相続税の連帯納付義務は重い、逃れるすべがない。

相続税の連帯納付義務は重い、逃れるすべがない。

相続税には連帯納付義務があります。これは相続人にとって意外と重いのです。

相続人は相続税がかかれば、相続税を納付する義務があります。ところが、相続人の義務はそれだけにとどまらないのです。普通では理解しがたい責任や義務が発生します。

他の相続人が相続税を払えないと、相続人は連帯して足りない分の相続税を納付する義務が発生します。相続税の連帯納付義務は、知らないと「そんなあほな!?」ということもあり得る相続です。

その意外に重い相続税の連帯納付義務についての話題です。

■相続での借金は法定相続、債権者保護の理屈に注意。

◆ 相続税の連帯納付義務とは、相続人の義務。

相続税では他の相続人が相続税を支払うことができない場合、残る相続人に連帯納付義務が発生します。相続税を払えないのか払わないのかは事情によりますが、相続税を払わない相続人がいれば、納税した相続人にさらなる納税責任が降りかかってきます。

別に連帯保証人になっているわけでもないし、借用書に実印を押したわけでもないのに、相続人と言うだけで借金の連帯保証人のような連帯納付義務がついて回ります。

相続人に普通に収入があり、まともに暮らしていれば問題は発生しないと思います。しかし世の中、真面目な相続人ばかりということもありません。

数えればきりがありませんが、相続人にはたとえばギャンブルや投資、事業の失敗、借金など様々な事情が考えられます。最近ではオンラインカジノで借金を背負っている人も多いと聞きます。

相続財産をもらえば右から左に消えてしまう、などということも珍しいことでもないと思います。それ故に、納税責任がきちんと果たされるとも限らないのです。

仮に相続人が2人いて相続税が2,000万なら、それぞれもらった遺産から1,000万ずつ相続税を期限までに納税しなければなりません。しかし借金取りが追いかけてくるような状況では、返済を優先してしまうこともありそうです。その結果、遺産を相続したものの手元の資金が不足し、相続税が納税できないというケースです。

■連帯保証人の責任が相続されるとドツボの相続人。

◆ 相続税が払えなくなる原因。

たとえば片方の相続人がギャンブルで財産を使い果たしたり、取り立てに追われていたりすると、その借金の返済に充ててしまえば、相続税が支払えなくなります。

相続税の連帯納付義務は、責任がない借金の肩代わりをさせられているような、普通の感覚では理解しがたい理不尽です。

相続において、自分は相続税を支払ったから良しと言うだけではなく、他の相続人の相続税を代わりに負担させられる危険があるのです。他の相続人の経済状態などにも、気を配っておく必要がありそうです。

兄弟仲が良くても悪くても、この連帯納付義務だけはどうにも我慢がならない話です。しかし税法上に規定された義務ですから、逃げることはできません。

逃げ得、自己破産得のような相続税の連帯納付義務に対抗するには、相続財産のうち相続税分を別枠で確保するなどの対策は遺産分割協議なので考えておく必要がありそうです。しかし切羽詰まった相続人間の合意は、得られそうにもなさそうです。

■親の借金は相続放棄しても受け取れる生命保険金の有り難さ。

◆ 相続税の連帯納付義務、まとめ。

実際にはもらった財産が家屋敷や土地だけというようなケースも、納税資金に困ります。家屋敷を担保に入れて借金をしてでも、相続税を払わないと他の相続人に迷惑が及びます。

こういうことを避ける意味でも、生命保険は有効な対策です。納税資金対策や相続税の分割には、受取人が指定できて便利です。

相続税の連帯納付義務について書いてきました。多くの相続では、そのようなことはないと思います。ただ最近の家族は核家族化していたり、バラバラの遠方に住まいしていたりします。

近くに住んでいたら、相続人の経済状態なども見えてくるのですが、相続のときだけしか会わないような遠方の親族では、情報が不足しているようなこともあります。

相続では親の相続財産を把握することが大事ですが、相続人などの経済状態にも気を配る必要があるのかもしれません。

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