親の気持ちと名義保険の落としどころ。

親の気持ちと名義保険の落としどころ。

普通の親御さんなら孫ができようものなら、舞い上がるようにうれしいものです。我が子や孫のことは、いくつになっても心配の種です。

たしない(少ないの方言)年金から、子の生命保険料を払い続けている祖父母もいます。

税務署の視点では、祖父母や親が子の保険料を払っている場合、名義保険ということになります。親が子の名義を借りて保険を契約しているというわけです。

相続税がかからないようなサラリーマン庶民の場合、名義が子になっているとどうなるのでしょう。そういう場合、親から子への贈与として贈与税がかかるようなことがあるのでしょうか。

あれこれ気になることはありますが、どの時点で保険料の支払いを子に変更すべきか、親の気持ちとしては思案どころです。

子に保険料の支払いを変更すれば、解約してしまうこともあり得ます。でもそれでは、これまで保険料を払ってきた意味がなくなります。

■相続はもともと不公平、兄弟でもめるとあの世で親が涙。

◆ 名義保険と名義預金。

相続税の税務調査で目を付けられるのは、名義預金です。奥様の「へそくり」は、名義預金とみなされ相続税の対象とされる可能性があります。

多くの税務調査での攻防点は、名義預金かどうかという税務署の理屈です。名義預金とは、本来他人名義で自分の預金をすることです。

今は本人確認があり、金融機関で他人名義で預金ができないことはご承知の通りです。相続税調査では、名義人が自分の預金と認識しているものを、被相続人の名義預金というのですから、フツーの感覚では言いがかりと言えなくもないところです。

名義保険は、契約者が子で保険料を親が負担している場合です。この場合、被保険者が親の場合と子の場合があります。

被保険者が親で契約者が子、相続税対策で行う生前贈与として、保険料は親から子に暦年贈与するパターンです。保険料の贈与事実は預金通帳に残りますから、子が契約者であることを自覚していれば、名義保険とは言われないようです。

□暦年贈与パターン、保険金は子の一時所得、一番お得。

被保険者 親

契約者  子(保険料負担者:子、但し保険料は親から子へ毎年贈与)

受取人  子

もう一つのケースでよくあるのは、被保険者と契約者が子という場合です。保険料は親が振り込んでいます。これは名義保険と言われても仕方がない契約形態です。しかし親が子の将来を思って保険をかけているケースは多いと思います。

□名義保険パターン、途中解約か子の保険事故で支払調書が税務署に。

被保険者 子

契約者  子(保険料負担者:途中まで親、子が独立してから子)

受取人  親、後に子の配偶者または孫に変更

親にしてみれば、どこかで子が保険料を自分で払えるように変更するつもりで契約しています。でも払える間は払ってやろうということで、社会人になっても、結婚して孫ができても親が保険料を払っていることがあります。

このケースは生命保険がお金に変わるとき(解約もしくは保険事故)税務署に支払調書がいきます。そのときの契約者や受取人が誰なのか、相続税がかかるかどうかで変わってきます。

この辺は少々複雑になりますのでケースバイケースと申し上げておきます。さらに詳しくお知りになりたい方は下記のリンクをご参照ください。

■生命保険の支払調書で隠れ贈与がバレバレに!

■生命保険、支払調書の抜け穴をOB税理士に確認。

◆ 親心は名義保険。

相続税がかからないような家庭では、名義保険などということも考えなくてよいと思います。相続税がかからなければ、相続税の税務調査そのものがないわけですからお咎めなしというわけです。

よほど目立った贈与を一時にするようなことがなければ、税務署から贈与税のお尋ねなどもこないと思います。

注意すべきは、満期金などで支払調書が税務署に行くようなケースです。かんぽ生命の養老保険が満期になったから、子に名義変更して継続契約していると次の満期の時に支払調書が税務署に行き贈与がバレてしまいます。支払調書で贈与が確認できれば、税務署としても放置できなくなります。

親心で安易に生命保険の契約者を名義変更したり、保険料を代わりに負担したりしていると問題になることがあります。相続税がかかるような方は、税務調査で名義保険などという指摘を受ける羽目になるかもしれません。

■相続で親の本音は秘密主義、親の公平は子の不公平。

◆ 名義保険と名義預金、理解できない税務署の理屈。

名義保険だとか名義預金だとか言われても、家族のなかでのお金の話ですから同じ財布という感覚があります。それゆえ税務署の理屈は、到底理解できないのです。

親が子の将来のために貯金をしてやったり、嫁が家計をやりくりして自分の老後のためにへそくりをためたりすることはよくあります。それを名義預金と決めつけてしまうのは、庶民感覚からかなり乖離していると思います。

そうは言っても税務署も仕事です。親心はわかりますが、税務署は税金を召し上げるのが仕事ですから、庶民の気持ちなど理解してくれません。

庶民に理解できない理屈で非違(法にもとること。非法。違法)などと犯罪者呼ばわりされることもあります。

くわしい専門家に相談して、現在の生命保険の契約形態に問題がないかどうか、今一度確認されることがよろしいかと思います。

■相続財産を教えてくれない親の本音と秘密主義。

◆ 名義保険の落としどころ、まとめ。

相続税がかからないときの名義保険がどうなるか、この答えを明確に書いているサイトは見あたりません。

生命保険の名義(契約者)は何度変更しようが税務署に知られることはありません。

しかし生命保険がお金に変わるときと、契約者死亡による名義変更は、税務署に支払調書が行きます。契約者が最初から子であれば、解約でもしない限りそもそも税務署は、契約の存在を知ることはありません。

そうなると相続税がかからないような方には、それほど危惧する必要もないのかもしれません。ただあくまでも親が子の生命保険契約の保険料を負担していると、形態的には名義保険です。

親からは言い出しにくいかもしれません。でもできるだけ早い時期に、子が自分で保険料を払うように切り替えられた方がよろしかと思います。

税務署に目を付けられると、税務署の調査権はハンパではないので隠し通すことはできません。金融機関のお金の移動調査だけでも、誰が保険料を負担していたかは明確に特定されます。相続税がかかるような方は、名義保険にならないよう暦年贈与で慎重にされた方が安全かと思います。

相続税調査は8割NG、元国税OB税理士にツボを確認。

想いを残す「相続メモ」と生命保険の受取人指定で争族を回避。

死亡保険金の非課税枠と受取人の絶対お得な組み合わせ。

死亡保険金の非課税枠と受取人の絶対お得な組み合わせ。

相続税での生命保険金の非課税枠は、相続人の数に500万をかけた金額が相続税の対象資産から外れます。死亡保険金は、相続税の対象になりますが、非課税枠をうまく使えば大きなメリットがあります。

死亡保険金を受け取っても非課税枠の分は、相続税がかからないということです。

500万円 × 法定相続人の数 = 死亡保険金非課税枠

相続税がかかるかかからないかの境界にいる方にとり、非課税枠をうまく使えれば相続税の申告も不要になります。ただ非課税枠の按分や非課税枠の対象となる範囲は、かなり専門的で詳細な知識が必要となります。

死亡保険金の非課税枠に関して、できる限り詳細に情報をまとめました。

■生命保険の非課税枠500万が使えない、まさかのケースに注意。

◆ 生命保険の非課税枠は、子が絶対お得、その理由。

死亡保険金とは生命保険金と同じ意味で使っています。その生命保険金の受取人は配偶者ではなく、子にした方が絶対お得ということがあります。

配偶者(妻)を生命保険金の受取人にしている方は、多いと思います。配偶者の老後の生活資金を考えると、それはそれで正しい選択肢です。

しかし、相続税がかかるようなレベルの資産家は生命保険金の受取人を配偶者にしておくと、生命保険金の非課税枠を有効に使えないのです。

そもそも配偶者には特例があり、相続税の配偶者非課税枠が1億6000万か相続財産の半分までとなっています。配偶者が生命保険金を受け取ると生命保険金の非課税枠が配偶者に割り振られてしまい、相続税がかからない配偶者の非課税枠とダブってしまうのでもったいないわけです。

・相続税がかからなければ、非課税枠は関係なし。

相続税がかからない層の方には、生命保険金の非課税枠は関係がありません。ですから生命保険金の受取人は子が絶対お得とは言えないことになります。

士業の先生方のサイトを見ていると相続税がかからないビンボー庶民は顧客になりませんから、相続税がかからない場合の生命保険金の非課税枠についてはほぼ言及がありません。

多くの方は現状の財産状況を正しく把握できているとは限りません。気力と体力があるうちに財産の棚卸をして、相続税がかかるかどうかの判断をしておくことが大事です。死亡保険金の非課税枠を有効に使うための情報を整理して、今からでも加入できる一時払の終身保険を検討されるとよろしいかと思います。

◆ 生命保険金の非課税枠は、受け取る保険金の割合で比例配分。

生命保険金の非課税枠は、相続人が3人いれば1,500万となります。

事例として相続人は、配偶者と子が2人とすれば、下記のように計算できます。

500万×相続人3人=1,500万

この場合、非課税枠1,500万の分配は以下のようになります。

相続人1 受取保険金が1,000万 非課税枠割当 250万

相続人2 受取保険金が2,000万 非課税枠割当 500万

相続人3 受取保険金が3,000万 非課税枠割当 750万

生命保険金の非課税枠は、受取保険金の割合で比例配分されます。

その分配は、相続人が自由に決めることはできません。配偶者の非課税枠と生命保険の非課税枠がダブってしまうとせっかくの生命保険金の非課税枠が活かせないのです。

配偶者には相続税の非課税枠があり、最大で1億6000万円までの相続財産は非課税となります。そのため配偶者が保険金の受取人になると、非課税枠が重なり節税効果が下がってしまいます。

それゆえ生命保険金の受取人指定は、相続が発生する前に慎重に考える必要があります。

■生命保険の受取人変更でかかる税金をわかりやすく。

◆ 死亡保険金の非課税枠について細かい注意点。

生命保険金の非課税枠は、単純なようでいろいろ細かいルールや制限があります。死亡保険金の非課税枠を利用しようとお考えの方は、一通り目を通しておくと役に立つときが来るかもしれません。

・法定相続人以外に生命保険金非課税枠はありません。

相続人でない人、例えば孫や兄弟姉妹が取得した死亡保険金には、非課税枠の適用はありません。相続人に限られた権利です。

・相続放棄をしても非課税枠はカウントします。

非課税枠を計算するための相続人は、たとえ相続放棄をした人がいたとしても、一人として非課税枠500万円をカウントします。もちろん保険金を受け取らない相続人がいても一人としてカウントします。

相続人でない人や相続放棄をした人が、保険金を受け取っても非課税枠は使えません。さらに相続税が2割加算されます。

・節税養子は一人まで、実子がなければ二人まで。

民法で養子は何人でもかまいません。しかし相続税の生命保険金非課税枠に使える養子は、実子がいれば一人まで、実子がいないときは二人までとなっています。節税養子には制限があります。

・未経過保険料は生命保険金の非課税枠の対象です。

少々保険専門的ですが、まだ保障期間が残っていているような場合に返還される未経過保険料や前納保険料は、生命保険金の非課税枠の対象となります。

ところが契約応当日より前に口座振替されて、まだ保険料に充当されていない期間に保険事故が発生した場合は、保険料が返金となります。

この場合、まだ保険料に充当されていないので、保険料の返金となり非課税枠の対象外となります。ただ保険会社により、未経過保険料と保険料の返金を区別していない会社もあり判断が分かれる可能性があります。

・配当金、割戻金は生命保険金の非課税枠の対象です。

生命保険では配当金がある保険会社があります。配当金も非課税の対象となります。同様に割戻金も非課枠の対象となりますが、いずれも金額的には少額で影響を与えることはほぼないと思います。

・被相続人の入院給付金は生命保険金非課税枠の対象外です。

被相続人が生前に受給するはずであった入院給付金は非課税枠の対象外です。当然相続財産に合算され課税の対象となります。

・かんぽ生命の特約還付金は生命保険金非課税枠の対象外です。

特殊な部類では、かんぽ生命の特約還付金は相続税の対象となり、非課税枠の対象外となります。しかし実際の場面で相続税に影響があることはほとんどないように思います。

・遅延利息は生命保険金非課税枠の対象外です。

保険金や解約返戻金は、支払いが少しでも遅れると遅延利息が支払われる場合があります。これも非課税の対象外となります。保険金でも相続財産でもないので、たまたま受け取った人の雑所得となります。ほとんど相続税に影響することはないように思います。

・生存給付金は生前の未収金となり非課税の対象外です。

保険の種類によっては、お祝い金・生存給付金などの名目で生前に保険金が支払われる場合があります。

生前に受け取っておれば相続税の対象になりますから、相続発生後に受け取る場合は生前の未収金となり非課税枠の対象外となります。

■生命保険の受取人が先に死亡したら、相続がややこしくなる原因。

◆ 死亡保険金の非課税枠と受取人は子が絶対お得、まとめ。

死亡保険金の非課税枠500万円についてまとめましたが、相続税がかからない方にはそもそも関係がありません。

相続税が明らかにかかる資産家にとれば、生命保険金の非課税枠は、適用される相続税率によりますが、結構大きな節税になります。

たとえば相続税の基礎控除は、配偶者と子が2名、相続人の数が3名の場合

3,000万+(600万×3人・法定相続人の数)=4,800万(相続税の基礎控除額)

4,800万がボーダーラインとなりますが、生命保険金の非課税枠を加算すると4,800万+(500万×法定相続人の数)=6,300万になります。

単純な計算では、生命保険金の非課税枠が使えれば6,300万まで相続税がかかりません。この場合、相続税の申告が不要になります。相続税がかかるかかからないかのボーダーライン層にとればとても大きなことです。相続税率が高い方の場合、高級車一台分くらいの違いが出るようなケースもあるかもしれません。

受取人はいつでも簡単に契約者の意思で変更可能です。相続税がかかり、かつ生命保険金の受取人を配偶者にされている方は、受取人の見直しをされることをおすすめします。

アドバイスしているhokenfpは見直す必要がありません。なぜなら今のところ相続税の心配がないからですね。

生命保険の非課税枠で相続税をクリア、無告知で入れる相続保険。

生命保険の受取人変更手続きを具体的にわかりやすく。

遠距離介護で夫婦別居の危機。

人間誰でも毎年ひとつづつ年をとります。親が年をとれば、自分も同じだけ老いているわけです。親の元気な間は、一人暮らしでもどうにかなるります。しかし軽度認知障害からさらに進むと、一人暮らしをさせておけなくなります。

車の運転は危ないので、免許証を返上させて、通いで日々の世話をすることになります。生活のために仕事を持っていれば、遠距離介護にならざるを得ません。遠距離介護も人それぞれ、様々です。

隣町では遠距離とは言えません。でも他府県をまたぐ場合や新幹線を使わないと行けない場合、さらに航空機を利用しないと行けない場合や車でしか行けない僻地の田舎の場合など様々なケースがあります。

遠距離介護では、交通費という経済的な問題が大きくなります。もう一つの問題は、介護のために配偶者が見守りに行くと残された夫は単身赴任状態になります。

遠距離介護は、夫婦別居になる期間が長くなります。その結果、夫婦関係に微妙にねじれが生じます。遠距離介護は、夫婦破綻の序章と言えるかもしれません。

■介護離職か介護放棄か!やせ我慢と無知が招く介護破産の危機。

◆ 親の介護で夫婦別居生活。

遠距離介護では、何かと異例の問題が発生します。親の生活している田舎と子供夫婦の生活拠点が離れていると、移動も時間的かつ費用的に大変です。

しかしそれだけではなく、親を病院や介護施設に連れていくための条件として、コロナ禍では2週間以上県内在住が求められました。介護や見守りが必要な場合、どちらかがそばに居なければならないとすれば、結局、夫婦別居にならざるを得ません。

認知症が進めば、目が離せなくなります。認知症に中期の手前ぐらいでは、情緒が不安定になりわがままが出るので扱いにくくなります。

今は要介護1ですが、親本人は元気であり、介護施設にお世話になる気はまるでありません。

担当医にいつまで自宅で介護すれはよいのでしょうかと聞けば、自分がもう限界という時点で施設入居を考えればというアドバイスです。

それって先が見えない、ロングランの夫婦別居になります。介護施設に入れる前に、夫婦破綻になりそうです。実は現在進行中の実話です。

■生命保険と認知症は相性が最悪である理由。

◆ 遠距離介護に目からウロコのアドバイス。

親ですから年老いて弱ってくると、我が子を頼りに思うのは当然です。子もできるだけのことをしようと、無理を頑張ってしまいます。

ドライになれない、踏み出せない親子の悲劇と言ってしまうのは簡単ですが、それでは遠距離介護は救われません。

親の介護を子が頑張る姿を見ると、介護の本質は自己犠牲であり、一面では自己満足と言えると思います。さすがに親の介護を自己満足と言われると、腹が立つ気持ちはよくわかります。

介護の初めのころは、社会的な介護の仕組みや支援制度の情報が十分に届きません。今どきの情報化時代ですから必要な情報は届いているのですが、理解が腑に落ちていないので踏み出せないまま迷っている状態なのです。

誰かに頼ったり、あるいは相談したり支援をお願いすることは、日本人的感覚で言えば遠慮があります。また家族の問題に他人が介入することに抵抗感があります。介護はその辺の踏ん切りというか、割り切りが大事なようです。

遠距離介護で気が付いたことを列記します。あくまでも個人的な主観と体験によります。

①金銭管理と記録の保存。

遠距離介護では、介護する人の交通費や親の年金からの支出など金銭管理の重要性が大きくなります。支出が大きくなるだけでなく、金銭管理は記録や憑依書類を必ず残しましょう。

②公的介護保険と民間の介護保険活用。

公的な介護保険は、介護認定されれば有効に使うべきですが、それでも支出はかさみます。民間の介護保険や認知症保険はいざというときの経済的な助けになります。介護状態になってからでは加入できません。生命保険の一種である介護保険は、お元気なうちにお考え下さい。

■老後に難民とならないための耳の痛い処方箋。

③遠距離介護は事態の輻輳に注意。

遠距離介護は、事態の輻輳(ふくそう・集中すること)が破滅を招くと言えると思います。遠距離介護の最中に兄弟姉妹が入院したり、孫が体調不良で保育園に行けなくなったりすると追いつめられます。親の助けがいるような条件が重なると、にっちもさっちもいかなくなることがあります。

有給の連取で済めばよいですが、覚悟を決めて会社を休職する選択肢も考えなくてはなりません。戻れば席はない中小企業ですが、この際やむを得ません。

④兄弟姉妹はあてにしない、介護はもとから不公平。

すべてに当てはまるわけではないと思いますが、遠方の兄弟姉妹はあてにならないばかりか、障害になることがあります。兄弟姉妹は遠慮がないので、自分のことは棚に上げて意見を押し付けてくるようなことがあります。介護は公平にはなりませんし、またできません。

⑤頼みづらくても介護のプロ、割り切りが大事。

慣れないうちは、病院のソーシャルワーカーやケアマネージャーの支援には限界があると思います。お金を払って、人に介護負担をお願いすることに馴染むまでが苦労です。金さえ払えばよいと割り切れないと思います。しかし相手も介護のプロですから、本音でぶつかることも必要です。そうは言っても、よく知らない人には相談しにくく、頼みづらいのです。

⑥見守りシステムは便利、でも心配の種。

見守りだけならAmazon Echo spotアレクサ(スマートスピーカー)などが便利で合理的です。しかしそばで見守りをしないと責任放棄のような気がして、心配なので踏み込めないのです。また情報がリアルタイムで届くと、逆に心配の種が増えるというマイナス効果の場合もあります。

◆ 遠距離介護、克服実体験、まとめ。

遠距離介護、克服実体験と書きましが、まだ克服できたわけではありません。要介護1では、まだこれからが介護本番です。

おかげでずいぶん情報収集をしました。その結果、公的介護が充実しているけれども、利用するまでには自分の中にいくつもハードルがあることを痛感しました。

遠距離介護で一番負担になる交通費の割引は、航空会社を始めいろいろ出てきています。しかし運賃割引は条件・制約が多く、今のところ介護移動に役立たずのようです。

また相続に関しては、多少詳しいのですが「相続の公平、介護の不公平」は枚挙にいとまがないと言えると思います。介護の不公平を相続で是正してくれるわけではないことを、腹積もりしておかなくてはなりません。

また相続対策では、親の意思あるうちにやるべきことがたくさんあります。しっかり遺言書で親の意思を残しておくことです。その辺は下記リンクをご参考になさってください。

■遺言書の効力がものを言う、絶対必要な7つのケース。

介護状態が進んでいくと、やがて家族の見守りや付き添いに限界が来ます。しかしすべからく物事は、案ずるより生むがやすしと言えると思います。

言えることは追い詰められる前に、声を上げることです。また遠距離介護で単身となった方も、夫婦別居を楽しむ工夫をしてください。料理や将棋などで一人暮らしが苦でないように、ゆとりある心で接していくことが重要ですね。

・介護の試練は学びの機会、おかげに感謝。

後で思い返せば、辛いことも悲しいことも恥ずかしいことさえも起こることすべてが、おかげであると気づくことができます。介護を経験しているときですら、すべてが順調な学びのときであり、試練もおかげと感謝することが出来れば幸せなことです。そんな気になれないお気持ちは、痛いほどわかります。ただ、感謝の気持ちが、心を柔らかくすることは間違いないところです。

生命保険の指定代理請求の落とし穴。

リビング・ニーズ特約とは、わかりそうでわからない不思議な無料特約。

相続の準備を終活と言わせない整理のコツをまとめ。

相続の準備を終活と言わせない整理のコツをまとめ。

相続の準備と終活は同じ土俵で語られることが多いですが、別物と考えるべきです。終活という言葉の響きが好きになれない方向けの、相続準備のコツをお伝えします。

終活と言う言葉の響きには、役割を終えて死に急ぐイメージがつきまといます。相続の準備では、これで人生終わりという意味合いではなく、積極的に引き継ぐものを整理するという感じがあります。

■パスワードリストの管理はエクセル、デジタル遺品の整理は解決。

◆ 相続の準備を終活と言うな!

世間では65歳をひとつの区切りとして、高齢者と定義しているようです。確かに体力も低下し、気力も前ほどではなくなります。視力もどうもすっきり見えない範囲が広くなります。

パソコンのモニターの文字を大きくしないと見づらいというような、衰えを感じる世代です。相続の準備などまだまだ先のことと思いつつも、家族葬の費用を検索したり、遺言書の情報を集めたりするようになります。

しかし、世間から高齢者と言われようが、抵抗すべきところは抵抗したいのです。家族のための相続の準備を、終活とは言われたくないのです。終活と言う言葉の響きは本人にとれば人生店じまい、除夜の鐘が鳴るようなわびしさが漂います。いよいよという感じの寂寥感があるので、好きになれないというのが本音でしょう。

そんな意味合いではないという方もいらっしゃると思いますが、終活と言う言葉は使いたくない、はっきり嫌いな言葉です。終活ではなく相続準備と言えば、よりよく老後を生きるための前向きな整理と言えると思います。

■終活では保険を見直すだけでなく、財産整理が何より重要なわけ。

◆ 相続の準備の肝は5つ、コツはネット検索とできるとこから。

相続の準備をすると言っても、何から手を付けてよいやらわからないという方が多いと思います。

もともとサラリーマン人生で、資産管理や戸籍・家系図などに縁がない方は大変かもしれません。財産目録を作成したり、戸籍の収集と法定相続情報をそろえたりすることは、最初ハードルが高いと思います。

しかし最近は便利になりました。ネットで検索すれば専門家の情報はすぐ手に入ります。本屋に行けば、欲しい情報を一冊にまとめた書籍が売っています。専門家に依頼しなくても、単純な家系の方なら情報は容易に揃えられるかもしれません。

ただ、そもそもその情報がどこに行けば入手できるのか、お金はいくらかかるのかわからないと思います。その内容を読み解く知識、情報に不足がないかどうかなどの判断が必要になります。

最初は戸惑うと思いますが、何度も通う覚悟で腰を落として取り組んでみてください。そのうちわかるようになってきます。できるとことからコツコツと始め、やめないこと、そしてあせらず止まらないことです。

1)まず財産目録をエクセルでリスト化。

不動産の登記簿謄本、固定資産税納税通知書、保険証券、保険の契約内容のお知らせ、預金通帳、株式・債券の明細、ゴルフ会員権、書画骨董などを、パソコンの表計算ソフトであるエクセルにまとめてしまいます。
できるだけ細かなところまで、物件が特定できるよう正確な記録を残します。エクセルで表形式にまとめると、タテヨコの組み合わせで抜け落ちがなくなり一覧性がとてもよくなります。全体像をざっくりとつかむには、エクセルが一番便利です。

一気に完璧なものはできませんから、定期的に見直し、手を加えていきます。エクセルの場合、項目を追加したり削除したりするときは、全体を書き直す必要がないのでとても管理がしやすくなります。最後にまとめ上げれば、遺言書に添付できる財産目録になります。

2)ID・パスワードなどの管理者情報の一覧をエクセル化。

あちこちに散らばって保存したりメモしたりしているIDやパスワード類は、誰でも一覧表になるくらいあるはずです。

パソコンや携帯、マイナンバーカードからキャッシュカードの暗証番号、クレジットトカード暗証番号、ネットで買い物をするときのIDやパスワード、数が多くとても覚えられる量ではないと思います。

■パスワードリストの管理はエクセル、デジタル遺品の整理は解決。

相続となると、ネットに関する管理者情報が一番困りものです。これらをエクセルにきちんと整理しておくことで、あとに残された相続人の負担を大幅に軽減できるのです。

できれば相続準備としてだけではなく、ご自分の日常の覚えとしても役に立ちます。あちこちにメモしないでエクセルを使い一つにまとめることです。この際大事なことは、すべてをもれなくリスト化することです。

■遺言書の書き方はシンプルに、財産目録はエクセルで超簡単見本。

3)戸籍の収集と法定相続情報の整理。

相続の準備でもう一つ重要なのは、法定相続情報です。家族の戸籍謄本、先々々代までの原戸籍をもとに、法定相続情報を整理してください。

ちょうど家系図を作成する手順です。ご自身を被相続人として、それにかかわる予定相続人を確定し、証明する戸籍を揃えます。

転居が多い方や再婚などで予定相続人が散らばっている方は大変ですが、これは避けて通れません。法務局で法定相続情報を証明してくれる制度がありますが、結局、ご自分で必要な戸籍は集めなくてはなりません。

■法定相続情報証明制度のデメリットと意味ないケース。

相続が発生する前に被相続人が法定相続情報を整理できれば、とてもわかりやすくなります。隠し子がいても身に覚えがある当人しかわからないことです。

相続の準備では、予定相続人の手を煩わさないようご自身で法定相続情報を整理してください。

経験的には、先々々代までさかのぼることがあります。聞いたことがないご先祖様の名前まで出てくると思います。

■相続登記に必要な書類と手順を、実際にやった素人がわかりやすく。

■相続登記で改製原戸籍がいる理由がわからない。

■住票の除票と戸籍附票の除票とは、わかりやすく。

4)その上で遺言書作成

上記の項目を整理された方にとって、遺言書作成は容易になっているはずです。相続財産の目録ができていれば、遺言書は9割がたできたようなものです。

法定相続情報を確定させれば、予定相続人が確定します。ここまでくれば遺言書に抜けやモレが少なくなります。相続準備の最後の仕上げに遺言書をお書きください。

■遺言書の書き方はシンプルに、財産目録はエクセルで超簡単見本。

5)家族への説明とペーパー出力、保存場所の共有。

せっかく整理しても、秘密主義では困ります。相続財産の目録もパスワードなどの管理者情報の一覧も法定相続情報もエクセルで作成したものは、プリントアウトして綴じておいてください。

そして保管場所を、予定相続人に教えておいてください。遺言書も含めて保存場所の共有がとても大事です。できれば作成した資料をもとに家族に一度でも説明しておけばより完全です。

■相続で親の本音は秘密主義、親の公平は子の不公平。

個々の項目の具体的な手順や仕様は、ここには書いていません。過去の記事にあるものはリンクを添えておきました。決まった形があるわけではないので、それぞれの方の内容に合わせてわかりやすくエクセルにまとめられればよろしいかと思います。

■家族信託とは何か?必要ないと言われる庶民の理由。

◆ 相続の準備と整理のコツ、まとめ。

相続税がかかると思われる資産家は、早めに何かしらの相続準備をされているものです。

生前贈与や生命保険契約、不動産投資などで資産を圧縮すると同時に納税資金の準備もぬかりないと思います。

ところが相続税がかからない方、あるいは相続税の基礎控除が下がってから、にわかに相続税が心配になってくるような層の方は、相続準備ができていないことが多いようです。

相続税がかからなくても、財産の整理は必要です。どのような相続でも必要な手間は、一通りかかります。でも相続税がかからないからこそ、気軽に相続準備ができるということがあります。終活でない相続の準備は、自分のためでもあるし家族のための準備でもあります。

相続が発生するとお葬式や法要、家財整理など、残された家族が行わなければいけない作業は多彩です。相続税の申告が不要でも、相続関連のほかにもたくさんしなくてはならないことがあります。

相続準備のポイント5項目を整理しておくと、後に残された経験がなく知識が少ない相続人にとって、これほどありがたいものはないわけです。

終活のセンチメンタルな部分は切り捨てて、事務作業として相続の準備を楽しんでいただきたいと思います。とりあえず、パソコンのモニターがフツーに見える間に取り組まれることが良いようです。

保険証券を紛失したらどうなるか、解決策と整理法まとめ。

相続で見落とす端株の現金化、実際にやってみた売却手順。

成人年齢の引き下げが生命保険契約に及ぼす影響。

成人年齢の引き下げが生命保険契約に及ぼす影響。

民法が改正され令和4年4月1日をもって成人年齢が引き下げられました。

成人年齢が引き下げられると様々な分野に影響があります。成人年齢が引き下げられるとこれまで未成年扱いであった半成人のような立場の若者が成人として扱われます。

民法としては規定があり成人としての決まりごとは明確ですが、生命保険のように民法に規定がない契約についてはどうなるのでしょうか。未成年の契約者がいきなり成人となると解約や給付金請求などは、親権者のサインや捺印がなくても自由にできるのでしょうか。

◆ 未成年者でも生命保険契約は可能!?

会社が福利厚生目的で養老保険を契約するとき、被保険者が未成年ということはよくあります。そういう場合、本人のサインだけでなく親権者の同意のサインが必要になります。

この場合も、保険会社によりますが、18歳成人というなら親権者のサインはいらないと言うことになりそうです。ただし生命保険の世界では、従前より配偶者がいれば18歳であったとしても一人前として扱われますので親権者の同意のサインは不要でした。

今回の成人年齢の引き下げ以前から、未成年でも契約者になることは可能でした。暦年贈与で生命保険を契約する場合、親から子に毎年一定額を贈与して保険料に充当します。親からもらった保険料ですが、子や孫が契約者となりますからそのまま保険料として保険会社に入ります。この場合、子や孫が保険料負担者になりますから、契約者が未成年というケースはよくあります。

ただし、契約を締結する場合、親権者が同意しているというサインと捺印が必要でした。捺印は最近では不要な会社もあります。それが今回の改正で新たに成人となった世代では、暦年贈与の保険契約で親権者の同意が不要になります。

◆ 子供が被保険者、給付金請求は誰が?

親が子に生命保険をかけるということはフツーによくあります。別に保険金が欲しいわけではなく将来子が一人前になれば契約者を子に名義変更することで、子の保険料負担を軽減してやることが目的です。

親が契約者で子が被保険者となりますから、保険金は契約者が指定した受取人が請求しますが、入院給付金などの請求をするのは被保険者である子になります。

子がケガや病気で入院した場合、子に給付金請求権がありますが、未成年の場合親が親権者となり給付金請求を代わりに行います。しかし今回の成人年齢の引き下げに伴い、18歳以上が成人となりますから、その場合は親が親権者(法定代理人)となることはできませんから子が自分で給付金を請求することになります。

子は、たぶん自分が被保険者になっている生命保険契約があることなどほとんど自覚はないと思いますから、親が入院給付金の請求を見落とさないようにしなくてはいけません。

生命保険に関しては手続き上のややこしい問題は特になさそうですから、給付金請求書の書式が若干変わる程度かと思います。ただ成人扱いになり、親権者の同意がなくても解約して解約返戻金を受け取ることは可能になります。

しかし親が贈与して払ってきた保険料ですから、子が解約し保険契約が解約返戻金と言う現金になったときに、保険会社から税務署に支払調書が行くことになり、贈与として子に課税されるリスクがあります。何事も急いてはことを仕損じる、のたとえですから焦らないことです。

■贈与税の基礎控除110万円がなくなる日の混乱。

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◆ 成人年齢の引き下げと生命保険、まとめ。

成人年齢の引き下げに伴う生命保険契約に及ぼす影響を検証してきましたが、結論的に申し上げれば、若干の手続き上の違いが出る場合がありますが、大きな影響はないと思われます。

保険加入の条件や家族特約、学資保険などでも特段の影響はなさそうです。

そもそも生命保険は民法の規定や考え方とは違うところにあります。契約という点では民法などの制約を受けますが、被保険者や契約者が成人かどうかで権利が制限されたりするようなことはありません。

しかしせっかくですからこの際、保険証券や契約内容のお知らせなどを引っ張り出して見直しておくということも大事です。できればお手元のエクセルにリスト化すれば、さらにわかりやすくなると思います。保険契約の内容は、資料を見ただけではなかなかわかるものではありませんので、もう一度担当の営業に来てもらって説明を受けるということもお考え下さい。

生命保険の棚卸しのコツをプロが伝授すると。

保険営業の相手が面倒だと言う方はサポートに電話で確認されればきちんと回答してくれます。新規契約の勧誘もされません。証券番号と本人確認ができる情報を確認されますが、難しくはありませんので気軽に電話されるのがよろしいようです。ただし電話がサポートにつながるまでには多大の忍耐が必要かもしれません。