役員退職金を否認されない、あたりまえの極意。

役員退職金を否認されない、あたりまえの極意。

役員退職金を否認されない極意について若干のアドバイスです。

必死の思いで保険料を払い続け、やっとこさで資金を貯めて相続税の納税資金や老後資金に充て自分への褒美のつもりで役員退職金を支給します。

その結果、税務調査で役員退職金を否認される様なことにでもなれば引退する経営者にとって最悪の結果になります。

役員退職金を税務調査で否認されないための極意を、シンプルにまとめました。

■役員退職金否認、最新判例。

◆ 役員退職金の支給では形式要件がまず問われる。

否認されると役員賞与と見なされ、会社は役員退職金の損金算入が認められなくなります。費用化できなければ利益となり、法人税が課せられます。これはかなりきつい処分です。個人の方でも、有利な退職金税制が認められません。その結
果、普通の所得税が追徴課税されることになります。これまたえらくキツイのです。

それだけに用心の上にも用心が必要です。支給にあたっては株主総会を開いて、議事録を残しておかなくてはなりません。株主総会も取締役会さえ、まともに開催することはまずありません。全権がオーナー社長にあるから当然かもしれません。

中小企業では議事録は多くの場合作文でしょう。しかしここは手を抜いてはいけません。

特に最近は役員退職金の税務調査での見方が、厳しくなっていると聞きます。顧問税理士さんのアドバイスだけに頼らず、自己責任で念には念を入れる用心深さが身を守ります。

■役員退職金の損金限度は平均功績倍率のなんと1.5倍。

◆ 功績倍率は、税務署に事前相談が必須。

気を付ける点としては、一般的な功績倍率を自己都合で甘くしないことです。役員退職金支給規程に定めて功労金加算までしても、課税当局が認めなければ過大と判断されてしまいます。実際課税当局は独自の基準があり、功労金加算も含め
て功績倍率を見てきます。

OB税理士の先生を通じてお尋ねを入れると、ここまでは大丈夫だがこれ以上だとちょっとねという感じで回答があります。それ以上はダメですよという、課税当局の意思表示が読み取れます。

■役員退職金の功績倍率は課税当局が決める。

税務署に事前のお伺いを立てるのは手間がかかりますが、支給前に相談して妥当な線を引き出しておくことで安心できます。

支給額の妥当な線は残念ながら、思惑の金額とはいくばくかのかい離があるのが普通です。それはその分だけ会社に資金が残るわけですから、辛抱してください。

当局は相談に行ったことは、担当が代わってもきっちり引き継がれますから安心です。

もう一つの役員退職金を否認されないための重要なポイントは本当に引退することです。これがオーナー経営者には一番難しいと思います。形式ではなく実質的に引退したかどうかですから、くれぐれも勝手解釈しないようにお願いします。
経営の実権も反面調査をされれば隠し通すことはほぼ不可能です。

■役員退職金否認、最新判例。

◆ 国税OB税理士の指摘する極意。

OB税理士の先生がよく言うことは、

1. 形式基準を満たしているか。

つまり正式な取締役会、株主総会を開催してきちんと議事録を残しているか。
社長が一人で決めて議事録を形だけで作成していないか。

2. 実質基準を満たしているか。

本当に引退、退職しているか。やめたふりではないか。
経営の実権や決済権を握ったまま偽装引退になっていないか。

3. 役員退職金の支給額が妥当かどうか。

支給額は税務署に事前相談すればリスクは軽減されます。自分勝手に決めないことです。それやこれやを考えても一般庶民からすれば考えられないような巨額の役員退職金ですから本来税制優遇されるのは得心できないところでしょう。

しかし資本主義経済のもとでは中小企業の事業承継における存続と言うことを考
えると課税当局にとっては退職金税制も許容範囲と言うことのようです。

退職と言えば会社を離れ縁が切れるのが普通の感覚です。

それを形だけ引退したように見せかけ、退職金だけ有利な税制で受け取ることは許
しませんよと言うことが課税当局の意図するところです。

退職金は過大でない限り法人としては損金算入が認められます。また受け取った
役員にしてみれば通常の所得税から見ると退職所得控除があり、残りの額の半分
が課税対象になります。

その上分離課税となっていますから半端な有利性じゃないのです。それだけに課税
当局としても退職金に関しては微に入り細に入り厳しい見方をするのです。

◆ 役員退職金を否認されない極意、まとめ。

極意と大見えを切りましたが、意外と実際の場面でな抜けていることが多いのです。支給する側と否認する側では、そもそも見る角度が違うのです。勝手解釈するのではなく、話をすり合わせておくことが身を守ります。

まとめとして繰り返しておきますが、重要なポイントは3つです。

①役員退職金支給に至る手順は手を抜かないこと。
②自分の都合のいいように考えないで税務署に事前相談に行くこと。
③実質的に引退すること。

高額な役員退職金を安い税率で支給するわけですから調査対象から外れる可能性など夢にも思わないことです。

■経営権移譲の難しさ、アドバイスと口出しの違いがわからない経営者。

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