ありえへん!?ガン保険の解約返戻金減額、給付金受取りの落とし穴。

ありえへん!?ガン保険の解約返戻金減額、給付金受取りの落とし穴。

法人契約のガン保険で給付金を受け取ると、解約返戻金が減額されるという場合があります。これはさすがにhokenfpとしても、まさかの落とし穴でした。

ガン保険の給付金とは、ガン診断給付金・手術給付金・入院給付金・通院給付金など会社が受け取れる保険金です。

死亡保険金を受け取るような場合は、被保険者が死亡していますから解約返戻金はなく、死亡保険金がありそれで保険契約は消滅します。

今回のケースは、被保険者である従業員がガンに罹患したため、医療機関から診断書を取り寄せ、保険会社に給付金を請求した結果のまとめです。

保険会社や保険商品により、ガン診断給付金を受給すると解約返戻金が減額されるという、想定外のケースについて報告します。

■生命保険解約で失敗したくない方、ベストな手順公開!

 ◆  ガン診断給付金を受取ると解約返戻金が減額。

節税目的で加入する法人契約のガン保険は、国税庁の通達により利益の繰り延べ効果が失われたため、新規の加入はほとんどないと思います。

しかし、これまでに加入しているがん保険の損金算入割合は、既得権になっています。解約して、雑収入として解約返戻金を受け取るまでは有効に継続します。

実は、関連書類を揃えて、保険会社に給付金請求をして、入金した後のことです。気になって、念のため各社のサポートに電話確認した結果、判明した事実です。ここではわかりやすくするために、保険会社は実名で説明します。

各社サポートに問い合わせた結果、ガン診断給付金がある契約は、保険の種類により診断給付金を受給すると解約返戻金が減額される場合があるそうです。

■法人保険の経理処理は間違いの落とし穴、解約管理が必須な理由。

◆ 保険会社の回答と真実。

エヌエヌ生命の契約は、診断給付金がありませんでしたので減額はありません。マニュライフ生命は診断給付金がありますが、減額されませんとの回答でした。

メットライフ生命は保険契約の種類によって診断給付金が支給されると、解約返戻金が減額されます。入院給付金、手術給付金、通院給付金に関しては、各社とも解約返戻金に影響を与えることはないとの回答です。

サポートの窓口対応も正確には答えられなかったり、間違った認識を答えたりとバラバラの対応になりました。

各社とも確認して、改めての回答になりました。他の会社でもガン保険契約の時期やがん保険の種類によって、同様の問題が発生する可能性があります。

何が問題かと言えば、ガン診断給付金を受け取ったら解約返戻金が減額されるなどまったく想定外です。考えて見れば、簿外にため込んだ解約返戻金を、ガン診断給付金として先食いしているだけです。

言ってみれば自分が積み立てた保険料を、診断給付金として戻していることになります。それでは、ガン保険をかけている本当の意味(解約返戻金が目的)がなくなります。

さすがに契約するときにそこまで説明する保険営業も、質問する契約者もいないでしょうから、気がつかないところです。

■生命保険の解約返戻金とキャッシュフローがピンチの会社を救う。

■経営者の保険は多目的、法人保険の有効活用で緊急資金。

 ◆ 入院給付金、通院給付金、手術給付金を受け取っても解約返戻金は減額されない。

各社とも診断給付金以外の入院給付金、通院給付金、手術給付金等は受け取っても解約返戻金に影響はないそうです。そんなこと当たり前ですが・・。

昨今はガンで入院するケースでも、早期発見できれば入院期間はとても短くなりました。内視鏡手術なら数日で退院と言うことも珍しくないので、入院給付金が大きくなることはあまりなくなりました。

それゆえに巨額に設定されているガン診断給付金によって、解約返戻金が減額されるのは、契約者にとって納得しがたい理不尽を感じます。

■解約控除とは、法人保険の解約にからむ欲得人間模様。

◆ ガン保険の診断給付金で解約返戻金が減額、まとめ。

法人契約のがん保険の給付金請求は、被保険者が高齢化するとよくある話ではないかと思います。

あまり表に出る話ではないですから、さすがに情報は少ないですが、そういう場合、給付金請求をするのか、割り切って解約返戻金にするのかは判断が分かれるところです。

保険会社としては、ガン保険で給付金請求や保険金請求をされると、節税目的の契約とは言え、手続きを進めざるを得ません。

ガン保険の給付金請求をする場合、保険会社やガン保険の種類によっては解約返戻金が減額される可能性があると言うことを、企業の保険担当の方は情報として頭の片隅においていただければよろしいかと思います。

サポート窓口でも一歩踏み込んで、間違いないですねと念押しをすると調べて回答してくれます。なにしろ顧客サービスのために通話は録音されているのですから、保険会社のサポート窓口としてはうかつな回答はできないでしょう。

未経過保険料の返還が、法人保険の経理処理を混乱させる理由。

生命保険の解約返戻金と解約払戻金の違いについて。

医療費控除はいつまでできる?還付申告は5年以内なら年中OK。

毎年、年が明けると医療費の領収書を家族一人ずつ、医療機関単位で整理して医療費の明細書を作ります。そして協会けんぽ等の保険者から医療費の通知書が来るのを待ちます。

整理した医療費の明細書と医療費の通知書を照合してモレやヌケがないことを確認して確定申告書をe-Taxで申告書の提出期限内に提出します。

収入があり所得税を納税しなくてはならない方は、かならず期限内に確定申告を済ませ納税しなければなりません。

確定申告は提出期限が決まっていますからそれに間に合わせようとしますが、医療費控除は実質的に還付申告ですから確定申告の期間内である必要はありません。

しかし申告内容が医療費控除だけであればほとんどの場合納めすぎた所得税が戻ってきます。多くのサラリーマンや年金生活者は源泉徴収で納税済みですから、実質的な還付申告になります。

■医療費控除とは、わかりやすく超簡単に!基本のキまとめ。

 ◆ 医療費控除の確定申告はいつまで?5年の猶予期間。

所得税を納税する場合には各確定申告は期限厳守なのですが、医療費控除のような還付申告になる場合は5年の猶予があり、実質的には翌年の1月から税務署は申告書をいつでも受付けてくれます。

確かに医療費控除の確定申告は慌てる必要はないのですが、一度先送りするといつまでも手がつかないということがあります。戻ってくる金額が大きいと少しでも早く申告しようと思いますが、それほどでもない還付金額だと領収書の整理やらe-Taxの手順を確認するなどの一手間がかかりますからついつい面倒になります。

そうは言うものの、医療費控除の確定申告はやはり通常の期限内に済ませて、心の中の引っ掛かりを持ち越さないほうがよろしいようです。

医療費控除の明細書|エクセルダウンロード。

 ◆ 過去の医療費を確認し医療費控除が適用可能かどうか確認。

協会けんぽ等の保険者から年明けの1月中頃に送られてくる医療費の通知書があれば大体の年間医療費の概算がつかめますから、家族全員の年間医療費が10万を越えるかどうかの判断ができます。

医療費は医療機関の領収書だけでなく、医療機関までの交通費、薬局で買った医薬品、インプラントから最近では一定の条件で補聴器や眼鏡まで医療費控除の対象になる場合がありますので、ひょっとしたらと思う医療費関係の領収書は残すようにして下さい。

医療費の通知書(医療費のお知らせ)には健康保険の適用を受けた医療しか掲載されていませんので、領収書管理はどうしても必要になります。

医療費控除とは、やり方、確定申告の外せない15の注意点を総まとめ。

◆ 医療費控除の申請要件。

A)年間の総所得が200万円以上の方⇒年間医療費(家族全員)が10万円以上

B)年間の総所得が200万円未満の方⇒年間医療費(家族全員)が総所得の5%以上

要するに10万、領収書をかき集めて10万を越えるかどうかが分岐点ですが、家族の医療費も合わせてですから、思った以上に医療費はかかっているものです。

今は10万を越えないと思っていても、途中で医療費がかさむこともありますから、捨てないでこまめに領収書を残すことが節約につながります。

◆ 医療費控除の確定申告は下記のページに詳細。

今からでも過年度の医療費控除の申告にチャレンジしようという方は下記のページを参考になさって下さい。また、以前のように医療費の明細書と一緒に医療費の領収書を税務署に全部送りつけてスッキリするやり方は猶予期間が平成31年度(令和元年度)までとなっています。令和2年分の医療費からは医療費控除の明細書をつけて申告することになります。ご注意下さい。

■医療費控除はe-Taxが便利?簡便化まとめ。

◆ 医療費控除の確定申告、いつまで?まとめ。

医療費控除の還付申告可能な期間の実際の例をあげると、2025.1.1~2025.12.31までの1年間の医療費控除確定申告は2026.1.1~2030.12.31までの5年間還付申告を提出することができます。

医療費が発生した翌年の1月1日から起算して5年間という意味です。もちろん医療費の集計は1年ごとですからお間違いなきよう。

また保険の営業職員のように個人事業主として毎年確定申告をされている場合は、事業の申告と一緒に医療費控除の申告をすればよいのですが、医療費控除の申告を忘れていたような場合は5年以内に「更正の請求」をすることにより、医療費控除を受けることができます。

高齢化が進む社会では収入が減少し医療費が増加します。そうした中では医療費控除の確定申告は少しでも節約できる有益な仕組みです。少しずつですがわかりやすく改善され、e-Taxも簡便化されてきました。医療費控除の確定申告は、いつまでと言われれば5年間の猶予ありと覚えてください。

医療費控除、10万円ちょっとでは意味ない理由。

高齢者の生命保険、見直しのタイミングと重要な注意点。

高齢者とは、何歳からと問われると答えが分かれます。現役世代と引退後世代を分ける仕切りが、60歳から65歳、さらにはその上の世代に移動しています。

生命保険の見直しということで考えると、子供が独立し必要な保障額が減少する60代以降を、高齢者と定義してよさそうです。

高齢者の生命保険の見直しのポイントとタイミング、エクセル管理の方法と知らないと恐い重要な注意点を整理しました。また、相続に関係しますので、保険のことを家族で話し合う機会が大事になってきます。

■生命保険の更新型のデメリットとCVが批判される理由。

 ◆ 高齢者の生命保険を見直す3つのポイント。

高齢になると、子が独立し親のリスクが変わってきます。リスクが変われば、生命保険を見直すタイミングです。高齢者の生命保険を見直すポイントを3つ挙げました。

①死亡保障の減額または解約による、保険料の軽減。

親が相続のことを考える年になると、生命保険はたいていアンバランスになっています。もう子も独立して孫もできていると思いますから、配偶者の生活さえ確保できれば死亡保障はいらなくなります。この場合、解約や保障額の減額を検討します。

保険料が負担になっているなら、払込みが終わっていない保険を払済みにするなど、状況に合わせて見直す必要が出てきます。払済みとは、保険料の支払いを打ち切ってそこまでの保険料で残せる保険を考えます。

生命保険は人生のライフスタイルや時期に合わせて、見直していくことで無駄なコストが削減できます。高齢者の老後生活においては、保障額と保険料のバランスを考えて、保障額を下げて保険料負担を軽減することが生活の安定につながります。

②保険金受取人の見直しと変更。

保障額の見直しと同時に、大事なことは受取人の見直しです。保険契約時にはそのときとりあえず、配偶者や子を受取人にしていると思います。

時の経過とともに、受取人を見直す必要が出てきます。たとえば相続税がかかるような場合、受取人が配偶者になっていれば、二次相続の課税対象になりますから子に変更します。また受取人が長男ばかりになっていれば、相続のバランスを考えて他の相続人に変更することも考えます。

③医療保険は解約してもガン保険は継続。

医療保険は、特殊なケースを除いて採算割れになると考えてよいと思います。多くの場合、払う保険料より、受け取る給付金の方が少なくなります。医療費は健康保険でカバーされ、さらに高額療養費制度がありますので、それほど心配することはないと思います。

ただしガン保険は、できれば継続することがおすすめです。健康保険が使えない高度先進医療や退院後の通院費用が大きくなりますので、注意が必要です。

■生命保険の残す書類といらない書類、整理と保管期間まとめ。

 ◆ 保険契約の明細をエクセル管理。

保険契約の管理はエクセルがとても便利です。実は財産目録管理でもカード管理でも数が複数あるものは、エクセルに整理するとすっきりします。保険契約をエクセルで管理する場合に大切なのは、管理すべき項目です。

参考までに項目の例をあげておきますので、試しに情報を整理してください。頭の中もすっきりすると思います。エクセルで財産目録を作成する手始めとして、保険契約を整理してみてください。

項目としては下記のものがあれば大丈夫です。

保険種類(例 終身保険、養老保険、定期保険、がん保険、年金保険etc.)
保険名称(例 長割終身保険、みらいのカタチ、ジャスト健診断割、キュアetc.)
契約年月日(例 契約応当日を西暦で表記、2005/7/28etc.)
契約者(例 保険の所有者、保険料を支払っている契約者名を記載)
被保険者(例 加入するとき診査を受けたり告知書を書いた人)
受取人(例 契約者が指定した保険金受取人、2親等以内の血縁者)
年間保険料(例 月払保険料、半年払保険料、年間保険料、一時払保険料)
保険金(例 死亡・高度障害保険金額、保障額)
終身保険金(例 一生涯保障される保険金、定期保険部分を除く)
特約(例 払込免除、高度先進医療、医療特約、介護保障特約etc.)
払込満了(例 保険料払込が終わる年齢、65歳払込満了、終身払込etc.)
証券記号番号(例 N36572435、356-253647等各社毎の保険証券に記載)
取扱保険会社(例 ニッセイ、オリックス生命、メットライフ生命etc.)

生命保険契約の整理はある意味で相続準備ですから、みなし相続財産として引き継ぐ保険契約(相続時に保険契約として相続する保険)の区別もされるとなおわかりやすいと思います。

 ◆ 注意事項、保険契約者の変更は贈与。

保険を見直すついでに契約者を変更すると、贈与になる場合があります。下記を参考にご注意下さい。

■保険の支払調書で隠れ贈与がバレバレに!

生命保険の契約者を変更すると、贈与になる場合があります。生命保険契約の名義変更に、贈与税の時効は適用されません。名義変更とは契約者変更です。保険会社との間で保険契約者を変更しただけでは、課税当局にとっては贈与したことになりません。

しかし生命保険がお金に変わるとき、すなわち解約返戻金や保険金を受け取った時点で贈与もしくは相続が発生したと見なします。税務署はその時点で保険会社から送られてくる支払調書を確認して、贈与税なり相続税なりを課税すればよいだけです。残念ながら抜け道はありませんので、名義変更は注意が必要です。

◆ 生命保険の見直しと相続の話は、お盆がベストタイミング。

不思議なもので、お盆は相続や保険の相談をするには最適な時期です。同じ家族が集まる長期休暇でも、お正月やゴールデンウイークでは雰囲気がしっくりこないのです。お盆と言えばやはりご先祖様を供養する時間があり、お精霊さんに手を合わせるおごそかな気持が満ちています。

普通の会話から相続の話になっても違和感を感じさせないのは、お盆という独特の雰囲気のせいだと思います。

過去にもお盆は家族で相続のことを話し合ったり、生命保険の見直しを相談したりするにはとても良いタイミングです。

お盆には相続の話をと申し上げておりますが、これがなかなか難しい。遺言書に書こうと考えている遺産分割の内容を話そうものなら、まだ相続も始まっていないに争族にならないとも限りません。

そうなれば生前争族とは、ありがたくない話です。争いにならなくても、相続人どうしの関係がギクシャクすることは、避けられないかもしれません。

お盆に相続の話をする場合は、相続の大きな枠組みと親の思いを伝えるだけにとどめることが無難です。詳しくは遺言書で指定することです。遺言書に指定してあれば内容に多少異存があっても、生前に聞いていた親の意向として諦めがつくものです。

■生命保険を比較すれば、保険料に差が出る原因を深掘り。

 ◆ 高齢者の生命保険見直し、まとめ。

相続の話になると必ず出てくるのが生命保険です。不動産や銀行預金、債券などは誰に相続させるかを考えればよいのですが、生命保険には受取人を指定する仕組みがあります。また、生命保険金は受取人固有の財産と見なされますが、みなし相続財産として相続税の課税対象になります。

お盆には保険証券や保険会社から送られてくる契約内容のお知らせをしっかり読み込んで、整理しておく必要があります。

その辺は下記を参考になさって下さい。

■みなし相続財産としての保険について。

生命保険や相続の話は、やはり重い話になります。親も子も気になりながら切り出せないのです。それに相続権がない息子の嫁や娘婿(むすめむこ)まで納豆のようにウラで糸をひくようになると、話が混沌とします。

相続人の憂慮をよそに、親はテキトーなことを相続人それぞれに言いつつ、日々忘却の度合いがひどくなっていくというのが大方の現実ではないかと思います。

相談とは言いながら親の気持ちをどう伝えるか、いっそ何も言わずに遺言書という選択肢も出てきます。「今年のお盆こそ相続の話を!」と申し上げつつ、ご判断は読者にお任せすることになります。

■生命保険の加入判断を狂わせる事情を体系的に解説したページ
生命保険はなぜわからなくなるのか|加入判断を狂わせる構造。

リビング・ニーズ特約とは、わかりそうでわからない不思議な無料特約。

生命保険の指定代理請求の落とし穴。

かんぽ生命の体質はノルマだけではない。

かんぽ生命のノルマ主義は甘すぎる。

CIMG3766かんぽ生命の保険の不適切販売が問題になっています。最初は人ごととして見ていましたが、社長のお詫び会見、世間の批判記事、ネットの意見などを読んでいると保険の営業というものがどういうものかわかっていないというか、何か間違っているような気がしてなりません。

保険の営業を経験してきた身の上ではノルマ至上主義が招いた不祥事とばかりは言えないように思います。かんぽ生命と日本郵政には保険の営業をする上で欠けているものがあったことは疑いがありませんが、ノルマが悪と言われてしまってはどうもしっくりこないのです。

ただ世間の批判の嵐のまっただ中ではたとえ正しい意見でも炎上してしまうかもしれませんが、一言言わずにはおれなくなったhokenfpです。

ダイヤモンドOnline
■かんぽ生命・日本郵便の「ノルマ廃止」を信用してはならない。

かんぽ生命の直営店は対法人業務に特化しています。個人向けのかんぽ生命の保険は日本郵便株式会社、要するに郵便局が専属の販売代理店になっています。かんぽ生命の営業組織は郵便局を支援する営業部と法人営業部に分かれています。

問題になっているのは個人向け保険販売の代理店である郵便局員の不正営業問題と言うことです。ですから正確に表現するとかんぽ生命のノルマではなく日本郵政、郵便局のノルマ至上主義が引き起こした問題であるということです。その内訳として不正の可能性が5年分で18万3000件におよぶという、何にしてもべらぼうな話なのです。

◆ 頻繁な転勤で自分の顧客はつかめない。

■かんぽ生命の異次元から解約返戻金まで実話です。

かんぽ生命の法人営業は新しい名刺ばかりが溜まります。組織的に転勤が多いのでしょうか、アポをとりに来る人はいつも違う人です。ついてくる上司も違う人です。要するにかんぽ生命の法人営業はいつも一見さんなのです。それで新規の保険が売れるとは思えません。

かんぽ生命というブランド力があっても人はよく知らない人から保険を買うことはないのです。これは日本郵政も同じで、新規契約が簡単にとれるはずもなく、郵便局も既契約のある顧客に保険の転換をすすめる営業が主流になるのではないかと思います。

いくつかの事例を見てきましたが、郵便局の保険営業とJA共済の営業は似ているところがあり、抱え込んだ固定客のお金を自社の商品の中で回していくことで維持できています。満期がくるような養老保険を回しておき、最後に自社の終身保険に送り込みます。契約者は言われるままに郵便局という信用でハンコを押しているのでしょうね。

◆ 保険販売の本質が理解できていないかんぽ経営陣。

そもそもかんぽ生命と日本郵政の社長は保険販売の本質が理解できていないのではないかCIMG3767と思います。普通の保険業界の保険営業は食えない程度の基本給に成果給が加算されるのが普通のパターンです。

保険業界で保険営業として生きていくためには、誰かからノルマを課せられるのではなく自分で結果を出して収入を得ていく以外に道はありません。契約ができなければ社内での規定の資格を維持できずに、収入が減少し転職するしかないのです。

保険業界ではやる気を出させるために尻を叩きノルマを課すことはあります。しかし保険業界にいる限りは、自分が成功するための目標はあっても、会社がノルマを課すことで結果がでるような甘い世界でもありません。保険業界ではノルマで首を絞めなくても結果がでなければ自ずと首が締まります。

郵便局の職員はやはり親方日の丸的なところが残っています。保険が売れなければ収入が激減し転職の道を選ばなければならないような過酷さはないのでしょう。中途半端な組織管理システムと反対勢力が壁になり、コンプライアンス教育をおろそかにしたノルマ主義が事態を深刻化しているように思います。

保険営業のノルマがなくなれば、保険会社はオワの理由。

◆ 保険にノルマはなくても目標はある。

そもそもかんぽ生命の営業に新規の保険を売り込もうとする営業力を感じたことはありません。郵便局も大同小異ではないかと思います。買う側として感じたことは、ノルマに追われている営業のようにも見えませんでした。ネットの記事を見ていると実態は違うと思いますが、保険に限らず売上げ目標というバーのない営業、売上げに責任のない営業は存在しないと思います。

またかんぽ生命は保険代理店としてもいろいろな保険商品を扱えるようになっているのですが、法人営業からまだ一度も提案を受けたことがありません。自信が無いか、知識が無いか、会社から売り止めされているかのいずれかです。そういう意味ではかんぽ生命以外の保険を売るような、幅広い営業力はもち合せていないように思います。

それゆえ結果を出すためには既契約の契約転換を主力にする営業パターンがあるように思います。国内生保でもCV(コンバージョン・契約転換)が批判を受けながらも、安定的に成績を維持するベースになっていました。

◆ 人事評価制度がある限り結果重視は変わらない。

かんぽ生命も人事評価制度はあると思います。郵便局でも社員は差をつけることで管理しないと伸びません。出世意欲も責任も生まれてきません。

そういう意味で保険の営業に配属になれば、契約を獲得することが評価基準になります。これは変わりようがない宿命です。人事評価制度がある限り売上げとしての保険契約獲得という結果重視は変わらないのではないかと思うのです。

低金利政策が長引き保険商品の貯蓄性がなくなる中、先細りの保険業界で結果をだし生き残るためにはノルマと言わないにしても厳しい目標管理がなくなるとは考えられないと思います。

◆ 保険販売にもルールと仁義。

保険販売の仁義とは契約者であるお客様を裏切らないこと、正直であることです。保険営業には夜討ち朝駆け、お願い勧誘やGNP(義理・人情・プレゼント)はありますが、決してお客様はダマさないことが最低限のルールです。

転勤の多い職場では顧客との縁が薄くなりますからついつい不義理な営業になりがちですが、それだけに説明責任は慎重にする必要があります。

保険の難しいところは、個人の金銭感覚と価値感はそれぞれ違いますからメリットとして説明してもそれをお客様がデメリットととらえることもあります。営業の立場ではお客様をダマしていないつもりでしょうが、お客様の不利益を納得できるように説明しなければ、それは結果的にはやはり嘘つきと同じことです。

契約獲得が優先した結果、説明不足があったとすれば、かんぽ生命や日本郵政は保険屋として地に落ちたといわざるを得ないところです。保険を扱うものとしての最低限の責務は正直さと誠実さです。いくら強引な販売をしてもリスク管理や顧客メリットは最優先、ここを外して保険営業が生き残れることはないと思います。

誠に気の毒なのは現場で保険営業に携わる郵便局員ではないかと思います。目標を与えることと保険販売のコンプライアンス、いわゆる保険販売の仁義を教えることは別のことです。保険販売の仁義を知らずに利益優先の経営をすすめた現経営陣のお客様に対する裏切りはやはり重いと言えるのではないでしょうか。

◆ かんぽ生命、利益相反とは異なる悪質性。

生命保険販売には販売する人の立場により利益相反ということがおこります。たとえば顧客にとってよいと思える保険より、自分にとってコミッションの多い保険をすすめるような場合です。

FPにとっても利益相反問題は大きく、FPによる保険の販売をよしとしない人も多くあります。でも今回のかんぽ生命の日本郵政による不適切販売は、利益相反どころではない悪質性が感じられます。保険契約を解約させて次の保険に加入させる営業を行う場合、空白期間が生じお客様が無保険状態になるようなケース、新旧契約の保険料の二重取りを行っていたケースなどは、許容範囲を逸脱しています。信用していた契約者にとればまさに裏切り、かんぽ詐欺といわれても反論できないと思います。

経験した直近の事例で説明すると、その契約者は300万の養老保険を2件契約しており、満期を迎えわずかばかりの配当を含めて満期金が600万超銀行口座に振り込まれていました。これをもとかんぽ生命からに新ながいきくん(定額型)を提案してきました。被保険者の年齢から500万の終身保険が限度になりますが、この保険料を払込満了まで12年間支払うと保険料総額が570万(保険料は月掛、保険料は全額前払い)かかります。12年後にはめでたく500万の終身保険が残るというわけです。

基本保険料払込期間では死亡保障がありますから、保障が必要な方には意味のある提案になるかもしれませんが、その契約者は一定の資産があり生命保険もしっかりかけてありますから保障の上積みは必要ありません。

現金で所有していれば570万あったものを、おすすめに従い新ながいきくんに加入すると500万になり70万も損をします。保険商品が悪いのではなく、お客様の事情により必要な保険かどうかが変わることを知りながら、デメリットの説明を十分しないで契約を優先したと考えられます。

幸いにして低解約返戻金プランではなく、契約してから数カ月でしたので、損失が拡大しないうちに解約をおすすめしました。

生保、落日の「GNP営業」はミスリード。

◆ まとめとして「かんぽ生命には保険販売の資格はない。」

CIMG3768不適切販売と言うべきか不正販売というべきかですが、聞き及ぶ事例ではそれはどこから見ても不正販売としか言えないケースもあるようです。

実はこの手の話は日本郵政に限った話ではありません。国内生保でも批判を受けた時期がありました。保険会社はコンプライアンス教育を重視し自浄能力を身に着けてきました。

残念ながら日本郵政は、結果重視に走り自浄能力に欠けていたと言わざるを得ません。組織が巨大すぎることも原因だと思いますが、まだ半官半民の硬直した社風が残っており風通しのよい組織には程遠いように思います。hokenfpが郵便局に相続の手続きをお願いした時に感じた違和感は、この組織が日頃身近ではあるが、昔とあまり変わっていないということです。

まとめとして「かんぽ生命には保険販売の資格はない。」などと書きましたが、保険販売の郵便局員に責任があるわけではありません。もちろん原因はノルマだけではありません。どこの会社にも営業組織に販売目標は必ずあります。ノルマと言われる販売目標が問題なのではなく、保険販売するものとしての姿勢を教育することが欠如しているのです。保険販売の仁義とコンプライアンスは組織が教えないと保険を販売する職員から出てくるものではありません。

大事なことは経営者自身が教えるべきことをポーズではなく本当に理解していなければ社員はそれを見抜いてしまいます。そういう意味では現経営者の会見を見ていると、責任の取りどころを誤っているように思えてなりません。

保障と補償と保証が区別できれば保険の専門家。