
生命保険の仕事に携わる人なら、「保険料」と「保険金」を
間違えることはまずありません。
しかし、生命保険に日常的に関わっていない普通の人は、
この二つの言葉をかなりの確率で混同します。
それでも大きな問題にならないのは、話の流れで何となく
意味が通じてしまうからです。
保険契約は成立しますし、保険事故が起これば保険金も支払われます。
だから誰もその間違いをとがめません。
しかし、保険を比較検討し、自分で判断して契約するのであれば、
「保険料」と「保険金」の違いくらいは意識しておいた方がよいと思います。
私は保険営業を経験し、その後は買う側として長年保険提案を受けてきました。
その立場から言えば、この二つの言葉の違いは保険を理解する入口でもあります。
■保険営業はやめた方がいい?向いている人・向いていない人を元営業が解説。
◆ 保険料は払うもの、保険金はもらうもの。

一番わかりやすい覚え方はこれです。「保険料は払うもの。保険金はもらうもの。」
保険料とは、契約者が保険会社へ支払うお金です。
毎月あるいは毎年支払うことで、保障を買います。
一方の保険金は、被保険者に保険事故が発生したとき、
契約で定められた受取人が保険会社へ請求して受け取るお金です。
保険料と保険金の違いを簡単に説明すると
| 項目 | 保険料 | 保険金 |
|---|---|---|
| 意味 | 支払うお金 | 受け取るお金 |
| タイミング | 契約期間中 | 保険事故発生時 |
| 支払先 | 保険会社へ | 保険会社から |
生命保険の仕組みは単純です。
少ない保険料を積み上げることで、
大きな保険金による保障を得ることができます。
その保険金が万が一のとき、家族や会社の経済的な支えになるわけです。
言葉として考えると、保険料と保険金は反対語に近い関係です。
ところが実際の商談では意外と混同されます。
たとえば毎月の支払額を確認したい契約者が、「保険金はなんぼやねん。」
と聞かれることがあります。
もちろん本当に知りたいのは毎月の支払額です。
そこで営業は、「月々の保険料のことですね。」などと確認することはありません。
阿吽の呼吸で意味がわかります。
面白いことに、言葉を取り違えてもその場にいる全員に意味が通じています。
それでも保険を比較検討する立場になれば、
「保険料」と「保険金」の使い分けは意識した方が間違いが少なくなります。
◆ 商談現場で見える言葉のズレ。

保険営業をしていると、契約者が専門用語を正確に理解していなくても
契約は成立します。だから営業側も細かい言葉の説明を省略しがちです。
しかし買う側になって感じるのは、言葉の意味を理解している人ほど
保険選びで失敗が少ないということです。
保険料が安いことばかりに目が向いている人は、
肝心の保険金である保障の必要額を見ていないことがあります。
逆に保険金額だけ見て安心している人は、
長期間支払い続ける保険料負担を軽視することがあります。
一文字違いですが、見ている対象は全く別です。
保険料を見るのか、保険金を見るのか、
その違いだけでも保険の見え方は変わってきます。
保険の選択では比較購買を前提に検討しますが、
保険料と保険金の区別が曖昧だと、
そもそも比較そのものが難しくなると感じています。
◆ 保険金詐欺と保険料詐欺。

保険金詐欺という言葉は聞いたことがあっても、
保険料詐欺という言葉はあまり聞きません。
保険料に関して起こり得るのは、昔であれば営業職員や代理店による
保険料の着服や使い込みでした。
もっとも現在では口座振替やクレジットカード払いが主流ですから、
そのようなケースは大幅に減っています。
一方で保険金詐欺は別です。
保険会社に対して不正に保険金を請求する行為であり、金額も大きくなります。
過去には社会問題になるような事件もありました。
もちろん保険会社は調査能力を持っていますから、
成功する可能性は極めて低く、割に合う話ではありません。
ただ、この話を考えると保険料と保険金の違いがより明確になります。
保険料は契約を維持するために払うお金であり、
保険金は事故が起きたときに受け取るお金です。
役割そのものが全く違うのです。
◆ 保険料と保険金の大違い、まとめ。

保険料と保険金は一文字しか違いません。
しかし意味は本質的に別物です。
保険料は払うものであり、保険金はもらうものです。
まずはこの区別だけでも十分です。
契約者は長年にわたり保険料を支払います。
そして万が一の保険事故が起こったときに、保険金が助けになります。
生命保険を理解する第一歩は、こうした基本用語の意味を
正しく理解することだと思います。保険業界に限った話ではありませんが、
言葉一つの違いが判断を左右することは少なくありません。
だからこそ、わかりきったことのようでいて、
あえて整理しておく価値があるのです。
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「保険料と保険金の違いとは?払うお金ともらうお金をわかりやすく解説。」への2件のフィードバック