贈与税の配偶者控除はオシドリ贈与2千万、直前でも相続加算なし。

贈与税の配偶者控除はオシドリ贈与2千万、直前でも相続加算なし。

生前贈与の中にもあまり知られていない、贈与の非課税制度があります。オシドリ贈与とも呼ばれる、贈与税の配偶者控除です。

奥様の功績に報いる仕組みとして、居住用の不動産(自宅)もしくはその購入資金は2,000万まで贈与税が非課税となるのです。

暦年贈与と併用できますから、合計で2,110万まで非課税となり、課税当局にすれば結構太っ腹です。さらにオシドリ贈与の2千万円は、相続税の7年持ち戻しの対象になりません。

これは駆け込みで、相続財産を一気に減らす裏ワザと言えます。二次相続や不動産登記にかかる税金などを考慮して、慎重に判断する必要があります。

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◆ オシドリは夫婦一心同体。

おしどりと言えば、日本画の題材や写真の対象になる夫婦仲のよい水鳥のことです。

夫婦は一心同体ということもあります。相続税がかかるほど築いた財産も、被相続人一人ではなく配偶者の協力があったればこそです。そういう意味では、オシドリ贈与も首肯できるところです。

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、贈与税の申告をすることにより基礎控除額110万円のほかに最高2,000万円まで控除(贈与税の配偶者控除)できるという特例です。

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◆ オシドリ贈与の適用条件と注意点。

オシドリ贈与とは言いますが、適用条件はそれなりに厳しいと言えます。でも普通に夫婦で年を取っていけば、離婚でもしない限り条件に届く日が来ます。

①婚姻期間が20年以上。
②夫婦の居住用不動産もしくは居住用不動産取得のためのキャッシュ贈与。
③贈与の年の翌年3月15日まで夫婦が居住(以後も居住する見込み)。
④過去に同一の配偶者からオシドリ贈与を受けていない、別人ならOK。
(他にも細かい諸条件がありますがここでは割愛します。)

そういうことになると最近の離婚率や再婚率を見ると適用条件の中では①番をクリアするのが、とくに厳しいものがあります。

・注意点があります。

(1)不動産取得にかかる各種税金(登録免許税/不動産取得税)が発生。
贈与税の基礎控除額(110万円)と併せて2,110万円まで贈与税はかかりませんが、不動産の登記には登録免許税(2%、相続時の登録免許税は0.4%)がかかります。

さらに不動産取得税がかかります。(相続では不動産取得税はかかりません。)居住用の自宅であれば、相続で引き継ぐほうが有利ということもあり得ます。損得勘定は専門家にご相談ください。

(2)遺言書を作成することでトラブル回避。
生前贈与のときには問題にならなくても、相続のときにオシドリ贈与の扱いをめぐって争いになることもあります。後々の相続でもめることがないよう、書式に従った遺言書を作成しておくと安心です。

オシドリ贈与は、配偶者の保有財産の状況によっては有効な相続対策となりますが、それだけではなく二次相続まで見据えた対策の検討が重要です。配偶者に非課税で贈与できたとしても、二次相続では贈与した分は相続税の課税対象になります。

オシドリ贈与は、課税当局の手の内で贈与しているだけ、というような気もします。

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◆ オシドリ贈与、申告必要書類。

この特例の適用を受けるためには、提出が必要な書類を添付して、贈与税の申告をすることが必要です。贈与税の申告書に、以下の書類を添付する必要があります。

1. 財産の贈与を受けた日から11日目以降に作成された戸籍謄本もしくは抄本。
2. 財産の贈与を受けた日から11日目以降に作成された戸籍の附票の写し。
3. 取得した居住用不動産の登記事項証明書。

金銭ではなく居住用不動産の贈与を受けた場合は、上記の書類のほかに、その居住用不動産を評価した評価明細書などの書類の提出が必要です。

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◆ オシドリ贈与、まとめ。

オシドリ贈与のもう一つのメリットは、相続の直前の贈与であっても相続財産を減らすことができるということにあります。

贈与税が改正され、生前贈与の相続財産への持ち戻しが3年から7年に延長されましたが、この生前贈与の直前加算から贈与税の配偶者控除は外れるのです。

病気などで相続が発生しそうな直前に、相続財産から2,000万を非課税贈与で減らすことができます。

相続税がかかるかどうかのボーダーラインの庶民にでは、死亡保険金の非課税枠(相続人一人500万円)と組み合わせれば、相続税がかからないレベルまで相続財産を減額できるかもしれません。

実際のおしどりは夫婦仲がよいわけではなく、毎年パートナーを変えるそうですから贈与税の配偶者控除の条件からは外れます。

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