生命保険はタイミングが肝(きも)、保険営業の選択はスリリング。

保険営業のコツはタイミングで決まる|法人保険と個人契約の現場経験

生命保険はタイミングが肝です。

「肝」とは本来は内臓のことですが、転じて物事の急所、
最も重要な部分を意味します。

保険営業においても、商品知識や話術以上に、
いつ提案するか」が結果を左右します。

とくに生命保険は、顧客がリスク自分のことして感じた瞬間にしか動きません。

逆にいえば、どれだけ理屈として正しくても、
タイミングを外せば契約にはつながらない。
これは保険営業を経験した人なら、多かれ少なかれ実感があるはずです。

私は、保険を売る側を経験した後、20年以上は法人側・買う側として
保険営業を見てきました。その両方を経験して感じるのは、
生命保険は非常に「人間くさい商品」だということです。

数字や設計書だけでは動かない。
感情、環境、不安、決算、家族事情、健康状態等々
そうしたものが重なった瞬間に動きます。

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◆ 法人保険は決算のタイミングが大事。

法人保険の窓口をしていると、ぎりぎりの案件が多くなります。

理由は単純で、法人保険は決算と密接に結びついているからです。

節税を意図した生命保険は、どうしても決算前に集中します。
利益の着地がある程度見えないと、「エイ・ヤー」では決められないからです。

2019年のバレンタインショック以降、
かつてのような大型損金保険は難しくなりました。
それでも中小企業では、少しでも利益圧縮できる保険がないかを
探す場面があります。

すると現場では、こんなことが起こります。

・決算予測が最後まで動く
・税理士の判断待ちになる
・資金繰りとの兼ね合いが変わる
・経営者の日程が押さえられない
・診査の日程が合わない

結果として、案件はどんどん決算ギリギリへ寄っていきます。

保険営業側としては胃が痛いと思います。

法人契約は保険料も大きく、成績への影響も大きいのです。
一件で表彰やご褒美旅行が付くこともありますし、
逆に流れれば「今月ゼロ件」ということすらあります。

ランクダウンや生活不安に直結する世界です。
その事情は、買う側になってみるとよく分かります。

ただ、買う側としては、営業担当の期待が強く見えるほど
買う側としては苦しくなる面もあります。

そのため、こちらは直前まで情報を出さないことがあります。
しかし逆に、ギリギリで決まった案件ほど感謝されることも多いのです。

ここが法人保険の面白くも怖いところです。

情が移っては、保険のコントロールはできません。
こちらはガム一枚もらわないように徹底していても、
人間ですから気持ちは揺らいできます。

だから法人保険はスリリングなのです。

しかし私は、ある程度スリリングでなければ、
シビアな設計や的確な選択はできないとも思っています。

「何となく付き合いで入る」では、法人保険はコントロールできません。

◆ 生命保険はタイミングを外すと冷めてしまう。

生命保険は、法人でも個人でも、「リスクに気付いた瞬間」に動きます。

たとえば、・知人ががんで亡くなったとか同窓会の参加者が減ったなどが契機になることがあります。また人間ドックで再検査になったり、子供が生まれたということも動機につながります。

それだけでなく、地震や豪雨災害ニュースを見たり、住宅ローンを組んだため責任の重さを感じたというようなこともあります。

こうした出来事が重なると、人は急に将来を現実的に考え始めます。

保険営業は、統計やデータを使ってリスク説明をします。
しかし、その場では理解しても、多くはまだ他人事です。
「そういうリスクもあるのですね」で終わります。

ところが、その後に身近な出来事が起きると、一気に空気が変わります。

自分の場合、家族は大丈夫か、もしも収入が止まったらどうなるのか、そして
住宅ローンはどうなるのかと考えが拡大します。

頭ではなく、感情としてリスクを感じ始めるのです。

私は、この瞬間に営業担当が近くに居るかどうかが大きいと思っています。

もっと言えば、「すぐ連絡できる距離」にいるかどうかです。

結局、タイミングとは、そのときそこに居るかなのです。

経験的に感じるのですが、生命保険はタイミングを外すと、
リスクそのものは消えていないのに、気持ちだけが冷めてしまうことがあります。

これは非常に不思議なことですが、最初感じたリスク感覚に
慣れが生じるのではないかと思っています。。

その結果つい先日まで真剣に悩んでいたのに、一週間、二週間と空くと、

「また今度でいいか」となってしまう。
すると営業側も押しが利かなくなります。

だから保険営業は、単に商品説明をする仕事ではなく、
関係性を維持する仕事でもあります。

そのために心がけるべきことは、訪問件数を増やす、メールや電話を継続する、
定期的に手紙を書き続けるということが重要になってきます。

結局、接点を切らさない工夫をしている人が、
タイミングを拾えるのだと思います。

◆ 生命保険はタイミング、まとめ。

生命保険は、理屈だけでは動きません。

とくに営業成績が伸び悩む人を見ていると、商品知識不足というより、
タイミングを外している」ケースが多いように感じます。

法人契約でもよくあります。

情報も的確で、普段の訪問も熱心。
それなのに決算前の重要なタイミングを外してしまう。

すると、別の保険営業が決算前を狙って入り、そのまま油揚げをさらっていく。

これは現実にあります。

個人契約でも同じです。

結婚、出産、住宅購入、大病、事故――。
人が大きなリスクを意識する瞬間には共通点があります。

そして成果を出し続ける営業は、そうした情報が自然に入る
距離感を保つ術にたけていると言えます。

昔ながらの「保険のおばちゃん」が長年成果を維持できるのも、
単に営業力だけではないのでしょう。

地域の中に入り込み、家族構成や生活変化を自然と把握し、
お客様との接点を切らない。

あれは、ある意味で「タイミングを逃さない仕組み」なのだと思います。

生命保険営業とは、商品の販売である以前に、
人の不安や人生の変化に寄り添う仕事です。

だからこそ、タイミングが肝なのです。

■保険営業という仕事の本質を体系的に解説したページ
保険営業という仕事の現実|売る側と買う側の決定的なズレ。

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