行方不明者がいる場合の遺産分割|生命保険。

行方不明者がいる場合の遺産分割と生命保の扱い。

CIMG2733相続人の中には何かの事情があって行方不明という場合があります。行方不明とは長らく所在不明で連絡不通(どこかで生きているかもしれないが)になっているものを言います。

生死不明の場合を消息不明といいますが同様の意味合いで使われることが多いようです。

 

行方不明は相続でも生命保険でも困ったことになります。生命保険も相続手続きも厳格ですから、行方不明で一人欠ければ手続き上は何もできないことになります。

1)失踪宣言の制度を利用する。

行方不明者が一人でも欠けると遺産分割協議は成り立ちません。生命保険でも被保険者が行方不明ではどうしようもないので、同じよう家庭裁判所に対して失踪宣言の制度を申し立てる必要があります。

失踪宣言の要件としては行方不明の期間が7年以上という条件がついてきます。7年は長いです。3年前から行方不明の兄弟がいることもあります。

7年まで待てる話ではあません。失踪宣言は7年以上前から行方不明の場合に限り適用できる制度です。

2)生命保険は振替貸付。

生命保険では行方不明者が契約者であれば、死亡保険金を受け取るためにはこの7年間代わりに保険料を払い続けなければなりません。

多くのケースで被保険者=契約者でしょうから責任準備金からの自動振替貸付けに依存することになるでしょうが、それが切れれば失効となります。

さりとて契約者が行方不明の場合には解約することもできないという救いがたい状況になります。

CIMG2689実際知り合いで行方不明になった例がありました。噂では富士山麓の樹海に消えたという気の毒な話でもあります。

奥様が涙ながらに関係者に聞き歩いているのですが手掛かりはなかったようです。失踪から2年ほどで生命保険も打つ手がない状態でした。

3)最後の手段は不在者財産管理人の選任。

行方不明者について、家庭裁判所に不在者財産管理人選任を申し立て、不在者財産管理人が行方不明者の代わりに遺産分割協議に参加し、遺産を分割します。

生命保険でも契約者以外の人が解約をする場合は、契約者本人から解約についての代理権を与えられていなければなりません。委任状が必要になりますが、行方不明の人にお願いしてもどうにもなりません。

生命保険契約を解約しなければならない特殊な事情がない限り財産管理人と言えども契約者の生命保険を勝手に解約したり、お金を勝手に処分することはできません。

行方不明者の借金があるだとか、事情がある場合にかぎり財産管理人は、家庭裁判所から権限外行為の許可を得て、財産を処分(例えば解約)することができます。

もし行方不明の本人がひょっこり出てきたら解約返戻金や生命保険金は保険会社に返金しなくてはならなくなりますが・・・

4)行方不明の確認。

行方不明でも警察に届けているのか、探していないだけの音信不通ということもあります。住所や居所が分からず連絡が取れない場合や、戸籍の附票から現在の住所をたどってみます。

案外元気で暮らしていたりします。

人にはつながりがあり、縁を切ったつもりでもそうはいかない節目があります。本当の行方不明はあるでしょうが、自分の意思で失踪しているケースも多いでしょう。

後で後悔しないように信用できる人には居場所だけは連絡しておくのがよろしいようです。

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