成人年齢の引き下げが生命保険契約に及ぼす影響。

成人年齢の引き下げが生命保険契約に及ぼす影響。

民法が改正され令和4年4月1日をもって成人年齢が引き下げられました。

成人年齢が引き下げられると様々な分野に影響があります。成人年齢が引き下げられるとこれまで未成年扱いであった半成人のような立場の若者が成人として扱われます。

民法としては規定があり成人としての決まりごとは明確ですが、生命保険のように民法に規定がない契約についてはどうなるのでしょうか。未成年の契約者がいきなり成人となると解約や給付金請求などは、親権者のサインや捺印がなくても自由にできるのでしょうか。

◆ 未成年者でも生命保険契約は可能!?

会社が福利厚生目的で養老保険を契約するとき、被保険者が未成年ということはよくあります。そういう場合、本人のサインだけでなく親権者の同意のサインが必要になります。

この場合も、保険会社によりますが、18歳成人というなら親権者のサインはいらないと言うことになりそうです。ただし生命保険の世界では、従前より配偶者がいれば18歳であったとしても一人前として扱われますので親権者の同意のサインは不要でした。

今回の成人年齢の引き下げ以前から、未成年でも契約者になることは可能でした。暦年贈与で生命保険を契約する場合、親から子に毎年一定額を贈与して保険料に充当します。親からもらった保険料ですが、子や孫が契約者となりますからそのまま保険料として保険会社に入ります。この場合、子や孫が保険料負担者になりますから、契約者が未成年というケースはよくあります。

ただし、契約を締結する場合、親権者が同意しているというサインと捺印が必要でした。捺印は最近では不要な会社もあります。それが今回の改正で新たに成人となった世代では、暦年贈与の保険契約で親権者の同意が不要になります。

◆ 子供が被保険者、給付金請求は誰が?

親が子に生命保険をかけるということはフツーによくあります。別に保険金が欲しいわけではなく将来子が一人前になれば契約者を子に名義変更することで、子の保険料負担を軽減してやることが目的です。

親が契約者で子が被保険者となりますから、保険金は契約者が指定した受取人が請求しますが、入院給付金などの請求をするのは被保険者である子になります。

子がケガや病気で入院した場合、子に給付金請求権がありますが、未成年の場合親が親権者となり給付金請求を代わりに行います。しかし今回の成人年齢の引き下げに伴い、18歳以上が成人となりますから、その場合は親が親権者(法定代理人)となることはできませんから子が自分で給付金を請求することになります。

子は、たぶん自分が被保険者になっている生命保険契約があることなどほとんど自覚はないと思いますから、親が入院給付金の請求を見落とさないようにしなくてはいけません。

生命保険に関しては手続き上のややこしい問題は特になさそうですから、給付金請求書の書式が若干変わる程度かと思います。ただ成人扱いになり、親権者の同意がなくても解約して解約返戻金を受け取ることは可能になります。

しかし親が贈与して払ってきた保険料ですから、子が解約し保険契約が解約返戻金と言う現金になったときに、保険会社から税務署に支払調書が行くことになり、贈与として子に課税されるリスクがあります。何事も急いてはことを仕損じる、のたとえですから焦らないことです。

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◆ 成人年齢の引き下げと生命保険、まとめ。

成人年齢の引き下げに伴う生命保険契約に及ぼす影響を検証してきましたが、結論的に申し上げれば、若干の手続き上の違いが出る場合がありますが、大きな影響はないと思われます。

保険加入の条件や家族特約、学資保険などでも特段の影響はなさそうです。

そもそも生命保険は民法の規定や考え方とは違うところにあります。契約という点では民法などの制約を受けますが、被保険者や契約者が成人かどうかで権利が制限されたりするようなことはありません。

しかしせっかくですからこの際、保険証券や契約内容のお知らせなどを引っ張り出して見直しておくということも大事です。できればお手元のエクセルにリスト化すれば、さらにわかりやすくなると思います。保険契約の内容は、資料を見ただけではなかなかわかるものではありませんので、もう一度担当の営業に来てもらって説明を受けるということもお考え下さい。

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