クリックできる目次
経営者の引退間際の悩みをとことん深掘り、共感間違いなし。
60歳から70歳ぐらいのお年になると、事業承継セミナーなどに参加され頭の中に「引退」の文字が浮かび始めます。このお年頃になると「功成り名遂げて身退くは天の道なり」とは言いますが、実情はいくら資産があっても引退間際になるとオーナー経営者の悩みは尽きません。
◆ 後継者への不満が悩みの種。
後継者に会社を任せるとは言ったものの何もわかっていない、経験不足の後継者に不安は募る一方です。口は出さないと宣言したものの、大人しく見ていられない苛立ちが渦巻いています。
できれば自分が指導したいが、口を出すと反発があるので、アドバイスと言う名目で口出しします。これが事業承継をよりややこしくしてしまいます。
幹部社員もどちらを見て指示を仰げばよいか、判断ができなくなります。どちらにも良い顔をしつつ、何もしないで雲行きを見るようなことになります。
■経営権移譲の難しさ、アドバイスと口出しの違いがわからない経営者。
◆ 引退間際の経営者の悩みを11項目にまとめ。
退職金をもらって引退するとしたものの、会長職にとどまり毎日出社するようになります。そうするとタガが緩んだ幹部社員が気になりだします。社内の空気も緊張感がありません。かと言って口出しすると後継者が嫌がります。
引退したとは言うものの、体はまだまだ元気です。口出ししようにも、情報が聞こえてこなくなります。まさしく引退間際の経営者の悩みや本音は、ますます深刻になります。
① 後継者に会社を任せるのはまだまだ心配。
何かと引退した経営者とは違う、新しいことをやりたがる後継者がいます。リスクをとれば利益は見込めるかも知れないです、継続企業という視点からはハイリスクです。後継者は、自分の手柄をあせりますから、相談なしで突き進んでしまいます。任せたもののまだまだ心配は尽きません。
そういうリスクには、万が一の緊急予備資金として、また事業保障として法人保険は有効な手段です。
② 自分が心血注いだ会社は残して欲しい。
引退した経営者にすれば、M&Aの道もあったが、社員や関係者の生活を考えて会社をどうにか守ってきたという自負があります。
自分一代でここまで育ててきた会社です。自分の人生であり、分身でもある会社を人手にわたすようなリスクは、避けたいと思うのは当然の心情でしょう。運よく後継者がいても、事業が継続できるかどうか心配は尽きません。
③ 世の中のルールなど穴だらけ、馬鹿正直が損をする。
経営は教科書や手順書があるわけではありません。法律も世間常識も、コンサルタントのアドバイスすら当てにできないものです。信じられるのは自分だけであり、世の中の決まり事を杓子定規に守っていては、会社守れないと考えます。
そのような経営センスは、経験が浅い後継者に期待するのは無理と言うもの、やはり心配は尽きません。
世の中のルールより生命保険の解約返戻金の方が、よほど確実で信用できると言うのも無理からぬところです。
④ 税務署も労基も公務員は身の保身第一。
敵に回してはいけませんが、仲良くしすぎてもいけないのが公務員です。強気に出れば引っ込むし、下手に出ればつけあがるのでつきあい加減が難しいというわけです。
しかし公務員との付き合いのさじ加減は、やたら大きいので経営においては駆け引きも大事です。後継者に教えてもどこ吹く風、ますます心配の種は尽きません。
⑤ 経営は日々泥縄、辛抱と始末が大事。
どんな企業も内輪は問題山積、一つ間違えると一大事を、だましだまし乗りこえるのが経営です。諦めず用心深く、お金は始末が第一です。
入るを量りて出ずるを制すれば、すなわち残るものが儲けです。経営でケチ精神は、何より大事な心掛けと言えるでしょう。吟味せずに出資する後継者に、心配はさらに重なります。
⑥ 人を動かす力は金と権力。
社員も家族も関係者は、基本的に面従腹背です。金と権力が人を動かします。これは人間社会の法則です。金の切れ目が縁の切れ目とならないよう、キャッシュを確保することが大事です。
社員を信用し過ぎないことが経営の要諦ですが、後継者は、お金の管理も人任せ、これでは心配はなくなりません。
リスクに備えた法人保険こそ、いざというときのキャッシュであり強い味方です。
⑦ 相続税ほどばからしいものはない。
払いたくない税金の中でも、相続税ほどばからしいものはありません。中小企業はまともに相続税を払っていたら、存続できません。あの手この手で相続税の節税を図ります。
しかし、相続対策の内容は、後継者には秘密にしたいと思う経営者も多いことです。
相続税対策は、遺産の分割対策でもあります。経営を優先しつつ、他の相続人からも異議が出ないよう考えなくてはなりません。ここは、決めかねる悩ましい部分になります。
⑧ 贈与をすれば無駄遣いが心配。
贈与を活用すれば節税できるのはわかっているが、後継者に現金を渡せば無駄使いが心配です。財産は保険にして名義変更しておけば、そのときは使えない資産ですから感謝されませんが、ひとまず安心です。
生前贈与のリスクは、無駄遣いということがあります。生命保険で対策をしておけば、緊急事態はキャッシュに早変わりします。
⑨ まだまだやれるのに遺言書など書きたくない。
自分はまだまだ元気、まだまだ後継者を指導しないと安心できないというのがオーナー経営者の本音です。やいのやいの言われても、遺言書などまだまだ先でよいと考えてしまいます。
資産を整理することは大事ですが、割り振りをあわてて決めることはないと考えています。自分はまだまだ長生きするはずであると思うのも、体が動くうちはそう考えて当然です。でもやっかいなことに、体が弱ると遺言書のことを考えるのが、億劫になるようです。
⑩ 信用できるのは自分だけ、最後まで金は離したくない。
経営者は、金のことに関して家族といえども言うことを信用してはいけないと思っています。何と言っても信用できるのは自分だけ、相続対策を早くやりすぎて、金を手放すと金の切れ目が権力の切れ目となります。
果ては縁の切れ目にもなる可能性もありますから、慌てないことです。
⑪ 裏切らないのはお金と保険だけ。
まさに裏切らないのは、お金と生命保険だけです。お金はそのまま相続財産として残すと、色がついていないので何かと分割に際しては厄介です。
保険なら受取人指定で争いの種になりません。裏切らないのはキャッシュと保険だけとは、厳しい現実です。保険会社が第三者として契約を粛々と履行しますから、安心できるわけです。
◆ 引退間際の経営者の悩みと本音、まとめ。
経営者の本音と悩みを、思いつくままに列挙しました。経営という仕事は、決して楽な仕事ではありません。時として厳しい決断も求められます。責任も重大ですし、気の休まる時もありません。
さりとて尊敬されるか、感謝されるかといえば、必ずしもそうとは言えない面があります。どちらかと言えば、恨みを買うことの方が多いように感じます。
言ってみれば経営とは、孤独を覚悟することでもあります。このブログの立場上、せめての助けに法人保険は有効であると申し上げておきます。
「経営者の引退間際の悩みをとことん深掘り、共感間違いなし。」への5件のフィードバック