社員なのに個人事業主|保険業界の通用しない当たり前。
保険業界では、多くの営業が保険会社の営業職員ですが、営業活動に要する経費は自己負担となっています。
保険業界は個人の成績が給料に反映されますから、営業活動に要した経費は個人負担として処理されることが一般的です。
保険業界だけに通用する社員なのに、実は個人事業主という不可思議な仕組みが保険業界には当たり前になっています。
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◆ 社員なのに個人事業主、保険業界の前線で生命保険を売る営業は基本的に個人事業主です。
保険営業は、自分で確定申告をする方がほとんどでしょう。しかし社会保険は会社持ち、退職金もありますから見た目は社員です。保険会社によって違うとは思いますが成果報酬型であることに変わりはないと思います。個人であっても、結果がでなければ赤字決算、資格転落、退職か困窮が待っています。
◆ 社員のような縛りは沢山ありますが待遇は個人事業主なのです。
保険業界は、人を大事にするとは言えません。結果が出ない保険営業を雇用しているほど甘い世界ではありません。そこに保険営業の定着率の悪い原因があります。ある程度の基礎的な顧客をつかまないと生きていけないのですが、そんな悠長な余裕は与えられないのが厳しいところです。
前職で人のネットワークが豊富な営業経験者でも、保険営業に転職するとそう簡単には軌道に乗りません。低空飛行で3年は耐える覚悟が必要です。その間の給料を保険会社が保障してくれることもありません。保険営業に転職するならそこまで考え、貯金と収入予測を計算しながら生き延びる道を探さなくてはなりません。
◆ 保険営業の資格維持と悲しき自爆。
結果として営業職員の入れ替わりは激しく質は限りなく低下します。できなければ知り合い親戚一同を回り一巡すれば自爆するしかないのです。自爆とは、営業職員が自ら保険料を負担して保険加入の実績を作ることです。なぜそんなことをするかと言えば、後一件の契約が取れれば資格が更新され、退職を免れるような場合です。
背に腹は代えられないというものの、自爆とは自分の給料で保険料を払うようなタコが自分の足を食べるような悲しい仕組みです。それもお金に限界がくればそれでおしまいです。もちろん皆がそうとは言いません。念のため。
◆ 保険業界の固定給と営業職員。
保険業界に属する人は多いのですが、生保でも損保でも2種類に人間に分かれます。直接顧客に出向き保険契約を成立させて成果報酬としての給料をもらう保険営業と管理職及び内勤と言う場合もありますが、管理したり事務をこなしたりする固定給の社員がいます。
国内生保に関して総じて言えることは、営業職員のほうが品質も給料も低いということです。そして固定給の管理職に尻を叩かれながら駈けずり回るのが保険営業の姿です。当然転勤もある管理職及び内勤社員と営業職員との間には埋めがたい溝があります。
構造的に根が深い対立もあるということは感じますが、あまりにも定着率が低いので問題が表面化することすらないのが現実と言えるでしょう。
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