企業信用調査でコロナをぼやくと与信不安の落とし前。

企業信用調査でコロナをぼやくと与信不安の落とし前。

株式を上場していない中小企業の財務状況は、ブラックボックスです。そういったところの情報を聞き出し、企業情報としてビジネス化しているのが信用調査会社です。

中小企業では信用調査会社がそもそも何をしているのか、目的は何かを把握していないケースが多いと思います。

年一回決算が終わって三月目ぐらいに、信用調査会社から決算内容を問い合わせる封書が届きます。それに適当なことを書いて返信すれば、それがその会社の企業情報として有料で公開されます。回答を放置すれば、電話で問い合わせがかかってきます。適当な返事をすれば、それが企業情報として有料で公開されます。

中小企業は、売上や利益、財務情報を公開できるほど優良なケースは少ないので問合せに決算書を渡して対応するところはあまり見かけません。中小企業は利益の出ているところは一握りで、あとはどうにかこうにか赤字をカモフラージュする程度かと思います。

企業情報に赤字で掲載されても取引に支障が出ますし、かといって利益が出ていれば、取引先に値引きを迫られるリスクがあります。その辺の落としどころと、実際の財務状況にはある程度の差があるとしたものです。ただ、コロナ禍で落ち込んだ財務状況をうかつに公開すると与信的に信用失う可能性があります。

保険を解約して雑収入を出してでも赤字は回避しなくてはならないというのがコロナ禍の中小企業の事情です。

◆ 企業信用調査とは、意味をわかっていない中小企業。

信用調査会社は、帝国データバンク(TDB)と東京商工リサーチ(TSR)ががあります。この2社が重複した形で圧倒的な企業情報のデータベースを保有しています。中小企業は概ね秘密主義が多いので、調査員は情報を引き出すのに苦労します。企業の窓口担当が変わればまた違ったこと言うのはよくあることです。

調査員が訪問して面談で情報を確認する場合は、どこかから調査依頼が入ったためヒヤリングに来ているのです。金融機関か取引先か、新規取引先、あるいはM&Aのターゲットになっているか、というときに調査依頼が信用調査会社に入ります。調査員は調査の依頼先は知らされません。

調査を受ける側にとっては、根掘り葉掘り聞かれるのでどこまで正直に答えるか悩むところです。ついつい適当な返事をしてお茶を濁そうとしますが、調査結果は分厚い報告書になって依頼者に届けられます。この辺の事情を考えると大事な取引先が調査を依頼していることもあり得るわけですから、慎重な回答が必要になるのですが、中小企業の多くの場面では意味が分かっていないと思われます。

時々決算書を渡す企業もあります。より正確なデータで企業情報が公開されますが、これを詳細に分析した財務情報として有料で提供されることになります。財務内容がよほど優良でないと、やはりあとあと問題になる可能性もありますので、決算書の提出はためらいがあると思います。

◆ 企業情報の見極め方。

企業情報の信頼度は決算書なしでもある程度担保されているようです。というのは毎年確認されますから、これまでの売上や利益を基礎にして当年度決算の結果を見ることになりますから、あまりかけ離れたでたらめな数字では信用を失う恐れがあります。

これまでの売上や利益の経過に続く数字でないと異常値になってしまうということがあります。

信用度が低い企業情報は決算書無しで、数字が丸い報告書は信頼度が低くなります。利益が少ない会社や赤字会社の特徴は、丸い数字でぎりぎりの利益を書きます。売上が10億なのに利益が10000千円のような見せかけの黒字は、ほとんど実質的には赤字決算と見て間違いないと思います。

ただ反対に、継続的に利益が出ているような企業は、報告内容を調整すれば、含み利益があっても言わない限り気が付かれることはないようです。

評点というものがあります。多方面の要素から企業の評価を数値化したものです。感覚的に言えば、評点はあたらずしも遠からずということになろうかと思います。それほど信用できるものではないのですが、50点未満の評点の会社は用心した方がよいことは間違いありません。ただ50点以上の会社も倒産しますし、50点未満の会社でも、支払いはきちんとしているところがあります。

◆ コロナ禍での信用調査会社との付き合い方。

信用できない会社の特徴をあげると社歴が浅い、売上に凸凹がある、数字が丸い、少額の利益金、Webの作りこみが甘いなどがあります。かといって正直に決算を公開するとさらに厳しいことになる場合もありますから、信用調査での対応も考える必要があります。

信用調査に経営者がでて受け答えするようなことはあまりないかもしれませんが、経営者の評価基準というのも大きな要素になります。調査員も人間ですから応対が高圧的だったり邪険にされたりすると良くは書いてくれません。経営者がコロナ禍を自信無げに嘆くと、信用評価は下がります。内心火の車でも大きく構えて毅然、泰然としていることも大事です。

コロナ禍での信用調査会社との付き合い方は、友好的な関係を築きつつ、情報発信手段として利用するぐらいの心構えが良い結果をもたらすと思います。

◆ 保険営業の企業情報活用法。

保険営業時代には、TDBの企業情報を活用して利益が出ている企業を決算月ごとにセレクトして、決算前を狙ってFAXDMを送って営業をかけたことがあります。折り返しFAXが返ってくるなど、結構反応があったものです。ただ今となっては決算前に損金で落とせる保険がなくなり、FAXDMという手法も評判がよくないようになってしまいましたので、保険営業としてはやはり地道に足で稼ぐしかないようです。

両社が提供する企業情報は、保険営業をするときには大いに役に立ちます。財務情報だけでなく経営者の生年月日や役員、取引先も掲載されていますから、それらの情報をもとに紹介ルートを探すようなことも可能になります。

Webだけでは得られない情報がありますので、有効活用することができます。

◆ 信用調査、与信不安の落とし前、まとめ。

企業信用調査は、企業情報としてWebで提供されます。有料(1企業1320円~1760円)ですが、簡単な与信資料として活用できます。調査される側と企業情報を購入して活用する側についてそれぞれの立場で検証しました。

企業情報の数字の見方や信用調査の付き合い方は様々ですが、コロナ禍での信用調査の付き合い方はより慎重にする必要があります。

この時期、企業情報を調査する意図は、コロナ禍における経営状況の確認にあります。様々な分野で限界を越えており信用不安は根深く広がっています。

信用調査される企業、依頼する企業、そして企業情報を利用する企業、立場はそれぞれ異なりますが、コロナ禍をうまく切り抜けるための情報発信ツールとして企業情報を利用することが大事ではないかと思います。

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