保険積立金はなかなか複雑、さてどう処理するか。

保険積立金はなかなか複雑、法人で契約する生命保険は保険料を費用化できるものと保険積立金として資産計上するものがあります。

資産計上すれば決算書には報告事項として掲載されますが、P/Lには出てきません。キャッシュフローとしては当然マイナスになります。

資金準備には法人保険が一番である理由が3つ。

ただ他の資産に比べると保険積立金の現金化ははるかに容易です。

保険積立の複雑さは金融庁の通達や税制改正の影響を受けたり、課税当局の判断がからんだりと込み入ってくる場合があります。

配当金があれば当然保険積立に加算されるべきものですが、この辺まで正確に経理処理することはそれなりに難しいと言わざるを得ません。CIMG2018

実務的にはもっと複雑なケースもあります。古い時代に契約して一度CV(契約転換)しているような医療保障付の定期付終身保険などは経理担当者が変わるともう全くわかりません。保険会社から保険積立金の明細を出してもらっても金額は一致しないし、保険会社に問い合わせてもCV(契約転換)以前の保険料の内訳は判明しないことすらあります。

また終身医療保険なのに主契約として10万円の終身保険部分が隠れていたりします。当然医療保険部分は費用ですが10万円の終身保険部分は保険積立となります。提案書などの資料に保険料の内訳として主契約と特約ごとの金額明細があればそれを残しておくことが必要です。

もちろん正確にできていなくても保険金や解約返戻金を受取った時には保険積立金を取り崩して残りの部分を雑収入として処理することになりますから、大きな誤りがなければ良しとするようなところでしょうか。

保険の間違いやすい経理処理、注意点まとめ。

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