遺言書は元気なうちに遺書は間際に生命保険は早めに!

CIMG1759遺言書は元気なうちに遺書は間際にと申し上げておきます。

まだそういったことを意識したことがない人も多いと思います。遺言書遺書の区別も考えたこともないのが本音、言われてみれば内容的にも別物です。

被相続人の意志として不動産や生命保険、現預金、株式等の財産の分割を指示するのが遺言書です。ですから書式も決まったルールがあります。

公証人役場に出向いて口述して証人まで必要な公正証書遺言から家庭裁判所の検認が必要な自筆証書遺言まで様々です。争いがなければ裁判所などの第三者の関与は不要ですが相続は思いがけない展開もありますから用心に越したことはありません。

それにくらべ遺書は家族への感謝や言い残すことを書きますから何の決まりもありませんし争いの種になることもあまりありません。

遺産分割協議は法律行為|遺言書は法律文書。

遺言書はまだ頭がしっかりしている間によく考えて書く、気持ちが変われば書き直す、ことですね。

遺書はできれば間際、認知症になる間際ですがこれは自覚できませんから自分で思いが煮詰まったら書いておくとよいでしょう。生命保険は受取人が指定できますが、それ以外の資産はあいまいさを残さず区分できるよう指定することが大事ですね。

ひとつ老婆心までに申し上げると相続税はかからなくても誰にも遺言書は必要です。わずかな財産をめぐって骨肉の争いはなんぼでもあります。裁判所までいく例も少なくありません。これまで仲の良い兄弟が欲にかられて相互不信になり、嫁や家族を巻き込んで争い、果ては縁切りで親の法事にも呼ばない、墓参りも内緒などといった、あの世から被相続人たる親が涙するのが相続です。

遺書はなくてもキチンと遺言書を書いておけば遺恨は残ってもまだ救いがあります。それも元気なうちに、です。

補足のような話ですが、遺言書を書くよりも早い時期に生命保険を見直し整理しておくことが必要です。もめごとを未然に防ぐ切り札として生命保険は有効です。

◆ 遺言書と生命保険は早めに、まとめ。

遺言書をそもそも書く気がない方は、せめて生命保保険の受取人指定をうまく利用してはいかがでしょう。遺言書が法律文書として強制力を持つのと同じく、生命保険契約は保険会社によって厳密に受取人のみに支払われます。ひょっとすると、生命保険の受取人指定の方が遺言書よりも強力と言えるかもしれません。

遺言書も生命保険での受取人指定も被相続人の遺志と言えると思います。後の残る相続人に任せるという考え方もあるかもしれませんが、やはり憂いが残るとしたものです。

被相続人である親の遺志が明確に示されていれば、相続人同士の争いを抑止する効果は最も大きくなると思います。去りゆく者の務めとして意思表示をこの世に残すことも意味のあることなのです。

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