富裕層への課税強化、CRSからホワイトデーショックまで。

富裕層への課税強化、CRS(自動情報交換制度)からホワイトデーショックまで。

貧乏庶民には直接関係がないかもしれませんが、世間には富裕層が増加しているという現実があります。保険業界にもホワイトデーショックまでにひと財産を稼いで海外に資産を移転したような猛者も結構見かけました。

資産を多く保有する富裕層は、とにかく節税に熱心です。しかしここにきて国税庁も目を付けて、富裕層と国際税務に対する特別な取り組みを進めていると聞きます。

ご承知のように共通報告基準(CRS)などによる国際的な情報共有が進み、富裕層への包囲網は狭まりつつあると言えそうです。

◆ 保険代理店の富裕層はハンパない。

節税保険は国税通達で封じられましたが、それまでは鼻息の荒い保険代理店が節税商品を毎年決算時期にバンバン売り込みに来たものです。当然保険代理が手にするコミッションも半端ではありません。なぜなら、節税保険は保険料が多いほどよいという通常の保険料とは異なる意識が働きます。

話が合えば簡単に年払い保険料が数千万ということが普通にありました。もちろん継続的に利益が出ている超優良企業でないと保険料を払い続けることができませんからそういう中小企業のオーナー経営者の懐に入り込むテクニックは必要ですが。

そういうグレーゾーンでもどんどん提案する保険代理店の実入りは莫大になりますから、特注の外車を2台乗り換えたり、海外旅行に頻繁に出かけても利益を費用で落としきれませんからリスク覚悟で海外に資産を移転したり不動産を購入したりと節税策を駆使します。

逓増定期の名義変更にトドメの通達、実質遡及の混乱!

◆ マルサに狙われる保険代理店。

行き過ぎた絶税策や海外への資産移転をやり過ぎると、マルサと呼ばれる国税局の査察部の査察を受ける羽目になります。マルサは税務調査とは違います。国家権力を駆使した強制捜査です。名刺も出さずに二つ折りの身分証明書をチラリと見せて踏み込んできます。実際の現場に居合わせたことがありますが、出されたお茶に手を付けることもなく、見解の相違などの言い分は聞く耳を持たず、まるで犯罪者扱いです。

とは言え節税ならぬ脱税は犯罪ですから仕方ないのかもしれませんが・・・。節税と脱税の切り分けは立場かかわれば見方も変わります。隙間があればそれを有効利用しようとするのは富裕層にとれば当然のことと映るようです。

◆ 富裕層への包囲網は強化傾向。

国税庁は富裕層への課税強化として様々な手を打ってきました。海外資産の監視と課税強化策として国外財産調書制度(国外財産5000万超の報告義務)、出国税(国外転出時課税制度)、相続税・贈与税の納税義務期間を移住後5年から10年に延長、CSR(自動情報交換制度)etc.があります。

保険ではバレンタインショックと呼ばれる節税保険封じ、ホワイトデーショックと呼ばれる名義変更プラン封じ、さらには高額な介護保険金に対する課税が検討されています。

また超富裕層に対する国税の監視強化、税務行政のDX化による内部情報の統合、今後は相続税と贈与税の一体化課税への見直しなどが検討されています。他にも課税強化はすすめられており富裕層の選択肢は狭くなりつつあります。

相続税の節税では、生前贈与と生命保険活用が王道であることは繰り返し記事にしてきましたが、それが焼け石に水というような超富裕層はさらなる抜け穴を探すイタチごっこになりそうです。

相続税┃税務調査で狙われる理由。

◆ 富裕層への課税強化、まとめ。

大儲けしてきた保険代理店のオーナーは当然個人資産も莫大になっています。いかに相続税や贈与税をクリアして次の代に資産を残すかに腐心しています。

しかし息子が保険代理店を継いだとしても以前のようにおいしい仕組みはありませんから一旗揚げるどころか転職を考えた方がよい場合もあるでしょう。

また、相続財産を次の代に残してやることが後継者のためになるかどうか、熟慮が必要になるところかと思います。確かに汗水たらして薄氷を踏む思いで生きてきた保険代理店オーナーにすれば、所得税で半分取られて相続税でさらに半分取られるのでは泣くに泣けない厳しさだと思います。ゴルフとダイビングしかできない海外に移住することで相続税がかからないのであれば、それを考えるのも無理からぬところかもしれません。

しかし、富裕層への包囲網は相当に強化されていつ網がかかってもおかしくないところまで来ています。節税策が合法的かどうかは、いつも見解の相違で摘発の対象になります。生前贈与や不動産投資、生命保険などの比較的安全な節税対策にこだわって、枕を高くして寝られるようにすることが、残りの人生には褒美のような気がします貧乏人のひがみでしょうか。

生前贈与を非課税に|何から始めてよいかわからない方へ。

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