生前贈与でもめずに節税できるはずがない。

生前贈与でもめずに節税できるはずがないとは情けないですが、贈与の難しさです。

生前贈与の対極にあるのが相続ですが、生きている間に贈与する相続税対策あるいは相続対策として生前贈与にはいくつかの方法があります。

基本的には「贈与税がかからない生前贈与まとめ」にリスト化しました。

ただそれは生前贈与の方法論であって実際の場面ではそれぞれの思いや経済事情があり、関係者の内には心情論が渦巻きます。あえて「生前贈与でもめずに節税できるはずがない。」と申しあげたのはそういう事情こそが生前贈与の障害になると考えているからです。

どこのサイトも公平に贈与することを当然のように勧めていますが、私は経験的に申し上げれば、生前贈与は不公平が当たり前と考えています。

CIMG2414兄弟姉妹は元々他人の始まりと言うではありませんか、お互いが譲り合うということは相続の場面では無理があるのです。親としても自分が子として育ててきた兄弟姉妹といえども公平なつもりでも好き嫌いが出てくるものです。

兄弟姉妹それぞれこれまでかかった養育費は異なります。家庭の経済事情も変わっていて当然です。ましてやそれに嫁でも絡もうならさらに激しくなるのはいずこも同じこと。

親がいくら公平に思って配慮しようが、子に取れば公平などということはありえません。どの子にも納得させる方法はそれぞれの贈与を秘密にすることです。そしてこっそりあげることが本人の自己満足につながります。すべてのケースにあてはまるとまでは申し上げませんが、知らぬが仏ということもあります。

相続税がたっぷりかかる方は怠りなく生前贈与を活用して節税してください。そして遺言書を書いてもめることがないよう執行人も指定してください。

しかし相続税がかかりもしない人ほど、お金には汚くて争いは熾烈になるのは例をあげるまでもありません。それだけに被相続人たる親は自分が生きている間に生前贈与を活用して好きな子に財産譲っておくことです。何と言われようと自分の財産ですから自分が決めればよいのです。

◆贈与税がかからない生前贈与まとめ

① 暦年贈与

最も基本的な方法はご承知の通り年間110万円の基礎控除を使う暦年贈与です。相続税がかかるなら贈与契約書と贈与税の申告、時々の納税と通帳・印鑑はもらった子が管理ということが条件です。

でも相続税がかかりもしない貧乏人が贈与契約書や贈与税の申告するほどアホらしいことはありません。とてもそんな手間をかける気にならないのが普通の神経です。子に贈与するときは現金、それもあまり大きな金額にしないで、多めのおこずかいの範囲で何度もあげてください。ただし習慣化しないようくれぐれもご注意を。もらうのが当たり前になると副作用が出てきますから。

②相続時精算課税制度

この制度は相続税がかかる方にはお勧めしていません。コツコツと暦年贈与を繰り返し相続財産を減額していくのが基本的な節税になります。

相続税がかからないサラリーマンが、親からローン返済の支援を受けるときはご検討ください。親からといえども、また相続税がかからなくても贈与税は逃れられないものと思ってください。唯一相続時精算課税制度を活用すれば非課税で2500万まで資金援助を受けることができます。

相続時精算課税制度はいろいろルールがあり申告が必要ですが、相続税がかからないレベルならあとはそれほど手間はかかりません。

③教育資金の一括贈与

意味不明の制度ですが資産家の方は早めにお孫さんに教育資金をまとめて渡すことで相続財産を減らすことができます。

相続税がかからないほどほどの資産家の方には孫が喜ぶ顔見たさに無理してあげたいでしょうがやめておくことです。孫の教育費をあげるならその都度必要なだけあげればよいことです。もちろんそれで非課税に決まっています。その方がよほど感謝されます。

もともと課税されない教育費や養育費を1500万まで非課税にする制度は金融機関のためにあるようなものです。それより老後資金が不足することがないようしっかり管理することが大事です。

④相続時精算課税選択の特例と住宅取得等資金の非課税の特例

これは使えます。住宅取得等資金の非課税の特例は平成28年から金額の枠が少なくなりましたがまだまだ使えます。相続時精算課税選択の特例とは住宅取得等資金の場合親の年齢制限なしで2500万の贈与税の非課税枠が使える制度です。平成28年6月時点で最大3700万まで非課税で贈与が可能です。かなりの物件が入手可能になります。

CIMG2404相続税がかからなければ精算することはないのでこの制度は使い得ですが、考えてみれば普通に親から3700万もらえるような人は相続税がかかるような気がします。値上がり確実な都心のマンションなら価値を固定する意味で価値がありますが、そうでないなら別の節税対策を検討することも必要になりますね。

この情報は難しいところがありますので専門サイトへいって概略を把握しこれはいけると思ったら専門家にお尋ねしてください。

⑤贈与税の配偶者控除

使える範囲が狭いので若い人向きではありません。婚姻期間が20年以上の夫婦の間という大前提があります。居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合ということがハードルになります。居住用の不動産に限るわけです。

うまくすれば配偶者控除2000万と贈与税の基礎控除110万は非課税になりますが、要するに家を贈与ずるか買う資金を贈与せねばなりません。とりあえず住むところがあれば使いようがないのです。普通の熟年夫婦なら二人仲良く今の家に住んでいるでしょうし、仮に建て替えるにしても家内に贈与して建て替える意味はないように思います。

他のページでも触れましたが家内に遺産が入ってもそれを贈与税の配偶者控除としては、主人名義のローン返済には使えないのです。ローン返済は居住用不動産を取得するための金銭ではないですから。で、やむなく家内に借金してローン返済を終えて、毎月家内に返済を続ける羽目になったのが他ならぬ私の事例です。贈与税の配偶者控除は贈与税の申告を必要としますから、普通はめんどくさいことになります。

⑥まとめ

生前贈与について勝手ながらの私見を述べてきました。しゃくし定規にはいかないのが贈与です。うわべは平静を装いつつも貰うほうは心中穏やかではないのです。

CIMG2432とはいうものの親にしてみれば自分の死後、子供たちがわずかばかりの財産を巡って醜い争いをするようなことは、自分の目の黒いうちになくしておきたいものです。

遺言書を書くほどの財産も器量もないなら不公平だろうが何と言われようが自分の思うように生前に贈与しておくのがよろしいようです。

ただし生命保険の名義変更は慎重にと申し上げておきます。

するならば生命保険は受取人変更にしておくことです。相続税がかからなければ何事も起こらず生命保険受取人固有の財産になりますから確実な死因贈与と同じです。

生前贈与の仕組みを5項目紹介しました。概ね網羅できていると思います。ここでは生前贈与の概要と私見を披露していますので、具体的な情報は当ブログ内の他のページを検索してご確認くださいませ。

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