相続財産はキャッシュが一番。

相続財産はキャッシュが一番である理由。

CIMG3456資産家は相続財産が多いと節税を考えます。相続財産が少なくても相続税がかかりそうなら節税を考えます。考え方は間違っていませんが、相続対策より相続税対策と言われます。

相続税対策とは相続税の節税という意味はありますが、もう一つ相続税の納税資金確保という意味があります。

中途半端な資産家はここを間違えて節税に走ります。田舎の土地持ちは新興の宣伝上手な建設会社のセミナーで口車に乗り、親切にほだされて意味のない節税対策で納税キャッシュを失います。

ついでに資産も失い借金が残ります。田舎の法事で話題になるこの悲劇のパターンが少なくないのです。相続対策は無理な節税より納税キャッシュと生命保険です。

 ◆ 相続人には迷惑な節税対策。

被相続人は財産が多いと必死で節税対策を考え、相続のセミナーに参加しあれこれと節税対策に取り組まれます。節税対策の王道は暦年贈与と生命保険であることは何度も申し上げてきましたが、それでも手っ取り早く大きく節税するには不動産投資が有効です。

不動産に投資すればキャッシュが不動産に変わり評価が下がります。節税になりますが問題があります。その分のキャッシュを失い、実質的な価値が下がると言うことです。

価値が下がるから相続税評価が下がり節税になるのです。これは多くの相続人にとり迷惑千万なのです。節税対策はほとんどの場合、換金性の低い資産にキャッシュをつぎ込むことになります。

相続人の本音はキャッシュか換金性の高い生命保険で残してほしいとしたものです。相続人にとれば被相続人の節税対策はそれほどありがたい訳ではないのです。

 ◆ 相続税納税のための売却は最悪。

被相続人が節税対策をやりすぎたり、もとから遺産は不動産が主で、キャッシュが少ないときは遺産を分けることができませんから換金のために不動産を売却するようなことになります。そういう意味では相続税の納税は10ヶ月というリミットがありますから、不動産の売買では不利になります。

いわゆる足元を見られてしまい評価減どころではない安値でさばかなくてはならなくなることがあります。その結果相続税の納税のための不動産売却は最悪になる場合があります。納税資金さえあればゆっくり売却を考えることもできるので、まずは納税資金の確保が大事です。

◆ 生命保険は換金性が高い。

不動産ほど換金性に難がなく、相続ではいきなりのキャッシュより残りやすいのが生命保険です。相続発生で保険金が支払われるものは、そのまま納税資金にあてることができます。相続発生で現金にならずに生命保険のまま相続される場合は、契約者を被保険者から引き継ぐことになり、解約して現金化する権利は相続人に発生しますが、解約とは多くの場合受け取る金額が少なくなりますから、解約に対する抵抗が生まれます。

生命保険を活用すると代償分割のような高度な相続対策もできます。相続では換金性だけでなく節税効果も高く使い勝手が良いと言えます。詳細は各項目のリンクページをご確認下さい。

◆ 相続人の本音は節税よりキャッシュとはいえ親心。

相続人の本音を言えば、遺産とはもともとが不労所得ですから、換金性の低い資産より、たとえ割引されてもキャッシュの方が自由に使えてうれしいのです。

しかし、後のことを心配する被相続人にすれば、節税目的で換金性の低い不動産投資をする理由は、自分が汗水たらして稼いだ財産を相続人に安易に使わせたくないという思いも含まれています。

言葉が悪いので言い直しますと、人生にはお金が必要になるときがあります。本当にお金が必要になった時に換金して有効に使って欲しいという気持ちです。

外車を買ったり家を改修したり海外旅行に行ったりするようなぜいたくに遺産を使うのではなく、将来に備えて大事に残してほしいという思いがあります。親心というものはそういうものです。

◆ まとめ

相続人の本音として残してほしいものはキャッシュということは申し上げましたが、親心の想いの深さと複雑さも分からないことはないのです。事例は数ありますが、相続により一時的な所得を手にすると生活が変わる方がいらっしゃいます。成人式で暴れるのがカッコ良いと思うような低脳な御仁には、金など渡す方が悪いのですが、親バカは人類普遍の課題です。

宝くじにあたって幸せかどうかは難しいように、貧しいながらも楽しい我が家が、たまたま相続で手にしたキャッシュにより崩れていくこともあります。経営者にしても自分が苦労してためた資金でないと身につかないのです。

お金はこの世での方便です。お金は目的でも目的達成のための手段でもなく言ってみれば随伴する属性にすぎません。

よってまとめて申し上げたいことは、相続対策は相続税対策であり生命保険などで納税資金を確実に確保することを第一に考えてください。将来目減りすることも計算してキャッシュを多めに残してあげることがよろしいようです。その上で潤沢な余剰資金があるなら不動産でも骨董品でも投資して評価を下げてください。

相続人にとり相続財産はキャッシュが一番と申し上げたのは、そういう意味を含めております。

 

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