約のガン保険長期平準定期保険、あるいは逓増定期保険のように返戻率の山が比較的なだらかで、解約の適期がある程度の広範囲である法人保険は、返戻率のピークが過ぎているかもしれません。

この種の利益繰り延べを意図した法人保険は全額損金でも半損でも解約返戻率のピークを逸しては全く意味をなさないばかりかせっかくの利益をどぶに捨てているようなことになりかねません。

これを機にお手元の保険契約を見直し、一通りの保険契約の意図するところと解約返戻率のピークを確認された方がよいと思います。

提案書も資料もなく保険証券だけの場合、保険営業か保険会社のサポートに電話して必要な資料を請求してください。何の遠慮も必要はありません。解約返戻率のピークを過ぎていようものなら責任を追及するぐらいの勢いでよいと思います。

話がそれましたが、hokenfpが自己責任と出口対策を何度も申し上げているのはせっかくの法人保険で意味のない損失を出してほしくないからです。

◆ 解約返戻金が出るときは経営力向上計画で一括償却。

本当に申し上げたいのはここからなのですが、以前加入した法人契約の保険の雑収入をどう処理するかに関して、保険代理店や保険営業は全損保険で受けることを提案するでしょうが、結局保険会社と保険代理店が再び儲けるだけで、汗水たらして稼いだ利益がどんどん目減りしてしまうのです。かといっていまさら税金を払うのも癪なものです。

そういう時、意外とおいしい仕組みが経営力向上計画で設備投資の一括償却を利用する手です。一括償却とは設備投資に要した費用を当年度でまとめて費用に落としてしまえるのです。費用が増えるわけですから利益は飛んでしまいますが、雑収入で受ければ、これは誠にうまい出口対策です。

経営力向上計画は補助金申請のようにややこしくありません。書類も少なく申請すればほとんど通ります。設備投資の内容に生産性向上設備という縛りがありますが、機械設備のメーカーに事前に交渉すればあっさりと工業会の証明印をもらってくれます。

その証明書類が機械設備ごとにあれば数千万でも数億でも一括償却が可能なのです。それも設備を追加したら何度でも更新申請で使えます。

これって、下手な全損保険より効果的です。しかし設備投資の計画がない企業にはおすすめの仕様がないのが残念なところです。

◆ 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」

詳しくは下記サイトをご覧ください。
◆中小企業庁 経営強化法による支援、経営力向上計画

中小企業等経営強化法の「経営力向上計画」の認定を受けた企業は平成30年5月31日現在、60,157件を認定。うち製造業が28,707件と約半数を占めます。

趣旨は以下のように記載されています。
平成28年7月1日に施行した中小企業経営強化法では、「経営力向上計画」の認定を受けた中小企業・小規模事業者に対して、固定資産税の軽減措置や中小企業経営強化税制(即時償却等)による税制面の支援や資金繰り等の支援を措置。
とあります。

◆ まとめ

即時一括償却できれば、当期の利益を抑制できます。

長い目で見れば同じことという税理士さんもおられますが、税金という無駄なコストを先送りしたことが中小企業には大きなことなのです。

吹けば飛ぶような中小企業に安全な将来はありません。

払わなくてよいものは少しでも先送りして万が一に備えることが経営の要諦と言えるのではないでしょうか。この辺がわかってくると法人保険の有効活用も見えてくるというものです。

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